「ハンバーグステーキ」と「ハンバーガー」が自慢の隠れ家的カフェ/カフェ ベクトル 小松汐里さん


カフェ ベクトル
小松 汐里 さん

カフェ ベクトル 小松汐里さんインタビュー

「ハンバーグステーキ」と「ハンバーガー」が自慢の隠れ家的カフェ

東急大井町線「等々力駅」から「上野毛」駅方向へ歩いていくと、左手側にある「vector」(ベクトル)は、10年前のオープン以来、地域の人々に愛され続けている小さなカフェ。肉汁があふれだす「ハンバーグステーキ」と、特注バンズに「ハンバーガー」が二枚看板だ。お客さんは通い慣れた付近の常連さんがほとんど。落ち着いた雰囲気でゆったりとくつろぐことができる。料理も本格的なものが出てくるということで、口コミで人気を集めている。今回はこちらを訪ね、ホールスタッフの小松汐里さんにお話をうかがった。

まず、お店のコンセプトと特長について教えてください

カフェ ベクトル 小松汐里さんインタビュー

ここは2004(平成16)年にオープンしました。小学校や等々力の住宅地に囲まれている場所ですので、「地元に住んでいる方に愛されるお店」ということと、「年代や性別を問わず、幅広い方が気軽に立ち寄りやすいお店」ということをコンセプトにしています。

名物はハンバーグとハンバーガーだそうですが、どんなこだわりがあるのでしょう?

カフェ ベクトル 小松汐里さんインタビュー

まず、「ハンバーグステーキ」については、300グラムというかなり大きなものになっています。基本のデミグラスソースのほかにも、香草エスカルゴバターソース、ローズソルト、和風仕立てなど、いろいろな味があるんですよ。今回写真に撮っていただいたのは、「ハンバーグステーキ 自家製デミグラスソース」(980円)です。

手で捏ねるところから全部手作りしていて、焼く時にも低温でじっくりと、肉汁をたっぷり閉じ込める焼き方をしていますので、ナイフを入れただけで「ジュワ」って肉汁が出てくると思います。もちろん、デミグラスソースも自家製でして、店のキッチンで手間ひまをかけて、じっくり煮込んで作っています。

確かに肉汁が溢れ出てきて、とっても美味しいハンバーグでした。ハンバーガーも同じ肉なのでしょうか?

カフェ ベクトル 小松汐里さんインタビュー

そうです。ハンバーガーについては、ハンバーグと同じ肉を150グラム使ってパテにしていまして、こちらも「クラシックバーガー」(880円)をベースに、チーズバーガーやアボカドバーガーなど、いろいろなバリエーションがあります。

 

 

その中でも人気が高いのは、クラシックバーガーに目玉焼きと厚切りベーコンをトッピングした「世田谷バーガー」(1,180円)です。かなり豪華で、食べごたえがありますよ。ハンバーガーのバンズは、パン屋さんに特注で頼んで作ってもらっているもので、「胚芽バンズ」というものにしています。ほんのり甘くて、とっても歯切れが良いのが特長です。

それ以外だと、どんなおすすめメニューがあるのでしょう?

カフェ ベクトル 小松汐里さんインタビュー

ドリンクですと、カフェラテなどは人気です。ラテアートもやっていますし、スイーツも全部手作りでやっていますので、ぜひセットにして召し上がってみたください。

昼、夜、それぞれどんなお客さんが来られますか?

カフェ ベクトル 小松汐里さんインタビュー

目の前が小学校ということもあって、やっぱり、お子さんのいらっしゃるママさんが多いですね。女性客が圧倒的に多くて、ランチタイムが一番混みますが、ほかの時間はゆったりしていただけると思います。夜は深夜0時までやっていますから、穴場だと思いますよ。

 

 

カフェ ベクトル 小松汐里さんインタビュー

夜にはやっぱり、ご家族やご夫婦、またはグループでいらっしゃる方が多くなりますね。うちは昼間のメニューはそのまま夜でも食べられるんですが、それとは別にディナーメニューもあって、パスタやオムライスなどが、夜の人気メニューになっています。テーブルにろうそくを置いて雰囲気作りをしているので、昼間とはちょっと違う感じで楽しめて、カップルの方にもおすすめですよ。お酒はビール、ワイン、カクテルなどが人気です。

ランチについては、15時までのランチライムには、スープ、サラダ、ドリンク、ミニデザート(平日のみ)が付くセットメニューを設定しているので、9割ぐらいの方はランチセットで頼まれますね。

テラス席も気持ちよさそうですが、いつでも開放されているのですか?

カフェ ベクトル 小松汐里さんインタビュー

テラス席はいつでも、天気の穏やかな日であれば開けています。道路もそんなに車通りが無いですから、テラス席から先に埋まっていくくらい人気が高いんですよ。テラス席は犬と一緒でも大丈夫ですし、禁煙にはしていませんから、どなたでも気軽に使っていただければと思います。

小松さんご自身、仕事をされていて「嬉しい」と感じる瞬間はいつですか?

カフェ ベクトル 小松汐里さんインタビュー

自分はホール担当をしているんですが、やっぱりお客様と楽しく会話ができたり、お客様から「ありがとう」「美味しかった」など嬉しい言葉をいただけた時は、「やっていてよかったな」って思います。このお店はほとんどのお客様がリピーターか、お客様の紹介で来られた方ですので、スタッフとお客様の距離がとっても近くて、仲がいいんですよ。

最後に、等々力エリアのここがおすすめ、というポイントを教えてください。

カフェ ベクトル 小松汐里さんインタビュー

私も世田谷区内のほかの場所から、最近このへんに引っ越してきたばかりなので、まだまだ知らない場所だらけなんですが、少し回っただけでも、「自然が多いなあ」というのは感じています。都会の中で、これほど緑が多い地域というのは珍しいんじゃないでしょうか。今は自由が丘や二子玉川がいろいろ開発されてきているんですが、等々力はこのまま、静かな緑いっぱいの街でいてほしいですね。

あと素敵だなって思うのは、等々力って、「住んでいる人たちがいい人たちばっかり」なんです。これはお店をやっている私達にとっても、本当に幸せなことだと思っています。

具体的な「場所」ということですと、「等々力渓谷」が一番のおすすめスポットですね。散歩に行くと、とてもリフレッシュできます。近くに果樹園もあって、もぎとり体験などもできるという話を聞いたので、今度はそういう所にも行ってみたいと思っています。

カフェ ベクトル 小松汐里さんインタビュー

今回、話を聞いた人

カフェ vector(ベクトル)

スタッフ 小松汐里さん

住所:東京都世田谷区中町2-30-21 シルバー玉川101
電話番号:03-3705-5061
営業時間:11:00~深夜0:00(フード22:30LO、ドリンク23:00LO)
定休日:火曜日
URL: http://www.vector-tokyo.com/shop.html

※記事内容は2014(平成26)年3月時点の情報です。

※文章に出てくる名称について
バンズ=甘味または塩味の小さな丸パン
パテ=ひき肉を円盤状にして焼いたもの

「ハンバーグステーキ」と「ハンバーガー」が自慢の隠れ家的カフェ/カフェ ベクトル 小松汐里さん
所在地:東京都世田谷区中町2-30-21 シルバー玉川101 
電話番号:03-3705-5061
営業時間:11:00~深夜0:00(フード22:30LO、ドリンク23:00LO)
定休日:火曜日
http://www.vector-tokyo.com/shop.html

親子でふらり立ち寄れる子育て応援施設

「ちょっとお願い」をひろう育児支援 市川市の子育て支援の目指すものとは?/八幡親子つどいの広場 市川市子育て支援課すこやか応援隊


八幡親子つどいの広場
市川市子育て支援課すこやか応援隊

「ちょっとお願い」をひろう育児支援
市川市の子育て支援の目指すものとは?

市川市の八幡地区は、古くは八幡宿として知られ、成田街道の宿場町としても栄えた歴史のある場所。JR総武線と都営地下鉄新宿線「本八幡」駅、京成電鉄本線「京成八幡」駅と3路線が利用でき、通勤に便利なことから、住宅地としての人気が高い街でもある。そんな住みやすい街にふさわしく子育て支援施設も充実!なかでも市内4ヵ所ある「親子つどいの広場」は出入りも食事時間も自由にでき、ママにとっては気軽に訪れることができるスペース。今回は多くの育児ママたちが集う「八幡親子つどいの広場」を取材した。

八幡親子つどいの広場の概要を教えてください

市川市つどいの広場

市川市内には、新井、新浜、二俣そして八幡と、4ヵ所の親子つどいの広場があります。月曜日から土曜日まで、朝10時から午後4時までオープンしていて、妊娠中と0才から3才までのお子さんと保護者の方が利用できる広場です(日曜・祝日はお休み)。予約も不要でいつ来ても大丈夫、もちろん無料の施設ですので、気軽にふらりと遊びに来てもらえれば嬉しいですね。妊娠中のマタニティママさんから乳幼児のママさんまで、さまざまな悩みや不安をサポートしたいと思っています。

こちらの親子つどいの広場の特徴を教えてください

市川市つどいの広場

八幡親子つどいの広場は、葛飾八幡宮の参道に面したのどかな場所にあり、隣には児童遊園という恵まれた環境なので、ママさんたちが訪れやすい立地も特徴の一つです。京成電車が走るところも見られるので、電車好きなお子さんも楽しいと思いますよ。また子どもと行けるお店や遊び場情報を壁に掲示したり、イベントのお知らせを貼ったり、情報収集の場としても活用してもらえるように心がけています。

生活のすべてが赤ちゃん中心に回っているママさんたちだからこそ、ここではできるだけ負担を感じずに気軽に楽しく過ごしてほしいというのが私たちの願いです。さまざまな催しも予約不要で参加できますし、好きな時間に食事やおやつを食べられるよう、食事用テーブルは常時用意してあります。お弁当や離乳食なども温められるよう、電子レンジも自由に利用が可能。ときには職員が赤ちゃんを抱っこしたり、お友だち同士で子どもを見合って、ママがゆっくり食事をすることもあります。「ちょっとお願い」が言える、この頼り・頼られる関係が、ママを子育ての行き詰まりから助けてくれると思いますね。

講座やイベントなど、さまざまな催しも充実していますね

市川市つどいの広場

リズムあそびやパパタイム、スキンケア教室など、ママたちが興味のありそうなテーマを講座にしたものや、お出かけのきっかけになればと始めた会もあります。今日の「のんびり赤ちゃんタイム」は赤ちゃんのいるママさんたちの集まりで、毎回15名前後のママと赤ちゃんが参加してくれます。自己紹介や手遊びが終わったら、後はほとんどフリートークの時間。自己紹介のときに住んでいる地区や最近の我が家のニュースなどを発表し合っているので、会話もスムースに始まるようです。

「果汁は1さじからって育児書に書いてあったのに、5さじ飲ませちゃったんだけど大丈夫でしょうか…?」「寝返りがなかなかうまくいかないんですけど、どうしたらよい?」など、ちょっとした疑問や不安を共有することで、ふわっと気持ちが楽になることがあります。育児で家に閉じこもりがちなママたちには、どんどんこういった場所を利用してもらい友だちを作ってもらいたいですね。

ママたちに突撃インタビュー!参加のきっかけは?

