民間ならではの特徴を生かして 最先端の子供たちを育てていく/早稲田フロンティアキッズ 代表 橋本恵理さん


早稲田フロンティアキッズ
代表 橋本 恵理さん

民間ならではの特徴を生かして
最先端の子供たちを育てていく

新宿区河田町、女子医科大学の裏手側の閑静な一角にある「早稲田フロンティアキッズ」は、全面的にモンテッソーリ教育を取り入れながら、外国人の先生も常駐してグローバルな視点をもった子どもの育成に取り組む、私立の幼稚園・保育園の融合施設。保育園と同等以上の長い預かり時間と、幼稚園と同等以上の教育プログラムを併せ持っており、社会で活躍するキャリアウーマンを中心に支持を得ている。

現在、「フロンティアキッズ」は都内各所にいくつもの園を持つまでになっているが、その創業の地はここ河田町。今回は創業者であり、今でもこの園内で日々子どもと向き合い続けている、「早稲田フロンティアキッズ」代表の橋本恵理さんにお話をうかがった。

まず、「早稲田フロンティアキッズ」の創立の経緯についてお聞かせください

早稲田フロンティアキッズ 地球

もともと私自身はバイオ研究職の仕事をしていたのですが、結婚を機に転職をしまして、保育所を経営している会社に入って、保育所を立ち上げる仕事などに関わってきました。そういった経験の中で、やはり会社の中ですと、自分の理想とする保育が完全には実現できなかったりということもありましたし、優秀な女性というのは、世の中に本当に沢山おられるということもを感じていましたから、今度はそういった方々をサポートする側から、何かできないかと考えまして、独立という形でこの「フロンティアキッズ」を興しました。ここがオープンしたのは、2003年の7月になります。

この場所については、実際には河田町の住所で、曙橋エリアということになりますが、起業時に早稲田大学のインキュベーションセンターにお世話になった関係で、「早稲田フロンティアキッズ」という名前にしておりまして、早稲田エリアから通われている方も多いですね。今はほかの場所にもいくつかの施設がありまして、認証保育所、家庭的教育室、学童保育なども運営しております。

「早稲田フロンティアキッズ」ならではの特色、理念などについてお聞かせください。

早稲田フロンティアキッズ 園内

この「早稲田フロンティアキッズ」は幼保一体型の「モンテッソーリプリスクール」を中心に、お稽古事ができる「フロンティアスクール」も兼ねている施設でして、まったく公的な援助をもらっていない、私立の、認可外保育所・幼児教育施設になります。
公的な援助をもらっている認証保育所などですと、どうしても持ち味を出しにくい部分がありますが、ここは認可外ですから、ご利用される方に満足して頂いて、その対価で運営しているいるという面では、非常に特徴を出しやすい施設かと思います。

 

大きな特徴としては3つありまして、まずひとつは「モンテッソーリ教育」、2つ目は「グローバル教育」、3つ目は「お稽古」です。

早稲田フロンティアキッズ あいうえお

まず1つ目、モンテッソーリ教育については、当園では0歳児から就学前までのお子さんをお預かりしているのですが、全年齢でモンテッソーリの教育理念に基いた教育を行っておりまして、0・1歳児を「Star」、2歳児を「Adventure」、3歳児を「Challenger」、4歳児を「Pioneer」、5歳児を「Frontier」と呼んで、それぞれの発達段階に合わせたプログラムを実践しています。お預かりする頻度や時間に応じて、「プリ1」「プリ2」「プリ3」という3つのプランがありますが、教育内容は基本的に同じです。
教具については、百年以上前からある典型的な教具から、私達がモンテッソーリの考えに沿って、手作りをしたものも沢山あります。半分ぐらいは、手作りで作ったものかもしれませんね。

スタッフについても、国内外のモンテッソーリ協会等による教員資格を取得している率が高く、外国人の先生以外はほとんどが取得しています。とは言っても、「モンテッソーリ教育だからこうしなければいけない」という型にはまってしまっては、本来の意味が損なわれてしまうと思いますので、つねに「この教育の良いところを、目の前にいる子どもたちにどうすれば最も生かせるか」ということを考えながら、子どもたちと向き合っています。

そもそも、「モンテッソーリ教育」とは、どのような考え方なのでしょうか?

早稲田フロンティアキッズ 色鉛筆

モンテッソーリ教育というのは、考え方なんですね。これはマリア・モンテッソーリという人が110年ほど前に提唱したメソッドでして、「子どもには自分をよく成長させようという自己教育力がある」という考え方に基いています。教育というのは、大人がその力を発揮させるための、環境を整えていくということなんですね。

子どもが10人いれば10人、それぞれの興味・関心は違います。ですから、目の前の子どもが、今は何に対して敏感になっていて、吸収しようとしているのか。それをよく観察して捉え、伸ばすための援助をするんです。モンテッソーリの理念に基づいた目的やねらいがはっきりした教具が体系的に環境の中に配置されて、子ども達は、はじめは使い方が分かりませんから大人が使い方を紹介します。そこに、先生の役割が出てくるわけです。

そうすることで、子ども達は興味を示し、興味がピークの時ですから、いとも簡単に吸収できてしまうんです。しかも「ここまで」という制限はしませんから、いくらでも、自分の好きなだけやって、達成感や満足感を味わうわけです。そうすると、次は何に関わっていこうか、考えてみようか、乗り切ってみようか、というような力が生まれ、自立心が育っていくわけですね。これがモンテッソーリ教育の基本的な考え方です。

では、2つ目の特徴、「グローバル教育」について教えてください

早稲田フロンティアキッズ ウイーク

グローバル教育については、まず、園内に3人外国人の先生が常駐しているということが大きいですし、その先生方による英語教育を毎日、1日あたり15分から30分行っています。英語以外にも、いろいろな国の言葉や文化、慣習について学習する機会もありまして、年間5か国を取り上げて、その国の「ウイーク」をやっているのも、ここ独自の取り組みかと思います。

たとえば先日はケニアを取り上げる「ケニアウイーク」を行い、その時には実際に知り合いのケニア人の方を呼んで、ケニアの歴史、地理、言葉、風物詩などについて学んだり、ケニアの料理を作って食べたりと、1週間みっちりと、ケニアのことを勉強しました。子どもたちも、初めは戸惑うんですが、だんだん慣れ親しんでいきまして、最後にはひざの上にちょこんと乗って甘えたりしていましたね。こういったことも、子どもたちにとって素晴らしい経験になっているかと思います。

ただ、グローバル教育と声高に言っても、一番はやっぱり自分の国のことを知らないといけないと思うんですね。本当のグローバル教育というのは、自分を理解して、他を理解して、相手に対してどうやってコミュニケーションを図れるか、ということだと思いますから、それには自己をしっかり確立しないといけないわけです。 ですから、日本人としてのアイデンティティを持てるように、礼儀作法や考え方、正しい日本語、文化、伝承などについての学びは必要不可欠です。その中で、欠かす事のできない外国と日本の行事を行ってきています。

3つ目の特徴、「お稽古」について教えてください

早稲田フロンティアキッズ お稽古

これは私自身が、実際に保育所に子どもを預けて感じたことなのですが、保育園に子どもを預けると、なかなかお稽古事に連れて行けないんですね。それならば、預かっている間にお稽古に参加できるシステムを作ってしまおう、ということで、現在、1週間に13種類のプログラムをやっています。

これは「フロンティアスクール」とも呼んでいるものでして、主に3歳児以上を対象に、主に平日の午後から夜にかけてプログラムを組んでいます。例えばダンス系だけについても、ジャズダンス、クラシックバレエ、チアリーディング、リトミックなどがありますし、英語も普通の英語レッスンから、英検合格を目指すコースがあったりと、幅広く開講しています。ピアノ、書道、そろばんなど定番はもちろん、外国人講師による空手や合気道などもあります。

これはオプションでして、希望者だけが別料金で受けるものになりますが、講師の方も専門性が高く、本格的なレッスンを受けられるかと思います。園内で完結しますから、安全に受けていただけるという点も、大きなメリットかと思います。フロンティアスクールのみの利用も可能です。

園の一日の流れについて教えてください

早稲田フロンティアキッズ 園児

登園時間はさまざまですが、だいたい9時ごろから活動が始まりまして、午前中の半分はモンテッソーリ教育をやっています。もう半分の時間は外遊びの時間で、近所の公園に行ったり、夏はプールに入ったりしています。季節によって運動会の練習なども入ります。

その後、お昼ごはんの前後には英語の時間が入りまして、ごはんを食べて、プリ1コースの子はここで降園しますが、その他の子はお昼寝になります。お昼寝については、年中、年長さんになるとお昼寝をしなくても大丈夫な子もいますので、起きていられる子は起きています。お昼寝の後は、3時におやつを食べて、そのぐらいからもう一度、お外遊びが入りますが、一部の子はお稽古に行ったりもします。

17時ごろからプリ2の子が降園を始めまして、最も預かり時間が長いプリ3の子に関しては、20時までに降園します。でも実際は20時を回ってお預かりしていることも多いですね。その辺りの融通が利くところが、認可認証保育園と大きく違う部分かもしれません。

急に遅くなったり、夕食が必要になったりした場合にも、私も調理師の免許を持っていますし、出来る限り対応をさせていただいています。フレキシビリティは高いです。

どんな方が多く利用されているのでしょうか?

