建築事務所が運営する地域とつながる癒しのカフェスペース 建築事務所 鯰組(なまずぐみ)代表 岸本耕さん、なんてんcafe 店長 小西菜月さん

「設計から大工まで」をコンセプトに一貫した家づくりを強みとする建築事務所「鯰組(なまずぐみ)」。建築学科を卒業した後に大工として職人の道を選んだ異色の経歴をもつ代表が、地域との交流の場としてオープンさせた「なんてんcafe」。「要町」駅徒歩1分の古民家を改装した店内は、しっとりと落ち着いた和の風情が漂い、地域のママさんやビジネスマンなど幅広い層のお客さんに親しまれている憩いの空間です。今回は「なんてんcafe」を運営する建築事務所「鯰組(なまずぐみ)」代表の岸本耕さんと、4代目店長として地域とつながる小西菜月さんに、開店に至るまでのエピソードやお店の特色、また地域の魅力についてもお話を伺いました。

「鯰組」の魅力を伝える情報発信拠点としてオープンした「なんてんcafe」

 	しっとりと落ち着いた和の風情が漂う「なんてんcafe」の佇まい

--まず「なんてんcafe」の開店に至るまでの経緯と、運営する「鯰組」についても教えてください

岸本さん:「鯰組」は2009(平成21)年に株式会社吉川の鯰として法人化した建築事務所で、設計から施工まで一貫した家づくりを強みとしています。建築の分野では、設計と施工とが切り離されているのが一般的なのですが、在学中にフランスの建築家ジャン・プルーヴェ氏に魅せられ、企画から設計、施工に至るまで一貫したものづくりに興味を抱くようになりました。

建築家を目指して建築学科に入学したものの、日本にも古民家や社寺建築の研究に携わる大工棟梁の田中文男先生という方がいらっしゃるのを知り、建築設計事務所や大手ゼネコンへの就職ではなく、大工として職人の道を歩むことを決意しました。

「鯰組(なまずぐみ)」代表の岸本耕さん

大工修行を経て2004(平成16)年に個人事業として起業した後は、翌年に有限責任事業組合(LLP)を設立し、専門的な能力をもつ人たちによる共同事業を推し進め、2009(平成21)年に自社工場を構え法人化しました。

要町のこの物件も「鯰組」の事務所兼情報発信を目的としたショールームとして改装したのですが、建築事務所のショールームには目的のある人しか訪れず、より多くの人に訪れていただきたいという思いから2010(平成22)年5月に「なんてんcafe」をオープンする運びとなりました。

地域とのつながりのなかで運営する憩いのカフェスペース

なんてんcafe 店長 小西菜月さん

--どのような客層の方が多いですか? またおすすめのメニューは?

小西さん:「なんてんcafe」にはお子さんを連れたご近所のお母さんやカフェめぐりをする若いカップルの方、ビジネスマンなど幅広い客層の方がいらっしゃいます。私ももともとは客として訪れていたファンのひとりで、アルバイトを経て2015(平成27)年4月に4代目の店長を任されることになりました。

食材は地元の商店街で

提供しているメニューには、地域のもの、手づくりのものを取り入れるように心がけていて、「要町」に古くからある「えびす通り商店街」の青果店や魚屋さん、精肉店など出来る限り近所のお店から仕入れるようにしています。

要町ブレンド

また「要町ブレンド」と名づけた珈琲豆を取り扱う専門店も近所にあり、地域の交流の場として多くのつながりのなかでお店を運営しています。

地域イベントの会場としても利用される地域に根ざしたレンタルスペース

4.5畳ふた間の「レンタルスペース」

--近隣の子育てファミリーを対象にしたイベントも開催しているようですが?

小西さん:「なんてんcafe」では通常のカフェとしてのご利用以外に、店内奥のお座敷のみ「レンタルスペース」として時間貸しを行っています。4.5畳ふた間の空間を利用して、ワークショップやミーティングなどにご利用いただけます。

手づくりあんみつ

また「レンタルギャラリー」として1週間継続してご利用いただくことも可能ですので、利用をご希望の方は直接店舗にお越しいただきお話をお伺いできればと思います。要町では「要町ご近所フェスティバル」という名前で料理教室やクラフト展示など地域イベントの取り組みが盛んで、「なんてんcafe」もその会場として利用いただいています。

「要町ご近所フェスティバル」と検索すると、HPやブログ、facebookでも詳しい情報があるのですが、子育て中のお母さんとそのお子さんを対象に行われる“子ども家庭科教室”は月に2〜3回定期的に行われている人気イベントのひとつです。

癒しのひとときを提供するくつろぎの空間を目指して

お店の外観

--今後の目標や展望についてお聞かせください

岸本さん:「鯰組」としては、「なんてんcafe」の運営を通じて地域とのつながりを持ちながら、“町場の工務店”として自然に受け容れていただいている状態が理想的です。

また設計事務所ではなく企画から設計、施工まで一貫した家づくりができる“建築事務所”としていろいろな仕事に挑戦していくのも今後の目標です。進行形のプロジェクトとして取り組んでいる“池袋モンパルナス”のアトリエ付き住宅の保存・改修工事も、要町に拠点を構えたからこそ実現した仕事のひとつで、新たな芸術観光のスポットとして注目を集めています。

食材の仕入れでお世話になっている「えびす通り商店街」

小西さん:「なんてんcafe」の今後の目標としては、これまでお店が築いて来た地域との関わりを大切にしながら、「4代目の店長として何ができるか?」をちょうど岸本さんやスタッフのみんなと相談しているところで、新たな魅力を提案していければと思っています。

またこのお店がいらっしゃる皆さんにとって、思い思いの時間が過ごせるくつろぎの場として癒しのひとときを提供していけたらと願っています。

なんてんcafe

今回、お話を聞いた人
建築事務所 鯰組(なまずぐみ)代表 岸本耕さん
なんてんcafe 店長 小西菜月さん
所在地 :東京都豊島区要町1-10-7
TEL :03-5986-1087
URL:http://www.nantencafe.com
※この情報は2016(平成28)年2月時点のものです。

建築事務所が運営する地域とつながる癒しのカフェスペース/建築事務所 鯰組(なまずぐみ)代表 岸本耕さん、なんてんcafe 店長 小西菜月さん
所在地:東京都豊島区要町1-10-7
電話番号:03-5986-1087
営業時間:11:30~22:00(L.O.21:30)
定休日:不定休
http://nantencafe.com/