スペシャルインタビュー 相模原市立鹿島台小学校 宮内裕之先生

「相模原市立鹿島台小学校」は小田急線「町田」駅と「相模大野」駅の中ほどに位置する高台の小学校だ。豊かな心を育む縦割り活動、問題解決的な学習や体験学習を生かした授業づくりなどに加え、市内きっての穏やかな校風が保護者から高い評価を集めている。相模原市で37年余りにわたって小学校教育に携わり、昨年同校へ校長として赴任された宮内裕之先生に、学校の特色や地域の魅力についてお話を伺った。

力を引き出す縦割りグループ活動

―まずは学校の沿革・概要についてお聞かせください

宮内校長:本校は1973(昭和48)年に開校しました。1学年平均3クラス、全校生徒507名(2016年4月現在)の中規模校です。立地条件に恵まれ、町田駅から10分、相模大野駅からも歩いて20分ほど。もともと農家が多かった地域なので、周辺は宅地開発が進んだ今も落ち着いた環境です。
ここは上鶴間本町で、鹿島台という地名はこの辺にありません。地主の方たちから土地を提供してもらって学校を作った時に、近くに「鹿島神社」があることから、地域の方たちが「鹿島台小学校」と名付けてくれました。

鹿島台小学校外観

―“なかよし遊び”とはどのような活動ですか?

宮内校長:本校では年間を通して、日頃から縦割りグループによる交流の時間を大切にしています。“なかよし遊び”はそうした活動のひとつです。週1回、約45分の長い昼休みに、1~6学年まで約20人の縦割りグループに分かれて、ドッジボールや鬼ごっこといった身体を使う遊びやゲームなどの室内遊びをします。先日はサングラスをかけた先生が鬼になり、全校を挙げての鬼ごっこ大会で盛り上がりました。
高学年は、縦割りグループの中で集団のリーダーになると、低学年の子の面倒をよく見てくれるなど、教室の中で音楽が得意な子、算数が得意な子という観点で見えていたのとはまた違った面が見えてきます。そして担任が「ありがとう」といった声掛けをすることで、「力を発揮できた」という自己肯定感や達成感、「人の役に立っているんだ」という自己有用感を持てるようになります。一方、低学年の子たちも兄弟グループのお兄ちゃん・お姉ちゃんにすごく甘えます。足にしがみついたり、同じ学年集団の中では見せないような顔を見せるので、とてもほほえましいです。

1年生を迎える会の様子を伝える掲示物

―そのほか、力を入れている取り組みについて教えてください

宮内校長:1学期の運動会、2学期のなかよしコンサート、3学期のチャレンジ発表会には、毎年力を入れています。運動会は縦割りの3色対抗で、6年生がリーダーになって、自分のチームを盛り上げていきます。そして運動会が終わってひと段落すると、さきほどの“なかよし遊び”が始まります。
なかよしコンサートは、1日目が子どもたち同士の発表会、2日目が保護者を招いての参観日で、2日がかりで行います。毎回大勢の保護者が来てくださって、とても盛り上がります。

なかよしコンサートの様子

チャレンジ発表会は、総合的な学習の時間で1年間かけて自分たちが調べてきたことを、保護者に向けて発表します。子どもたちもお互いの発表を聞き合い、例えば5年生の米作りについての発表を、4年生が、来年自分たちが何を学ぶのかと聞きにくる。そうやって学びをつないでいきます。1年生だと、「家でお母さんの手伝いをして洗濯を覚えました」と洗面器に靴下を入れて洗うのを実践する子がいるなど、見ていてとても面白いです。4年生は大豆作り。地域の方から畑を借りて、農家の指導を受けながら、相模原特産の津久井大豆を育てて収穫します。最終的に一人一樽で味噌作りまでやるので、お家の方にも喜ばれていますね。

思い出を絵に。子どもたちにとって各行事が印象に残っていることが伝わってくる

―鹿島台小ならではの特色はどんなことですか?