早稲田フロンティアキッズ 積み木

1日平均で60名くらいのお子さんをお預かりしていまして、10カ月の乳児から対応していますが、3歳以上が多く、8割を超えています。この「早稲田フロンティアキッズ」に関しては完全に私立の園ですので、お仕事をされていない方や、育児休暇中の方でも入っていだだくことができます。

利用日数については、週に3回から5回の利用が原則となっています。時間は午前中だけの「プリ1」、17時までの「プリ2」、7時から20時までのうち、11時間をご利用いただく「プリ3」という3つのコースがありまして、午前中に主活動を設定ていますが、最初はプリ1で入った方も、かなりの方がその後プリ2、プリ3に移られていきますね。プリ3の親御さんは、ほとんど全員が共働きです。

ここはURのマンションの敷地内にあり、開所した当初はマンションに住む方の利用が多かったんですけれども、今は新宿区内を中心に、もっと広範囲から来ていただいています。女子医大病院がお隣のため、お医者さんなど、医療関係者の利用も多いですね。

年中行事について、特色あるものがあれば教えてください

早稲田フロンティアキッズ 教育

11月にあるサンクスギビングのイベントなどは、日本の勤労感謝の日と合わせて行っているものでして、命、作ってくれる人、ご両親などに対する感謝の気持ちを表現するという日ということで、大きなイベントとなっています。大きな七面鳥なども焼いていまして、特色のあるイベントと言えるかと思います。

その他ですと、クリスマス会などは近くの小学校の体育館をお借りして、年長さんの英語劇をやったり、英語の歌を発表したりしまして、盛大に行っています。同じように小学校を借りて行っている運動会についても、大きなイベントになっていまして、どちらも沢山の保護者の方にも来ていただく、大きな行事になっています。

園内の行事ではないのですけれど、9月に軽井沢に1泊2日で行くイベントで「ファミリーワークショップ」というものがありまして、こちらにも例年20組ほどの親子に参加していただいています。 1日目は朝に軽井沢に集合して、子どもはパターゴルフやソーセージ作りをして過ごしますが、その間、大人は別行動で、観光やショッピングなどを楽しんで親睦を深めていただいています。そして夕方にまた集合して、バーベキューをやったり、夜には大人同士で勉強会や交流会をしています。

縦割り教育にも積極的に取り組んでいるそうですが、どのような狙いで行っているのでしょうか?

早稲田フロンティアキッズ 遊び

小さい子は大きい子に対する憧れの気持ちを持ちますから、「大きくなったらこの教具が使えるんだ」とか、「こういうことができるようになるんだ」ということを近くで見ると、すごく刺激になるんですね。逆に大きい子にとっても、小さい子が近くにいることで、「分からないことは教えてあげよう」とか、「自分が役に立って、何かをしてあげよう」というような気持ちを持つ機会が増えますから、社会性が養われ、すごくいい関係が生まれてくるんです。最近は少子化で、異年齢の子と関わる機会も少ないですから、とてもプラスになっていると思います。

(縦割りは)自由遊びやモンテッソーリの時間もそうなのですが、主に「生活の時間」の部分で活用しています。お昼寝の時間になれば、大きい子が小さい子のために寝具を敷く姿もありますし、着替えを手伝ってあげたりしたり、給食の準備をするときも、大きい子が割烹着を着て、小さい子の分も運んであげたりしています。これは強制しているのではなくて、ある程度ルール作りはスタッフの側でもしているんですが、自発的に、自然にできてくるんですね。

ただし縦割りだけですべての教育活動をすることは無理ですから、英語や体操、音楽活動などについては、発達段階に応じて、横(年齢ごと)でやっています。縦と横を、1日の中でバランス良く組み合わせて過ごしているということですね。

学童クラブ「フロンティアキッズクラブ」について教えてください

早稲田フロンティアキッズ

これも私どもが経営している施設ですが、面影橋にある民間学童クラブになります。区からも補助金を頂きながら運営していますので、ここほどの特色は出せておりませんが、同じようにモンテッソーリやグローバル教育の視点を持って運営しています。

そちらでは、対象が小学生ということで、今年はアントレプレナー(起業家)教育に力を入れていまして、チャレンジャー精神を掻き立てるような体験プログラムをふんだんに取り入れています。場所も少し離れていますので、特に早稲田フロンティアキッズの卒園生が行くというわけではなく、面影橋周辺の小学校の児童が中心になっています。

「早稲田フロンティアキッズ」の今後のビジョンについてお聞かせください

早稲田フロンティアキッズ 似顔絵

今後はここ「早稲田フロンティアキッズ」のレンジをもっと広くして、学童クラブまで手がけていきたいと思っていますし、教育についても、グローバル教育をさらに進めて、イノベーションを生むような、想像力を豊かに育む教育に取り組んでいきたいと思っています。

最後に、この周辺地域の魅力についてお聞かせ下さい

早稲田フロンティアキッズ グローバル

ここは都心でありながらとても静かな場所ですし、すぐ近くだけでも幾つもの保育施設がありますから、保護者の方のニーズに合った園を、いろいろな園の中から選ぶことができるというのが、ひとつメリットなのかな、と思います。そこでうちの園を選んでいただければ嬉しいですね。ぜひグループの認証保育園なども見学にいらして下さい。

新しいマンションも次々と造られていて、子育て世代も多い地域ですから、情報交換もしやすいですし、友達も作りやすくて、子育てに適した環境だと思います。

今回、話を聞いた人

早稲田フロンティアキッズ 橋本さん

早稲田フロンティアキッズ 代表 橋本恵理さん

住所:東京都新宿区河田町3-16 河田町コンフォガーデン施設C棟
電話番号:03-3356-8080

http://www.futurefrontiers.co.jp/

※記事内容は2014(平成26)年8月時点の情報です。

民間ならではの特徴を生かして 最先端の子供たちを育てていく/早稲田フロンティアキッズ 代表 橋本恵理さん
所在地:東京都新宿区西早稲田3-17-20 大伸第一ビル 3階
電話番号:03-3202-5050
対象:小学校1年生~3年生(定員に空きがあれば4年生~6年生)
開設日:日・祝祭日及び年末年始(12/29から1/3)までを除く毎日
開設時間:学期中 放課後~18:00(延長20:00)、長期休暇中 8:00~18:00
*開設時間は戸塚第一小学校の年間計画にそって運営
http://www.futurefrontiers.co.jp/modules..

早稲田大学構内にある ポピンズナーサリースクール早稲田/ポピンズナーサリースクール早稲田 施設長 村上雅代さん


ポピンズナーサリースクール早稲田 施設長 村上雅代さん

ポピンズナーサリースクール早稲田 施設長 村上雅代さん

早稲田大学構内にある
ポピンズナーサリースクール早稲田

 早稲田界隈は古くから文化的施設が多く、早稲田大学を中心とした文教地区としても有名な街。小さな里山が残された公園や大きな庭園など、都会ながらも自然豊かな環境に恵まれた地区でもある。また新宿区は都内でも教育に力を入れている区であり、早稲田大学の校舎の一角にあるポピンズナーサリースクール早稲田は大学の協力を得てオープンした認証保育園。施設長の村上さんに早稲田の魅力について語っていただいた。

早稲田大学の協力を得て開園した保育施設と聞いていますが、その経緯と協力体制についてお聞かせください。

ポピンズナーサリースクール早稲田 施設長 村上雅代さん

早稲田大学の地域貢献の一環として、地域に根付いた保育所の開園にご協力いただいたという経緯です。大学施設をご提供いただいたお陰で、このような恵まれた場所で保育園をオープンすることができました。
普段のお散歩に大学構内を利用させていただいたり、もちつきなどのイベント時に広い芝生のある大隈庭園をお借りしたり、12月には大隈講堂でクリスマス会を開いたりと、非常に協力的に施設をご提供いただいています。庭園も講堂も、普通ならなかなか利用できない文化的な施設に触れることで、子どもたちも刺激を受けているようです。また教育心理学を学ぶ学生さんたちが遊びに訪れてくださるので、子どもたちはお兄さん・お姉さんと一緒に遊ぶ時間をとても楽しみにしているんですよ。

ポピンズナーサリースクール早稲田の特徴を教えてください。

ポピンズナーサリースクール早稲田 施設長 村上雅代さん

まずは60人規模の大規模園であるということ。これは子ども同士の交流が増え、そのなかで文化も育つということです。それに伴いスタッフも多いですので、多くの大人に見守られて子どもたちが育つということでもあります。
また子どもを保育園に通わせている保護者の方々の多くの悩みは、”習い事をさせられないこと”なのですが、こちらでは2歳から有料制ではありますが、月3回の専門講師による体操教室を実施。また今後は英語教室も増やす予定です。

ポピンズナーサリースクール早稲田ではエデュケアなどの独自の教育プログラムも実践していらっしゃいますね?