市川市つどいの広場

「今日は“のんびり赤ちゃんタイム”があると聞いて、初めて参加してみました。皆さん同じ境遇なので、すぐに打ち解けて話しやすいので楽しいです」
「今回で3回目の参加です。イベントや教室があると安心して来られます」
「同じ月齢の赤ちゃんを持つママ友がほしいと思って、来てみました」
「先日たまたま通りかかったときに、スタッフの方に声をかけていただいて来てみました。こんなにたくさんママさんたちがいたなんて知らなかった……。公園やマンションでは声をかけづらいですが、ここならすぐに親しくなれる雰囲気で嬉しいです」
などなど、ママたちの嬉しい声がいっぱいです!

市川市は子育て支援にも積極的だと聞きました

市川市つどいの広場

妊娠中から0歳~3歳までのお子さんと保護者が遊べる「親子つどいの広場」が4ヵ所あるほか、生後3ヵ月までに助産師や保健師、保健推進員の訪問があり、4ヵ月目に身体測定や離乳食の話を聞く「あかちゃん講座」、5ヵ月目には、すこやか応援隊(*)主宰の「5ヵ月Welcom Baby!」などがあります。また、妊婦さんから就学前までの子どもまで一緒に遊べる「地域子育て支援センター」が11ヵ所、市内各所で開かれている「すこやかひろば」、市川市内で15ヵ所あるこども館の「あつまれ赤ちゃん」など、行政の子育て支援施設も非常に充実しています。

また子育てサークルを立ち上げたいママをサポートしてくれる仕組みもあり、仲良しママ同士で自分の子どもを遊ばせながらサークルを運営するというバイタリティのあるママさんたちも多いですよ。

*すこやか応援隊とは、保育士と栄養士が自宅や公園などの希望の場所に出向き、離乳食などの栄養相談や保育の相談に応じている、市川市子育て支援課の事業のことです。

ママさんたちとの交流で気を付けていらっしゃることなどありますか?

市川市つどいの広場

とにかくママたちに寄り添って、ママたちが過ごしやすいように、居心地が良いようにしたいと思っています。話をしたいママさんの話は聞いてあげたいですし、ただ楽しく過ごしたい人にはそれをサポートしたい。「ここに来てホッとした」「ちょっと子育てが楽になった」と思ってもらえるような場所でありたいですね。

また、ママが集まる会などではスタッフがあまり介入し過ぎないようにも気をつけます。スタッフはあくまでも橋渡し役。自己紹介や手遊びなどの導入が終わったら、“後はお若い方同士…”(笑)。するとママたちも自分から話しかけたり、輪に入って行ったりと積極的になれるようです。

子育て中のママさんたちにメッセージはありますか?

市川市つどいの広場

ここにいらっしゃるママさんたちを見ていると、皆さん一生懸命でとっても真面目。それがときには自分を苦しくしてしまうこともあるのかな…と心配になることもあります。子育ては昨日も今日も明日も続いていくものですから、大らかにゆったりと構えて大丈夫よ!と伝えたいですね。ちょっと息苦しくなったら、ここに遊びに来てくれたら嬉しいなぁ…ここまで来てくださったら、その勇気と行動力をたっぷり褒めてあげたい!いつでもスタッフ一同、待っていますね♪

本八幡インタビュー

今回、話をお伺いした人

八幡親子つどいの広場
花蜜ユカさん(左)、大宮きみ子さん(中央)、市川市子育て支援課すこやか応援隊の高田千恵さん(右)

所在地:市川市八幡4-2-1(市川市役所八幡分庁舎1階)
電話番号:047-332-8745

※記事内容は2013(平成25)年9月時点の情報です。

「ちょっとお願い」をひろう育児支援 市川市の子育て支援の目指すものとは?/八幡親子つどいの広場 市川市子育て支援課すこやか応援隊
所在地:千葉県市川市八幡4-2-1 市川市役所八幡分庁舎1F
電話番号:047-332-8745
対象者:主に0~3歳までの親子と妊婦
利用時間:10:00~16:00
休館日:日曜日、祝日、年末年始(12/28~1/4)
http://genki365.net/gnki06/mypage/index…

設計担当者に聞く!
「パナタウン市川真間川」の設計の特長とは/パナホーム 一級建築士 梅本 晋さん


パナホーム 一級建築士
梅本 晋さん

設計担当者に聞く!
「パナタウン市川真間川」の設計の特長とは

真間川の桜並木に隣接する恵まれた立地環境にある新しい分譲地「パナタウン市川真間川」。ここに建てられる住宅は、ゆとりのある間取りやエコ、耐震にすぐれた設計も魅力の一つです。実際に設計に携わった一級建築士の梅本 晋さんにこの住宅の魅力についてお話を伺いました。

お仕事の内容を教えてください

一級建築士 梅本 晋さん

お客様からご注文いただいた住宅の設計が中心ですが、「パナタウン市川真間川」のような分譲住宅の設計もしています。お客様のご要望をきっちり把握することはもちろんです。そのうえで、プロの視点から見てよいと思えることは積極的に提案して、お客様が快適に暮らせる家づくりのお手伝いが使命だと考えています。

 

家づくりには土地の面積や素材の制約などさまざまな条件がありますから、確かにお客様のご希望を100%叶えられないこともあります。そんなときは実現可能な代替案を出し、できる限りお客様のご希望に近づけることが我々の役割だと思います。

お客様にはどんな提案をするのでしょうか

一級建築士 梅本 晋さん

最近の事例では、収納はなるべく確保したいけれど、多くのスペースを使いたくないというご希望がありました。一般的なクローゼットは約1.8mありますが、収納力で考えると45cmぐらい狭くしても十分なのです。このお客様にもこのようなご説明をしたうえで、実際に収納の幅を少し狭く設計したのですが、使っていただいた結果「確かにこれでよかった」と喜んでいただきました。

「パナタウン市川真間川」について教えてください

「パナタウン市川真間川」は全15棟という大規模な分譲地で、全戸がパナホームで建設されることになります。周辺は風光明媚な街並みが残っていますから、「パナタウン市川真間川」でも街並みを乱さないように、外構デザインを統一したイメージにしています。

竣工済みの「パナタウン市川真間川」9号棟の特徴はどんなところでしょうか

一級建築士 梅本 晋さん

「パナタウン市川真間川」9号棟では、リビング・ダイニングを重視し、家族が自然にリビングに集まってくるような空間づくりを目指しました。敷地が広いこともあり、広々としたリビング・ダイニングを確保できましたので、収納スペースも充実していますし、ちょっとしたパソコンコーナーも作ることができます。インテリアコーディネーターとも協力して天井面を照らす照明を入れるなど、インテリアにも凝った空間にしています。 キッチン空間も重視しました。キッチンとダイニングを並行に配置して、配ぜんや片付けがしやすい形にしました。アイランドキッチンを採用しましたので、キッチン動線に行き止まりがない構造になり、家事がスムーズにできると思います。 2階には個室を4部屋設けています。5名様のご家族でもそれぞれの部屋で過ごしていただけますし、人数が少ないご家族なら、スタディルームや書斎、ゲストルームとして使っていただけます。

「パナタウン市川真間川」ではエコにも配慮されていると聞きました

一級建築士 梅本 晋さん

エネルギーを生み出す「創エネ」と、エネルギーをなるべく使わない「省エネ」の2つの方向でエコに配慮しています。環境にやさしいのはもちろん、電気代の節約という点でもメリットは大きいと思います。 「創エネ」としては、太陽光発電システムを取り入れていますし、ガスを利用した家庭用燃料電池「エネファーム」を組み合わせたW発電タイプもあります。 「省エネ」という観点では、LED照明や電気を使わなくて済む換気方式を採用しています。さらに、「パナタウン市川真間川」では、鉄骨造りで窓の設置が比較的自由にできることを活かして、南向きに大きな窓を配置して、部屋の中に光と風をできるだけ多く取り入れる設計にもしています。

上棟工事がとても早く終わるそうですね

一級建築士 梅本 晋さん

「パナタウン市川真間川」でも、8号棟の上棟工事が2013(平成25)年11月2日に行われましたが、「快速上棟」といって、棟上げの工事自体は1日で終わります。これは、建物の外壁を工場で作り、現地に運んで組み立てる工法により可能になりました。外壁がすぐできますので、建物の内側があまり風雨にさらされることないのがメリットです。 もう一つ、パナホームの特徴に地震に強いということがあります。建物の外側で構造の力を持たせるモノコック構造を採用していますから、本震だけでなく余震に対してもすぐれた耐震性能を発揮します。

「パナタウン市川真間川」の周辺環境の魅力はどんなところですか

市川市立富貴島小学校

JR総武線・都営地下鉄新宿線「本八幡」駅と、京成電鉄本線「京成八幡」駅の2駅3路線利用可能と交通の便がよいことに加え、100平方メートル以上のゆったりとした敷地が最大の魅力だと思います。「パナタウン市川真間川」には車を2台駐車できるプランもありますし、近隣には市川市内ではよく知られた評判のよい小学校がありますので、子育てという点でも優れたエリアだと思います。

建築士というお仕事の喜びを教えてください

一級建築士 梅本 晋さん

やはり、お客様に喜んでいただくことが最大の喜びです。引き渡しにも立ち会いますが、パナホームにしてよかったとおっしゃっていただけるとやりがいを感じますね。何年かお住まいのお客様を訪問して、快適に暮らしていますという声を伺うと、これからもお客様にとってよりよい暮らしの場を提供していかなくてはと、身が引き締まります。

本八幡インタビュー

今回、話をお伺いした人

パナホーム 一級建築士 梅本 晋さん

 

多くの住宅を手掛けてきたベテランの建築士さんです。できるだけお客様のご要望に寄り添っていきたいという言葉から、お客様目線で設計されていることが伝わってきました。

※記事内容は2013(平成25)年10月時点の情報です。

幼稚園から小・中・高校までの一貫教育/日出学園小学校校長 二見晴彦先生/日出学園幼稚園園長 早川好江先生


日出学園小学校校長 二見晴彦先生
日出学園幼稚園園長 早川好江先生

幼稚園から小・中・高校までの一貫教育

市川市は、古くは幸田露伴や永井荷風などの文豪が移り住んだ、歴史的名所などにも囲まれた静かなたたずまいの街。市川市の樹木である「クロマツ」が随所に植えられた街並は、日本橋まで40分足らずという、ベッドタウンとは思えないほどの落ち着いた雰囲気に包まれている。そんな市川市菅野にある日出学園は、幼稚園から小・中・高等学校までの一貫教育を行う創立79年という歴史ある私立学校。その早川園長先生と二見小学校校長先生にお話を伺った。

まずは日出学園小学校校長 二見晴彦先生にお話を伺います。小学校の概要を教えてください。

日出学園インタビュー

1934(昭和9)年 に日出学園は幼稚園・小学校の一貫教育校として創立し、「なおく・あかるく・むつまじく」を校訓として参りました。2014年4月(平成26年度)からは創立時の少人数制に立ちかえり、学年102名、20クラス体制のクラス編成にすることで、少人数制だからこそできる厳しく愛情あふれる教育と指導を実現したいと考えています。
子どもたちの人間形成には、この時期の体験が非常に大切です。仲間と一緒に楽しさ悔しさ、ときには我慢も経験しながら、思いやりと協調性のある人に成長していくものだと考えます。恵まれた日出学園の環境のなかで、子どもたちは伸び伸びと興味の翼を大きく広げて育っています。

子どもたちを育てていくうえで、心がけていらっしゃることはありますか?

