キャラウェイ


●ビーフカレー

JR鎌倉駅東口改札口からバス通りを抜け、若宮大路を左折。鶴岡八幡宮方面へすすみ、鶴ヶ丘会館を過ぎたところ左側の路地にカレーの名店「キャラウェイ」はある。

昼時ともなると行列ができるこの店は、学生や男性客、そして家族連れが目につく。観光客、とりわけ女性客が多い小町界隈の店の中で、この光景はひときわ異彩を放っている。

混雑が落ち着いた、午後4時過ぎを見計らって訪れてみた。ドアをあけた途端、香辛料の香りに包まれた。美味しそうなカレーの香りだ。更に一歩店内に入るとカウンター越しに「テイクアウトですか?」と一声かけられた。

「いえ、ここで頂きます」と、首を横に振ると「こちらへどうぞ。。」と少し奥まった席に通された。木目を基調とした落ち着いた内装とインテリア。天井には凝ったカットがなされたライトがつり下げられていて、灯りが放射線状に伸びている。壁には花を描いた絵が飾ってある。

席につきふとメニューに目をうつすと、あいかわらずの「あの日のメニュー」がそこにあった。1977年のオープン以来メニューもそのまま、増改築をくりかえしているものの雰囲気も、流れている時間もあのときのままだ。ふと昔の記憶が甦って来た。

食べ盛りの学生時代、真夏の鎌倉を散策した時、当時ファッション雑誌で紹介されていたこの店に、友人とふらっと立ち寄ったことがあった。選んだのはビーフカレーだった。

ここのカレーはとにかくパンチがあった。野菜と、繊維質になるまで煮込まれた肉。全てが溶け、渾然一体となったトロミの強いルウは他ではなかなか真似出来ない代物だった。

そうだ、これにしよう、と「ビーフカレーを下さい。普通盛りで。」と伝えた。

余談だが、ここはルウもさることながら、ライスの量が半端じゃない事でも知られている。トロミの強いルウを受けとめるために用意されたライスは500gをこえている。はじめてキャラウェイを訪れた人であれば多分その量に度肝を抜かれることだろう。

ライスの量は500g超、カレーも300g。ミニサラダとともにお盆にのせられテーブルに置かれた。

付け合わせの漬け物は、定番の福神漬け、ホソ切り沢庵、自家製のチャツネなど。中辛のカレーの味を調節をする為にチャツネは活躍してくれる。

水を飲み、カレーポットからルウをすくってライスにまわしかけ、大きなスプーンですくい食べていった。黙々と、黙々と。食べながら気がつけばいないはずの友人と会話をしていた。「いやあ美味しいね。」「ホント懐かしいよ」。

帰りがけに年賀状のやり取りだけとなってしまった友人に手紙を書いてみようと思った。そして手紙とともにあの日の懐かしいカレーも一緒に送ろう。届いたカレーを食べながら、きっとあの日を思い出してくれるに違いない。他愛もない夏の一日。でも懐かしいあの一日を。

キャラウェイ
所在地:神奈川県鎌倉市小町2-12-20 
電話番号:0467-25-0927
営業時間:11:30~19:30
定休日:月曜日(祝日の場合は翌日)



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