宮内校長:学校らしい学校だなと思っています。住宅街にありながら、校庭もそれなりの広さがありますし、何より敷地内の自然が豊か。“鹿島の森”といわれるほど、たくさんの樹木があります。校庭の周りには地域の方が寄付してくれ、苗木から育てた桜の木がたくさん植えられていますよ。市内でも有数の自然豊かな学校なので、子どもたちが自然観察するにも、校内にいながら四季の変化が読み取れるほどです。

校内にはたくさんの樹木が茂る。中庭には菜園も。

多彩な学校ボランティアが活躍

―保護者や地域との連携について教えてください

宮内校長:本校は保護者、PTA、地域とのつながりがすごく強い学校です。そこで今年度は“鹿島の森”にかけて、子どもたちを見守ってくれる保護者や地域を「かしまのもり」と称して、学校経営プランを作成しました。
学校ボランティアさんの協力は、こんなに熱心な学校があるのかと感心するぐらい盛んです。内容も、低学年水泳、運動会練習、家庭科、校外学習、音楽・琴、書道、そろばん、環境整備、クラブ活動、図書などたくさんのボランティアがあります。年度当初に説明会を開いて、その後必要に応じて各ボランティアを募集しますが、いつもかなりの数の保護者が協力してくださって非常に助かっています。校外学習で1年生が「まちたんけん」をする際には、安全面での配慮が必要なポイントごとに立って見守ってくださるなど、教員の指導とは別の部分でしっかりと見てくれます。

図書室

PTAも非常に熱心です。教員や子どもたちだけではとても間に合わないので、秋の親子清掃では校庭の周りに溜まった落ち葉をきれいに掃除してくれて大助かりです。PTA主催の「鹿島ふれあい祭り」では、バザーや遊びのコーナーで子どもたちを楽しませてくれます。学校が任せればすべてやってくださるので、すごくありがたいです。また、PTA発行の会報誌は、市の優良賞をもらったほどの出来栄え。デザイン事務所を入れ、取材や写真撮影はすべて自分たちで行うなど本格的です。

鹿島ふれあい祭りの掲示

―人気の小学校との評判を伺っていますが、その理由は何だとお考えになりますか?

宮内校長:学区の特色として、しっかりしたご家庭に支えられた落ち着いた学校であるということが大きな理由ではないでしょうか。子どもたちを見ると、すごく愛されていることがよくわかります。あいさつや言葉遣いなどしつけがしっかりできていますし、きちんと場をわきまえて態度にそれを表出できる子どもが多い。学校だけの努力だけではなく、子どもの居場所が家庭でしっかり保たれているからこそ、子どもたちが安定しているんです。いい子どもたちがのびやかに育っているからこその、いい学校だと思います。
よそからマンションに引っ越してきたという子どもも増えてきましたが、自治会の加入率が高く、お祭りなど地域行事に参加する方たちが多いような土地柄なので、そういう点からもしっかりしたご家庭が多いと言えます。

利便性がよく子育て世帯にやさしい落ち着いた環境

子どもたちが普段学んでいる教室の風景

―学校周辺の街の魅力や、子育て環境の魅力について教えてください

宮内校長:町田と相模大野の繁華街や商業施設まで徒歩圏内なので、買い物には不自由しません。古淵の2大スーパーマーケットには車で5分で行けるし、ちょっとした買い物なら近くのコンビニエンスストアで済ませられます。買いたいものが目的に応じて近場で購入できるエリアです。交通の便もよく、都心に通勤している保護者も多いですよ。文化鑑賞に浸ろうと思えば、「相模大野女子大学グリーンホール」でさまざまな芸術関係の催しを見ることができ、文化的にも恵まれています。
利便性がいいのに、自然や昔ながらの農家も残っていて、バランスがとれた地域。相模原の田園調布といっていいぐらい、落ち着いた環境です。ちょっと行くと境川の親水公園があって、子どもを連れて行くにもいい。水遊びやザリガニ獲りをするのにぴったりの場所です。さらに、相模原市は待機児童が2年連続ゼロ。市の施策で保育所が増えているので、子育てしやすい環境ではないでしょうか。小さなお子さんを遊ばせるのに手ごろな大きさの公園も、たくさんあります。子育て世帯の方はもちろんのこと、住むには本当にいいところだと思いますよ。

学校前、落ち着いた住宅街が広がっている

鹿島台小学校 宮内裕之校長先生

相模原市立鹿島台小学校
校長 宮内裕之 先生

所在地 :神奈川県相模原市南区上鶴間本町1-9-1
TEL:042-745-7193
URL:http://www.sagamihara-kashimadai-e.ed.jp/
※この情報は2016(平成28)年5月時点のものです。

スペシャルインタビュー/相模原市立鹿島台小学校 宮内裕之先生
所在地:神奈川県相模原市南区上鶴間本町1-9-1 
電話番号:042-745-7193
http://www.sagamihara-kashimadai-e.ed.jp..