主役の子どもたちの気持ちを最優先に。
地域と連携して育ててゆく温かい学校づくり/町田市立本町田小学校
校長 渡辺恒彦先生


町田市立本町田小学校
校長 渡辺恒彦先生

主役の子どもたちの気持ちを最優先に。
地域と連携して育ててゆく温かい学校づくり

ベッドタウンとして発展を続ける東京都町田市。取材させて頂いた「本町田小学校」周辺は、「町田」駅までバスで10分程の便利な立地にも関わらず、閑静な住宅街が広がっている。また、近隣には大規模な公園が多く、自然環境も良好。今回は、学校の中に森があるという、「本町田小学校」の渡辺恒彦校長にお話を伺った。

本町田小学校の概要・歴史について教えてください。

町田市立本町田小学校

本校は、「本町田西小学校」「緑が丘小学校」「原小学校」の閉校後、統合新設校として2002(平成14)年4月1日に開校しました。当初は「旧緑が丘小学校」を仮校舎としていましたが、その約1年後に今の場所に新校舎が完成し、引っ越しをしました。

現在1~3年生までが各2クラス、4~6年生が各3クラスずつ、特別支援のみどり学級が各学年4クラスずつ、計19クラス、499人の生徒が本校で学んでいます。

町田市立本町田小学校

「みんなの故郷になる本町田小学校」を目標に掲げ、在校生も卒業生も、教職員も地域の方々も皆が学校が大好きになれて、大切にしたくなる。そんな学校を目指しています。そのために、「おもしろいこと、楽しいことがいっぱいある学校」「わからないことを教えてもらえる学校」「学校での思い出がいつか心の宝物になる学校」などの小さな目標も打ち立て、丁寧で温かい教育活動を行っています。

校内に雑木林「きぼうの森」があったり、校庭芝生など自然豊かな環境が印象的です。

東京都町田市インタビュー

この「きぼうの森」は、地域の方が子どもたちのために寄贈して下さったと聞いています。東京都内ではなかなか見られなくなったいわゆる雑木林で、中には職員が手づくりしたベンチなどもあります。生活科や総合学習の時間に四季折々の自然の観察を行ったり、どんぐりを拾って工作に使ったり、学習活動のなかでも大いに利用しています。奥には大きな竹林もあるので、季節になると筍を掘って給食に出すんですよ。全校児童分、十分賄えるくらい取れます。休み時間内は子どもたちも自由に出入りできるので、非常に親しみのある大切な森です。

町田市立本町田小学校

また校庭は、2013(平成25)年の夏休みから12月にかけて工事を行い芝生化しました。陸上のトラック部分と野球のフィールドを残して、すべて芝生になっています。これは前任の小原校長先生が「子どもにとって楽しい学校・明るい校庭にしたい」という思いで着手されたもので、私が着任後に実現しました。芝生の上では子どもたちが寝転がったり、逆立ちしたり、実に伸び伸びと遊んでいます。

「学力向上モデル地区事業」として学力向上のためにどのような工夫をされていますか?

町田市立本町田小学校

毎週木曜日の放課後に、習熟度別に算数ステップアップ教室を開いています。実は昨年のステップアップ教室は、つまづきが見られる子どもだけを対象にしていたのですが、今年から希望者は全員受講できるようにし、100名ほどの子どもたちが受けるようになりました。希望者全員になった理由は、1年目に受講した子どもたちの中から、「勉強はわかるようになったけどもっと続けたい。」という声が多数あがったためです。

もともとは遅れを取り戻すための補習のような意味がありましたが、今は、「子どもたちのやる気を引き出す」「勉強に前向きに取り組めるようにする」という目的に切り替わりました。

町田市本町田小学校

担当の先生が作ったプリントを進度別に棚に置き、子どもたちは自分に合ったプリントを自由に取って学びます。1年生から6年生まで、学級に関係なく集まるので、先生たちも自分の受け持ち以外の子どもを見ることができ、通常授業外で少人数をじっくりと教えられます。また、先生を目指す大学生も教えに来てくれて、彼らにとっても、子どもが「分かる・できる」ようになった時の笑顔を経験出来る良い機会になっています。地域の方々も先生として協力いただいていますが、その方々にも地域の子どもたちと交流していただける。そんな風に、子どもたちだけでなく、周囲の大人たちにとってもプラスになる教室です。

夏休み中に開かれる「サマースクール」の活動が活発だとお聞きしました。

町田市立本町田小学校

地域の方々や教職員が先生になって、夏休み中に講座を開くサマースクールは全部で54講座、トータルで1,200名の児童が参加しました。着付け、カルメ焼き、百人一首、古代エジプト文字教室などのユニークなものから、卓球、サッカーなどのスポーツ教室まで多種多様です。

 町田市立本町田小学校<br />校長 渡辺恒彦先生

私も「泳げない子のための水泳教室」と「マジック教室」を担当しました。通常の授業内では、泳ぎが不得意な子どもたちのために時間をかけて泳ぎを教えられないため、サマースクールとして時間を設けました。全部で30名程が参加し、顔を浸けられなかった子どもが潜水までできるようになったりと随分成長しましたよ。

マジックは、私が教師になりたての頃に「子どもたちを楽しませたい」と始めたもの。転校生が初めて学校に来る日には、緊張した気持ちをほぐしてあげたいと、校長室で必ず披露します。

日頃の教育活動で、先生方が気を付けていらっしゃることなどはありますか?

町田市立本町田小学校

両親ともども働く家庭が多い現代では、子どもと親御さんがたっぷり子どもたちと関わるのは難しい時代になっています。ですから学校では、先生たちが愛情を持って温かく子どもたちと接することを心がけています。そのためには、先生同士が助け合い支え合っていうことも大切です。力関係で上から押さえるのではなく、子どもと先生、子ども同士、先生同士が敬意を持って人間らしい関係を築こうとしています。

町田市本町田小学校

例えば、校長室の前の廊下は校庭に出るために90%以上の子どもたちが通りますが、ここがまた長い直線で、誰もが走りたくなってしまうような廊下です。「走るな」と怒鳴ったり、罰を決めることは簡単ですが、それは子どもが怖いから言うことを聞いているだけです。そうではなく、例えば子どもに人気のマスコットをつけたコーンを置いてみたり(これは日替わりで替わります。)、ホログラムのポスターを貼ってみたり、子どもがちょっと足を止めるような工夫をする。私も毎休み時間に廊下に出て、通る子どもの名前を呼びながら、話しかける。そんな風に子どもたちが自分で気づけるようにしたいと思っています。

地域の方々との交流も多いとお聞きしました。

町田市立本町田小学校

先ほどお話したサマースクールや毎週木曜日のステップアップ算数の先生としても、活躍くださっています。また「本小まつり」という年に一度のお祭りでは、地域の方々と保護者が協力し、校庭を開放して射的や出店、バザーなどを催し子どもたちを楽しませてくれます。この本小まつりでは、「町田第三中学校」の吹奏楽部が演奏に来てくれたり、地域の「フラサークル」の方が踊って下さったり、先生方がバンドを組んで演奏したり、大人も子どもも一緒になって楽しみます。

町田市立本町田小学校

これだけではないですが、とにかく地域の方々が非常に協力的で、子どもたちを楽しませてあげよう、子どもたちの勉強の助けになろうという気持ちを持って下さっているので、学校としてもとても助かっています。

どんなお子さんたちが通って来ていらっしゃいますか?

