大塚駅南口側、天祖神社近くの繁華街の一角にある清楚な佇まいの小料理店「乃村」は、若手の実力派料理人・野村氏が営む小さな割烹だ。
大塚駅南口側は、古くから多くの割烹や料亭が軒を連ねていた地域で、今でもそうした店が多く残り愛され続けている。そんな古参組が多いこの地で、敢えて同じ「和」で勝負を挑んだ「乃村」が、開店3年目にしてすでに多くの和食ファンを虜にしているようだ。

野村氏はもともと和食好きだったそうで、料理人を目指すと決めてからは大阪や銀座の超一流料亭で基本技術を徹底的に叩き込み、今でも厳しく自身を律しながら、料理に愛情を注ぎ続けている職人気質。しかし、いつでも穏やかな顔つきで、訪れるお客さんに笑顔で接することを忘れない。「小さな店なので、料理も接客も全部独りでやらないといけないんで」と謙遜するが、野村氏の技術と接客の心は、どちらも上辺だけではない「本物」であると感じる。
メニューは基本的に1種類のみ。昼は「今日膳」(2,900円)、夜は「おまかせコース」のみである。ただし夜の場合は予算によって5,800円、6,800円、7,900円、9,000円の4種類のコースから設定できる。とはいえ、これも名目上であって、「いくらでも予算に応じてお作りしますよ」ということ。臨機応変に融通を利かせてもらえるのが、小料理店の良いところだ。
それでは、この日の料理の中から、幾つかの品をご紹介しよう。