日出学園インタビュー

人生の土台は小学校時代にできあがるというのが、私の考えです。特に子どもは「群れる」ことが非常に重要で、その群れることで「楽しさ」「嬉しさ」、思いどおりにならない「悔しさ」や「我慢する」ことの大切さを学びます。これは先生が教えられることではなく、子どもが体験を通して喜怒哀楽を重ねていくこと。その重なりが多ければ多いほど、人間として豊かに成長していくのだと思います。
学校は子どもが自分で体験を積み重ねることを邪魔してはいけません。見守り、必要な時は手をさしのべ、その成長を助けていきたいと考えています。

 特徴のある取り組みなどがありましたら、教えてください。

日出学園インタビュー

1年生と6年生、2年生と5年生、3年生と4年生がペアを組み「きょうだい学年」になって、一緒にお弁当を食べたり、校外学習として一緒に宿泊をしたりと1年間交流を続けます。これは本当の兄弟のように仲良くなり、素晴らしい関係を築いています。
本校は幼稚園・中学・高校がありますので、高校生が小学校に指導に来てくれることもあれば、小学生が幼稚園に遊びに行くこともあり、上下の交流はフットワーク軽く行っています。
また本校の「心の教育」の一つとして「日出郵便局」という活動があります。これは2年生の生活科の一環として、全学年が関わります。学校内に郵便局をつくり、ポストづくりや集配、切手デザインの考案など、すべてを子どもたちが行います。異学年のペアを組んだ子ども同士で手紙のやりとりをしたり、保健室の先生や校長に手紙を送ったりできるようになっています。郵便局の仕事内容を理解し、手紙のやりとりを通して優しさなども学ぶ取り組みです。

75周年を迎え新校舎に建て替えられたそうですが、特徴的な設備などはありますか?

日出学園インタビュー

全クラスが南向きで冬でも教室内に太陽光が入るように設計され、また、各学年の特性を考えた造りになっています。例えば普通の教室は8m×8mのところ、1~2年生の教室はその1.5倍の8m×12mの広さを確保。これは低学年の場合、生活科の授業などで作った作品を身近に置いて、手に取ったり実験してみたりということをスムーズに行うためで、3年生の中学年からは普通の教室に移行します。 また低学年、中学年、高学年の動線がからまないように設計し、移動中に不慮の事故がないようにと配慮しました。
校庭だけでも遊ぶスペースは充分ですが、低・中・高学年の建物の屋上にそれぞれの遊び場も作ってあります。 そして、5万冊の蔵書を誇る図書室があり、週1回、司書の先生から学ぶ「図書の授業」も実施。3年生以降になると、これも週1回「情報の授業」があり、一人一台のコンピュータを使用しています。 木をふんだんに使用した校内は落ち着いた温かい雰囲気で、全体的に余裕のある広い造りになっているので、子どもたちも伸び伸びと過ごしています。

地域とはどのような連携をされていますか?

日出学園インタビュー

市川・菅野といえば「クロマツ」ということで、2003(平成15)年に子どもたちが種から「クロマツ」を育てました。これは学校周辺が「東京外かく環状道路」工事のため、従来あったクロマツがなくなったからです。地域の方々と協力し、昔の景観を取り戻そうとしています。子どもたちが代々鉢植えを後輩に託しクロマツの命をリレーして育てた苗として、地域の皆さんにも大切にしていただいています。
またそのクロマツの苗を国土交通省とNEXCOに引き渡し、建設中の東京外かく環状道路ができあがった際に、以前の菅野の景観を取り戻すために移植してほしいとお願いしてあります。

日出学園に通っているお子さんたちは、どのようなお子さんが多いのでしょうか?

日出学園インタビュー

男女共々非常に仲が良いですね。保護者の方々が愛情を注いで育てていらっしゃることがすぐに分かる子どもたちです。また卒業後も日出での人脈は残り続けて、女子中や男子中に進学した子どもたちも仲良く一緒に学校へ遊びに来てくれます。
卒業生同士の結婚も珍しくはありません。また、クラスや学年での同窓会も頻繁に行われています。

続いて、早川好江先生に伺います。幼稚園の概要を教えてください。

日出学園インタビュー

小学校と同じく創立79年を迎えた本園では、「太陽と土とともだち」に恵まれた園環境のなか、「生きる力」を育む教育を行っています。まずは楽しい園生活が送れるように、そして基本的な生活習慣を身につけながら、一人一人のお子さんの「感じ考える力」が育つような環境を整えています。頭・体・心のすべてを使った幅広い体験ができるよう、キメの細かな指導が特徴です。

キメの細かい保育とは具体的にはどのようなことでしょうか?

日出学園インタビュー

幼稚園時期は成長が著しく、年齢によってできることも挑戦することも違います。ですので、年少さんには安心できる環境を整え、自分の気持ちをありのままに出すことを大切にした保育を心がけています。
年中さんはお友達との関わりも増え、自己主張もはっきりしてくる時期です。ぶつかり合い仲直りする繰返しを通して、「自分の気持ちを大切にするには、相手も大切にしなければいけない」と理解して、お互いに認め合いができるようになります。
そして年長さんは、小学校へつなげる保育ということで、少しずつ時間で気持ちを切り替えて活動に取り組んだり、集中して話を聞く時間を多くしたりしています。

保育のなかで先生方や園長先生が心がけていらっしゃることはどんなことですか?

日出学園インタビュー

ワークやドリルなどで勉強するのではなく、小動物のお世話などの実体験のなかから学ぶ機会を増やしています。 また、子どもが「もうひと頑張りできる」保育も心がけています。「イヤだからやめる」「できないから諦める」のではなく、逃げずにやり抜く力。それは子どもだけでできることではありません。
先生が個性を見極め、気持ちを支えながら応援し、背中を押してあげることで子どもたちは「できた!」「やった!」という達成感や充実感を得られるのです。そのためにも教師たちは「背中にも目をつける」ことをいつも意識し、子どもたちの心や行動の変化を見逃さないようにしています。

特徴のある活動などがありましたら、教えてください。

日出学園インタビュー

2012(平成24)年から始まった「わくドキプロジェクト」は、わくドキ教室・わくドキたいむ・わくドキ文庫・わくドキランチ・わくドキクラブと、わくわく・ドキドキするような幅広い体験を子どもたちに提供しています。
「わくドキ教室」は小学校の二見校長先生による、実験教室や小動物や植物の観察など楽しい理科の出前授業で、子どもたちは目をキラキラ輝かせながら参加しています。
また「わくドキたいむ」はネイティブの英語の先生と過ごす楽しい時間、「わくドキくらぶ」は礼法や太鼓、合気道や茶道といった日本の伝統文化に触れる時間です。この他にも子どもたちの好奇心と、挑戦する意欲を育む活動が日々行われています。

新しくなった園舎の特徴を教えてください。

日出学園インタビュー

見ていただくと分かるとおり、木をふんだんに使った平屋建ての温かみのある園舎です。廊下や玄関などは広いスペースを確保し、子どもたちが伸び伸びと過ごせるように設計してあります。2009(平成21)年に建て替えの際に、それまでの場所から引っ越しをしましたので、昔からの日出学園幼稚園の雰囲気を残すような園舎・園庭にしました。ちょっと見ただけでは分かりませんが、床にはコンクリートの上にバネ材を入れ、その上に木材を重ねて、転んでもケガをしにくい床にしてあります。
園庭の隅にはポンプ式の井戸をつくり、汲み上げを体験したり、冬は温かくて夏は冷たい井戸水に触ってみたりと、なるべくたくさんの経験をさせてあげられるように工夫しています。また年長さんのお手洗いには、洋式トイレのほか、あえて和式のトイレも設置することで、子どもの経験の幅を広げるようにしています。

保護者の方々の雰囲気はどうでしょうか?

日出学園インタビュー

まず子どもたちは、手をかけ心をかけて育てられた素直で明るいお子さんばかりです。また保護者の方々も、子どもの教育にも熱心で折り目正しい、メリハリのある保護者の方が多いように感じます。子どもの生活リズムもしっかりつけて下さっているので、子どもたちは登園したらすぐ、元気に遊びに入ることができます。
子どもは愛情をかけてもらえれば、それをしっかり受け止め、安定した子どもに育っていきます。それを体現しているような親子関係だと日々感じています。

地域との関わりはどのようにされていますか?

日出学園インタビュー

子育て支援ということで、年16回ほど土曜日に未就園児のお子さんと保護者の方向けの親子遊びの会を開いています。また地域の親子が遊べるように園庭を解放したり、外部の先生を呼んだ子育て講演会などを開き、地域のママさんも気軽に参加してもらえる機会を設けています。

市川・菅野地区の魅力を教えてください。

私は自転車で通えるくらいの場所に住んでいますが、とにかく散歩やサイクリングが楽しい地区ですね。細い道に入ると、昔ながらの懐かしい街並みがそこここに見られますし、歴史にまつわる名所も多いです。なにより静かでのんびりとした雰囲気が大好きです。

今回、話をお伺いした人

日出学園インタビュー

日出学園小学校校長 二見晴彦先生

住所:市川市菅野3-23-1
TEL:074-322-3660
URL:http://www.hinode.ed.jp/element/

日出学園インタビュー

日出学園幼稚園園長 早川好江先生

住所:市川市菅野2-21-12
TEL:047-322-4012
URL:http://www.hinode.ed.jp/kinder/

※記事内容は2015(平成27)年6月時点の情報です。

幼稚園から小・中・高校までの一貫教育/日出学園小学校校長 二見晴彦先生/日出学園幼稚園園長 早川好江先生
所在地:千葉県市川市菅野2-21-12 
電話番号:047-322-4012
http://www.hinode.ed.jp/kinder/

大規模園だからこそできる様々な活動

今年度から新たに国語教育と数遊びを導入し 心の教育と情操教育に惜しみなく 感性豊かな子どもに/柏さくら幼稚園


柏さくら幼稚園

今年度から新たに国語教育と数遊びを導入し
心の教育と情操教育に惜しみなく
感性豊かな子どもに

1965(昭和40)年に開園し、来年で創立50周年を迎える「柏さくら幼稚園」。開園当時は97名の園児でスタートしましたが、現在の園児数はなんと580名!人気の高い大規模幼稚園として、柏の地域の人々に親しまれている。今回はこちらの幼稚園の特徴や柏市の子育て事情についてお話を伺った。

柏さくら幼稚園は、来年創立50周年だそうですね。創立当時と現在で、こちらの柏市高田エリアはどのあたりが一番変わったのでしょうか?