東京都町田市インタビュー

とにかく元気で人懐っこくて、素直なのが「本町田小学校」の子どもたち。朝会での私の話なども、いつもしっかり聞いてくれますね。

私は挨拶の大切さを伝えたくて、毎朝校門に立って子どもたちに声をかけるのですが、その中でも元気な挨拶をしてくれるお子さんを「あいさつリーダー」に任命しています。リーダーに選ばれた子どもは、全校集会で朝礼台の上に立ち、マイクで全校生徒に向かって挨拶をします。子どもの中から選ばれた子が、皆の代表となって何かをする。その誇らしい気持ちと嬉しさで、リーダーに選ばれた子どもは間違いなくずっと良い挨拶を続けます。

町田市立本町田小学校

先生が変えるのではなく、子どもの中から変化していく。それに感化され、他の子どもたちも元気に挨拶をするようになる。子どもの力で変わっていくことが理想です。

学校の主役は子ども。先生たちはそれを助けるためにいるのだと思っています。

最後に、学区周辺地域の魅力について教えてください。

東京都町田市インタビュー

学校内に森があるくらいですから、近隣にも緑豊かな公園や広場も多くのどかな風景が広がり、市立博物館などの文化施設も近くにあります。森林公園と呼ばれる広い広場では、夏休みに大きな花火大会があって、子どもたちは毎年楽しみにしているんですよ。これも近隣の方々が企画運営しているお祭りで、公園にシートを敷いて、ほぼ真上に上がる迫力ある花火を見ることができます。

また町田街道にはスーパーやドラッグストア、レストランが建ち並び、バスに乗れば駅までも10分前後です。「町田」駅まで出れば何でも揃いますので、非常に住みやすく暮らしやすい環境です。子どもたちが素直で伸び伸びしているのも、この環境によるところが大きいのではないでしょうか。

町田市立本町田小学校<br />校長 渡辺恒彦先生

今回、話を聞いた人

町田市立本町田小学校
校長 渡辺恒彦先生

住所:東京都町田市本町田2032
電話番号:042-721-5561
http://www.machida-tky.ed.jp/e-honmachida/hm00_top/hm00_index.html

※記事内容は2014(平成26)年9月時点の情報です。

主役の子どもたちの気持ちを最優先に。
地域と連携して育ててゆく温かい学校づくり/町田市立本町田小学校
校長 渡辺恒彦先生

所在地:東京都町田市本町田2032 
電話番号:042-721-5561
http://www.machida-tky.ed.jp/e-honmachid..

大宮公園や氷川神社の緑に恵まれた教育環境と
地域との結びつきが育む豊かな心/さいたま市立大宮北小学校 山元誠一郎校長先生


さいたま市立大宮北小学校
山元誠一郎校長先生

大宮公園や氷川神社の緑に恵まれた教育環境と
地域との結びつきが育む豊かな心

商業施設で賑わうJR線・東武線・埼玉新都市交通線「大宮」駅から徒歩約10分の距離にありながら、「氷川神社」、「大宮公園」、「大宮山東光寺」の穏やかな雰囲気に包まれた「さいたま市立大宮北小学校」。1925(大正14)年の開校より約90年という歴史ある学校で、地域と連携しながら子どもたちの成長を見守ってきた地域に根ざした学校です。今回は、校長として3年目を迎え「理数教育」の推進や、保護者や地域との結びつきを深める「ミュージックフェスティバル」の開催など、「子どもたちにいま何が必要か?」を原点としてさまざまな取り組みを行っている山元校長先生にお話を伺いました。

まず学校の歴史と概要について教えてください。

さいたま市立大宮北小学校

本校は1925(大正14)年4月に「大宮尋常高等小学校北分教場」として産声を上げました。その後、1929(昭和4)年に「大宮北小学校」として独立し、2015(平成27)年度で開校87周年を迎える伝統ある学校です。

氷川神社

「大宮」駅から徒歩約10分という便利な大宮区の中心にありながら、商業ビルを抜けると「氷川神社」や「大宮公園」、「大宮山東光寺」などの豊かな緑のある落ち着いた環境に囲まれています。学区探検や遠足などで大宮公園に出かける機会も多く、これらの豊かな環境は、憩いの場であるとともに、子どもたちにとっての大事な学習の場にもなっています。

さいたま市立大宮北小学校

児童数は現在1年生から6年生まで各学年2クラスで、約300名の児童が元気に通っています。また、一部の特別な支援を必要とする子どもたちのために個別的な指導を行う通級指導教室「かがやき」も設置されています。学校教育目標には“未来を拓き 心豊かにたくましく 生きる力を育む”を掲げ、「進んで学ぶ子、思いやりのある子、明るく元気な子」を目指す児童像としています。

「理数教育」に重点を置いた教育活動を行っていると伺いましたが?

