手づくりフォカッチャとお野菜
ミピアーチェ

「ミピアーチェ」は、駅から少し歩いた場所にひっそりと佇んでいながらも、「わざわざ訪れる」という人が多い料理店。白い壁に木目のドアという組み合わせは今時のカフェのようにも見えるが、実は、「野菜料理店」である。

手づくりフォカッチャとお野菜 ミピアーチェ
手づくりフォカッチャとお野菜 ミピアーチェ

メニュー例
メニュー例

手書きの看板
手書きの看板

窓から中の様子をうかがえる
窓から中の様子をうかがえる

店主の舩橋英夫さんは、レストランやオステリア、イタリアンバール等で働き、調理、デザート、サービスの経験をもつ。物腰柔らかな語り口が印象的で、店内に入った途端、ふうっと癒される雰囲気がある。舩橋さんがイタリアンの道から「野菜」の道に進んだのは、自身が根っからの野菜好きであったから。“野菜を主役に据えた料理店”はほとんど皆無であり、「ならば美味しい野菜を食べられる場所を、自分で作ろう!」と思ったのが、この店を開くきっかけだった。

木目の見える温かみのある店内
木目の見える温かみのある店内

棚にはグラスなどが整然と飾られている
棚にはグラスなどが整然と飾られている

イタリアン出身のため、パスタやフォカッチャなどのメニューを定番として置いており、「イタリア料理店」と思われる方もいるだろうが、あくまでも「野菜の店」を心がけているそうだ。地域の人々にとって、ほっこりとした気分でくつろげる場所であるように、店の入り口には小さく「目指すは第2の家」と書かれている。それがこの店のコンセプトである。

舩橋さんの野菜好きは、もともと茨城県の農村地帯に祖父母が住んでいたことに由来する。そこへ行くたびに、野菜がたっぷり使われた田舎料理を味わい、伝統的な野菜保存食にも親しんできた。ところが、東京では野菜は基本的にサポート役。ミピアーチェに寄れば、「今日は野菜を食べた!」と思う1日になるだろう。

野菜について楽しそうに話してくれる舩橋さんは、お店の食材について比類無いこだわりを持っている。最高に美味しい時期に、最高に美味しい農家さんからいただき、届いたら一番いい状態でお客さんへ。余計な調理はせず、シンプルに、丁寧に。野菜本来の甘さや香りを楽しんでもらいたいという。

ミピアーチェに届く野菜たちは、安心かつ鮮度の良いもの。生食えのきやエッグフルーツなど、ほかでは食べることのできないものも多い。お世話になる食材は「自分が食べて素直に美味しいと思えること」。提供については、「家族に出すように」、いちばん美味しい部分を、いちばん美味しい状態で。

たとえば、ストックがまだある野菜についても、新しく届いたものがあれば、それを先に使ってしまう「馬鹿正直さ」がある。「だって、そのほうが美味しいですから」と舩橋さんは屈託なく笑う。もちろん、先に仕入れた食材たちも十二分に美味しい。それらはまたそれぞれに合った料理になっているそうだ。

メニューは野菜の旬、その時の仕入れ状況によって変わるので、季節のメニューがいつも楽しめる。定番メニューではトマトソースのパスタが人気である。ミピアーチェでは美味しいトマトと塩、オリーブオイルのみを使う。トマト本来の甘味と酸味のバランスが繊細に感じられ、“シンプルイズベスト”だと感じることになるだろう。

新鮮さや素材の味に強いこだわりをもつ
新鮮さや素材の味に強いこだわりをもつ

トマトとモッツァレラチーズのパスタ
トマトとモッツァレラチーズのパスタ

また、かぼちゃなどは、毎日子どもを見るように熟成をかける。野菜たちと対話をし、ベストなタイミングを計っているのだ。調理は極めてシンプルに、水も、塩も、砂糖も使わない。その代わり野菜1つ1つの個性を見て、温度や時間を調整しつつ丁寧に焼きあげている。その味は今までのかぼちゃのイメージが変わり、感動を呼び起こされるはずだ。どれを食べても、「野菜ってこんなに美味しかったんだ」という言葉がつい漏れてしまう。

一番おいしいタイミングを逃さないよう、集中して素材と向き合う
一番おいしいタイミングを逃さないよう、集中して素材と向き合う

じっくりと熟成させ、一番おいしい時期に提供される焼きかぼちゃ
じっくりと熟成させ、一番おいしい時期に提供される焼きかぼちゃ

野菜以外のメニューも充実しており、16時間かけてふんわり焼けるフォカッチャや、水牛のモッツァレラチーズは常連客にもファンが多い。デザートも、他では食べたことのない濃厚なパンナコッタなど、美味しいものを揃えており、誰もが楽しめる。いずれも余計な味付けが無く、シンプルなのに(だから)美味しい!と思える逸品だ。

ふんわりと焼けたフォカッチャ
ふんわりと焼けたフォカッチャ

断面もきれい
断面もきれい

濃厚パンナコッタ
濃厚パンナコッタ

また、寒い時期には焼き芋が人気となっている。とろけるような仕上がりの焼き芋は、店内メニューの一つとしても、お持ち帰りとしても好評で、自転車を寄せて、テイクアウト用の窓から買っていく人もいる。まずは夏の手回しかき氷、冬の焼き芋などから、この店の雰囲気を感じてみるのも良いだろう。

テイクアウト用の窓もある
テイクアウト用の窓もある

温度の違いで2度楽しめる「とろける焼き芋」。左)温:ほくほく。右)冷:ねっとりと濃厚
温度の違いで2度楽しめる「とろける焼き芋」。左)温:ほくほく。右)冷:ねっとりと濃厚

野菜の美味しさだけでなく、「人と人とのつながりを大事にしたい」と舩橋さんは話す。上京して杉並区に住んだ時に、田舎と似た雰囲気の「温もり」が嬉しかったという。今はミピアーチェを通して、訪れる方々がより喜べる時間をつくりたい、そんな気持ちもあるそうだ。
野菜の美味しさに、お店の雰囲気に、ほっこりとした「幸せ」を感じられる「第2の家」。それが「ミピアーチェ」という店である。

テイクアウトも可能なので、お店の味を自宅でも楽しめる
テイクアウトも可能なので、お店の味を自宅でも楽しめる

店主の人柄がお店全体に現れている
店主の人柄がお店全体に現れている

手づくりフォカッチャとお野菜
ミピアーチェ

所在地:東京都杉並区清水1-16-7 第3野村ビル1F
電話番号:03-6913-6120
営業時間:12:00~14:30、18:00~24:00
定休日:日曜日
https://ja-jp.facebook.com/%E3%83%9F%E3%..



PAGE
TOP