柏さくら幼稚園

私が柏さくら幼稚園に赴任したのは30年前です。当時はすでに園の周囲に家が建っていましたが、開園当時は「柏さくら幼稚園」しか建物がなかったとか。周りは畑しかなくて、砂埃もすごかったと聞いております。当時は “団地族”という言葉がありましたが、柏市も「豊四季団地」という大きな団地ができて、都内などから引越してこられる方が多かったようですね。現在も当園に通っている親御さんは、他のエリアから引越してきた住民の方も多いです。

柏さくら幼稚園

今でもこの周辺は今でも自然が多くてのんびりした場所です。住宅もずいぶん増えましたが、ちょっと歩くとまだまだ自然が残っています。近隣には野鳥や昆虫がいる「野鳥の森公園」もありますし、自然の中で子どもを育てるにはいいエリアだと思いますよ。

そのほかにこちらに通われている親御さんの特徴はありますか?

柏さくら幼稚園

保護者の方々は幼稚園の教育方針を十分理解して入園していただいておりますので、とても園に協力的な方ばかりです。例えば、当園では月に1回、「野菜の日」という食育の日を設けています。子どもたちが食べにくい野菜をテーマに設定し、お母様たちにお弁当のおかずとして料理していただくのですが、毎回お母様方は100%といっていいくらい協力してくれます。

柏さくら幼稚園

また、当園は英語教育や音楽教育などのカリキュラムに力を入れた時間割制になっていますが、教育に対する意識は高い方が多いと感じます。「柏さくら幼稚園」は柏の北部中心と、つくばエクスプレスの流山エリアからのお子さんも通っていますが、柏の葉はご存じの通り、緑の街づくりを意識した教育機関が多い学園都市です。

英語教育はどんなところに力を入れていますか?

柏さくら幼稚園

英語教育を取り入れ13年になります。現在ネイティブの英語教師が4人おり、子どもたちに英語を教えています。ライティングとじ「ふれ合う」英語です。我々がなぜネイティブにこだわるかというと、やはり子どもたちの“耳”の影響を考えてのこと。絶対音感などは6歳までと言われておりますから、それまでにネイティブな発音で慣れることが必要かと思います。

柏さくら幼稚園

でも英語教育だけをやればいいのかというと、そうではありません。私どもの園では、かたよりのない教育を基本理念としております。私たちは日本の国に生まれ育っているわけですから、日本の言葉の美しさもしっかり伝える必要があると思います。実は今年度から「国語教育」と「数遊び」も導入しています。国語教育という響きは幼稚園なのにと思われるでしょうが、むずかしいことではなく、心の時間とでもいいましょうか、道徳を自然に園生活の中で身につけられるように、「言葉と作法」という音読の本を新たに取り入れました。子どもたちだけではなくご家庭でも利用していただけます。

柏さくら幼稚園

園では我々教職員は常に挨拶を欠かしません。それは人と人との大切なつながりです。気持ちのいい挨拶は良い人間関係をつくります。子どものためにもまず私たちが良い見本とならないといけませんよね。挨拶は当たり前のことだと思いますでしょう。でも、その当たり前のことがなかなか出来ないんです。

英語教育や国語教育。数遊びのほかに、力を入れているカリキュラムはありますか?

柏さくら幼稚園

幼児期に大切なことは体を動かすこと。毎朝「サーキット遊び」というものを導入し、毎日体を動かすことを習慣にしています。「サーキット遊び」の主な内容は、園庭を走る運動です。年少さんは1周から始まって徐々に2周3周と増やしていき、最終的に年長さんになると5周走れるようになるんです。また「柏さくら幼稚園」は芝生の園庭で、5月から11月までは「裸足保育」を行っているのも特徴です。

足の裏は脳を刺激するツボがたくさんありますし、芝生を足で踏むことによって自然を学びます。芝も生きていると実感し、四季の変化も楽しんでおります。自然は健康な心と体を作ります。

柏さくら幼稚園

そして「音楽教育」は開園当時から行っている歴史ある教育です。毎年運動会では約200名の年長さんがマーチングバンド演奏をしていますが、これはまさに情操教育としての大切な取り組みです。
演奏と演技のレベルもかなり高いと思います。毎年、曲のテーマを決めて、同じ曲は行わない。歌謡曲やジャズ・クラシック等、様々な曲にチャレンジしています。ちなみに、今年はディズニーメドレーを演奏します。

レベルアップしても、子どもたちはついていけるんですか?

柏さくら幼稚園

もちろんついていけますよ。一番大切なのは日々の“積み重ね”なんです。サーキットもそうですが、年少さんからまず1歩1歩。学期末では発表会や音楽会等で1年の成長が感じられます。
体育や音楽教育をするためには“何が大切か”“何でやる必要があるのか”ということをしっかりと子どもたちに伝えるんです。ですから、ちゃんと理解をし、意欲を持ち取り組むことができます。

そして先生のお話は、優しく、分かりやすく、伝えます。お座りする時は座る、遊ぶ時は遊ぶ。そのメリハリが教育の基本となっているので、子ども達は“やらされている”ではなく“やる”“できる”の意識をもって取り組めます。それが自らやれる子どもに成長し、成し遂げた時の達成感が自信につながり大きな成果となります。

こういったカリキュラムに力を入れる理由は何でしょうか?

柏さくら幼稚園

幼児期は何事もスポンジのように軟らかく吸収する時期です。その中で子どもにとって何が得意になっていくか、将来の目安に繋がっていきます。して良いこと、悪いことを教え、子どもたちが心豊かに育つこと、感性を育てること。
私たちは大事なお子様を預かっています。「柏さくら幼稚園」に入園させて頂いた親御さんの期待に対して、出来る限り応えること。一番大事なこと、それは技術ではなく、心です。そして将来人のためになれるような人に成長してもらいたい、そんな願いです。

最後に、柏さくら幼稚園の今後について教えてください。

柏さくら幼稚園

基本に忠実に。その中で現代人が忘れかけている「日本の美しい言葉と心の教育」、先人達が教えてくださったことは、今後ますます重要になっていく時代になります。そして今やグローバルな時代と言われています。その中で日本という国の大切な言語や文化、日本の良さを子どもたちに継承していきたいですね。

柏さくら幼稚園インタビュー

今回、話を聞いた人

柏さくら幼稚園

住所:千葉県柏市十余二248
電話番号:04-7143-0084
URL:http://www.kashiwa-sakura.ed.jp/

※記事内容は2015(平成26)年6月時点の情報です。

今年度から新たに国語教育と数遊びを導入し 心の教育と情操教育に惜しみなく 感性豊かな子どもに/柏さくら幼稚園
所在地:千葉県柏市十余二248 
電話番号:04-7143-0084
教育時間:8:30~14:00
預かり保育:7:30~8:30、14:00~18:00
休園日:土・日曜日、祝日、夏季・冬季・春季休暇、園が定めた日
http://www.kashiwa-sakura.ed.jp/

子どもたちの「やってみたい」という気持ちを 重視した、自然いっぱいの遊び場づくり/芹ヶ谷公園・冒険遊び場プレーリーダー 岡本恵子さん


芹ヶ谷公園・冒険遊び場
プレーリーダー 岡本恵子さん

子どもたちの「やってみたい」という気持ちを
重視した、自然いっぱいの遊び場づくり

小田急線・JR横浜線「町田」駅より徒歩約13分の場所にある「芹ヶ谷公園」は、豊かな緑と水にあふれる公園。そんな「芹ヶ谷公園」内の常設エリアとして、2014(平成26)年9月末に「せりがや冒険遊び場」がオープンしました。
冒険遊び場とは、子どもたちが自然の中で、火を使う、木に登る、秘密基地を作るなど、自分の責任で自由に遊び、冒険・挑戦・そして体験を通し、成長していく場です。そうした自由な遊び場の提供のほか、運営側では子育てに関するイベントなども開催。子どもから大人まで楽しめる場を目指して活動しています。今回はそのイベントの様子を見学させて頂き、プレーリーダーの岡本さんと、イベント参加者のみなさんに町田エリアでの子育て事情や住みやすさをうかがってみました。

まずは、「せりがや冒険遊び場」の運営をしている「NPO法人子ども広場あそべこどもたち」のスタッフであり、プレーリーダーとして現場を見ている岡本恵子さんにオープンまでの経緯やイベント内容、今後の展開についてお話しいただきました。

まずは冒険遊び場の発足の経緯について教えてください。

せりがや冒険遊び場 インタビュー

私たちの団体は、2014(平成26)年3月までは同じ町田市の成瀬にある「三ツ又冒険遊び場たぬき山」で、冒険遊び場活動を行なってきました。夏は、木枠にブルーシートを敷いて水遊びをしたり、竹の水鉄砲を作って遊んだり、冬は天然酵母パン講座を行ったり、参加者の方からの要望でヨガをやったりと、さまざまなイベントを実施しました。

せりがや冒険遊び場 インタビュー

冒険遊び場を作るキッカケとなったのは、町田市には子どもセンターがなかったこともあって、親子で遊ぶことができる拠点を作りたいという思いからです。地域に「子どもたちを自然の中でのびのびと遊ばせることができる冒険遊び場を作りませんか」と働きかけました。最初の「たぬき山」での活動を含めると、すでに15年くらい活動しています。自治体が私たちの活動を応援してくれることもあって、生活道路としても利用されているだけでなく、自然も豊かなこの「芹ヶ谷公園」に冒険遊び場を作ることになりました。

冒険遊び場とはどんなことが出来るところなのでしょうか。

せりがや冒険遊び場 インタビュー

冒険遊び場は、子どもたちが自然の中で自由に遊び、子どもたちにとっての“冒険”はもちろん、挑戦や体験を通して成長していく場にしたいと考えています。子どもにとっては“冒険”という自己責任も必要となりますが、もちろん、現場には「NPO法人子ども広場あそべこどもたち」のプレーリーダーが常駐して、子どもたちの様子を見守り、時には子どもたちの“冒険”を後押しするようにしています。

せりがや冒険遊び場オープニングイベント時の様子

平日だったら60人から70人、多い時で100人くらい、そして土日の週末は200人から300人くらいの人が、この遊び場に訪れます。多目的広場からも看板が見えるので、多目的広場に来たついでに遊んでいくファミリーもいらっしゃいます。そういった遊びに加えて、毎月第1水曜日には乳幼児と保護者を対象に季節の遊びをしたり、ゲストを招いて親子で楽しめる「子育てカフェ」を実施したり、さまざまなテーマでモノづくりをする「手作り工房」、さらには「思春期講座」など、多彩なイベントを行っています。

冒険遊び場でのイベントですと、基本的に屋外での実施になると思いますが、1年を通してイベントは実施されているのですか?