さいたま市立大宮北小学校

「北小のこどもたちにいま何が必要か?」について教職員間で議論を重ね、2014(平成26)年度と2015(平成27)年度はさいたま市教育委員会から「理数教育」の研究推進校の委嘱を受けました。「意欲をもっていきいきと取り組む児童の育成」をテーマにさまざまな取り組みを行っているのですが、私も理科が専門ということもあり、廊下に「理科コーナー」を設けて、さまざまな気づきの場を提供しています。

金

たとえば「月面体重計」を利用すると、月面では体重が1/6になることに気がつきます。また金・鉄・アルミニウムと同じ体積でも質量が異なることを見て触れて分かるようにしてみたり、モーターを使って発電させる手づくりの実験キットを用意してみたりと理科の楽しさを知るきっかけづくりになればと思っています。

理科展示

3~6年生を対象とした理科では「主体的に問題解決をする授業」を、1・2年生の生活科では「気付きの質を高める授業」の推進に努めています。また算数では1クラスの半数ないしはそれ以下の少人数による指導を進め、基礎基本の徹底を図っています。

 

 

さらに進学先の「さいたま市立大宮北中学校」との“小中一貫教育”にも積極的に取り組んでいるのが特徴で、毎週中学校の先生に来校いただき、担任とチームティーチングを行うなかでより多くの学びの機会を提供しています。また“動物介在教育”も本校ならではの特色で、地域の獣医さんや「大宮公園小動物園」の飼育係の方たちのご協力をいただき、小動物を飼うことで命の大切さや豊かな心を育んでいます。

大宮公園小動物園

特に低学年を中心にモルモットの飼育を続けているのですが、子どもたちが世話のできない土日や長期休業日などのお休みの日には、ご家庭の協力によるモルモットのホームステイを実施しています。卒業した中学生が飼育舎のウサギの世話にやってくることもあり、優しい心が育まれていると思います。

2014(平成26)年度にはじめて開催した「ミュージックフェスティバル」とは?

さいたま市立大宮北小学校

保護者の方には授業参観や懇談会のほかに、毎学期“学校公開日”を設けて普段の教育活動をご覧いただいています。「ミュージックフェスティバル」を開催した意図としても、イベントに向けた特別な授業や練習をあらたに設けたのではなく、あくまで普段の音楽の授業で身につけたものをそのまま披露することで、普段の教育活動がそれだけで素晴らしいということを感じとっていただければと思い実施しました。

2014(平成26)年度に初開催となった校内音楽会「ミュージックフェスティバル」では、金管バンドの演奏によるオープニングにはじまり、1年生から6年生まで各学年が歌を披露し、子どもたちの天使のような歌声に保護者の方々にも楽しんでいただきました。

チャレンジスクールの活動状況についても詳しく教えてください。

さいたま市立大宮北小学校

まず「チャレンジスクール」とは、子どもたちの自主的な学習たとえば授業の補習や宿題、ものつくりなどをサポートすることで、学ぶ楽しさを教え、基礎学力の向上や学習習慣の定着を図ることを目的として行われている取り組みのことです。本校では地域の方々を講師に招き、月曜日の放課後と土曜日に「読み聞かせ」や「工作」などの活動を行っています。

さいたま市大宮盆栽美術館

また本校ならではの特徴として、さいたま市の伝統産業のひとつでもある「盆栽」に取り組んでいます。大宮区の盆栽町にある「さいたま市大宮盆栽美術館」を訪問したり、一人ひとりが自分の盆栽(真柏)を育てたりしています。1年目はまだひ弱な盆栽も、卒業する6年目になるころには立派な盆栽に育っています。これもひとえに、地域の盆栽サークルの皆様のご指導のおかげです。

地域の方々との交流や連携も充実しているようですね。他にはどのような取り組みがありますか?

校舎

まずPTAの主催で開催される「北っ子まつり」では、ダディーズクラブ(おやじの会)や育成会、地域の方々のご協力をいただき、ゲームや工作など楽しいイベントを盛り上げていただいています。また学校の東側に位置する「大宮北公民館」とのつながりも太く、子どもたちの書初めや図工の作品を展示して、多くの方々に鑑賞していただく機会をご提供いただいています。

 

地域の社会福祉協議会の行事に招待されて合唱などを披露する機会もありますし、たくさんの賞賛をいただくことで、子どもたちにとっても大きな自信につながっているようです。また子どもたちの登校の時間には、たくさんのボランティアの皆さんが、そろいの緑のベストと帽子で通学路に立ち、交通安全・あいさつ指導を含めて見守ってくださっているのも地域に根ざした学校ならではの光景だと思います。おかげさまで、大きな事故もなく、子どもたちは元気に学校生活を楽しんでいます。

神戸幼稚園

また本校では幼稚園との連携も大いに進めているところです。“小1プロブレム”(※)が問題になっていますが、本校では「ハッピースタート1年生」の取り組みとして、学区内にある2つの幼稚園と交流し、就学前に学校に来てもらっています。秋頃には1年生が作ったおもちゃで一緒に遊び、2月末には1年生が園児に学校生活について教えます。園児にとっては安心を、1年生にとっては自信を育む機会となっています。

※小1プロブレム:小学校に入学したばかりの1年生が、集団行動がとれない・授業中に座っていられない・先生の話を聞かない、などと学校生活になじめない状態が続くこと。

最後にこの地区の魅力を教えてください。

大宮公園

学校の近くには「さいたま市立大宮図書館」や「さいたま市立博物館」があり、学習の機会に恵まれています。また「大宮氷川神社」は静かなたたずまいで、隣接する「大宮公園」とともに、子どもたちにとってはもちろん、多くの人々の安らぎの場になっています。毎年12月10日に行われる「大湯祭(十日市)」もこの地域にとっては馴染みのある行事で、毎年たくさんの人で賑わいます。

大宮駅

一方、「大宮」駅は開業より130周年を迎え北陸新幹線の開通という話題も新しく、ますます発展していく可能性に満ちています。学校から少し足を延ばせば「鉄道博物館」もありますし、このように、“伝統あるもの”と“新しいもの”とが共存している環境は、子どもたちにとっても大人にとっても魅力ある町だと感じています。

校長

今回、話を聞いた人

さいたま市立大宮北小学校
山元誠一郎校長先生

所在地:さいたま市大宮区宮町3-84
電話番号:048-644-0123
URL:http://omiyakita-e.saitama-city.ed.jp

※記事内容は2015(平成27)年3月時点の情報です。

大宮公園や氷川神社の緑に恵まれた教育環境と
地域との結びつきが育む豊かな心/さいたま市立大宮北小学校 山元誠一郎校長先生

所在地:埼玉県さいたま市大宮区宮町3-84 
電話番号:048-644-0123
http://omiyakita-e.saitama-city.ed.jp/

子育て支援の体制を整え、情報発信も活発に行う倉敷市


すべての子どもが幸せに暮らせるまちの実現を目指し、「子ども条例」を制定している倉敷市では、子どもはもちろん子育てママにもサポート体制を整え、その情報発信にも力を注いでいます。そこで、倉敷市保健福祉局子ども未来部子育て支援課の担当者の方に、倉敷市の子育てサポートについてお聞きしました。

