まちのパーラー

まちのパーラー 外観

保育園に併設したカフェとして2011(平成23)年にオープンした「まちのパーラー」。“保育園とまちとがつながる場”をコンセプトとしてスタートしたが、今では地域を超え全国のパンマニアの注目を集めるほどの賑わいを見せている。東京メトロ「小竹向原」駅2番出口から歩くこと4分。閑静な住宅地のなかに郊外のアトリエを思わせる大きな窓ガラスが印象的な建物を発見した。

併設する保育園とは建物内でつながっており、登園する子どもたちと一緒に入口を入るときは少なからず緊張を覚えた。昨今の防犯上の対策を考えれば、部外者の立ち入りを禁じる方が一般的なため、子どもの送り迎えの前後で利用される保護者やその家族のためだけのプライベートスペースのようなイメージを抱いたのだが、店内に足を踏み入れた瞬間それがまったくの思い過ごしであったことを知った。

パン イメージ

カウンター9席、テーブル16席の店内には、近隣のご夫婦から学生、スーツを身にまとったビジネスマンにいたるまで幅広い層の人たちが過ごしていた。週末ともなれば遠方からのお客さんも多く、マニアをも唸らせる「パーラー江古田」のパンを求めデートや観光がてら訪れる人も少なくないと言う。

「先日は九州からお客さんが来てくれました」と驚愕の事実を語るのはパーラー江古田のオーナー。2006(平成18)年のオープンより、口コミやブログを中心に評判が広まり、今では全国のパン屋ランキングの上位に挙げられるほどの人気を誇っている。「自分でも驚いているんです」と現在の反響を悦ぶその反面、戸惑いもあるようだ。

過剰な広告宣伝は一切せず等身大のスタイルでお店を続けた結果、評判が評判を呼び遂には「まちのパーラー」出店の打診へとつながったようだ。

レーズン酵母のパン

毎朝7時、「パーラー江古田」で焼き上げたばかりのパンが「まちのパーラー」に届けられる。商品のラインナップはほとんど変わらず、サンドイッチやキッシュなどメニュー構成もそのままなのはファンにとっても嬉しいだろう。全6席のみの「パーラー江古田」は満席のことも多く、ゆったりと食事ができるスペースを備えた「まちのパーラー」はファン待望のお店だったようだ。

サンドイッチ

10種のパンから好みのパンが選べる「サンドイッチ」をいただいたが、店長おすすめの「チャパタ」とトマト、塩気のあるペコリーノの組み合わせは至福のひとときをもたらしてくれた。はじめはザクッと堅い食感が身体に伝わるが、トマトの果汁がパンと交わるとすんなりとやさしい食感へと変わり、余計な味付けなど要らないペコリーノの塩味がますます食欲をかきたてる。

店外で待つ人の姿を気にしつつももう少しこの幸せに浸っていたい、美味しいパンがもたらす余韻にみんなの笑顔がほころぶ素敵なまちのパン屋さん。帰り際、お土産にサンドイッチと同じ「チャパタ」を購入したが、お店で食べたあの食感を再現するにはほど遠く、次回はいつ行こうかとカレンダーに予定を書き入れたくなるほどの魅力あふれるお店だった。

まちのパーラー
所在地:東京都練馬区小竹町2-40-5 1F
電話番号:03-6312-1333
営業時間:07:30~21:00(月曜日は18時までの営業)
定休日:火曜日