木鉢坊

木鉢坊
木鉢坊

阿見中央運動公園のそばにあり、昼時ともなれば多くの人々で賑わう蕎麦店が「木鉢坊」だ。屋号の前に「手打蕎麦切屋」と冠しており、手打ち蕎麦が店の看板商品となっている。

木鉢坊
木鉢坊

毎朝早朝から蕎麦打ちをするのは店主の山崎氏。もともとは国鉄職員だったそうだが、40歳の時に一念発起し、蕎麦職人への道を歩み始めた。埼玉、栃木などの蕎麦店で腕を磨き、この地に店を構えたのは今から20年以上も前のことだ。それ以来、蕎麦打ちとダシ作りに専念し、今では地元を中心に多くの固定ファンをもつ。近くに観光施設やゴルフ場も多い立地なので、ゴルフ帰りや観光のついでにと、蕎麦を楽しむ人も多いそうだ。

山崎氏が手打ちしているのは田舎、二八、十割蕎麦の3種類。使われる蕎麦粉は地元産の「ひたち秋そば」のみ。阿見付近では蕎麦の栽培も多いそうだが、それでも地元産でこれだけの店の蕎麦を賄うには相当の努力があったのだろう。それだけに店主の地元への愛着はひとしおで、地元の人たちからも親しまれているという訳だ。

3種の蕎麦のうち、メインとなっているのは二八そば。地元の蕎麦粉を8割、つなぎの小麦を2割使ったもので、最ものど越しの良い組み合わせと言われているものだ。蕎麦由来の程よいザラつきと、細めに切っても物足りなさのない伸びやかなコシの強さが共存しており、盛り蕎麦をそのまま口に運べばいい香りが口中に広がる。

木鉢坊
木鉢坊

この繊細な蕎麦を受け止めるツユは、繊細でありながらも濃厚な和風ダシが効いたもの。ツユは「かえし」と「ダシ」を合わせたものだが、「ダシ」に使うカツオ節は最高級の「枯節」を店で厚削りにして、サバ節や宗田節とともに煮出すなど、徹底的に手間をかけている。かえしの主原料となる醤油は2種類をブレンドしたもの。細部まで全く抜かりがないのは、店主の蕎麦作りに懸ける情熱が相当なものであることを示している。

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