せりがや冒険遊び場オープニングイベント時の様子

はい。季節を問わずイベントは開催しています。基本、イベントは雨天中止なのですが、子どもたちはちょっとくらいの雨は全く気にならない様子で、雪でも元気。寒がっているのは、スタッフの方だったりして(笑)。また、子どもたちは大人が気づかないような虫に気づいたり、“子どもたち独自の目線”を持っていて、大人にとってもいろいろな発見の場となっていると思います。

せりがや冒険遊び場

今はまだ、子どもたちが自然いっぱいの環境の中に入ると、どう遊んでいいのかわからないため、遊具を使わないと遊べない状況ですが、「冒険遊び場」を通じて自分で遊びを考えたり、自分がやりたいことに挑戦する行動力などを身に付けていってもらいたいですね。また、火が使用できる環境を整えて、子どもたちに火を使った工作や火起こしなどの体験も提供していきたいと思っています。

「たぬき山」ではやっていた「ワイワイごはんの日」もまたやりたいですね。“火によって人が集まる”ということを、子どもたちが体験的に感じてもらえるようなイベントも、将来的には実施していきたいと考えています。

続いて、今回の「子育てカフェ・わらべうた」に参加された方々から、イベントの感想や街の魅力について語っていただきました。

自然の中で遊べる場所が近所にある一方で、
横浜や新宿などへのアクセスの良さも魅力。(Oさん)

せりがや冒険遊び場

「芹ヶ谷公園」にはよく子どもを連れて来るので、何回か「冒険遊び場」には来たことがあって、プレーリーダーの方が、子どもにノコギリの使い方や釘の打ち方などの遊び方自体を教えてくれました。イベント自体には今回初めて参加しました。「冒険遊び場」の受付に置いてあった「子育てカフェ」のチラシを見たのがキッカケ。

以前から「たぬき山」に冒険広場があるのは知っていたのですが、私たちが住んでいるところからはちょっと行きにくい場所でした。その点、「芹ヶ谷公園」なら、3歳の子どもでも歩きやすい遊歩道があるので、気軽に来ることができます。子どもと2人だけで参加しても、同じくらいの子育てママが参加しているので、私も一緒に楽しむことができます。子どもがちょうどいろいろなことに興味を持ち始めた時期でもあるので、こういった経験ができる場所が近くにあるっていいですね。「町田」駅周辺は、この「芹ヶ谷公園」をはじめ、自然環境も豊かなのに、小田急線と横浜線が通っているから横浜駅や新宿駅に出やすい便利さも魅力だと思います。

緑豊かな環境で、安心して子どもを
遊ばせることができるイベントでした。(Kさん)

せりがや冒険遊び場 インタビュー

4月に町田市に引っ越してきました。最初に感じたのは、「たぬき山」や「かしの木山自然公園」など、自然がたくさん残っていて、子育てする上でも住みやすい環境だということです。整備された児童公園などもたくさんありますが、子どもともっと自然の中で遊びたいと思い、インターネットで調べてみたところ、「NPO法人子ども広場あそべこどもたち」の「子育てカフェ」を見つけたのです。いろいろなイベントを実施されているようなので、これからも機会があれば参加したいですね。

人がたくさんいるので子どもは楽しそうだし、
私自身も自然の中でリフレッシュできました。(Hさん)

せりがや冒険遊び場 インタビュー

子どもが生まれてから町田市南大谷に引っ越してきました。日頃、家では子どもと二人っきりですし、知らない土地でまだ友だちもあまりいないこともあって、一緒に子育てについて話せるママ友がいないのが悩みでした。子どもは人のいるところが好きみたいなので、どこに連れて行っていいのか考えていたのですが、まだ歩けない年齢ですから公園にも行けません。また、児童館は小学生も土日は来て混雑するので、小さい子を自由に遊ばせるにはちょっと心配。そんな時、「町田市立保育園」のお部屋開放があって、そこでこのイベントのチラシを見つけ、今回参加してみることにしたんです。参加してみたら、私自身もリフレッシュできたし、子どもも嬉しそうだし、これからもこういうイベントに参加したいと思いました。

環境を活かした子育ての場づくり!
都会と自然をどちらも楽しめる街。(Sさん)

せりがや冒険遊び場 インタビュー

1歳の子と小学生・中学生の子どもがおりまして、「たぬき山」の時代からこのNPOに参加しています。10年ほどになるでしょうか。もともとは子育てママのサークルとして「たぬきっこ」というグループ活動をしていたのですが、子育て支援活動の一環として月に1回のペースで、“カフェ”というスタイルのイベントを開催したり、保育士の方を招いての連続的な講座などを実施するようになったのが子育てカフェの始まりです。

「冒険遊び場」は、子どもたちが屋外でのびのびと遊び、自然の中で泥だらけになりながらいろいろな体験ができる場所です。児童館などと違って、きちっとしたテーマは設けず緩い感じで、自由に遊んでもらいたいと考えています。イベントは、参加者の方たちと一緒に新しいイベントを作っていきたいですね。

せりがや冒険遊び場 インタビュー

今回、話を聞いた人

芹ヶ谷公園・冒険遊び場
プレーリーダー 岡本恵子さん

開園日:水曜日~日曜日
開園時間:10:00~16:30(10月~2月)、
10:00~17:30(3月から9月)
※平日・祝日に関係なく、上記が開園日となります。
HP:https://www.facebook.com/serigayaboukennasobiba
※記事の内容は2015(平成27)年6月に実施した取材をもとに作成しており、今後変わる場合がございます。

子どもたちの「やってみたい」という気持ちを 重視した、自然いっぱいの遊び場づくり/芹ヶ谷公園・冒険遊び場プレーリーダー 岡本恵子さん
開園日:水曜日~日曜日
開園時間:10:00~16:30(10月~2月)、
10:00~17:30(3月から9月)
※平日・祝日に関係なく、上記が開園日となります。
https://www.facebook.com/serigayaboukenn..

地域コミュニティ・教育施設との連携が生徒たちの故郷を創る。/港区立港南中学校 校長渡辺一信先生


港区立港南中学校
校長 渡辺一信 先生

地域コミュニティ・教育施設との連携が生徒たちの故郷を創る。

港区立港南中学校 校長 渡辺一信先生 インタビュー

港区立港南中学校 校長 渡辺一信先生 インタビュー

「港区立港南中学校」は運河を有する区内唯一の中学校だ。特徴的な環境を学習にも活かし、生徒たちは街に対する愛着を深めていく。周囲には保育園から大学まで、多くの教育施設が集まっており、子育て意識の高いエリアとなっている。今回は、そんな「港区立港南中学校」の校長、渡辺一信先生に学校の概要や、エリアの魅力についてお話を伺った。

まずは、「港区立港南中学校」の歴史・沿革から伺えますか?

港南中学校

1963(昭和38)年の開校当時、周辺は都営アパートが立ち並んでいました。学齢期を迎えた子どもが増え、「芝浜中学校(現・三田中学校)」に通っていた生徒も収容して、本校は3学年6学級、生徒数207名の学校として開校しました。街の変化とともに月日を重ね、2013(平成25)年には50周年を迎えました。

開校から50年という歴史のなかで受け継がれてきたことや、大切にされてきたことなどあれば聞かせてください。

港区立港南中学校 校長 渡辺一信先生 インタビュー

学校生活における「きれいな校舎を大切にする」「行事には懸命に臨む」「挨拶をする」という3項目は、本校の歴史とともに培った伝統として大切にしています。

「港区立港南中学校」の教育目標について教えていただけますか。

港南中学校 校長 渡辺一信さん

「すすんで、豊かな心と健やかな身体を育む生徒」「すすんで、自他の敬愛と協力を重んずる生徒」「すすんで、学ぶ意欲と深く考える力を伸ばす生徒」の3つです。これらは体育・徳育・知育となるわけですが、一般的には知育・徳育・体育の順で掲げられることが多いです。「体育」を最初にしているのは、健全な体がなければ能力を発揮することはできないという考えに基づいています。

学習の特色について伺いたいのですが、近くの「東京海洋大学」と連携して取り組んでいることなどあれば聞かせてください。

東京海洋大学 品川キャンパス「東京海洋大学 品川キャンパス」

港区内で学区域に運河があるのは「港区立港南中学校」だけ。「東京海洋大学」と連携し、地域に根ざした運河学習をしています。水質測定にはじまり、どのような生物が生息しているかを調べたり、様々な取り組みをしています。

ただ、大切なことは学問として運河を学ぶということではありません。身近な運河を通して、環境に対する関心を高め、運河だけでなく国内外の環境問題を考えるきっかけづくりにこそ、本当の意味があるのではないかと考えています。

近年、人工芝のグラウンドが完成したそうですが、生徒たちの反応はいかがですか?

港南中学校

工事期間中は、半分しかグラウンドが使えなかったこともあり、完成時は開放感もあって生徒たちは大喜びでしたね。ふかふかした絨毯のような弾力性のおかげで、捻挫や擦り傷はかなり減りました。

東京都からスポーツ教育推進校の指定を受けているそうですね。

港区立港南中学校 校長 渡辺一信先生 インタビュー

東京都は、子どもたちの体力低下を危惧しており、その対応策として、よりスポーツが身近に感じられるようにオリンピック選手をはじめトップアスリートを派遣しています。スポーツ教育推進校の本校にも来ていただき、学生時代のことや日々の練習のこと、試合に臨む姿勢について話していただきました。

周囲には保育園から大学まで教育施設が充実していますね。

港南中学校

教育施設が多く、メリットとしては年齢や学校を超えた交流が身近にできるということがありますね。特別支援学校を訪ねてゲームをしたり、反対に、本校で一緒にマラソンをすることもあります。小学生のときから交流しているので、親しげに声を掛ける生徒もいます。

港区立芝浦小学校

また幼稚園や小学校との交流に関しては、後輩と接することで年長者としての自覚が生まれるようで、いつもは無口な生徒が笑顔になったり、大人びた顔つきになるといった変化も見られます。

地域コミュニティとの交流についてはいかがですか?

港区立港南中学校 校長 渡辺一信先生 インタビュー

以前、行政の方で地域の一体感を高めるためにも、花火大会を開催したいという相談を受けました。花火大会をする場所がなく、実現できないかということだったので、本校のグラウンドを開放したのです。

 

 

子育て支援施設の「港南こども中高生プラザ」が中心となり、子どもたちを実行委員として、高輪警察署をはじめ、消防署、消防団も協力してくれることになりました。打ち上げ花火のために、高速道路を通行止めにするという対応までしてくれたのです。

今ではグラウンドが人工芝になった関係で会場は「東京海洋大学」に移ることになりましたが、地域住民の協力でイベントが開催され、それによって人と人との交流が生まれた良い例だと思います。

芝浦港南エリアの変化について、どのような印象を持たれていますか?