子どもが健やかに育つまちづくりをめざして

倉敷駅

――倉敷市としての子育て支援への方針や、概要などをお聞かせ下さい

担当者の方:「子ども条例」は、子どもが健やかに育つまちづくりを実現するための指針で、倉敷市では、現在の伊東市長が就任したのちに子どもや子育てをめぐるさまざまな問題に向き合いながら制定することになりました。 「子ども条例」は、次代を担う子どもたちが健やかに育つまちづくりの取り組みに向けた長期的、総合的な指針となっています。制定にあたっては「子どもの権利条約」を基に、市民の意見をとりいれる意見交換の場を設けました。家庭のみならず学校や、地域、行政といった子どもに関わるすべての大人たちの役割を明確にして、社会全体で子育てを支えられるようなまちを目指し、政策を進めています。

ママ目線を大切にした、欲しい情報がすぐに得られる環境づくり

子育て支援パンフレット

――子育て支援情報も色々な媒体を通して発信されていますね

担当者の方:現在、子育て支援の情報媒体として配布しているのは、「子育てハンドブックKURA」、「子育て応援マップ」、「子育て支援マンガ にこにこ家族相談所」があります。また、どこにいても子育てに関する情報が得られる「子育て総合ポータルサイト あのねっと!」も運営しています。

「子育てハンドブックKURA」は、子育てに関して困ったときに役立つ情報が詰まった一冊です。リニューアル前まで行政機関や部署ごとに情報を紹介していたのですが、似たような情報がバラバラに掲載されるなど、使う側としてはわかりにくい面がありました。そこで現在の「子育てハンドブックKURA」にリニューアルする際、子どもや保護者のライフスタイルに合わせてページを開くことができるように編集しました。妊娠から出産、もしもの時の連絡先まで、子育て時期に起こりうるシーンごとに情報を紹介しています。

子育て応援マップ

「子育て応援マップ」は、子育て支援施設やおすすめスポットの紹介と、その施設でどんなサービスが受けられるかを一覧にしています。今いる場所の近くにはどんな施設やスポットがあるかを地図で確認することができますし、その場所に行けばどんなサービスが受けられるかも一目瞭然です。保護者のみなさんにとって、「ここに行けば授乳室がある」、「おむつが替えられる」などといった情報はとても役立つそうで好評いただいています。

担当者の方:「子育て支援マンガ にこにこ家族相談所」は、イクメンをテーマにした漫画です。男性にとって育児は難しいと思われがちですが、「子ども条例」にあるとおり社会全体で子育てを支えられるようなまちを目指すには、男性も積極的に育児に参加しようという意識も必要です。

実は、この漫画を描いたのは、倉敷芸術科学大学芸術学部メディア映像学科中川研究室の有志の学生さんたちです。倉敷市も監修にあたりましたが、大学生が主体的に子育て支援機関を取材してお話を作りました。ですから、内容も子育て初心者が安心して子育てに取り組むことができるようなお話になっています。

子育て支援施設や団体などの活動もネットやSNSの活用で情報発信

子育て総合ポータルサイト あのねっと!

――市内にある支援拠点となる施設や民間団体などの活動もさかんなようですね

担当者の方:子育て支援施設の児童館、児童センター、地域子育て支援拠点といった施設や団体は、市内各地に充実しています。開館日・時間内なら子どもを連れて出入り自由の施設もあれば、日時を決めて催しを行う施設もあります。「子育てハンドブックKURA」や「子育て総合ポータルサイト あのねっと!」に情報を掲載しているので、そのときどきに合わせて、興味があるところを利用いただければと思います。

また、「子育て総合ポータルサイト あのねっと!」では、「子育てハンドブックKURA」に掲載したお役立ち情報を簡単に検索できるほか、FacebookなどのSNSとも連携をしています。SNSを通じて、子育て支援施設や団体の催しを告知・紹介することで、保護者の方も子育て支援施設が活用しやすくなったのではと思います。催しに参加された方から「次回も楽しみにしています」といった感想がコメントとして寄せられることも増えました。

――最後に、これから倉敷市で子育てを考えていらっしゃる方へのメッセージをお願いいたします

担当者の方:倉敷市は、子どもの育成はもちろん、子育てに励む保護者のみなさまのサポート体制も整えています。これからも情報の整理や発信を続け、より子育てしやすいまちを目指していきますので、これから倉敷市で子育てを考えていらっしゃる方もお気軽にご相談ください。

倉敷市保健福祉局子ども未来部子育て支援課

所在地:岡山県倉敷市西中新田640
電話番号:086-426-3314
URL:http://www.city.kurashiki.okayama.jp
※この情報は2015(平成27)年10月時点のものです。

子育て支援の体制を整え、情報発信も活発に行う倉敷市
所在地:岡山県倉敷市西中新田640 
電話番号:086-426-3030
開庁時間:8:30~17:15(木曜日は一部窓口のみ19:00まで)
休庁日:土・日曜日、祝日、年末年始
https://www.city.kurashiki.okayama.jp/

自然科学の実験をモチーフにした
“体験型”の総合教育を実践/サイエンス倶楽部 浦和教室 徳間さん


株式会社サイエンス倶楽部
徳間さん

自然科学の実験をモチーフにした
“体験型”の総合教育を実践

1992(平成4)年の開校以来、自然科学の実験を通じて“体験型”の総合教育を実践し続けている「サイエンス倶楽部」。ペーパーテストの点数に偏った画一的な知識教育や、「やりたい」ではなく「やらなければならない」教育など、これまでの教育のあり方に疑問を投げかけた独自のプログラムに高い関心が寄せられています。“みずから考える力”を求められている“いま”の子どもたちにこそ必要とされ、2015(平成27)年4月現在東京都を中心に22校を展開する注目の学習教室です。今回は、浦和教室の前任の教室長であり、現在は先生の採用などにも携わる徳間先生に「サイエンス倶楽部」の概要と特徴についてお話を伺いました。

まず、「サイエンス倶楽部」の沿革と概要について教えてください。

サイエンス倶楽部 浦和教室インタビュー

「サイエンス倶楽部」とは、“体験型”の総合教育を目的とした理科の実験教室です。2015(平成27)年4月現在、東京都を中心に神奈川、千葉、埼玉、兵庫に22校を運営し、就学前のお子さんから中学3年生まで、およそ10,000名の会員がいらっしゃいます。

サイエンス倶楽部 浦和教室インタビュー

杉並区の「日本医歯薬専門学校」内にあった「生命工学技術科(当時)」の実験室を利用して開校したのがはじまりで、1992(平成4)年当時の受講生はわずか80名だったそうです。
その後、2002(平成14)年に横浜校を開校したのをきっかけに、国立、町田、自由が丘と教室を展開し、この「浦和教室」も2003(平成15)年の開校以来12年目を迎えます。

「浦和教室」にはどのようなクラスがありますか? また「浦和教室」ならではの特徴というはありますか?

