茶寮 風花

茶寮 風花
茶寮 風花

北鎌倉は四季の移ろいを如実に景色に映し出すまちだ。桜の春、新緑の夏、紅葉の秋、白雪の冬。いつ見ても自然が織りなす景観は、訪れる人の目を飽きさせない。

そうした散策のときのお決まりの休憩処にしたいのが、「茶寮 風花」。アジサイの美しさで知られる明月院の山門のそばに立地。ひと汗かいたときの良い気分転換となるべきロケーションにたたずむ喫茶店だ。

風花の名を有名にしているのは、何といっても「うさぎ饅頭」。昭和62(1987)年の創業以来、見た目のかわいらしさと豊かな風味で、リピーターを増やし続けている。真っ白でふかふかの生地は口当たりが軽く、いくらでも食べられそう。ウサギの耳に見立てた切り込みも、視覚的なアクセントとなっていて、楽しい。

茶寮 風花
茶寮 風花

中のあんは、この白い皮によく映える、黄色がかった美しい色。しかしながら、このあん、蒸し立てのときに、ちょっと不思議な味がする。和菓子なのに、カスタードクリームのような洋菓子の風味を感じるのだ。たしかに食感はトロリとしており、まさに、あんというよりは、クリームっぽい。「実際には使っていませんが、そのようにお感じになる方が多いです」と穏やかな笑みで店長はかぶりを振るが、卵のような風味すら感じる。「栗が入っているのでは?」という新たな質問にも「現在のレシピにはありません」と、的を射なかった。

湯気がとれ、冷めてくると和菓子らしさが表立ってくる、摩訶不思議なうさぎ饅頭。関係者以外は知ることのできない“企業秘密”のこの味わいを体験してみるなら、店へ赴き、ふかし立てに舌鼓を打つのが一番。冷凍状態のうさぎ饅頭を取り寄せることもできるので、北鎌倉の味を遠方の知己に送ることも可能だ。

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