そば処 味奈登庵 都筑佐江戸店

やがて“富士山”が運ばれてくる。目の前にそびえる麺は、3人前以上はありそうな、まさに“日本一”ともいうべき山盛りだ。

「小休止を入れることなく一気に食べることが“征服”の秘訣です」と店長からアドバイスをもらい、登頂開始。本来の富士登山とは逆に、頂上から入り、裾野を目指す。

そば処 味奈登庵 都筑佐江戸店
そば処 味奈登庵 都筑佐江戸店

スタンダードな味わいのそばに、丸みのあるつゆが相まり、箸がスムーズに進む。これは幸先が良さそうだ。変化をつけるべく、時おり天ぷらを食べる。これが想像以上においしい。薄めの衣をまとい、専門店で出てくるような上品さに仕上がっている。しかも、天ぷらダネは大きめ。エビのサイズからしても、手抜きなしのボリュームであることがよくわかる。

そば処 味奈登庵 都筑佐江戸店
そば処 味奈登庵 都筑佐江戸店

しかし、天ぷらばかりに気を取られていては、“富士山征服”が危うくなる。薬味を入れたり、つゆを足したりして一心不乱に麺に挑み続けるが、裾野が見えない。お腹は、少し前から「もうこれ以上入らない」というシグナルを出し続けている。

「登山と同じで、あきらめも肝心」と自分に言い訳し、3分の1を前に、ついに白旗宣言。「本物の富士登山に出かけたことがありますが、こちらのほうがきつかったかもしれないです」と、うめくように感想を述べると、感じの良い店員さんたちが笑いながら「女性の方だとなかなか大変な量ですよね。ただ、たまにペロリと召し上がってしまう方もいらっしゃいますよ」。

満腹感でいっぱいなのに、先人たちの偉業を聞くと、あきらめずにはいられない。おいしいそば湯を飲みながら、次回こその登頂成功に向けて作戦を練り始める自分がそこにいた。

そば処 味奈登庵 都筑佐江戸店
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