ポピンズナーサリースクール早稲田 施設長 村上雅代さん

エデュケアとは、エデュケーション(教育)とケア(保育)を組み合わせた言葉で、ポピンズが考える保育のあり方です。国内外の教育機関と連携し、脳科学の観点から知育と幼児教育を行っています。これは「ポピンズアプローチ」と呼ばれる独自の教育法で、人生の基礎をつくる大切な幼児期に個性を見出しながら知能を伸ばす環境を提供しています。

また本園では「言葉づかい」を丁寧にすることを常に心がけ、お迎えにいらっしゃるお母様たちにも必ず「お帰りなさいませ」と声をかけさせていただいています。「そんなに丁寧にしてくださらなくても…」と仰る方はいらっしゃいますが、言葉は心を映す大切なもの。子どもたちにも美しい日本語でのやりとりをしています。
すると自然と心も穏やかになり、落ち着いた気持ちになりますので、子どもたちにも良い影響があると感じています。

園での一日の流れを教えてください。

ポピンズナーサリースクール早稲田 施設長 村上雅代さん

朝は7時半から受け入れが開始、9時までの間にほとんどのお子さんが登園します。小さなお子さんにはちょっとしたおやつタイム、大きなお子さんは水分補給をして9時半から朝の集会です。

その後は全員でお散歩や、夏にはテラスでプール。お散歩は早稲田大学構内や戸山公園にも足を伸ばします。お散歩から帰り、10時半頃から離乳食が始まります。小さなお子さんから順に食事をはじめ、食事が終わったら歯磨きをしてお昼寝。ポピンズでは体をゆっくり休めることと衣服の脱着の練習のために、必ずパジャマに着替えるようにしています。

14時半頃からそろそろと起きはじめ、15時におやつ、その後全園児合同の午後の活動へとなります。16時過ぎ頃からお迎えがはじまり、20時半までが通常保育です。また、忙しい保護者様の支援をするために22時までの延長保育も行っています。

働くお母さまたちをサポートするシステムが充実しているとお聞きしました。

ポピンズナーサリースクール早稲田 施設長 村上雅代さん

はい。私たちは保護者の方々に、「子どもを産んでよかった」「子育てって楽しい」と感じていただきたいと考えています。例えば自分で夕食をつくるためにお子さんとの時間が少なくなったり、毎日のシーツやタオルの洗濯で育児を負担に思うことがないようにしたい。そんな思いから、シーツや布団などは園で支給し、有料ではありますが紙おむつをご用意するサービスやタオルのレンタルも可能にしました。予約制で捕食だけではなく夕食もお出しすることができますし、アレルギー食や宗教食などにも対応させていただいています。

私が学生だった時、先生から「その子のことを語れる大人が多い方がいい」と言われた言葉が今でも心に残っています。子どものことを真剣に語れるよう、スタッフ全員が真剣に子どもたちと向き合い、保護者の方々と一緒に育児を担うような思いで保育にあたっています。ですから頑張って働いているお母様たちが感じてしまう“子どもを長時間預けることへの負い目”のような気持ちは、もう持たないでいただきたいですね。

早稲田エリアの魅力を教えてください。

早稲田大学 早稲田キャンパス

新宿区は教育に非常に力を入れている区で、自治体としてもとても熱心です。熱中症や光化学スモッグに関する情報もすぐにご連絡くださいますし、担当者の方が各施設の施設長や園長の名前を全て把握していらっしゃるというのは珍しいと思います。各学校や保育園などの教育機関の特徴を一つ一つしっかり把握してくださっていて、とても助かります。

また、子育てサポーターと呼ばれるボランティアスタッフもたくさんお手伝いに来てくださり、地域で子どもを育てようという意識が高いと感じます。このサポーターの中には外国人留学生の方もいらっしゃって、子どもが日本の習慣や風習などを教える姿も見受けられます。これは大学や専門学校などが多く集まる早稲田という文教地区だからこそ実現していることだと思います。

都会の真ん中にありながら、自然がたくさん残っていて緑豊かな環境。「大隈庭園」にはザリガニがいる池もあって、お散歩の時に先生とザリガニ釣りをすることもあります。利便性とのどかな雰囲気の両方を手に入れられて、暮らしを楽しめる環境が揃った街だと思いますね。

ポピンズナーサリー早稲田

今回、話を聞いた人

ポピンズナーサリースクール早稲田
施設長 村上雅代さん

住所:東住所:東京都新宿区西早稲田1-1-7 早稲田大学28号館2F
電話番号:03-5155-2168
HP:http://www.poppins.co.jp/room_detail/286/

※記事内容は2014(平成26)年8月時点の情報です。

早稲田大学構内にある ポピンズナーサリースクール早稲田/ポピンズナーサリースクール早稲田 施設長 村上雅代さん
所在地:東京都新宿区西早稲田1-1-7 早稲田大学28号館 2F
電話番号:03-5155-2168
保育時間:7:30~20:30
延長保育時間:20:30~22:00
休園日:日曜、祝日、年末年始
https://www.poppins.co.jp/nursery/room/d..

柏レイソルとも業務提携をする 地域に根ざしたサッカースクール/アクティブスポーツクラブ コーチ 立澤 祥二さん


アクティブスポーツクラブ
コーチ 立澤 祥二さん

アクティブスポーツクラブ コーチ・立澤 祥二さんインタビュー

柏レイソルとも業務提携をする

地域に根ざしたサッカースクール

県内7ヶ所でサッカースクールを開催している「アクティブスポーツクラブ」。活動の中核となる「FCアクティブ柏」は、幼稚園児から小学生までを対象としたサッカースクールで、子どもたちの健全な育成に寄与している。活動内容、理念などを伺うため、Jリーグ・「柏レイソル」のホームスタジアム「日立柏サッカー場」に程近い「柏市立柏第八小学校」を訪ねた。

「FCアクティブ柏」とは、どのような活動をされているのですか?

アクティブスポーツクラブ コーチ・立澤 祥二さんインタビュー

運営しているのは、幼稚園・保育園のスポーツ指導をはじめ、各種スポーツ教室を開催している「アクティブスポーツクラブ」です。幼稚園児から小学生までを対象にしたサッカー指導をしており、「FCアクティブ柏」のチーム名で多くの大会にも参加します。

アクティブスポーツクラブ コーチ・立澤 祥二さんインタビュー

ここ「柏市立柏第八小学校」を含め、県内7ヶ所でサッカースクールを開催しています。少子化が進んでいるなか、会員数は約700名を超え、これまでの活動や実績、そして利用者に満足していただけるように努めてきた結果として、我々としても嬉しく思っています。

どのような子どもさんがいらっしゃるのですか?セレクションなどはあるのでしょうか。

アクティブスポーツクラブ コーチ・立澤 祥二さんインタビュー

セレクションはありませんので、どなたでも気軽に参加していただければと思います。子どもさんが通っている、また親御さんが通わせている理由は様々で、サッカーを上手くさせたい、子どもに運動をさせたいと思っている方。また、友だちを作りたい、友だちが入っているからという理由も多いかもしれませんね。

アクティブスポーツクラブ コーチ・立澤 祥二さんインタビュー

それもあって技術レベルは子どもさんによって違いますから、各自の能力・個性に合わせ、身体の成長に合わせた指導を心がけています。サッカーの面白さを教えながら技術レベルの向上、そしてチームプレーができるようになることを目標としています。スポーツを通じて、それぞれのペースで成長してもらうということが大切です。中学、高校とさらに上を目指したいという希望があれば、そのときは相応しい場を紹介しています。

「FCアクティブ柏」は「柏レイソル」と業務提携をされていると伺いました。

アクティブスポーツクラブ コーチ・立澤 祥二さんインタビュー

“地域とのネットワークづくり”を掲げ、2005(平成17)年に「レイソル・アカデミー」が誕生しました。「アクティブスポーツクラブ」も「レイソル・アカデミー」の一員として、「アカデミー提携クラブ」となり柏レイソルと連携した活動を進めてきました。2012(平成24)年度からは「アライアンスクラブ」と名前が変わりましたが、継続して「レイソル・アカデミー」が主催する指導者講習への参加や、「柏レイソル」ホームゲームのボールボーイ派遣をしています。また業務提携チケットの販売などをしています。

アクティブスポーツクラブ コーチ・立澤 祥二さんインタビュー

柏レイソルとの連携を通じて指導技術の向上と、子どもたちのサッカーに対する興味を大きくしていくことに繋げていければと思っています。こうした活動は、これからさらに充実させていきたいですね。

練習には、たくさんの保護者の姿が見られます。保護者との関係性において、心掛けていることがあれば聞かせてください。

アクティブスポーツクラブ コーチ・立澤 祥二さんインタビュー

活動に協力的な方が多いので、私たちとしても本当に助かっています。感想や意見を言ってくださる方もいらっしゃるので、しっかりと参考にさせていただいています。ただ、保護者に頼るというのではなく、指導者という立場を踏まえた上で、より良い指導ができるように努めていきたいと思っています。

では、指導に関して、特に大切にされていることについても教えてください。

アクティブスポーツクラブ コーチ・立澤 祥二さんインタビュー

試合をすれば、勝つこともあれば負けることもあります。それに、子供たちのその日の気分や体調によって、いつも充実した練習ができるとは限りません。しかし、まだ成長の途上にあるわけですから渋らずに、試合や日々の練習のなかで技術が身についた、もしくは新しい発見をしたとか、成長に繋がる何かを得て帰ってもらうことが大切なのではないかと思っています。

指導者として嬉しさを感じる瞬間というのは、どのようなときですか?

