120年の歴史が物語る「東京都立広尾病院」の魅力

“「365日24時間の安心」をみなさまへ”をモットーに、渋谷・恵比寿・広尾エリアをはじめ、地域に根ざした身近な病院として親しまれている「東京都立広尾病院」。1895(明治28)年の開院より120年もの歴史をもつ病院で、救急災害医療の基幹病院として、また、伊豆諸島や小笠原諸島の医療を支える島しょ医療の拠点として、日常診療以外にも幅広い医療ニーズに応え得る多彩な機能を併せ持った病院です。今回は長年にわたる“救急医療の発展”への功績が認められ平成26年度「救急功労者表彰(総務大臣表彰)」を受賞した佐々木勝院長に、「東京都立広尾病院」の特色と地域の魅力についてお話を伺いました。

まず病院の概要と特色について教えてください。

「東京都立広尾病院」は1895(明治28)年の開院より、今年で120周年を迎え、大変歴史のある病院です。都立病院の多くは伝染病の治療を主な目的に開院されたものが多いのですが、「東京都立広尾病院」も同じく当時流行していたコレラを治療する重要な役割を担っていました。

現在の建物は1980(昭和55)年の改修により整備されたものですが、本館屋上にあるヘリポートも昭和56年に運用開始して以来、伊豆諸島や小笠原諸島の島しょ医療を担う当院の特色のひとつとして機能しています。屋上ヘリポートは年間44例ほどの運用実績がありますが、これは日頃から地域住民の皆様のご理解とご協力の賜物だと感じています。

また、東京都内に80施設ある災害拠点病院のなかでも、広域基幹災害拠点病院として指定されているのは当院と立川市にある「国立病院機構災害医療センター」の2ヵ所のみで、救急災害医療の拠点としても重要な役割を担っています。

東京都立広尾病院モットーは“「365日24時間の安心」をみなさまへ”

佐々木勝院長

救急災害医療の拠点としても重要な役割を担う

ヘリポート運用開始以来、伊豆諸島や小笠原諸島の医療も支える

緊急の医療機器が準備されている

近隣には医療機関が数多くありますが、都立病院の担う役割について教えてください。

まず近隣の医療事情について言えば、大学病院をはじめ、個人開業医によるクリニック、回復期のリハビリや治療を手厚く行う医療機関なども数多く、“患者が病院を選べる”地域というのが最大の特徴と言えるでしょう。

自由診療や混合診療などあらゆる医療サービスも受けることができますし、最近では特に回復期のリハビリや治療においても保険適用外の医療サービスを選ぶ機会が増えてきているように感じられます。

ただしもちろんお金をかけられる人にとっては充実した医療環境と言うこともできますが、「東京都立広尾病院」では全23科の外来診療科を備え一定レベルの医療サービスを適正な価格で提供しているほか、“女性スタッフによる、女性のためのメディカルケア”を目的とした「レディースケアセンター」をはじめ、地域のニーズに応え得るさまざまな専門外来も実施しています。

また、120年という歴史と伝統、そこに寄せる地域の方々の“信頼”が何よりの特徴で、地域に根ざした医療が“続いている”ことの意味の大切さをあらためて感じています。

広域基幹災害拠点病院として役割について教えてください。

東日本大震災を境に災害拠点病院の担うべき役割も大きく変わりました。例えば、これまで災害後3日間持ち堪えられればどうにかなるという発想も、“災害時BCP(Business Continuity Plan:事業継続計画)”に基づき1ヵ月間は医療資源を温存させながら医療を継続させる必要性へと認識が大きく変わりました。

医療資源とは薬や包帯と言ったものだけでなく、医師・看護師・コメディカル・事務スタッフなど人的資源も含めてのことであり、不眠不休で3日間どうにか持ち堪えれば良いという時代は終わりました。

そこで“トリアージ(選別)”が重要な機能として働くのですが、「東京都立広尾病院」が主催している「公開講座・災害研修」、「Open Campus Hiroo」も当初は地域の方を対象とした“トリアージ”についての啓発が目的でした。

地域に根差した医療を120年間続けている広尾病院

東日本大震災を境に災害拠点病院の担うべき役割は大きく変わった

「広域基幹災害拠点病院としての取り組みをぜひ地域の方にも知っていただければ」

屋上ヘリポートは24時間運用

災害時の“トリアージ”について教えてください。

災害時に通常の医療が提供できない状況を想定して、病院に来る人を全員診ようとすると医療資源が不足します。そのため“トリアージ”が必要になるのですが、例えば災害時はけがが軽い人ほど歩いて病院に多数押し寄せるため、応急手当による処置などについては地域の方々で行っていただけるようお願いしました。

せっかく病院にお越しいただいても“トリアージ”により病院に入ることすらできなくなる可能性もあることも「公開講座」では率直にお伝えしてきました。

現在では「公開講座・災害研修」、「Open Campus Hiroo」は主に看護師や医学生など医療従事者を対象にしたイベントへと発展しましたが、災害ボランティアや企業及び行政の防災担当者などを対象にした講座も開催しておりますので、詳細については当院ホームページの「広報・イベント」ページをご覧ください。

「災害対策施設(レドマス)研修室」について教えてください。

病院の敷地内に「災害対策施設研修室」、通称レドマスと呼んでいる施設があるのですが、災害時に必要となる資材の備蓄庫になっているほか、緊急時には病室として利用できるよう酸素の吸引バルブも設置されています。

また、感染症の流行時にも有効で、本館とは別棟で治療を行えるスペースとして想定されています。当院は災害対策施設が充実しており、広域基幹災害拠点病院としての取り組みをぜひ地域の方にも知っていただければと思います。

大規模な災害が起こらないことが何より望ましいことではありますが、東日本大震災のような“想定外を想定する”ことの重要さも痛感しておりますので、屋上ヘリポートの24時間運用や、“「365日24時間の安心」をみなさまへ”をモットーに提供している医療体制を生かして、今後も地域と連携した医療サービスの提供に努めて参ります。

地域の魅力についてお聞かせください。

1970年代の後半から「天現寺橋」のあたりに住んでいるのですが、その頃と比べると子育て事情が大きく変わったように感じます。例えば港区は出産費用の助成をはじめ、中学3年生まで通院・入院医療費の助成がありますし、渋谷区も出産時のお祝い金などがあり、子育てにかかる費用が軽減されたおかげで子育て世帯が増えたように感じます。

生活環境については「有栖川宮記念公園」は散歩コースとして最適ですし、神宮外苑まで足を伸ばせば、週末はサイクリングコースとして開放されるためわが家も子どもを連れて良く出かけました。子育て世帯には特に魅力的な環境だと思います。

120年の歴史が物語る「東京都立広尾病院」の魅力
所在地:東京都渋谷区恵比寿2-34-10 
電話番号:03-3444-1181
http://www.byouin.metro.tokyo.jp/hiroo/



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