サイエンス倶楽部 浦和教室インタビュー

「浦和教室」には2つの部屋があり、ほかの教室と同じく「幼児コース」から「中学2・3年生クラス」まで、希望に応じてクラスを編成しています。

サイエンス倶楽部 浦和教室インタビュー

教室ごとの地域性や特徴というのはそれほど大きくは変わらないのですが、浦和は埼玉県のなかでも文教地区として学業への意識が高いエリアです。そうしたこともあってか、受講を希望するお母さんから「学校の成績を上げて欲しい」といったお話をいただくことも多いです。ただ、「サイエンス倶楽部」は塾ではないため、その点について入会の前にきちんとご説明をさせていただいております。

「サイエンス倶楽部」の特徴についてあらためて教えてください。

サイエンス倶楽部 浦和教室インタビュー

“理科離れ”が指摘されるようになってから、メディアや学校のイベントなどで理科の実験を目にする機会は増えているかなと思いますが、実験ショーのように見て「面白かった」だけではなく、見たり、さわったり、五感をフルに使って感じてもらうことこそが重要だと考えています。

サイエンス倶楽部 浦和教室インタビュー

「サイエンス倶楽部」が実践する自然科学の実験をモチーフとした“体験型”の総合教育では、子どもたちの「なぜ?どうして?」を引き出し、“みずから考える力”を養うことで主体的に行動する人間になることを目的としていて、表現力や社会性の向上といった点も重視しています。手段として理科の実験を用いているのは、それが単純に「面白い」からで、まずは興味・関心をもってもらうことからはじまります。

サイエンス倶楽部 浦和教室インタビュー

身の回りのものすべてが自然科学の対象となり、たとえば「普段使っている紙は何からできているか?」という問いに対し、「木」と結論を導いたら、「木が無くなると地球はどうなる?」と温室効果ガスによる地球温暖化にもふれ、牛乳パックから紙づくりを行う実習を通じて環境問題まで幅広く学ぶことになります。

具体的にどのような授業が行われていますか? また開講のスケジュールは?

サイエンス倶楽部 浦和教室インタビュー

実習のスケジュールは、小学1年生は月に1回、土曜・日曜のいずれかに120分で年12回、小学2年生になると同じく120分の実習で年に24回、3年生からは1コマの実習が150分となり年齢やコースによって異なります。
今日のように通常の実習に参加できなかった子どもたちのための代替授業もあり、学年を問わずみんなで一緒に学ぶことができる授業内容というのにも先生方の工夫とアイデアが生かされています。

サイエンス倶楽部 浦和教室インタビュー

小学2年生から4年生が参加する今日の代替実習では、「どうやって飛ぶのかな?」という問いから、羽の角度を変えると紙トンボの飛び方も変わることや、紙の筒を作って“ジャイロ効果”について学んだり、紙のブーメランを飛ばしてみたりと、みずから手を動かしてモノを作ることで、楽しみながら学べるのが特徴です。

終始授業は楽しくあっという間でしたが、先生方にはどのような経歴や経験をお持ちの方が多いですか?

サイエンス倶楽部 浦和教室インタビュー

採用する際にも重視するのですが、まず“子どもが好き”ということです。幼児クラスから中学校の卒業時までコースがあるため、子どもたちの成長を見つめながらそれを尊ぶ気持ちというのが大切だと思います。

サイエンス倶楽部 浦和教室インタビュー

理科や科学などそれぞれの分野の専門家ばかりというのではなく、子どもたちの記憶に残るような学びの機会を提供する場として、先生方も多方面の分野から参加いただいています。
もちろん、より深く学びたい方のためには学校や家庭、塾という選択肢もありますし、「サイエンス倶楽部」では知識としてだけではなく、体験として「なぜ?どうして?」から考える力を体得して欲しいと思います。

サイエンス倶楽部 浦和教室インタビュー

今日の代替授業に参加したお子さんも、将来の夢を聞いてみたところ「サッカー選手」や「芸能人」などさまざまで、「将来は科学者になりたい」とか「宇宙飛行士になる」とか、理科の実験教室だからそういうお子さんばかりかというとそうではないので、いろいろな先生方との出会いも良い機会だと思います。

「無料体験実習」に参加するには?

サイエンス倶楽部 浦和教室インタビュー

入会希望のお子さんを対象に「無料体験実習」を設けています。「サイエンス倶楽部」にはどのようなカリキュラムがあるのか、どんな雰囲気の教室か、「サイエンス倶楽部」で学ぶことでどんな効果があるのかといったことについてもご説明させていただきます。

サイエンス倶楽部 浦和教室インタビュー

入学をきっかけに入会を検討するご家庭が多いのですが、実は幼児期の“はじめての経験”というのが非常に重要です。たとえば虫の嫌いなお母さんがいらしゃったとして、子どもにとってはそれだけで虫=嫌なものとなってしまい、生き物への興味そのものが薄れてしまうこともあります。

固定概念といったものが定まらないうちに、より“質の良い体験”をさせてあげることが必要だと考え、年中、年長に分かれた「幼児コース」も開講しています。「無料体験実習」は完全予約制のため、まずはお電話での問い合わせをお願いいたします。

サイエンス倶楽部 浦和教室インタビュー

今回、お話を聞いた人

株式会社サイエンス倶楽部

徳間さん

※2015(平成27)年4月実施の取材にもとづいた内容です。 記載している情報については、今後変わる場合がございます。

自然科学の実験をモチーフにした
“体験型”の総合教育を実践/サイエンス倶楽部 浦和教室 徳間さん

所在地:埼玉県さいたま市浦和区岸町4-11-3 南部会館1F
電話番号:048-823-7651
※実習日以外は本部事業部へ転送されます
http://www.science-club.co.jp/school/sai..

多世代が暮らすバランスのとれた街で
あらゆるニーズに応える/ボンドール 北浦和店 富谷敦子さん


ボンドール 北浦和店
富谷敦子さん

多世代が暮らすバランスのとれた街で
あらゆるニーズに応える

ボンドールは埼玉県を中心に6店舗を展開するベーカリー。そのうちJR「北浦和」駅西口から徒歩10秒の立地にある「ボンドール 北浦和店」は、北浦和を代表するパン屋さん&レストランとして長年地元で愛されてきた。学生やビジネスマン、子連れのファミリーなど、あらゆる年齢層が集う同店で、ご自身も北浦和在住という富谷敦子さんにお店や周辺エリアの魅力を聞いた。

北浦和店は2号店としてオープンしたとのことですが、現在の場所を選んだ理由はありますか?