アクティブスポーツクラブ コーチ・立澤 祥二さんインタビュー

子どもは少しずつ、緩やかに成長していきますが、ある瞬間に「スイッチが入ったな」と感じるときがあります。できなかったことに挑戦しようという意欲が芽生えたり、自分で解決方法を見出し、それを乗り越えようとする気持ちになったとき。同じスポーツマンとして、その感覚はとても良く分かるだけに、そういった場面に遭遇したときは言葉で言い表せないくらいの喜びを感じますね。

最後の質問となりますが、周辺エリアの印象はいかがでしょうか。

アクティブスポーツクラブ コーチ・立澤 祥二さんインタビュー

落ち着いた住宅街があること、そして移動するときに渋滞が少ないというのも気に入っています。柏駅周辺のデパートに加え、柏の葉エリアにはショッピングセンター「ららぽーと柏の葉」もありますから、買い物にも便利だと思います。素晴らしいこの地域に根ざし、「子どもを参加させて良かった」と、より多くの方に思ってもらえるように頑張っていきたいですね。

アクティブスポーツクラブインタビュー

今回、話を聞いた人

アクティブスポーツクラブ

コーチ 立澤 祥二さん

住所:柏市名戸ヶ谷1-5-3 B103
電話番号:04-7166-4170
http://members.jcom.home.ne.jp/fc.active.kashiwa/

※記事内容は2014(平成26)年2月時点の情報です。

一人一人にしっかりと目が行き届く 名戸ヶ谷小学校だからこその教育/柏市立名戸ヶ谷小学校 丸山康範校長先生


柏市立名戸ヶ谷小学校
丸山康範校長先生

柏市立名戸ヶ谷小学校 校長インタビュー

一人一人にしっかりと目が行き届く
名戸ヶ谷小学校だからこその教育

柏市の中心市街地の南東側、大津川近くの低地にある「名戸ヶ谷小学校」は、周囲に水田を見渡す、緑豊かな地にある柏市立の小学校。柏市がベッドタウンとして成長した時期に、隣接した学区の「柏市立柏第三小学校」と「柏市立柏第八小学校」からの児童を受け入れる形で新規に設置され、地元の温かな支援の手によって育ってきた。今回はこちらで校長を務める丸山康範先生にお話をうかがった。

まず、学校の沿革についてお聞かせください

柏市立名戸ヶ谷小学校 校長インタビュー

本校は1977(昭和52)年の創立で、今年で37年目を迎える学校です。柏市内の公立42校の中では22番目にできた小学校です。しかし「名戸ヶ谷」という地名については、古くは1500年代の文書に「名戸ヶ谷村」という記載があるということですので、とても歴史のある地名になります。

名戸ヶ矢小学校インタビュー

実は本校と隣り合う学区には、本校の開校以前に「柏市立第三小学校」と「柏市立第八小学校」がありまして、本校はそこからの児童を受け入れて開校したわけですが、学校の名前を決める際、地域の方から「名戸ヶ谷という昔からの地名を残してほしい」ということで、「名戸ヶ谷小学校」と命名されたそうです。現在のクラス数は通常学級が12クラス、特別支援学級が2クラスあり、合計児童数は274名になります。

学校の教育方針についてお聞かせください

柏市立名戸ヶ谷小学校 校長インタビュー

教育目標には「一人一人が輝き、夢の実現に向かってともにやりぬく子」という言葉を掲げております。まず、「一人一人」というのは、「個々を大事にしましょう」ということで、「輝く」というのは、どの子にも活躍の場や“生かされる場”といったものを設けることでして、一人一人を大事にしていきましょう、という意味を込めています。

名戸ヶ矢小学校インタビュー

「夢の実現」というのは、大きな夢も小さな目標も含めて、目標に向かって、頑張っていきましょうという姿ですね。特に本校には、目標を意識させると頑張る子が多いと思っていますので、「夢」や「目標」を意識させることがとても大事だと捉えています。「ともに」というのは、一人だけではなくて友達と一緒になって、人間との関わりとコミュニケーションの中で、ひとつのことをやりましょう、ということです。「やりぬく」という言葉には、「途中であきらめず、最後まで頑張りましょう」という思いを込めていて、これは、私が今年(2013(平成25)年度)新たに加えた言葉です。

名戸ヶ谷の子どもたちの印象についてお聞かせください

名戸ヶ矢小学校インタビュー

名戸ヶ谷という地域は、柏市内では比較的古くから、おじいちゃんおばあちゃんの世代から住み続けている方が多い地域ですので、街全体がとても落ち着いていまして、本校の子どもたちについても同様に、落ち着いていると思います。性格としては、明るくて素直な子が多いと思いますね。挨拶もしっかりとできますし、授業も落ち着いて取り組むことができる子ばかりです。先日、校外学習で出かけた際にも、見学先の方から「活動も一生懸命で、とても聞く態度がいい。こういうお子さんは最近見たことが無いです」と褒めていただいたくらいです。

名戸ヶ矢小学校インタビュー

かといって元気が無いのかと言いますと、そんなことは全く無いんですね。元気があるところでは非常に元気があるんです。それから、とても健康な子が多いですね。ここ6~7年くらいについて言えば、長期欠席の児童が本校には一人もいないんですね。これは、普通はあり得ないことなんですが、素晴らしいことだと思っています。今年度に関しては、全校で一人も休まなかった日が3日間続いたこともありましたし、1か月間、誰も休まなかったクラスも沢山あります。これも、実はとても凄いことなんです。

それに本校の子どもたちは、ちゃんと言えば、言うことを聞かない子はいないですね。必ず分かってくれる子ばかりです。子どもですから失敗なども当然あるんですが、それに対して注意したことに対して、ひねくれて口汚い言葉を言う子は誰もいないんですね。これは本当に素晴らしいし、有り難いことだと思っています。

最近は陸上大会で非常に優秀な成績を収めていると聞きました

柏市立名戸ヶ谷小学校 校長インタビュー

本校は柏市の中でもかなり規模の小さな学校なんですが、そんな小さな学校が、昨年度(2012(平成24)年度)は柏市の陸上大会で総合優勝を果たしたんですね。出た種目で沢山の1位を取らないと総合優勝にはならないですから、これは本当に驚くべきことでした。

 

 

陸上以外でも、「ひとりひとりの子どもが伸びている」というのは日々感じていますので、素直に話を聞く姿勢、まっすぐに勉強や運動に取り組む姿勢が積み重なって、こういう素晴らしい結果をもたらしたと思っています。「素直」ということが、すべての力になっているのでしょうね。

地域の方々との関わりについてお聞かせください

名戸ヶ矢小学校インタビュー

この地域は「柏市立柏第八小学校」の学区と合わせて、「柏第四地区」と呼ばれているんですが、第四地区の青少協(青少年健全育成連絡協議会)は活動が活発でして、古くから、学校を支えてくださっていて、とても大きな力になっています。他にも、地域の方が主催する企画というのも多くあります。

名戸ヶ矢小学校インタビュー

例えば「リーダーキャンプ」というものがありまして、今年で30周年を迎えたんですが、「地域のリーダーを育てる」ということで、「柏市立柏第八小学校」と「柏市立第四中学校」の生徒が集まって、地域の方が引率して行ってくださるんですね。もちろん先生方も何人か参加しますが。こういった取り組みがある地域というのは、珍しいと思います。このほか、地域の方や保護者の方がボランティアで読み聞かせをしてくださったりもしますし、「交流給食」というものが年に10回ほどありまして、地域のお年寄りの方を中心に、1回に10人程度、年間で延べ100人ほど、学校にお招きしまして、子どもたちと一緒に給食を食べたりもしています。

名戸ヶ矢小学校インタビュー

お年寄りの方の話を聞くのは子どもたちにとっても貴重な時間ですし、子どもたちもお礼に歌を歌ったりして招待をするのですが、地域の方とどうやって接していけばいいのかを学ぶ、非常に良い機会になっていると思います。1年間の間にほぼ全部のクラスに来ることになりますから、子どもたちもその時に向けて、招待の方法を一生懸命考えていまして、毎回、地域の方もとても喜んでくださっています。

特徴的な年中行事について教えてください

柏市立名戸ヶ谷小学校 校長インタビュー

まず、大きなものでは文化祭の位置付けにあたる行事に「名戸ヶ谷学習フェスタ」があります。これは毎年秋に行っているのですが、単なる「お祭り」ではなくて、何らかの知的、学習的な要素を持たせた行事にしたいということで、たとえば、今年の1年生は生活科で学んだものから発展させたゲームやりましたし、2年生は劇をやりました。3年生は学習に関係させて、風や電気を使った発表したりしましたし、4年生は千葉県のことを調べてクイズを出しました。5年生は世界の食事や栄養について調べ、6年生は歴史学習から秀吉のことを調べて、時代ごとに短い劇を発表しました。このように、毎年さまざまな学習発表を行っています。

名戸ヶ矢小学校インタビュー

ほかには、運動会ももちろん毎年恒例の大きな行事ですし、最近は持久走の記録会も大きなものになっています。5年生の林間学習では宮城県に行きますし、6年生の修学旅行は、例年日光まで行っています。ちょっと面白いものでは、「一人一芸アピール大会」というのを児童会主催でやっていまして、ここでは一人でも二人でも、十人でもいいんですが、エントリーをした児童が“一芸”をみんなに披露するんです。これは面白いですよ。

 

体育が得意な人はバック転やバク宙(宙返り)をする子もいますし、跳び箱が跳べるようになった子はそれを披露したり、ダンスを発表するグループもありますし、演奏もあるし、歌を歌ったり、英語でスピーチする子もいて、本校の児童会の伝統になっていますね。

「小さな学校ならではの良さ」という点では、どのような事をお感じでしょうか?

