菜や

菜や

“知る人ぞ知る”という言葉はまさに隠れ家風ビストロ「菜や」のためにあるといっても言い過ぎではないだろう。東京メトロ東西線「南砂町駅」と都営新宿線「西大島駅」のほぼ中間に位置し、砂町銀座商店街からも約100メートルと離れていない場所ではあるが、周囲は住宅街。そこに、赤いパラソルのようなルーフと住宅用サイズの扉という佇まいだ。2階の壁に「砂町の洋食屋さん・レストラン菜や」という看板がなければ通り過ぎてしまうかもしれない店構えではあるが、味とホスピタリティにおいては本格フレンチのお店にも引けをとらない名店なのである。

店内は4人席のテーブル2つと、カウンター6席となっている。野菜をモチーフにした絵が飾られ、落ち着いたグリーンの椅子が置かれており、シンプルなビストロ風。オープンキッチンではシェフが腕をふるっている。シェフの奥様がランチメニューを持ってきてくれた。同店ではランチタイムは単品メニューは扱っていないという。そのため、全てのメニューにサラダやスープ、ライスまたはパン、デザート、コーヒーまたは紅茶が付くという。要するに何をメインディッシュにするかを決めるためのメニューなのである。

菜や

オススメのメニューをうかがったところ、それぞれのメニューに定着ファンがいるそうだ。その中でも人気のメニューはというと、「牛舌肉シチュー」「豚肩ロース肉なす生姜焼」「ステーキアッシュ」「和風カニオムレツ」は人気だという。すべてランチタイムのセットで1,380円だ。まず「牛舌肉シチュー」だが、以前は「和牛ホホ肉シチュー赤ワイン煮」(ランチ2,580円)が人気だった。だが、近年のホホ肉人気で材料が高騰し手に入れにくくなってしまったことから、牛舌肉については仕入れを工夫することでリーズナブルに提供しているそうだ。

「豚肩ロース肉茄子生姜焼」は、キャベツの上にのった生姜焼きを連想する人が多い中、茄子の上にのせてある生姜焼きを見てビックリ、そして食べてから豚肉と茄子の相性の良さに納得するというシェフの創作メニューだ。「ステーキアッシュ」は、きざみハンバーグで肉の食感を楽しむことができ、季節に関係なく高い人気を誇るメニュー。そして、「和風カニオムレツ」は開店からの定番メニュー。出し巻き卵のイメージで、みりんなども使ってちょっと甘めにしているのがポイントだという。どの、メニューも“どこにもあるけれど、どこにでもない”一工夫が施されているのだ。

菜や

これらの一味違う料理を創り出しているシェフは、迎賓館や山の上ホテル、銀行倶楽部などで経験を積んできたフレンチの本格派だ。さらにその後は、和や中華も学び、満を持して1997年2月12日に「菜や」を開店したという。毎年2月12日は、開店日として手作りクッキーをプレゼントしているそうだ。

1 2 3 


PAGE
TOP