ボンドール 北浦和店

1号店が北浦和にありまして、1970(昭和45)年にこの場所が空いて2号店をオープンしました。理由はやはり、駅前という立地とお客様のニーズですね。朝晩と駅の行き帰りにパンをお買い求めになるお客様がとても多いです。意外に、男性の方がよく会社へのお土産にお菓子を買われていきます。それに、ここは「埼玉メディカルセンター」に近いので、そちらへ行かれる際にお菓子やプリンをお見舞い品にされる方もいらっしゃいます。

ベーカリー・焼き菓子・イタリアンレストラン…とあらゆる顔を合わせもつボンドールさんですが、この複合的な業態にした理由はありますか?

パン

お客様の幅広いご要望に応えられるように、ということでしょうね。北浦和店は朝8時から夜10時までの営業で、いろいろなお客様にパンやお菓子をお買いあげいただくほか、レストランではモーニング、ランチ、カフェ、そしてディナーとそれぞれの時間帯にたくさんのお客様にお使いいただいております。お飲み物をご注文いただければ、1階で買われたパンを2階のレストランでイートインすることもできます。

ニーズに応えてというお話ですが、どのようなお客様が多いのでしょうか?

店内

とても幅広いですね。パンの場合、朝は通勤通学の方たち、午前11時頃になるとご年配の方や食べ盛りのお子さんをお持ちのお母様方、夕方は学校やお勤め帰りの方たちといった具合です。レストランも、お子様連れの幼稚園帰りのお母様方やお稽古帰りのご年配のグループがお茶されるなど、幅広くご利用いただいています。休日はご家族連れが多く、1階でお買い上げいただいたケーキにろうそくをつけてサプライズでお出しすることもありますよ。ご予約や貸し切りもできます。

焼き菓子

駅前のわかりやすい場所なので、お友達と待ち合わせて利用される方も大勢いらっしゃいますね。チェーン店に比べて落ち着いた雰囲気も、選んでいただいている理由かなと思います。

埼玉・茨城・栃木で6店舗あるお店の中で、北浦和店ならではの特色があれば教えてください。

パン

北浦和店、上尾店、北本店はパン工場を併設しており、北浦和店が一番パンの種類が多く、常時120種類ぐらい揃えています。これだけの種類を毎日作るというのはなかなか大変なことですが、それぞれ人気があるので、あるパンを作るのをやめてしまうと、「なんでやめたの?」というお声をいただくため、減らせないという事情があります。

食パン

埼玉大学の研究室と共同開発した“大麦ブレッド”など、食パンだけで9種類もあって、その数も北浦和店が一番多いです。それぞれの食パンに固定のお客様がついていて、必ず週に2~3回、しかも焼きあがりの時間に合わせてお見えになるほどです。一口に食パンといっても人それぞれ食べ方や好みが異なるので、お求めの際にはぜひご相談いただきたいですね。

北浦和店でおすすめあるいは人気の商品・メニューを教えてください。

パンドミー

パンでしたら、食パンでは“パンドミー”が一番の売れ筋です。生地にチーズとハムを練りこみ玉ねぎとチーズをたっぷりのせて焼いた“オニオンブレッド”、ツナとマヨネーズをあえてソフトフランスの生地で巻いて焼いた“ツナフランス”もよく売れます。

もちもち

それから、タピオカの粉を使った“もちもちポービリア”と“もちもちフルーツ”は、おもちのような弾力があって非常に人気があります。ポービリアはやや塩気があり、フルーツの方はオレンジピールとレーズン入り。どちらも1日3回ぐらい焼きますが、固定のファンがいて出すとすぐに売り切れてしまうほどです。

マドレーヌ

お土産にまとめて買われていく方もいらっしゃいますよ。焼き菓子ですと、“マドレーヌ”と“3種類のクッキー詰め合わせ”が定番です。詰め合わせは1,240円で袋に入れてラッピングしますので、お友達などへのちょっとした贈り物にぴったりです。

料理

レストランでは、“ビーフシチュー”“ズワイガニと帆立のトマトクリームパスタ”“小海老とアボガド、トマトのジェノバ風パスタ”といったあたりが人気です。専門の調理スタッフがいますので、味はどれも本格的です。魚・肉料理、パスタは全品パンの食べ放題付で、これも非常に好評ですね。

席

テーブルブレッドをメインに常時10種類以上のパンをバランスよくご用意していますので、いろいろな味をお楽しみいただけます。とくにパスタとのセットはとても人気があって、階段の下までお待ちの客様が並ばれる時があります。結構ボリュームがあると思いますが、意外と主婦やご年配の方もパスタセットを目当てにいらっしゃいますね。

さいたま市役所店もオープンされたとのことで、着実にこのエリアを代表する老舗として根付いていらっしゃいますね。

詰め合わせ

北浦和店に勤めて10年近いのですが、それでも知らないパンやケーキについてお客様から聞かれることがあります。なかには「30年前から来ているのよ」というお客様もいらっしゃるほど。それぐらい、地元の方に長年親しまれているお店だなと感じています。また、お子様にはさいたま市のキャラクターやアニメキャラクターを象ったパンがとても人気があるので、小さいお子さんにも喜んでいただいているのではないでしょうか。

ケーキ

お客様から一日に何回も「このパンある?」と聞かれるのですが、聞きやすい、親しみやすいと感じていただいているのかなとうれしく思っています。「これがおいしかった」というお声を聞けるのが一番なので、スタッフ一同、なるべくお客様のご期待に応えられるような接客を心掛けていきたいですね。

この街の変わらない良さ、変わっていく良さについて教えてください。

北浦和は住民の年齢層が何十年も変わらないという統計があるそうです。若い人ばかり、お年寄りばかりとどちらかに偏っている街はよくありますが、幅広い年齢層が何十年も存在するようなバランスの良い街は全国的にも珍しいと思います。駅周辺にマンションがどんどん建っていますが、お子さんのご進学を考えて教育レベルが高いこの街に住まわれる若い方もいれば、長年住まわれているご年配の方もいらっしゃる。その変わらないという部分で、この北浦和店が各世代のご要望に応えられることが多いのかなと感じています。

最後に、北浦和・浦和エリアの魅力についてお聞かせください。

埼玉県立浦和高等学校

北浦和の特長は教育的、文化的な環境が整っているところで、そうした施設が充実しています。「埼玉県立浦和高等学校」「埼玉県立浦和第一女子高等学校」といったレベルの高い高校が多く、これらの学校への進学率が非常に高い公立中学校もあります。また、ご年配の方であっても、習い事をされていたりと、教養を感じさせる素敵な方が多いです。