柏市立名戸ヶ谷小学校 校長インタビュー

そうですね、やはり、ひとつひとつの教育がしっかり行き届くという点では、規模が小さければ小さいほど、よく行き届くと思います。うちの場合はあまり小さすぎない適度なバランスだと思いますから、それも良いかもしれませんね。あまり小さ過ぎてしまうと、人と関わるのが苦手な子なども出てくると思いますが、本校はそれなりの人数がありますから、ちょうどいい人数なのかな、と思います。

名戸ヶ矢小学校インタビュー

それから、子どもたちが成長したり伸びたり、できるようになったり、その子が輝けることが見つかった時などに、一人一人に声を掛けられるのが、校長としては嬉しいですね。担任の先生からそういう声が入れば、私は何気なく教室に行って、その子に「何々ができるようになったんだって」って褒めてあげるし、調子が悪いと聞けばまた教室に入っていって様子を聞くんですが、そういう事をしてもちょうどいい学校の規模なんですね。

最後に、東柏地域の魅力についてお聞かせください

増尾城址総合公園

学校の周囲について言えば、子育て環境という意味では市役所も近いですし、「ウェルネス柏」という市の保険福祉施設も近いです。増尾城址公園もありますし、とても恵まれた環境にあると思います。周囲には田園も多く残っていますし、本当に静かで、落ち着いた場所ですね。

手賀沼

ちょっと行けば手賀沼もありますが、ここも静かで、私はとても好きな場所です。手賀沼の公園にはアスレチックなどもありますから、親子でも楽しめますよ。夏にはこの手賀沼で花火大会もあるのですが、かなり盛大に行われていますし、その割に落ち着いてゆっくり見られますから、これも魅力のひとつかと思います。

 

実は私自身、岡山の生まれで、教員になってから我孫子、松戸と勤務して、その後柏に来たのですが、柏にはもう13年も勤めていますし、本当に気に入っている街ですね。都会である部分と、自然の部分の調和が取れている、とても住み良い街だと思います。

名戸ヶ矢小学校インタビュー

今回、話を聞いた人

柏市立名戸ヶ谷小学校

校長 丸山康範先生

柏市立名戸ヶ谷小学校
住所 千葉県柏市名戸ヶ谷474-1
電話番号 04-7163-0540
URL: http://www.nadogaya-e.kashiwa.ed.jp/

※記事内容は2014(平成26)年2月時点の情報です。

一人一人にしっかりと目が行き届く 名戸ヶ谷小学校だからこその教育/柏市立名戸ヶ谷小学校 丸山康範校長先生
所在地:千葉県柏市名戸ケ谷474-1 
電話番号:04-7163-0540
http://www.nadogaya-e.kashiwa.ed.jp/

学校と地域に「自信と誇り」を まちぐるみで子どもたちを育てていく/練馬区立開進第三中学校校長 岩尾 幸市先生


練馬区立開進第三中学校
校長 岩尾 幸市先生

学校と地域に「自信と誇り」を
まちぐるみで子どもたちを育てていく

西武池袋線「桜台」駅北側の閑静な住宅地にある「練馬区立開進第三中学校」。生徒には小学生との交流や、近隣の大学の学生から指導など、学校の枠を超えて学びの場が用意されている。また、地域の人たちも積極的に教育に参加していて、“まちぐるみ”で子どもたちの成長を見守っている。今回は校長を務める岩尾 幸市先生に学校と街の魅力についてお話を伺いました。

学校の概要について教えてください。

練馬区立開進第三中学校 インタビュー

2014(平成26)年7月現在で、各学年4学級、全校合わせて12学級あり、436名の生徒が通っています。練馬区内では平均的な規模の学校だと思います。
本校には都内では珍しい弱視の生徒のための弱視通級指導学級があることも特徴ですね。この教室には文字を拡大してモニターに映す装置などがあり、都内各地から生徒が通ってきています。

練馬区内では2学期制が採用されていますが、どんなメリットを感じていますか。

練馬区立開進第三中学校 教室

3学期制に比べて時間にゆとりができたことが最大のメリットですね。教職員の事務処理の負担も軽減されましたので、先生が生徒と向かい合うことができる時間が増えました。学習の継続性が長期的に保たれるようになったこともよかったと思います。

生徒の学力を向上させるためにどのような取り組みをされていますか。

練馬区立開進第三中学校 TT教室

生徒が関心や意欲を持てるような授業を行うことが第一だと考えています。そのため、数学ではチームティーチング、理科では少人数教育とチームティーチングを採用し、生徒一人一人の状況にあわせた授業を行っています。先生達にも授業のねらい・流れを明確にした指導を心がけてもらっています。
読む力や考える力を育てることをねらいに、朝の読書活動を行い、生徒たちは年間を通じて毎日10分読書をしています。さらに授業規律の徹底をはかるため、授業前後のあいさつも重視しています。

また、本校の近くの「武蔵野音楽大学」の学生さんに、各クラスで合唱祭の練習指導をやっていただいたり、「東京学芸大学」の方に長期休業中の学習指導の支援をしていただいたりもしています。こうした取り組みの成果なのか、本校の生徒は授業に取り組む姿勢は大変によいと思いますし、目標に向かって取り組む意欲のある生徒が多いと感じています。

新入生のサポートが充実しているそうですね。

練馬区立開進第三中学校 インタビュー

小学校と中学校では生活のリズムが違いますし、やはり新入生にとってはギャップがあると思います。そこで、中学校生活に意欲を持ってもらう目的で、全1年生を対象に4月から6月の間にスクールカウンセラーとの個別面談を行っています。その後も、担任と生徒で個別面談を行い、さらに夏休み前に保護者の方、生徒、担任で教育相談を行います。こうした3段階の相談活動を行うことで、中学校生活をいい形でスタートしてもらえればと思っています。

小学校との連携も行っているようですね。

練馬区立開進第三中学校 インタビュー

「あいさつ運動」として、小学生と中学生が道で会った時にはお互いにあいさつをしよう、という取り組みを行っています。また、本校の体育祭に小学校の生徒に来てもらい、小・中交流種目を一緒に行ったり、小学校の運動会にも中学校の生徒がボランティアとして競技に参加したりと、生徒・児童の間でも交流が行っています。教員も年6回ほどですが、研究授業や授業参観などで交流をしています。

地域の方も学校に対する協力が熱心だと伺いました。

練馬区立開進第三中学校 インタビュー

本校では地域の方はもちろん、保護者の方、おやじの会、同窓会が連携して、教育活動にご協力いただいています。例えば、職場体験学習では江古田にある商店街「ゆうゆうロード」の商店のみなさん、近隣の保育園、幼稚園をはじめ地域の方に大変お世話になっています。

また、毎年7月に合同防災訓練を行いますが、これも学校の関係者に加えて、町内会長や練馬消防署、練馬警察署、練馬消防団第二分団の皆さんと地域一体になって参加しています。これだけの規模で防災訓練を行っているのは練馬区内でも本校だけではないでしょうか。

地域の教育に対する意識が高いエリアなのですね。

練馬区立開進第三中学校 体育館 記念碑

本校は1947(昭和22)年に「東京都立第四商業高等学校」の校舎に間借りして開校しました。その後現在地に移り、1957(昭和32)年に体育館兼講堂が完成しました。この体育館兼講堂は、学校債を地域の皆様を対象に募集して建てられたという経緯があります。当時の建物は現存しませんが、本校の敷地内にある桜台体育館にこのような経緯を記したプレートが掲げられています。学校の建物を造ってしまうほど地域の方々には教育に対する熱い思いがあって、それが今も継続しているということでしょう。

部活動で特徴的な活動はありますか。

練馬区立開進第三中学校 インタビュー

本校では生徒全員が部活動に入っていて、各部ともに積極的に活動しています。剣道部・卓球部は、2014(平成26)年の練馬区地区大会を勝ち抜いて男女とも都大会に出場することになっています。また、本校には空手部・ダンス部や「ソーランクラブ」など他の学校にはないユニークな部活動もあります。特に「ソーランクラブ」はその他の部活とは別枠で、誰でも参加できるクラブになっています。参加している生徒達は「三涼祭(みすずさい)」や地域の行事でも踊りを披露しています。

