甘味処 楓

楓

千葉大学をはじめ、学校が多いJR線「西千葉駅」北口の周辺は、いかにも文教地区といった趣を持つ落ち着いた感じの街である。反対側の南口も北口と同じく落ち着いた雰囲気を持ち、閑静な街並みが並んでいる。その南口から5分程歩くと、まるで京都か浅草からやってきたのかと思う店構えに出会う。「甘味処 楓」がそれだ。

甘味処楓2
甘味処楓2

もともと甘いものが好きだったご主人が脱サラ後に和菓子店にて2年間修行した後、2002年にご夫婦ふたりで始めたお店だそうだ。

引き戸を開け店内に入ると「ここは本当に飲食店か?」と思うほど静かで落ち着いた雰囲気で、入り口を入ってすぐのカウンター上には、食べる芸術品のような美しい生菓子が月替わりで並んでいる。

甘味処楓5
甘味処楓5

メニューを見ると、その生菓子のほか20種類以上の甘味が楽しめるようだ。その中で、人気の上に他ではなかなか食べられない「抹茶ぜんざい」を注文する。注文が入ってから中に入る白玉などを湯に通すとのことで、待つこと10分少々。上品な小盆に、抹茶椀と箸休めの塩昆布の入った小皿が乗ってきた。

甘味処楓3
甘味処楓3

まず抹茶を一口啜ってみる。渋みが少なく、鮮烈な味わいの上等な宇治抹茶の味は爽快そのもの。そしてその裏に隠れるがごとく、つぶあんの上品な甘さがほんのりと顔を出す。白玉もまるで雪解けのような食感。どれも互いに出しゃばらず、それぞれ相手を思いやるような絶妙なマッチングという、丁寧な仕事が感じられる上品な味だ。

聞けばこのお店の餡は、今となっては珍しい素材にこだわった自家製餡だとか。
「今、日本中の甘味屋さんの8割は餡問屋で仕入れていますけどね、それだと既製品の服のように他と同じ味になっちゃうでしょ」とご主人。こし餡は十勝産の小豆、粒餡は丹波産大納言、そして白こし餡は十勝産の白いんげん豆の国産品をそれぞれ使用し、毎日閉店後に機械を使わずご主人が自分の手で5時間かけて仕込むのだそうだ。

甘味処楓7
甘味処楓7

そしてその餡をさらに引き立たせるのが、箸休めにと付け合せられた大阪から取り寄せているという「塩昆布」。これも塩が立ちすぎず、昆布の旨味とマッチ。超一流のセッターのように、餡入り抹茶に絶妙のトスを上げ、私の口の中でスパイクを打たせている。

これは他のメニューも味合わない手はないと、これもまたオリジナルメニューの「あん こぉひぃ」を注文。こちらも入れたてコーヒーの香ばしい香りの中に、粒あんの優しい甘さがほのかに見え隠れする逸品。この引き立て役になっているのが、一緒に運ばれてきた徳島産の和三盆糖の干菓子。
普通、和三盆糖の干菓子といえば、京都でもどこでもパキッと音がするくらい硬い物が大半だが、こちらの和三盆糖は口の中に入れるとすぐにホロッと溶け崩れていく。何でも、普通はつなぎに片栗粉などを使って固めるのだそうだが、こちらのものは、粋に食感を楽しんでもらうためにつなぎを一切使っていないのだとか。

甘味処楓4
甘味処楓4

実は甘いものが苦手な私だが、物足りなさを感じてしまうくらいサラっといただけた。メニューは、和洋を問わず日本中のスィーツを食べ歩いて研究を重ねているご主人のインスピレーションで常に変化するそうで、夏季には雪のような口溶けと、メープルシロップ100%や珍しいリキュールシロップが大評判のかき氷が、15種ほど登場するとか。そちらも是非食べに来てみよう。

甘味処楓6
甘味処楓6

食べることで人は幸せになれると実感できるお店「甘味処 楓」。いつ訪れても、疲れた心と身体を癒してくれることだろう。
メニュー例:
おしるこ・白しるこ…650円
ぜんざい…700円
抹茶ぜんざい…700円
つぶあんみつ…700円
磯辺巻き…550円
麦焦餅…550円
あん こぉひぃ…500円

甘味処 楓
所在地:千葉県千葉市稲毛区緑町1-20-7 
電話番号:043-246-8118
営業時間:12:00~19:30
定休日:水曜日
http://blog.livedoor.jp/kanmidokoro_kaed..

稲毛区のitot


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