竹芝ふ頭公園「竹芝ふ頭公園」

以前は倉庫街が広がっていましたが、再開発によって街は美しくなりました。子どもたちの地域に対する思いは強くなったように思います。創立50週年の記念式典で、生徒が「私たちは地域の一員として」という言葉をスピーチで使っていました。

港南中学校

「私たちは地域の一員として」という自覚があるからこそ「住んで良かった」「この街が自分の故郷」という気持ちになります。学校が中心となって保護者、PTA、自治会、商店街、教育施設との連携を深めながらさらに魅力的な文教地区にしていければと思っています。

最後になりますが、芝浦港南エリアの魅力について聞かせてください。

「日の出桟橋」の水上バス「日の出桟橋」の水上バス

熱いハートを持った方が多いこと、そして運河があることですね。「東京海洋大学」の先生が、授業のなかで芝浦港南の写真と、オランダの運河が流れている写真を生徒に見せながら「写真を見るだけでは同じようにみえるけど、一方は世界遺産の街なんだよ」と言っていました。自分が住んでいる街のことを考え、より良くしたいという気持ちを持って巣立っていってくれたら、この街はより良くなると思います。

港南中学校 校長 渡辺一信さん

今回、話を聞いた人

港区立港南中学校
校長 渡辺一信先生

住所:東京都港区港南4-3-3
電話番号:03-3471-0238
URL:http://www1.r4.rosenet.jp/konan-j/

※記事内容は2014(平成26)年8月時点の情報です。

地域コミュニティ・教育施設との連携が生徒たちの故郷を創る。/港区立港南中学校 校長渡辺一信先生
所在地:東京都港区港南4-3-3 
電話番号:03-3471-0238
https://konan-js.minato-tky.ed.jp

芝浦に根ざしたシュークリーム専門店。この味を多くの人に伝えたい/芝浦レモンツリー 店長 中田哲郎さん


芝浦レモンツリー
店長中田哲郎さん

芝浦に根ざしたシュークリーム専門店。この味を多くの人に伝えたい。

芝浦レモンツリー

芝浦レモンツリー

シュークリームに特化した店として、2007(平成19)年11月に誕生した「芝浦レモンツリー」。常時10種類のシュークリームを用意していて、そのなかのいくつかは季節ごとに味を入れ替えおり、様々な味を楽しむことができる。あえて専門性で勝負に挑んでいる「芝浦レモンツリー」が目指しているのは街の活性化と、街に愛着を持ってもらえるような店になること。地域ありきの営業を心がけている「芝浦レモンツリー」の代表・中田さんにお話を伺った。

それでは、まずはじめに屋号の「芝浦レモンツリー」にはどのような意味があるのでしょうか。

芝浦レモンツリー

新橋で経営していたときの店が “レモンツリー”というだけの話で、あまり深い意味はありません(笑)。新橋から芝浦に移ってくることになったのは、「洋菓子専門の店にしたい」と思ったことがきっかけでした。当時はコーヒー・紅茶だけでなく軽食も出していたので、時間的にも体力的にも、少しずつ負担に感じるようになったのです。

移転資金を貯めるために朝は築地、昼は運送会社、夜は飲食店で働く毎日を送るようになりました。振り返ってみても、よく自分でも頑張ったなと思います。移転するという目標がなければ、きっと堪えられなかったことでしょう。そうした忙しい日々を送っていたときに、ある人から「店を閉めるから、場所を引き継いでくれないか」と言われたんです。頼まれると断れない性分もあって、何とかやってみようと思ったのがきっかけですね。

シュークリーム専門店としてお店をはじめた意図はどういったものだったのでしょうか。

芝浦レモンツリー

新しいことをやる以上、やはり特徴を出す必要があると考えました。そこで考えたコンセプトが“シュークリームに特化する”だったんです。洋菓子店が和菓子を売ることに違和感のなかった時代が、月日とともに洋菓子を専門にすることが主流となり、さらに生菓子、焼菓子といった具合に細分化が進んでいきました。焼菓子のなかでも“プリン専門店”が現れるくらいの時代です。時代に合わせていくことが、大切だと思っています。

現在のシュークリームに辿りつくまでには苦労もあったと思います。

芝浦レモンツリー

そうですね。本当に、試行錯誤の連続でした。色々な種類を販売していますが、いずれもベースになるのはカスタードクリーム。何かを混ぜ、新しい味を創ろうとしても卵黄の味が強くなってしまい、なかなか上手くいきませんでした。高度な技術が必要とするものでも目指すべき目標があれば、到達は難しいことではありません。ですが、見えないゴールに向かって新しいシュークリームを作り続けていくという作業は、なかなか根気のいる仕事でしたね。

ショーケースに並べられている10種類ものシュークリーム。最も人気があるものはどちらでしょうか?

芝浦レモンツリー

やはりカスタードシュークリームですね。リンゴ、マロン、イチゴといった具合に、旬のフルーツも人気なのですが、やはり定番が人気です。カスタードを注文された方は、次もカスタードシュークリームを購入されるんですよ。定番に敵うものはない、ということかもしれませんね。

これまでにあった印象深いエピソードなどあれば聞かせてください。

芝浦レモンツリー

インターネット上で当店を話題にし、メールのやりとりをしていたカップルが、それを縁に結婚されたそうです。結婚式で読むからと、メッセージを求められたこともあります。私の知らないところで起こったこととはいえ、「芝浦レモンツリー」が関わっていることは間違いないわけですから、その意味では本当に嬉しく思います。

この芝浦という街に対して、どういった印象を持たれていますか?

芝浦レモンツリー

千葉県の出身ということもあり、当初は何もイメージできない街でした。でも、こうして店を構え、地域の方々と話をしていると、まだまだ下町が残っているなと感じる瞬間が多々あります。近年の再開発によって住民が増え続けている一方で、古くから住まれている方との接点はまだまだ増やせると思いますので、それを少しでも改善していけたらと思っています。

店名の他にも“芝浦シュークリーム倶楽部”と掲げているのは、新しく住民となった方が、街に愛着を持てるような一助となればと考えたからです。この場所をコミュニティとして、人と人との輪が広がってくれたら嬉しいですね。土・日曜日も営業していますので、人と人、さらには街に欠かせない存在のひとつになれるようにしていけたらと思っています。

芝浦レモンツリー 

今回、話を聞いた人

芝浦レモンツリー
中田 哲郎さん

住所:東京都港区芝浦2-1-11 グランドメゾン田町1F
電話番号:03-3454-1616
URL:http://www4.ocn.ne.jp/~shibaura/

※記事内容は2013(平成25)年12月時点の情報です。

芝浦に根ざしたシュークリーム専門店。この味を多くの人に伝えたい/芝浦レモンツリー 店長 中田哲郎さん
所在地:東京都港区芝浦2-1-11 グランドメゾン田町1F 
電話番号:03-3454-1616
http://www4.ocn.ne.jp/~shibaura/

参加できる時に気兼ねなくできるのが魅力。芝浦のママが集う
「のん気ヨガ」。/のん気ヨガ 講師 大島延子さん


のん気ヨガ
講師大島延子さん

参加できる時に気兼ねなくできるのが魅力。芝浦のママが集う「のん気ヨガ」。

のん気ヨガ

のん気ヨガ

ハリウッドセレブたちの間で流行となったのをきっかけに、今や日本でもすっかり定番となりつつある「ヨガ」。しかし実際にやったことがない人にとっては、ヨガについて知らないことも多いのではないだろうか。今回おじゃました「芝浦港南区民センター」で行われている「のん気ヨガ」は、小さいお子さん連れで参加できるママのためのヨガ教室。こちらで講師を行う傍ら、自らも同区内の芝エリアで2人のお子さんを育てていらっしゃる大島延子さんに、ヨガの魅力と地域についてのお話を伺った。

大島さんがヨガに初めて出会ったのは、地元の児童館で行われていた親子ヨガ教室に参加したことがキッカケだそうですね。

のん気ヨガ

そうです。当時上の子が2歳でしたが、引っ越したばかりだったので子供が遊べる公園がどこにあるかよくわかりませんでした。でも調べてみると港区は児童館が充実していることを知って、足を運ぶようになったんです。そこで親子のヨガ教室に参加したのが最初ですね。

参加した理由は、その先生のキャラクターが好きだったからです。それまで私はヨガをやったことがなかったし、やりたいとも思っていませんでした。もともと運動は大好きでしたけれど、ストレッチ運動は大嫌いでしたから。走ったり泳いだりという激しい運動のほうが好きでしたね。

結果的にヨガの魅力に気付かれたと思うのですが、何が魅力だったのでしょうか。

のん気ヨガ

実を言うと、最初にやった時に激しい衝撃を覚えました。当時ヨガだけじゃなくてエアロビもやっていたのですが、エアロビと違いヨガは全然動かないんです。エアロビは激しく体を動かしますよね。でもヨガの基本動作は全てマットの上だけでできてしまうんです。

私はこれまでスポーツの後にスッキリするには、激しい運動が必要だと思っていました。でも、激しい運動をすると確かにスッキリとはするんですが、同時にすごく疲れてしまいますよね。でもヨガは違うんです。すごく体の色々な部分を使うんですが、疲れないし、体がホカホカになって気分がスッキリするんです。

その後、ヨガのインストラクターになることを選んだのはなぜだったのでしょうか。

のん気ヨガ

私は好きになると仕事のようにのめり込むタイプなので(笑)。あとは当時、ご近所で「ヨガをやっているなら教えて」という声も頂いたんです。港区の小学校は「成人教育」というものがあって、年に何回か保護者向けに教育の場を設けているんです。その成人教育でヨガを教えてくれないか?と誘われて、その時に教えたのがきっかけです。

でも、せっかく教えるならちゃんと勉強して、皆さんに正しい知識をお伝えしたいと思ったんです。それがインストラクターになった大きなキッカケですね。

その時の経験が「のん気ヨガ」につながっているわけですね。こちらの最大の特徴は何といっても「子連れOK」ということですよね。

のん気ヨガ

自分自身、本格的にヨガをやりたいと思っても、子どもが保育園に入るまではなかなか大変でした。だから私がやるなら子連れOKで、なるべく通いやすい環境を整えたかったんです。

そういった理由もあり、「のん気ヨガ」には予約の必要はありません。小さいお子さんがいると、しょっちゅう体調を崩してキャンセルということもありますよね。何度もキャンセルしていると、気兼ねして参加しづらくなると思うんです。そういう気持ちも全部取り払ってもらいたいから、参加できるときに時にいつでも来てくださいというシステムにしています。

こちらに通われている方はどんな方が多いのでしょうか。

のん気ヨガ

地元の方で、かつお子さんが小さくて幼稚園に入る前という方がほとんどです。あとは水泳や英語やリトミックなど「こどもに何かさせたい」という人も多いけれどそれよりも「自分が動きたい」という人の方が多いです。出産は身体を大きく変化させますし、育児はとても身体を使いますので。ヨガの経験については皆さん、まちまちですね。

ヨガに興味を持っているけれど一歩踏み出せないという人に、何かメッセージはありますでしょうか。

のん気ヨガ

ヨガに対して「やりたいけれど、体が硬いし・・・」と思っている人にこそ是非やって欲しいと思います。「やりたくない」という人に無理してやらせる必要はないですけれど、「できない」と思うなら、ぜひ一度は試してほしいですね。