練馬区立開進第三中学校 吹奏楽部

その他にも、吹奏楽部が地域の行事に参加して演奏をしたり、読書部も幼稚園に行って小さい子どもたちに読み聞かせをするなど、地域に飛び出していって活動している部活動が多いことも特徴ですね。身近な地域の皆様に励ましや声援をいただいた経験を通じて、生徒が地域のために人のために頑張ろうという気持ちになっていきます。彼らが大人になった時には、今の地域の方々と同じように地域のため、後輩のために力になってくれると思います。

最後に練馬区桜台エリアの魅力を教えてください。

練馬区立開進第三中学校 校長 岩尾 幸市先生インタビュー

本校は緑豊かで閑静な住宅地に囲まれていて、周辺の街並みもとてもきれいですし、ゴミも落ちていません。また、地域の方々が朝の清掃活動として、校外はもちろん校内まで掃除してくださっているんです。このように人と人との結び付きがとても強い地域だと思います。新しく街に来られる方にとっても、安心してお住いいただける環境ですよね。

今回、話を聞いた人

練馬区立開進第三中学校 校長 岩尾 幸市先生インタビュー

練馬区立開進第三中学校
校長 岩尾 幸市先生

住所:東京都練馬区桜台3-28-1
電話:03-3993-4267
http://www.kaishin3-j.nerima-tky.ed.jp/

※記事内容は2014(平成26)年7月時点の情報です。

学校と地域に「自信と誇り」を まちぐるみで子どもたちを育てていく/練馬区立開進第三中学校校長 岩尾 幸市先生
所在地:東京都練馬区桜台3-28-1 
電話番号:03-3993-4265
http://www.kaishin3-j.nerima-tky.ed.jp/

四季折々の香りを織りまぜたフランス菓子

国立を代表するパティスリー「レ・アントルメ国立」。 マダムに聞く、お店と国立の魅力。/レ・アントルメ国立 オーナー 魵澤さんご夫妻


レ・アントルメ国立
オーナー 魵澤さんご夫妻

国立を代表するパティスリー「レ・アントルメ国立」。
マダムに聞く、お店と国立の魅力。

JR「国立」駅からまっすぐに伸びる大学通り。「一橋大学」を過ぎて少し行った左手側に、ひっそりと「レ・アントルメ国立」がある。東京都下でも指折りのスイーツ激戦区と言える国立市。そこで駅から徒歩10分以上も離れた場所にありながら、日々、多くのお客さんを集めているこの店は、知名度、味、品揃え、接客サービスと、どれをとっても国立でトップレベルの店と言えるだろう。
この店のオーナーは魵澤(えびさわ)信次シェフ。今回はお店で「マダム」と呼ばれ親しまれているシェフの奥さまに、「レ・アントルメ国立」のコンセプトやシェフの思い、街の魅力を聞いた。

なぜこの街、国立に店を持つことになったのでしょうか?

レ・アントルメ国立外観

もともとこの店を開く前に、シェフがこの近くのステーキ屋さんでアルバイトをしていたんですよ。そこで働いている時に、この街は立川でもない、国分寺でもない、「国立に住んでいる」という意識が高い方が多い地域だということを思ったそうなんですね。

レ・アントルメ国立外観

それから自分のお店を出すとなった時に、シェフは自分がやってきたフランス菓子を受け入れてもらいやすい環境だということ、それから、他のどの街よりも緑が多いということも気に入って、国立を選んだそうです。最初の店は今の店からすぐ近く、交差点の反対側にある、ステーキ屋さんが所有していたビルの地下の物件だったんですよ。

独立して初めての店舗が駅から遠く、しかも地下というのは、大変だったのではないでしょうか?

レ・アントルメ国立 インタビュー

私たちの店は1993(平成5)年の開業で、実は当時すでに国立市内にはスイーツ店が20軒ほどあって激戦区だったところに、後発として入ったんですね。業界の先輩の方々からは「なぜそんな場所に」と散々言われたそうなんです。駅からはかなり歩きますしね。
でも、この辺りは都心にお勤めの方が多い地域ですので、都心の味をご存知の方、本物を知っていらっしゃる方が多いということは思っていまして、味が良ければ、駅から遠くても受け入れてくださるのではないかと、シェフは思ったようですね。

レ・アントルメ国立店内

シェフは駅前の店で、「電車があるから急いで買わなきゃ」というスタイルにはしたくなかったそうなんですね。その点でここはちょうど駅と駅の中間で、休日になるとゆっくり散歩をされる方が多いような場所ですから、シェフは最初から駅前ではなく、この大学通り沿いの場所を探していたそうですよ。

こちらに移転したのはいつごろ、どんな理由からだったのでしょうか?

レ・アントルメ国立外観

ここに移転したのは13年前くらいですかね。もともとこの建物では、ここの地主さんが小樽のガラスを売る店を開いていたんです。でも、もうご高齢でお店をやめるということで、その時に私たちにお声がけいただいたんです。できればこの素敵な建物を生かしてほしいという話もあったので、梁(はり)などはそのまま残しつつ、洋菓子店として使いやすいように建物を改良してオープンしました。

やはり和風の建物に洋菓子店というのが珍しいようで、外国のお客様も多くいらっしゃいますよ。中国や台湾、ロシアなどからお菓子屋さんや飲食業界の団体の方々などが、お見えになったこともありますし、映画やドラマのロケでも時々使っていただいています。

商品については、生菓子から焼き菓子、チョコレートまで幅広い品揃えですが、ポリシーや素材のこだわりなどがあれば教えてください。

レ・アントルメ国立パン

品揃えについては、種類がかなり多いお店だと思います。個人店で毎日こんなにたくさんの種類のパンが並んでいるというのは、珍しいんじゃないでしょうか。フランスでは、一軒の洋菓子店に行けばそれでパーティーができてしまうようなスタイルというのが、いい洋菓子店のステータスなんですね。やはりシェフとしては「フランスでやってきたこと、見てきたことをできるだけ伝えたい」ということを常に思っておりまして、こういった品揃えになっています。フランスの洋菓子店と比べても、非常に似ていると思いますよ。

レ・アントルメ国立ケーキ

生菓子については、シェフの頭の中にレシピが2~3千種類もあるようなので、季節感を取り入れながら、形、色、シュー生地、ムース系、タルト系、チョコレート系という風に、バランスを考えながら揃えています。ですからショーケースの中身は毎日のように変わりますね。
その中でも定番はモンブラン、シュークリーム、エクレア、サバランあたりでしょうか。これは毎日置いているし、人気が高いですね。あとはチーズケーキですね。タルトだったり、スフレだったりといろんな構成があるわけですが、これもその時のシェフの気分次第です。

レ・アントルメ国立魵澤シェフ

実は、シェフはお惣菜も時々作るんですよ。グラタンやドフィノア、リエット、ローストビーフなんかですね。桜の時期やイベントの時などには、そういったものも作って皆さんに召し上がっていただいています。
面白いものでは、ガレットデロワという新年に食べられるフランス伝統のパイがあるんですが、パイの中に陶器の人形が入っていて、それが当たった人はその日一日王様・王女様になれるという習慣があるんですね。ですからうちでもお正月の営業の時には、そのパイと王冠をセットにして販売しているんです。

そういう風にお菓子と行事というのはもともと結びつきがあって、文化に根付いているものですから、美味しさだけではなく付随する文化も伝えたい、というのがシェフの思いです。

チョコレートも種類豊富に置かれていますね。

レ・アントルメ国立チョコレート

チョコレートは普通の店では冬だけだと思いますが、うちでは通年置いています。ご存知の通り、日本ではあまり夏にチョコレートは売れないんですが、売れないものも置いていないと、お客様にインプットされませんから、特に生チョコについては、年間通して必ず置くようにしています。トリュフは冬限定です。

レ・アントルメ国立焼き菓子

最近監修などの仕事も多く多忙なシェフを支えて、いま現場を仕切ってくれている卒業生がとても力があって、特にチョコレートが得意なんですね。パリでナンバーワンのショコラティエで、長く二番手をやっていた人ですから、きっと近いうちに有名なシェフになりますよ。

色鮮やかなマカロン、これもシェフの自慢ということですが。

レ・アントルメ国立マカロン

そうですね。マカロンもうちが先駆者の一人だと思います。マカロンは全部で12種類あり、この色鮮やかな感じもフランスと同じです。実は箱や包材も全てシェフのデザインなんですよ。

紅茶を扱っているのも珍しいですね。

レ・アントルメ国立紅茶

紅茶については、私が日本紅茶協会のインストラクターの資格を持っていますので、ケーキに合う良質なものを選んで揃えています。季節感も取り入れて、桜や秋ぶどうの紅茶、クリスマスティーといった季節限定のものも置いています。

レ・アントルメ国立ジャム

焼き菓子、お茶、ケーキ、ジャムなどは組み合わせて、ご進物にお使いになる方も多いですね。会社関係でしたらティーバッグなどが便利かと思いますし、ご自宅向けでしたら茶葉を買っていただいてティータイムにゆっくり楽しむというのも良いかなと思います。デイリーな贈り物から、お歳暮やお中元まで、幅広くご利用があります。

どんなお客様が来店されていますか?