イオン 北浦和店

公園や美術館もすぐそばにあって、散歩もできますし、遊具でお子さんを遊ばせることもできます。私も駅から歩いて10分とかからないところに住んでいますが、治安がいいなと感じますね。子育てには非常に安心できる街です。お買いものでも、「イオン北浦和店」「クイーンズ伊勢丹 北浦和店」といった大きなスーパーもあれば、昔ながらの商店街があって小さなお店も頑張っています。暮らしに必要なものは全部そろっていて、非常に住みやすい街ですね。

ボンドール 北浦和店

今回、話を聞いた人

ボンドール 北浦和店

富谷敦子さん

※2015(平成27)年3月実施の取材にもとづいた内容です。 記載している情報については、今後変わる場合がございます。

多世代が暮らすバランスのとれた街で
あらゆるニーズに応える/ボンドール 北浦和店 富谷敦子さん

所在地:埼玉県さいたま市浦和区北浦和4-5-1 小室屋ビル1F
電話番号:048-832-8191
営業時間:8:00~22:00
定休日:年中無休
http://www.bancdor-saitama.com/bancdor/k..

桶川市立朝日小学校インタビュー

“Good to Great !”「良い」から「素晴らしい」を目指す。より良い学校づくり/桶川市立朝日小学校 吉田元校長先生


桶川市立朝日小学校
吉田元校長先生

“Good to Great !”「良い」から「素晴らしい」を目指す。より良い学校づくり

住宅地に囲まれたエリアに、1984(昭和59)年に開校した「桶川市立朝日小学校」。“Good to Great !(良いから素晴らしいへ)”をスローガンに掲げる新しい取り組みに熱心な学校で、地域・学校・家庭が一丸となって学校運営に臨む理想的な環境です。今回は、桶川市で生まれ育ち、中学校の先生としても長年教育に携わってきた吉田元(よしだ・はじめ)校長に、「桶川市立朝日小学校」の特色と地域の魅力についてお話を伺いました。

より良い学校づくりに貢献する“学校応援団”

銘板

Q.まず、学校の歴史と特色について教えてください。

1984(昭和59)年に開校した「桶川市立朝日小学校」は、市内に7校ある小学校のなかでもっとも新しい学校です。2015(平成27)年8月末現在、17学級531名の児童が在籍し、「桶川」駅西口の若宮地区から、学校周辺の朝日地区、線路を渡った神明地区が学区域に指定されています。

授業風景

交通量の多い大きな通りにも面していない住宅地のなかの穏やかな生活環境に恵まれています。 また、設備面では教室(理科室等の一部は未設定)に冷暖房が完備されているほか、2015(平成27)年1月には体育館がリニューアルされ、屋上に設置されたプールとともに快適な学習環境が整えられています。

体育館

Q.地域の方や卒業生の保護者も参加する“学校応援団”の取り組みも盛んなようですね

桶川市内にあるすべての小・中学校には、それぞれ“学校応援団”と呼ばれる組織があり、当校では「環境整備」、「登下校時の見守り」、「学習支援」とおおきく3つに分かれた取り組みで学校運営をサポートしてくれています。 PTAとは別組織ではあるのですが、兼任して役割を引き受けてくださっている方も多く、また卒業生のご家族や古くから地域にいらっしゃる方など、多くの方にご協力をいただいています。一例として、掲示物の作製ボランティアは校内の環境整備につながる特色ある取り組みで、校内に掲示するお知らせや教育目標などを、色づかいや見せ方にも配慮して制作することで、子どもたちの注意や関心を促す重要な取り組みのひとつになっています。

目指す児童像の掲示

また、木々の多い市内の小学校にとっては落ち葉拾いや花植えなど子どもたちと一緒に活動してくださる「環境整備」は非常に助かりますし、踏み切りの無い線路を毎日安全に渡してくださる「登下校時の見守り」もなくてはならない存在です。 「学習支援」においても図書ボランティアによる読み聞かせや、ミシン、くぎ打ちといった授業の大切な一部をサポートしていただくこともあり、“学校応援団”の取り組みにはいつも感謝しています。 さらに、お父さん方が“おやじの会”を結成してくださり、ペンキ塗りや自転車の整理などで力を貸してくれています。

あたらしいアプローチを取り入れた“Good to Great !”への取り組み

黒板アート

Q.子どもたちの良い点はどんな点ですか?

児童は学校生活のきまりを守れますし、あいさつもちゃんとできます。授業や運動に真面目に取り組める子たちです。総合的に見て、良い児童が育っている良い学校です。

Q.校長先生みずから取り組む“黒板アート”とは?

“黒板アート”をはじめたきっかけは、2014(平成26)年に校長として赴任した際に自己紹介を目的として描いたのがはじまりで、それから月に1回、子どもたちに“伝えたい”ことを馴染みのあるキャラクターを用いながら描き続けています。たとえば「ろうかを走るな!!」と文字だけで書くよりも、「ろうかは静かに右側を歩きましょう」と掲示をすることで、子どもたちが興味をもってそのメッセージを受け取ってくれます。

“Good to Great !”もより良い学校づくりを目指すわれわれ教職員へ向けたスローガンなのですが、「朝日小学校」が「今の状態で十分」と思っていると、現状維持すらできなくなってしまう時代ですから、「良い(Good)」学校から「素晴らしい(Great)」学校へもうちょっと踏み出して行こうというメッセージを込めています。

“お弁当の日”の記録

Q.学習面における取り組みの特色は?