女性であればヨガで「痩せたい」という方もいるかもしれません。私もよく生徒さんに言いますが、そういったことはあくまでも副産物的なもの。それよりも大切なのは、ヨガで体の調子を整えることです。呼吸をして体中に血液を循環させれば、冷え性や便秘、むくみなどに対する効果も期待できます。すると自然と痩せる体へとつながっていくと思いますよ。

最後の質問になります。大島さんも芝でお子さんを育てていらっしゃるとのことですが、こちらの子育て環境についてはいかがでしょうか。 

港南子ども中高生プラザ(プラリバ)

私としてはとても子育てしやすい街だと思っています。本当に不満がないんです。学校の制度や育児に関しては本当に区民に対して手厚いですよ。先ほどもお話した通り、私は児童館や育児支援センターでもヨガの講座を行っていますが参加費は無料です。ヨガの他にもバランスボールやリトミックなど様々な無料講座があります。

いま港区では児童館が「子ども中高生プラザ」という施設にリニューアルされていますが、こちらは赤ちゃんから高校生まで利用者がいます。子ども向けの体育館や音楽スタジオまであるんですよ! 最新の本や雑誌も揃っていますし、子どもたちがプラザにいれば親も安心です。

のん気ヨガ

今回、話を聞いた人

のん気ヨガ
講師 大島延子さん

URL:http://www.nonki-yoga.com/

※記事内容は2013(平成25)年12月時点の情報です。

参加できる時に気兼ねなくできるのが魅力。芝浦のママが集う
「のん気ヨガ」。/のん気ヨガ 講師 大島延子さん

http://www.nonki-yoga.com/

真心を込め、ベストを尽くす。
高き理想に少しでも近づくために/ピーコックストア 芝浦アイランド店店長


ピーコックストア 芝浦アイランド店
店長

真心を込め、ベストを尽くす。高き理想に少しでも近づくために

ピーコックストア 芝浦アイランド店

ピーコックストア 芝浦アイランド店  店長インタビュー

2007(平成19)年3月、港区における第6番目の店舗として「芝浦アイランド店」はオープンしました。各スタッフがベストを尽くし、利用者に心から満足してもらえる店づくりをすること。それがスーパーマーケットとして何よりも大切なことだと考えている店長の近藤さん。再開発が進み、日ごと、月ごとに街が成長している芝浦。変化し続ける街、そして仕事に対する想いについてお話を伺いました。

さっそくですが、まずは芝浦の印象について聞かせてください。

一口に言えば、“若者が多い”ということですね。それによって街が活気づいているように感じます。再開発が続けられている街ですが、それがさらに加速していけば、若い方だけでなく、それ以外の世代の方も増えてくるかもしれません。住民が増え、新たなニーズが生まれることで商業施設も増え、街が発展していくのではないかと思います。

この街で生活されている方をイメージし、どのような商品が求められているのかを考えることは大切ですね。お客様の日常、食を通じて健康を預かっているという責任を忘れず、満足していただける商品ラインナップを心がけています。当店だけでなく、生活圏にはホームセンターもあります。この周辺には急坂がないので、自転車でのアクセスも便利だと思います。

「ピーコックストア 芝浦アイランド店」の特徴をお教え頂けないでしょうか。

ピーコックストア 芝浦アイランド店

42台分のスペースを確保した駐車場は、2,000円以上のお買い物で1時間分が無料となります。自動車を利用される方が多いエリアなので、そうしたニーズに応えることは大切ですね。

品揃えに関して言えば、ベビーカーを押されながら買い物をされるような若い世代が多いこともあり、扱っている商品は、他店よりも“西欧”の色が濃いですね。“お客様のニーズに応えること”この姿勢が何よりも大切だと考えています。

では、お店づくりに関して大切にされていることというのは?

季節感があり、そのときの季節が分かるようにすることですね。店内を歩くだけで、旬の魚介や野菜が分かるようにしています。また、お客様にとって便利であるだけでなく、お買い物が楽しくなるように商品を配置していくことも必要です。工夫によって、商品の売上げは大きく左右しますからね。

例えば、なべつゆのストレートパウチ。これまで鮮魚、青果といった具合に売場ごとに商品を並べていたのですが、それを一箇所に集めることにしたのです。その結果、関東エリアの系列店では一番の売上げとなりました。お客様のことを第一に考えた結果、数字となって現れたのは嬉しかったですね。

「ピーコックストア 芝浦アイランド店」の店長として、どのようなことに気をつかっていらっしゃいますか?

お客様に対してはもちろんですが、スタッフへの気配りも大切です。どれだけ頑張っても、私だけでは何もできません。スタッフの力を借りることでスーパーマーケットとしての使命を果たせるようになるわけですから、それぞれのモチベーションを高め、働きやすい環境をつくることは欠かせません。スタッフには“ベストを尽くそう”とは言いますが、決して「頑張れ」と言わないようにしています。

人によって基準が違いますし、もしかしたら本人は“もう頑張れないくらいに頑張っている”かもしれません。ですからそれぞれが、その瞬間にベストを尽くすことが大切なのではないかなと。選手、つまりスタッフがプレーしやすいような環境を整え、ゲームプランを打ち出すことは店舗の方向性を示すこと。こうした考えや仕事に対する姿勢は、学生時代に打ち込んだアメリカンフットボールが大きく影響しています。

お仕事のなかで嬉しいと思うこと、また過去に嬉しかったエピソードなどあれば伺えますか?

月並かもしれませんが、お客様に喜んでいただけることが、この仕事で得られる最大の喜びですね。なかには、私のことを名前で呼んでくださる方がいらっしゃったり、その他にもお手紙を頂いたこともありました。お店の看板だけでなく、私自身も信頼していただけたわけですから本当に嬉しかったですね。お客様からいただいた手紙は、一生の宝物になりました。

芝浦界隈で、お気に入りの場所はありますか?

芝浦アイランド

職場と同じ場所になってしまいますが、やはり「芝浦アイランド」ですね。運河に囲まれ、とても爽やかな風が吹き抜けていきます。カフェもありますから、そこでゆっくりとコーヒーを飲むというのも楽しいのではと思います。

水上バスを利用すれば、台場、豊洲方面に行けるというのも魅力的。それと実は、お店の裏は、地元の方だけが知っている東京湾花火大会の隠れスポットなんですよ。開催当日が待ち遠しくなる程です。

地域の生活を支えている「芝浦アイランド店」。今後は、どのような店舗にしていきたいと考えていますか?

ピーコックストア 芝浦アイランド店

お客様のため、そしてスタッフのためにも、これまで以上に“あって良かった”と思われる店舗にしていきたいと思っています。そのために、まだまだクリアすべき課題は多いのですが、ひとつずつ着実に乗り越えていきたいですね。

より良いお店にしていく意味でも、もし何か気づくことがあれば気兼ねなく御指摘いただければと思っています。例えば商品が入れ替わり、お求めのものがない場合でも、可能な限り対応させて頂きます。お客様の満足度を高め、精進していく結果が、“より良いお店”になっていくのだと思っています。

※記事内容は2013(平成25)年12月時点の情報です。

今回、話を聞いた人

ピーコックストア 芝浦アイランド店 店長 近藤さん

所在地:東京都港区芝浦4-22-2
電話番号:03-5730-0303
URL:http://www.aeonmarket.co.jp/peacock_shop_info/east_shibauraisland/shibauraisland.html

※記事内容は2013(平成25)年12月時点の情報です。

真心を込め、ベストを尽くす。
高き理想に少しでも近づくために/ピーコックストア 芝浦アイランド店店長

所在地:東京都港区芝浦4-22-2 芝浦アイランド
電話番号:03-5730-0303
営業時間:24時間営業
https://aeonmarket.co.jp/peacock_shop_de..

伝統校の歴史を受け継ぐ最新設備の小学校

生徒一人ひとりが「マイ一輪車」を持つ、木のぬくもりが心地よい学校/中央区立中央小学校 小久保秀雄校長先生


中央区立中央小学校
校長インタビュー

中央区の鉄砲洲公園のすぐ隣、「鉄砲洲小学校」から続いた中央小旧校舎を、全面建て替えの形で新築し、2012(平成24)年9月に竣工した「中央小学校」。壁面緑化で覆われた近代的な建物には、可動床採用の温水プールや開閉ドーム屋根付き屋上校庭など、公立小学校としては日本でも屈指のレベルの設備を備えており、近隣の人々からも新しい「地域のシンボル」として親しまれている。 今回はこちらで2013(平成25)年から校長を務める、小久保秀雄先生にお話を聞くことができた。

まず、中央小学校の歴史について教えてください

中央区立中央小学校  小久保秀雄校長先生

「中央小学校」というのは、1993(平成5)年にできた比較的新しい学校なんですね。実はその前に、「鉄砲洲(てっぽうず)小学校」と「京華小学校」のふたつの小学校がありまして、ふたつを統合して「中央小学校」となりました。

鉄砲洲小は明治10年の開校、京華小は明治34年からの学校でして、2校の大きな歴史はそのまま受け継いでおりますので、今でも、行事のたびに来てくださる方々や、保護者の方々にも、鉄砲洲出身、京華出身という方が多いです。長く住まわれている方が多くて、2代、3代と続いて通われている方が多いということですね。

中央区立中央小学校  小久保秀雄校長先生

経済が発展する中で、小学校の子どもの数が減少した時期が長かったものですから、平成5年から一つの学校になって、鉄砲洲小の校舎をそのまま中央小ということで使っていましたが、たくさんの方々から「子どもたちに広い校庭を、よりよい環境を」という思いもありまして、今回新しい校舎に生まれ変わったわけです。

なお、京華小の建物については、2001(平成13)年から「京華スクエア」ということで、区民の方々に広く使っていただいておりまして、八丁堀の地域のお祭りや、運動会などもそこで行われています。

現在、同じ建物の中に中央幼稚園、明正小、明正幼稚園も入っているのですね

現在この中央小に明正(めいしょう)小学校が入っていますけれども、中央小も昨年までは明正小の校舎の一部を借りる形で入っていまして、今度は明正小が建て直しになったので、工事の間だけ、中央小の校舎に入っているという形になっています。

2014(平成26)年の8月には明正小の新校舎も完成しますので、その後は明正小と明正幼稚園はそちらに引っ越して、こちらは中央小と中央幼稚園という本来の形に戻ります。

中央幼稚園については、以前から小学校に併設する形で入っていまして、それは中央区の多くが同じ仕組みになっております。私は小学校の校長ですが、幼稚園の園長でもあるんですね。

新校舎の特徴について教えてください

中央区立中央小学校  小久保秀雄校長先生

まずひとつは、ふんだんに木を使っていますので、新しい建物ではあるのですが、日本文化の良さ、木のぬくもりを感じられるような造りになっているかと思います。子どもたちもここで生活をして、いつも木に囲まれていますから、穏やかで優しい心の子が多いと思います。