レ・アントルメ国立店内

遠くから来る方もいらっしゃいますが、やっぱり地域の方が中心ですね。中でも20~30代で、小さなお子さんをもつお母様世代が多いと思います。ほかには、会社関係でご進物が必要になってお使いいただくという方は男女ともに多いです。お年寄りの方もいらっしゃいます。週に3~4回来店される、近くにお住まいのおじいちゃんがいて、「そんなに食べて大丈夫?」なんて笑って話していたりしますよ。

「地域一番店」が目標ということですね。

レ・アントルメ国立ホールケーキ

「地域一番店を目指す」というのは、シェフがいつも言っている言葉なんです。今は都心に行けばもっと素敵なきれいなお菓子が並ぶお店はたくさんありますし、周りの街を見てみても、スイーツ店がない街なんてないですよね。
そんな状況の中で、奇をてらったことをしても仕方がないですから、それよりは本当に美味しいお菓子、見た目もシンプルなお菓子を出せれば良いと思っています。見た目よりも味で勝負、そういうお店でありたいなと思います。

最近、「国立」駅に近い場所にバウムクーヘン専門店をオープンされましたが、そちらの特徴を教えてください。

キッチンバウム

新しくギフト専門店もやりたいね、ということで作ったお店が「キッチンバウム」です。シェフは特にチョコレートが得意なので、チョコレートをより幅広く展開したかったのと、ここのお店(本店)はデイリーな感じですので、もう少しフォーマルな、ギフトに対応できる店を作りたかったんです。

レ・アントルメ国立魵澤シェフ

そこでチョコレートだけではなく何か新しい特色も持たせたいと考えた時に、バウムクーヘンって嫌いな方はあまりいないじゃないですか。でもオーブンが特殊なので家では作れないですよね。だから、バウムクーヘンなんです。
種類もいろいろあって、お抹茶や桜のバウムを作ったり、いろいろ新しい取り組みもしています。チョコレートについては、本店ではあらかじめパックに詰めた形で販売していますが、あちらではバラ売りもしていますので、贈る相手に応じて、またお客様のご気分次第で、自由に詰め替えできるようになっています。

ご夫婦でこの近くにお住まいということですが、国立の住み心地、魅力について教えて下さい。

東京都立国立高等学校

お店のオープンからなので22~23年住んでいますが、その間にもマンションが次々にできて、国立の景色はだいぶ変わりましたね。
その中でも変わらない魅力というのはやはりありまして、まず街全体が文教エリアですから、公立で評判のいい学校が多くあるのは魅力でしょうね。小、中、高、大と、全て国公立で行けてしまいますからね。子どもを育てる環境としては本当に素晴らしいところではないかと思います。

大学通り

その一方で、高齢者がゆっくりと暮らすにもとても良い場所ですね。都心までわざわざ行かなくても大抵のことはまかなえますし、この緑があるロケーションというのは個人で作れるものじゃないのですからね。ケーキ屋仲間からも「こんな良いところに店を出せるのは本当に羨ましい」とよく言われていますし、いろんな方が「素敵な街ね」「いいところね」とおっしゃいます。都心には無い洗練された感じ、とでも言うのでしょうか。ギラギラしていない、少しクラシックで上質な街だと思います。

これから国立に住みたいという方に向けて、何か一言をお願いします。

レ・アントルメ国立外観

ぜひ国立に来て、ゆっくりと時間が流れるという生活を愉しんでいただきたいですね。国立は大きな通りからちょっと裏に入っても、いろいろ面白いお店がありますし、いろんな魅力が詰まっています。あとはやはり皆さん生活に余裕があって、人生を楽しんでいる方が多いと感じますね。だから人があくせくしていないし、街の雰囲気も穏やかでゆっくりとした時間が流れているのだと思います。

レ・アントルメ国立外観

今回、話を聞いた人

レ・アントルメ国立

オーナー 魵澤さんご夫妻

■レ・アントルメ国立
住所:東京都国立市東2-25-50
営業時間:10:00~19:00/定休日:水曜日
URL:http://www.les-entremets.com/

■キッチンバウム
住所:東京都国立市東1-17-7 コスモ国立1F
営業時間:10:00~19:00/定休日:水曜日、その他不定休あり

※2015(平成27)年4月実施の取材にもとづいた内容です。 記載している情報については、今後変わる場合がございます。

国立を代表するパティスリー「レ・アントルメ国立」。 マダムに聞く、お店と国立の魅力。/レ・アントルメ国立 オーナー 魵澤さんご夫妻
所在地:東京都国立市東2-25-50 
電話番号:042-574-0205
営業時間:10:00~19:00
定休日:水曜日
http://www.les-entremets.com/

日々の観察や保護活動を通して街の誇りを守る

桜の木を通して、思いやりを育み、 自分たちの街をもっと好きに。/「くにたち桜守」代表 大谷和彦さん


くにたち桜守
代表 大谷和彦さん

桜の木を通して、思いやりを育み、
自分たちの街をもっと好きに。

JR「国立」駅からまっすぐ南に伸びる大学通りは、東京でも有数の桜の名所。そんな国立の桜並木を、市民の力によって守ろうと活動しているのが「くにたち桜守」だ。代表の大谷和彦さんは「桜をきっかけに自分たちの街をもっと好きになってほしい」と話す。大谷さんに「くにたち桜守」の活動や、国立の桜や街に対する思いについて詳しくお話を伺った。

「くにたち桜守」を始めたきっかけや経緯を教えてください。

大谷さん

きっかけは桜通りを歩いている時に、たまたま桜の木を見上げたら、皮がベロンと1メートル以上剥けていたんです。よく見たら、他にも傷ついている木が何本かあった。このままではいけないと感じて、当時「くにたちさくらフェスティバル」に関わっている知人に、電話して相談しました。そしたら「それは気が付いた君がやるべきじゃないか」と言われて、翌年「くにたちさくらフェスティバル」の実行委員会に入ったんです。

桜の木

ほとんどの人が、桜は当たり前に咲いていると思っていますから、誰がいつ植えたのかといった歴史がわかれば関心を持ってもらえるのではないかと思って、まず調べました。大学通りの桜は、今の天皇陛下が生まれたのを記念して1934(昭和9)年頃に谷保村の人が植えたそうです。当時を知る植木屋の親父は、「自分の腕くらいの太さの桜を植えたら、今は俺のおなかより大きくなって嬉しい」と話していましたね。当時の植樹に携わった方々の写真を大きくプリントして「国立桜物語第1章、桜を植えた男たちと」いうタイトルで展示しました。その横に「桜の木はつらいよ」と題して、傷んだ桜の写真を飾ったんです。

絵

一回きりの活動で終わるものではないと思い、2年目の第2章は「桜づくし」と題して、桜の短歌や桜の花飾りを募集して展示。3年目の第3章は、アクションを起こそうと思ってポストカードを作り、300円で売った収益とカンパを集めました。そして花が終わった5月に薬を塗ったり、肥料をあげたりという桜の保全活動に取り組み、この年は33人の方が参加してくれました。第4章は桜の地図を作って販売。そして前年同様5月に保全活動をしたところ、50人以上の方が参加。翌年、第5章の活動ではついに100人を超える方々が参加してくれたんです。

桜

そして、第6章となる2000(平成12)年、嬉しいことに行政が2ヶ年の計画で桜の保全事業を行うと言ってくれたんです。最初は少数だった活動に、少しずついろんな方が参加してくれるようになり、6年目になってようやく行政も動いてくれたんです。この年に、市民ボランティア団体「くにたち桜守」が正式に誕生しました。

普段どのような活動をしているのですか?

ボランティア

毎月第3日曜日が作業日です。今月(4月)の作業は、菜の花の周りの雑草取り。先月は、桜についてのポスターを飾る準備をしました。一回の作業の参加者は、10人から15人くらいです。40代から60代で、比較的時間に余裕のある方が多いですね。

どのような思いで活動をされていますか?

