よし邑

カウンターを挟んで職人の動きをじっと見つめ、その手さばきの良さと盛りの美しさに、食前から期待が高まる。昨今の有名小料理屋の多くは、こんなオープンカウンターの形式をとっているが、創業昭和44年という割烹「よし邑」もそんな店のひとつだ。

よし邑
よし邑

創業から40年以上ということで、「老舗」の入り口にさしかかっているこの店は、「邑」が意味する人々の「集い」を何よりも大切にし、集まりを彩る、美味しく美しい和食と、心づくしの心地よいサービス、落ち着いて語らえる空間作りなど、利用するお客さんのさまざまなニーズを満たすために尽力を続けてきた。

そんな甲斐もあり、“蓮根に「よし邑」あり”と言われるまでに支持を集め、気軽な食事の席から、家族のお祝い、企業の接待など、さまざまなシーンで広い範囲の人々に利用されるようになった。普通、この手の大規模な割烹・料亭であれば従前のスタイルを固持し変化を好まないものであるが、「よし邑」では更なる居心地の良さ、料理やサービスの向上を目指し、変革を進めている。

そのひとつの区切りとなったのは平成18年の大改装。改装というよりも、敷地1000坪とも言われる店舗をすべて取り壊し、一から建て直した「新築」だ。建物は広い敷地を平屋で贅沢に使ったもので、門構えからして高級感が漂う。

よし邑
よし邑

門をくぐって濡れた石畳を歩き、ドアをくぐれば和装の女将に迎えられる。案内される先は、職人と向き合うカウンター席、窓から芝生のガーデンを望むテーブル席、障子越しの石庭が美しい純和風の個室の3種類。個人や夫婦ならばカウンター、ファミリーや友人同士であればテーブル、接待や見合いの席、親戚同士の会食などであれば個室と、用途に応じて明確に使い分けができるので、自分が招待側になった場合は心強い店となることだろう。

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