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焼肉 金剛苑 (コンゴウエン)

仕事が忙しかったり、体が疲れを覚えると、「肉でも食べてパワーをつけなきゃ」と思うのは自然の摂理なのかもしれない。肉にはビタミンB群やアミノ酸といった栄養素が入っているので“疲労回復の食べもの”としての根拠はちゃんとあるが、ボリュームのある新鮮な肉をもりもり食べるだけで、体にすぐさま活力がチャージされる気になるものだ。

巣鴨駅からすぐのところにある「焼肉 金剛苑」は、近隣住民なら知らない人はいないであろう、エリアきっての焼き肉の老舗だ。上質な肉を出すことで定評があり、食べて、飲んで、活力を充電中の人たちの笑い声で昼夜を問わずにぎわっている。

焼肉 金剛苑 (コンゴウエン)

店内は、創業40年以上という長い歴史を感じさせないほど清潔な、とても明るい雰囲気。掘りごたつ式のテーブル席もあり、くつろぎながらロースターを囲めるので、子ども連れでの家族の来店もよく見られる。

親子2代で通う常連もいるそうで「巣鴨の焼肉店といえば、金剛苑」という根強いファンを獲得している。

焼肉 金剛苑 (コンゴウエン)

メニューはいたってシンプルで、肉類と、麺・ごはんもの、漬けものがほとんどを占めている。「何はなくとも、まずは肉を食べてほしい」という自信のあらわれなのだろう。

牛肉はおもに関西方面から上質のものを入手しているそうで、ブランドものには特にこだわっていないとか。ただ、仕入れには絶対の自信を持っているようで、レジの脇には「現在提供している牛肉の個体識別番号」と書いたブラックボードを提示している。食の安全が叫ばれている今日、トレーサビリティー(生産者などの追跡調査をできるもの)のための情報を公開しているのは大変好ましい。

焼肉 金剛苑 (コンゴウエン)

納得のいくものしか扱わないので、場合によってはすぐに売り切れるメニューもあるという。目当ての肉があるときは、電話などで事前に確認しておくとガッカリしなくて済むかもしれない。

肉類の中では「タン塩」が圧倒的に人気。タンの部分でもやわらかく、風味の強い中心部分を厳選している。見た目の美しさにも驚かされるが、ビックリするのは、その厚み。焼肉店の牛タンというとペラペラに薄いものが頭に浮かぶが、金剛苑のそれは、けっこうな厚切りなのだ。薄い牛タンは、焼き過ぎるとすぐに肉汁が抜け出てしまう。しかし、ここの牛タンなら、焼き色がついてもジューシーさはそうそう失われないだろう。

焼肉 金剛苑 (コンゴウエン)

期待を込め、タン塩を焼く。そういえば、金剛苑のテーブル席にはダクト(排煙機)が見当たらない。その上、肉を網の上に置いても煙が出ない。ということは、恐らくロースターのほうに排煙機能があるのだろう。

「焼き肉は食べたいけれど、髪の毛や服に匂いが付くのが……」と、外食でのチョイスに二の足を踏む女性も少なくないが、金剛苑のロースターなら大丈夫。匂い関連の心配もなく、焼き肉をとことん満喫できるはずだ。

焼肉 金剛苑 (コンゴウエン)

焼けたタン塩を横から眺めてみる。やはり、焼いても十分な厚みがある。レモンや白髪ネギが添えられているが、肉自体に軽く味付けされているので、まずはそのままパクリ。期待を裏切らない、思った以上のおいしさ。これまでのタン塩はいったい何だったのだろうと思えるほどに風味豊かだ。

焼肉 金剛苑 (コンゴウエン)

ちなみに、メニューにはこのタン塩のほか「サービスタン」もある。こちらはタンの先の部分が入っている。通常のタン塩を楽しんだあとにオーダーし、“食べ比べ”をしてみるのもおもしろいかもしれない。

「上カルビ」も、金剛苑の人気メニューのひとつ。きめ細かくサシ(脂)の入った肉は、表面がつややかに光っている。よい肉の脂は溶ける融点が低いというが、冬の室温でも脂が溶けだすということは、かなりクオリティーの高い肉なのだろう。

焼肉 金剛苑 (コンゴウエン)

味付けは好みにより塩味や辛口にもしてもらえるが、今回はスタンダードにタレで。上質の肉ならではの甘みは、まさに焼き肉の王道。脂の味わいもサラリとしているので飽きが来ず、箸がどんどんロースターと皿の間を往復する。これで上カルビというなら、特上カルビはいったいどのような出で立ちをしているのだろう。上カルビの立派さを目の前にしているせいか、にわかには想像がつかない。

焼肉 金剛苑 (コンゴウエン)

カルビはもちろん、自家製のタレもまたおいしい。まろやかな甘みと深いコクを持ち、肉のおいしさを過不足なく引き立てている。

「持ち帰りをしたいのですが、分けてもらえますか?」というリクエストもあるそうだが、そのシステムはなし。残念だが、来店した人だけが楽しめる特権なのだ。

食事の締めをテグタンとどちらにするか悩み、選んだのは「ビビンパ」。軽い酸味が食欲をそそるナムル(ゼンマイ、モヤシ、ホウレンソウなど)や、錦糸卵、ひき肉が入っている。

焼肉 金剛苑 (コンゴウエン)

ボウルの中身をしっかり混ぜ合わせる。早く味わいたいのはやまやまだが、全体の味を調和させて食べるのがビビンパの醍醐味。おいしさのためには手を抜けない工程だ。

その前に忘れてはならないことがある。自家製コチュジャン(唐辛子味噌)の投入だ。先ほどのタレではないが、個人的には「これを持ち帰れたら」と願うほどのおいしさだった。

焼肉 金剛苑 (コンゴウエン)

コチュジャンの持ち味は“甘辛さ”にあるが、本場・韓国で食べたものに比べれば、日本で出合うコチュジャンは甘みが強すぎるきらいがある。しかし、金剛苑のものは甘さと辛さのバランスが絶妙で、熟成による風味もちゃんとある。こんなコチュジャンが自宅にもってかえればうれしいが、こちらもタレと同じく、店内のみで味わえるテイストだ。なので、ここぞとばかりにビビンパにたっぷりコチュジャンを入れる。全体がほんのり赤く染まったビビンパは、もちろん、こたえられないおいしさだ。

金剛苑は、休憩時間のない通し営業をしている。なので、深夜4:00までの営業中は、いつ訪れてもおいしい焼き肉を食べることができる。

アクセスも、とても便利。窓から都営地下鉄三田線・巣鴨駅の入り口が見えるほど近い。大切な客を連れて行っても“ご足労”にはならない、ありがたい距離だ。

焼肉 金剛苑 (コンゴウエン)

噂によると、金剛苑のランチ(11:00~14:00)はかなりコストパフォーマンスがよいらしい。「クッパ」「ビビンパ」が各600円、「カルビクッパ」「カルビランチ」「ロースランチ」が650円。カルビランチとロースランチは、プラス200円で肉の大盛りが可。日曜・祝日もオーダーできるそうなので、休日の“わが家の昼食”の定番として家族で出かけていくのもよさそうだ。

焼肉 金剛苑 (コンゴウエン)
所在地:東京都豊島区巣鴨2-1-1 新川ビル2F
電話番号:03-3918-8929
営業時間:11:00~翌4:00
定休日:無休

メニュー例:
タン塩…1,780円
上カルビ…1,500円
ビビンパ……800円
http://r.gnavi.co.jp/g390800/

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