桜と大谷さん

私は桜の木だけが大事なわけではないと思っているんです。桜の木を通して、自分たちの街を自慢できる街にしていきたい。家族や友達が病気だったら元気になってほしいと思う気持ちは、桜の木や他の植物が傷んでいても同じのはずです。例えば、そういう思いやりの気持ちを育てることで自分たちの街をもっと好きになってほしい、というのが桜守の目標です。桜守だからといって、桜の木ばかりを見ているわけじゃないんです。

大谷さん

私にとっては、桜をきっかけに色んな人と出会うことができて、それが一番の財産なのかなと思います。取り組みのなかで、小学生や中高校生と話す機会も多いですし、先日は江戸川区に行って桜のお話をさせて頂いたりと、桜をきっかけに色んな出会いが広がることがとてもありがたいですね。自分だけでなく、桜守に入っているとそういった楽しい出会いがたくさんあることも伝えていきたいですね。

子どもたちと一緒に行っている活動も多いのですね。

小学生

小学生から高校生まで、多くの子どもたちが桜守に関わっています。桜を守る活動にこれだけ多くの子どもが参加しているというのは、全国でも一番だと思います。主には、小学生から高校生を対象に桜についての授業をしています。それも一回きりではなくて継続的に授業を行うことで、桜の木を通して国立を自慢できる街にしていく、自分たちの街を好きになることを目的にしています。そして環境への考え方や、思いやる気持ちを育むユニークな授業です。

説明中

小学1年生には、「ミミズはかわいい」という授業で、「桜さんの固い土にミミズさんがいて土を食べてくれれば、だんだん隙間ができて水や空気が入って、桜さんが元気になるみたいだ。ミミズさんって素敵だね」という話をします。2年生になると、「桜さんとお話したことがあるのかな?」と問いかけます。桜の木に耳をつけて、幹を木づちで叩くんです。2本の桜を叩くと違う音がして、一方は「桜さんが僕はまだ元気だよ」っていう音、もう一方は「中が傷んでいて病気だよ」っていう合図なんですね。

草むら

3、4年生では、「ママ下の湧水」に行って水の中に入る授業もしています。湧水は年間を通して水温が変わらないので、冬の寒い日に水に足を浸けると温かく感じるんですね。また、多摩川でバードウオッチングをすることもあります。この地域の春の鳥、夏の鳥を調べて、自分で見て、声を聴いて、どういう場所に住んでいるかを自分で確認する授業です。好奇心が強くて感受性の豊かな時に、そういう季節感を五感で感じる体験をしておくことがとても大事だと思います。

土堀り

中学生や高校生には、肥料を作ったり、桜の健康診断をしたりといった活動をしてもらいます。グループ毎に作業内容を変えて、学校に戻ってから「なぜその作業が必要なのか」を話し合ってもらいます。一番大事なのは、その理由を自分たちで考えてはっきりさせることです。

看板

こうしてたくさんの子どもに関わっていると、嬉しい話が届くこともあります。先日は、小学校の時にお世話になったという子が成人式の前に連絡をくれて、「今は大学で環境学を学んでいますから、大谷さん、先々は大丈夫ですよ」と話してくれました。新聞社に就職したという方が、取材の勉強で「桜守のことをもう一回教えてほしい」と電話がかかってきたこともあります。先日、新潟県上越市の「さくらフォーラム in上越」で講演に呼ばれ、「100年先の桜を語ろう」というテーマでしたので、国立の子どもたちの活動を紹介してきましたよ。

「くにたちさくらフェスティバル」や「桜コンシェルジェ展」について教えてください。

桜

「くにたちさくらフェスティバル」に合わせて、国立と立川の観光協会が「桜ウォーキング」というイベントやっているので、今年はそちらに協力させて頂きました。イベント参加者の多くは桜の種類や樹齢、桜の病気のことなどは知らないので、コースの途中でそうした桜の案内をしました。そういう説明を聞くと、見る目がまた違ってくると思うんですよ。

コンシェルジュ

「桜コンシェルジェ展」は、毎年桜の時期に「国営昭和記念公園」で「くにたちの桜並木が東京で一番見事な秘密公開します」というタイトルでやっています。国立のいろいろな学校の生徒さんの桜に関する作品を展示したり、紙で作った大きな桜の木に生徒さんたちのメッセージを書いた花を貼って飾ったりします。メッセージを読むと、「桜をもっと大事にしてほしい」とか、「ミミズが大事だ」とか、子どもたちが自分で考えて書いてくれています。一回だけの体験ではなく、こういった学びを積み重ねていくことが、将来に繋がっていくのかなと思います。

改めて、国立という街の魅力を教えてください。

風景

国立は、街を歩いているといろんな季節感を感じます。春の桜だけでなく、夏は木々が濃い緑になり、秋は赤やオレンジに色づいたグラデーションの中から虫の声がたくさん聞こえます。葉が落ちた冬木立を見上げればオリオン座が見えます。お父さんが仕事に行くときに、お母さんが買い物に行くときに、子ども達が学校に行くときに、これだけの桜や緑に囲まれた街は他にないと思うんです。東京で一番素敵な街なんだよ、って私は言っています。

チューリップ

一番のおすすめは、やはり大学通りですね。夏は桜が咲いていないからつまんないねって言われるかもしれないけれど、緑の木陰になるので歩いているだけで気持ちいいですよ。素敵な緑がたくさんあることで、夏も涼しくホコリを防いでくれる。そうして葉っぱに養分を蓄えて翌年またきれいな花が咲くんです。また甲州街道を渡っていくと青柳崖線があり、その近くの「ママ下の湧水」は夏に行くとひんやりしてとってもいい所です。さらに行くと、多摩川もあって広い空も満喫できますね。

INTERVIEW: くにたち桜守 大谷和彦さん

今回、話を聞いた人

くにたち桜守

代表 大谷和彦さん

URL:http://www005.upp.so-net.ne.jp/k-sakuramori/

※2015(平成27)年4月実施の取材にもとづいた内容です。 記載している情報については、今後変わる場合がございます。

桜の木を通して、思いやりを育み、 自分たちの街をもっと好きに。/「くにたち桜守」代表 大谷和彦さん
所在地:東京都国立市中、東の一部 
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幼稚園としてあるべき姿が未来を創る。 未来を担う子どもたちを育む「九重幼稚園」/九重幼稚園 園長 伊藤徳久 先生


学校法人九重学園 九重幼稚園
園長 伊藤徳久 先生

幼稚園としてあるべき姿が未来を創る。
未来を担う子どもたちを育む「九重幼稚園」。

保育施設の不足が問題視されているなか、「九重幼稚園」の伊藤園長は力強く語る。
あくまでも幼稚園は学校で、そこでの幼児教育が子どもの将来に大きな影響を与えることになると。1965(昭和40)年4月に開園した歴史を有する同幼稚園で、改めて幼児教育の重要性を伺った。

まずは、「九重幼稚園」の概要を聞かせてください。

九重幼稚園 伊藤園長

開園したのは1965(昭和40)年4月で、2014(平成26)年6月現在で園児数は289名です。少子高齢化が加速していくなかで、十数年前と比べて園児数は2倍となりました。子どもを預ける場としてではなく、しっかりとした幼児教育を受けさせたいという家庭が増えてきた結果ではないかと捉えています。

話にあった“幼児教育”について少し詳しく伺えますか?

九重幼稚園 先生

学校教育法にも明記されていますが、幼稚園は小学校や中学校と同じ学校です。従って幼児教育の場であることこそ、幼稚園の本来あるべき姿だと考えています。

九重幼稚園 授業風景

「九重幼稚園」では3歳からの集団教育により、行儀作法・集中力・達成感・自立心・自己修正力を育てています。幼児教育は特別なものではなく、子どもを一人前に育てていくために、我々の先達が実践してきた正しき伝統なのです。

「九重幼稚園」の教育方針についても伺えないでしょうか。

九重幼稚園 体育

“元気な子・がんばる子・豊かな子”の育成が教育方針です。専門の音楽講師による音感教育や、教育業界で注目されているサイバードリームを使った英語教育をしています。

施設面での特長はいかがですか?

九重幼稚園 プール

教室内のフローリングには無垢材を使用しています。さらに水泳施設は温水で、アトピー性皮膚炎や喘息に効果があるとされるオゾン濾過機を設置しています。先代の“水と砂は幼児教育に欠かせない”という考えに基づき、子どもたちが動き回れる環境づくりに努めました。遊んでいると怪我もしますが、しかしそれは当然のことで、怪我を経験しながら子どもは成長していくと考えております。

「九重幼稚園」の展望としてはいかがですか?

九重幼稚園 園児

幼稚園を学校と捉え、幼児教育を重んじる施設が少なくなってきているだけに、幼児教育の重要性を改めて、声高らかに訴えていきたいですね。

これは開校からの理念ですし、日本人がこれまでに培った文化・知恵の集大成でもありますから、どのようなことがあってもこの信念は貫いていきます。

この土地で生まれ育ち現在は17代目とお聞きしましたが、
そんな伊藤先生が感じておられる、蘇我の好きなところを教えてください。

九重幼稚園 園舎

創建709(和銅2)年と言われる「千葉寺」や、由緒正しき「稲荷神社」をはじめ、歴史に彩られているところですね。

アリオ蘇我

一方で、千葉市第3の都心として発展を続けており、ショッピングセンター「アリオ蘇我」があるなど住環境としても優れています。新旧が共存しながらの発展を、我々としても期待しています。

今回、話を聞いた人

九重幼稚園 伊藤園長

九重幼稚園 園長
伊藤徳久 先生

住所:千葉市中央区稲荷町3-12-6
電話番号:043-261-1418
http://www.kokonoe.ac.jp/access/access.html

※記事内容は2014(平成26)年6月時点の情報です。

幼稚園としてあるべき姿が未来を創る。 未来を担う子どもたちを育む「九重幼稚園」/九重幼稚園 園長 伊藤徳久 先生
所在地:千葉県千葉市中央区稲荷町3-12-6 
電話番号:043-261-1418
http://www.kokonoe.ac.jp/access/access.h..