中央区立中央小学校  小久保秀雄校長先生

施設の目玉としては、1階にある温水プールがひとつそうかと思います。こちらは夜間と休日には一般開放もしていまして、近隣の方にも広くお使いいただいている施設ですね。

プールの床は「可動床」という上がり下がりするものになっていますので、学年によって深さを変えて効果的に指導ができますし、水を抜いて調整する方法に比べると、水も時間も無駄が無くなりますので、非常に素晴らしいものかと思います。

中央区立中央小学校  小久保秀雄校長先生

もうひとつの目玉は、校庭でしょう。以前の学校では校庭を囲むように校舎が建っていましたが、今回は敷地いっぱいに建物を建てて、校庭を屋上に配置する構造になりましたから、非常に効率よくスペースを使えまして、その結果、広々とした環境になっていると思います。

それからこの校庭にはドーム型の屋根もありまして、この屋根が開閉式ですから、雨が降っても屋根を閉じてそのまま授業を続けられるんです。開校最初の年の運動会でも、途中で雨に降られてしまったんですが、屋根を閉じてそのまま続行できたということで、保護者の方や近隣の方はとても驚かれたそうです。おそらく、公立の小学校で可動式の屋根というのは大変珍しいと思いますので、本当に素晴らしい設備ですね。

こちらのグラウンドも夜間と休日には開放を行っていまして、グラウンドは基本的に団体での利用となりますが、プールについては個人の貸し出しが主体ですので、お近くの方はぜひご利用いただければと思います。

現在の児童数と今後の見込みについてお聞かせください

中央区立中央小学校  小久保秀雄校長先生

2014(平成26)年6月現在、小学校は103名、幼稚園は42名です。本校の学区は、湊、入船のそれぞれ2丁目までと、八丁堀地区になりますが、この辺りには2016(平成28)年から2017(平成29)年にかけて多くのマンションが竣工する予定ということですから、児童の数は大幅に増えると見込まれています。

ただ、これから新しい方が増えたとしても、現時点で明正小が入っているほどですから、十分な余裕があります。各学年2クラスまで増やせる余裕がありますので、現在の倍以上になってもまだまだ大丈夫ですね。

中央区立中央小学校  小久保秀雄校長先生

実際、今年度も児童数は大幅に増えていまして、幼稚園の3歳児が(1993(平成5)年の開園以来)初めて20名以上の入園者がありましたし、小学校も、今年は1年生が27名入学しました。中央小学校の歴史の中では、今が最も児童数が増えてきている時でして、今後もそれは続くかと思います。幼稚園の園児についても、ほとんどの方が、そのまま小学校に入学してきます。

校外学習が盛んとお聞きしたましたが、どのようなことを行っていらっしゃいますか?

宿泊を伴う校外学習については、基本的には中央区の小学校はどこも行き先が同じなのですが、4年生では中央区が持っている柏市のセカンドスクールに行きまして、そこで2泊3日の自然体験をします。ただ、内容はそれぞれの学校で異なってきますので、中央小は中央小独自のカリキュラムを組んでいます。

5年生については館山へ、民宿を借りての2泊3日の臨海学校に行きまして、こちらでも同様にさまざまな活動をします。

6年生では、山梨県の本栖に中央区が出資している宿泊施設がありますので、そちらに滞在して、富士山に登ったり、乳搾り体験をしたり、バター作りをしたり、ということを行います。

その他にも遠足などが何度かありまして、高尾山に行ったり、鎌倉に行ったりということもあります。

一輪車が学校を象徴するスポーツになっていると聞きました

中央区立中央小学校  小久保秀雄校長先生

本校は一輪車が「マイスクールスポーツ」となっていまして、中央小学校ができた当初から、「ひとり1台の一輪車」を持ちまして、子どもたちの巧緻(こうち)性や調整能力を鍛えることをしています。

中央区立中央小学校  小久保秀雄校長先生

一輪車は校内発表会を1年に2回行っていまして、ひとつは「団体技」ということで、友達と一緒に組んで技を発表します。これとは別に「個人技」の発表会もありまして、毎年3月なのですが、全員がそこで1年間の成果を発表します。4年生以上になると、大きな一輪車にも挑戦できるようになりますので、非常に見応えがあります。一輪車というのは、体幹を鍛えるために非常に有効と言われていますので、運動能力の基礎となる部分が鍛えられているかと思います。

中央区立中央小学校  小久保秀雄校長先生

また、本年度に関しては東京都の「オリンピック教育推進校」に指定されましたので、オリンピアン(オリンピック出場経験者)を招いてお話を聞いたり、コーディネーショントレーニングという、体の動きを結びつけるトレーニングを実施する予定で、体力づくりにも力を入れております。

校長先生が考案されて「チーム中央」という言葉があるそうですが、どのような思いを込めているのでしょうか

中央区立中央小学校  小久保秀雄校長先生

これは私が、昨年この学校に来たところで作った言葉ですが、私が作ったというよりは、その時あった地域の状況に、言葉を当てはめてみたらしっくりときた、というものなんですね。

中央小学校の良いところは、保護者や学校、地域の方々が、非常によく協力し合っているところだと思うわけですね。何をやるにも、つねにこの三者がチームとなって協力しているんです。

私は先生方に対しても「チーム中央」という言い方をしますが、これはひとりひとりの先生方が、自分の学級、自分の学年の子だけを見るのではなくて、学校中のいろんな先生方と情報をやりとりして、いろんな目で子どもたちを見て、教職員全員が「チーム」の意識で子どもたちを見ていこうというものです。

中央区立中央小学校  小久保秀雄校長先生

もちろん保護者の方、地域の方もについても同様です。自分の子どもだけではなくて、ほかの子どもであっても、街で見かければ気軽に挨拶をしてくださいますし、町会の方も皆さんとても優しく接してくださいます。情にも厚いし、他人を他人と考えずに、自分と同じように考えてくれる、そんな地域です。

子どもたちも地域に対して積極的に関わっていまして、たとえば「京華スクエア」で行っている、八丁堀の「町ぐるみ運動会」の時に本校の子どもたちが、一輪車でアトラクションで出場していますし、夏には盆踊りにも参加します。こういったこと全部をちょうどよく表す言葉として「チーム中央」という言葉がピタリとはまったんですね。

学習面で特徴的な部分があれば教えてください

昨年は国語の校内研究をしていましたので、「ことばの集会」といって、言葉のスキルを高めるための集会を定期的に開いて、縦割りの班で6年生が1年生に「そこはこうやって話すんだよ」などと教えてあげたり、自分の好きなことをいろいろな言葉でアピールしたりという機会を持って、人前で発表する力、語彙、話し方などを鍛えてきました。せっかくの良い流れですので、それは今後も、精選しながら継続したいと考えています。

中央区立中央小学校  小久保秀雄校長先生

昨年度で国語については大分整いましたので、今年度は算数について、より力を入れ始めて、改善を進めています。3年生以上については、算数の少人数授業ために講師が当てはめられていますので、ランチルームなども使いながら少人数授業に取り組んでいますし、1、2年生についても、本校は学級数が少ないですから、空いている音楽や図工の先生が入って、チームティーチングの形をとっております。

人数が少ない学校ならではのメリットとは、どのような点なのでしょうか?

中央区立中央小学校  小久保秀雄校長先生

本校では高学年の子が下の子の面倒をよく見ますし、下の子もお兄さんお姉さんにとても良く親しみをもっています。それも人数の少ない学校のメリットのひとつかもしれませんね。
もちろん、ひとりひとりの顔が見えて、関われる時間も多くなりますから、きめ細やかなケアもできますし、家庭との情報交流の時間もしっかりと取れるメリットは大きいです。保護者同士でも交流する機会が多いですから、お互いの顔がよく見えるということもありますね。

中央区立中央小学校  小久保秀雄校長先生

子どもたちはそういう中で、高学年の行動を下の学年の子がすぐに目標にできますから、何も指示しなくても、自然と学んでいくんですね。これも少人数ならではかと思います。小さい子たちは、「5年生、6年生になったらああなるんだ」という目標を持ちやすいんですね。そしてその子たちが高学年になると、今度はしっかりと高学年らしくなって、低学年の子にすごく一生懸命に教えるんです。その循環がしっかりできていると思います。

小学校と幼稚園の連携にはどのようなものがありますか?

中央区立中央小学校  小久保秀雄校長先生

運動会、音楽会、学芸会などは幼稚園と小学校で共同で行っていますし、高学年の子については、総合的な学習の時間を使って幼稚園の子に読み聞かせをしたりもしています。

あとは、一輪車を通しての交流は本校ならではの光景かと思います。本校では昨年度の1年生、現在の2年生以上の全員が一輪車に乗れますので、それを受けて、幼稚園でも、年長児から一輪車を始めているんですね。その年長児に、5年生が一輪車を教えに行ったりもしていますから、非常に幼稚園とのつながりが密接になっています。実際に、卒園するほとんどの子は、そのまま小学校に進学してきております。

明正小学校との小学校同士の交流について教えて下さい

今は明正小学校さんが同じ校舎内にいるので、小学校同士の交流は非常にしやすい状況にあります。たとえば高学年が学芸会のリハーサルをする時には、明正小学校の高学年の子が見学に来たり、その逆であったり。他の行事の時にも、明正小の子が見に来てくれたりという交流は行っています。幼稚園でも、中央と明正で演劇教室やサッカー教室を共同開催したりしています。 2014年(平成26)年9月で明正小・幼稚園は引っ越しされますが、せっかく生まれた交流ですから、今後もこういった交流は継続できれば良いですね。

最後に、この地域の魅力についてお聞かせください

中央区立中央小学校  小久保秀雄校長先生

ひとつはやっぱり、「町会がしっかりしている」という点でしょう。非常に年配の方々も、町会の中では現役として動いていらっしゃいますし、青年部は青年部で、しっかりされていますし、ひとつひとつの町会がしっかりしているので、街全体がしっかりしていると思います。

ですから、新しく引っ越されて来た方もどんどん町会に入っていただきたいと思いますね。そうすれば大人同士もつながりますし、学校ともつながりますし、子どもたちともつながりますし、もっともっと、交流が深まっていくと思います。

この辺りはもともと、生活や防災を含めて「街の基盤」が非常にしっかりしている地域ですので、この良い循環が続くように、どんどん、新しい方にも支えていっていただければ、将来にわたって、本当に素晴らしい地域になるかと思います。もし私がもっと若かったら、ここに住んで子どもを育てたかったと思うくらい、魅力的な地域ですね。

中央区立中央小学校  小久保秀雄校長先生

今回、話を聞いた人

中央区立中央小学校

校長 小久保秀雄先生

住所:東京都中央区湊1-4-1
電話:03-3551-0565
HP:http://www.chuo-tky.ed.jp/~chuuou-es/

※記事内容は2014(平成26)年6月時点の情報です。

生徒一人ひとりが「マイ一輪車」を持つ、木のぬくもりが心地よい学校/中央区立中央小学校 小久保秀雄校長先生
所在地:東京都中央区湊1-4-1 
電話番号:03-3551-0565
https://www.chuo-tky.ed.jp/~chuuou-es/