教科全般に共通することとしては、これまでながらく基礎基本の徹底によるボトムアップを目標にしてきました。現在は学習の得意な子もそうでない子もそれぞれに“やりがい”や“達成感”を感じることのできる「どの子にもわかる・できるを実感させる授業」の創造に取り組んでいます。全ての教職員が前向きに、そして熱心に指導方法を工夫しています。また当校ならではの取り組みとしては、小学校5・6年生でそれぞれ年3回の“お弁当の日”があります。学級担任と栄養教諭の指導のもと家庭科の授業と関連を図りつつ実施しています。5年程続く取り組みで、「持参した弁当箱に給食を詰め替える」、「自分で炊いたご飯を持参して給食のおかずと食べる」、「自分でお弁当をつくる」の3つのステップで行います。「お弁当を作るためにはどんな食材が必要か?」「手早く作るためにはどんな段取りにするのが良いか?」など、食育を促す良い学習機会になっていると思います。

地域に住む“人”がもっとも魅力的

あいさつ運動の掲示

Q.次に、学校のある地域の魅力や特色についてお聞かせください。

“学校応援団”でも触れましたが、学校運営に協力してくださる地域の方が多く、あたたかい眼差しで学校を見守ってくださっていることに魅力を感じます。学校の北側には畑があるのですが、体育館の改修で校内の畑が使えなかったときに、わざわざ畑を耕してくださったうえひろびろとした場所を貸してくださるなど地域のみなさまには本当に感謝しています。 生活環境の面から言えば、「北上尾」駅の東口には「PAPA上尾ショッピングアベニュー」という商業施設がありますし、2014(平成26)年には「ベニバナウォーク桶川」もオープンし、週末のお出かけやショッピングなどますます便利になりました。 また学校の西側を南北に走る「はなみずき通り」にもスーパーや家電量販店、飲食店など、お店が揃っていますし、日々の生活にはとても便利です。

PAPA上尾ショッピングアベニュー

さらに「桶川」駅前の「おけがわマイン」も2015(平成27)年10月1日にリニューアルオープンする予定で、カフェスペースを併設した図書館がオープンするそうで、子どものいるご家庭にとってもよりいっそう生活が充実するものと思われます。 圏央道にアクセスしやすいこの地域は、車での生活がとても便利です。子ども達の絵日記を見ると、夏は東名を経由して静岡の海に出かけたり、秋は東北道で日光の紅葉を見に行ったり、また冬になれば関越でスキーに行ったりと、旅行やレジャーにも便利な恵まれた環境であることが分かります。 桶川は災害も少なく安全で過ごしやすく、何よりそこに住む方々の“人”の良さが魅力ではないでしょうか。

桶川市立朝日小学校インタビュー

桶川市立朝日小学校

吉田 元(よしだ・はじめ)校長
埼玉県桶川市朝日2−18−1
URL:http://www.okegawaasahi-es.ed.jp/asa/
※この情報は2015(平成27)年8月時点のものです。

“Good to Great !”「良い」から「素晴らしい」を目指す。より良い学校づくり/桶川市立朝日小学校 吉田元校長先生
所在地:埼玉県桶川市朝日2-18-1 
電話番号:048-771-3775
http://schit.net/okegawa/esasahi/

手と手を取り合い団結してサポートする
地域に欠かせない子育てネットワーク/いちかわ子育てネットワーク 副理事 林田香織さん


いちかわ子育てネットワーク
副理事 林田香織さん

手と手を取り合い団結してサポートする
地域に欠かせない子育てネットワーク

市川市には多くの子育て支援団体があり、それぞれの団体は「いちかわ子育てネットワーク」でつながっている。地域ごとの活動や、イベント開催はもちろん、子育てだけに限らず、子育てと仕事の両立の支援など、多岐に渡り活動している。そんな「いちかわ子育てネットワーク」の副理事、林田香織さんにお話を伺った。

「子育てに関わる人たち」へのサポート事業を行っている「いちかわ子育てネットワーク」ですが、取り組まれている事業の概要、また始められたきっかけについて教えてください。

事業の概要としては市川市内で開催される子育て支援イベントの事務局を担当しています。ネットワークが生まれたのは、市川市内で子育て支援をしている団体が個々で活動していたことがきっかけです。それぞれの団体と情報交換ができれば市川市全体として、子育て支援の基盤がしっかりするのではと思い、団体の中心で活動している方や、関わっている方々が集まり、立ち上げました。ネットワーク名は訳して「いちこネット」と呼んでいます。

また市川市内の公民館の自主事業を受託して講座を開催したり、市川市の「男女共同参画課」と共同で、お母さんの社会復帰のための講座を開いています。講座の内容は、子育てコーチングのような子育てに関わる講座から、復職などの社会支援、また支援する側の「支援者」として必要な能力を身につける講座など多岐にわたります。

そういった市川市からの事業を受託して運営し、講座やイベントを開催する、ということを担当しています。ネットワークでいろんな人とのつながりを持ちつつ、年に何回か共同でイベントを開催するというのが団体の趣旨です。

「いちかわ子育てネットワーク」に実際に参加される方は、周辺エリアの子育て世代が多いのでしょうか。参加者同士の交流についても教えてください。

子育て中の方もいますし、ご自身が子育てをしていらっしゃったときにサークルを立ち上げて、そのまま支援者として継続されている方もいます。なので子育て中と、子育てがひと段落した世代の方が参加しています。市川市は子育て世代が多く、真間エリアもマンションが増えているので、子育て世代も増えてくるのではないかなと思います。

交流については、支援者中心のミーティングを定期的に行ったり、イベントを共同開催したるりと、それぞれの団体に登録している人たちを中心に交流を持っています。一般の方たちにはイベントにお越しいただいたり、講座に参加していただいたりしていますね。

取り組みの中には、「子育て交差点」、「ハッピーマタニティフェスタ」、「いちこネットピンバッチプロジェクト」など、さまざまな活動をされていますが、それぞれどのような目的を持った取り組みなのでしょうか。

「子育て応援メッセin市川」「子育て交差点」「ハッピーマタニティフェスタ」、この3つの子育て支援と、「ハッピーキャリアフェスタ」というキャリア系のと合わせて、年間に4つ大きなイベントを開催しています。この4つのイベントは「いちこネット」のメンバーが総力を結集して取り組んでいます。行政と連携して、企業の方にも来ていただいき、民と官とで行うイベントです。市民の方々にも来ていただいています。

イベントについては、子育て支援団体、市川市の子育て支援センター、保健センター、子育て支援課など、それぞれの団体がブースを出し、活動紹介や子育てのお悩み相談などを行っています。また、市内のフルートやウクレレのサークルを招いて、演奏していただいたり、お父さんたちの座談会や、ベビーマッサージの体験なども開催しています。

「ハッピーマタニティフェスタ」では、産婦人科の先生方と連携して医療相談や、骨密度を測るなど医療系を取り入れています。「ハッピーキャリアフェスタ」では、県の労働局の方やキャリアカウンセラー、税理士さん、マザーズハローワークの方に来ていただいて、会場でそのまま就労支援ができるようなブースを出していただいています。2014(平成26)年は市川市の佐藤尚美副市長に、女性と仕事の両立についてお話していただいたり、他にも美しく歩くウォーキング講座を行ったりと、女性の自立に必要な情報を提供しています。

「いちこネットピンバッチプロジェクト」は、中山商店街の「中山おひなさまピンバッチ」というのがあり、それに倣いました。「いちこネット」の活動を広く知っていただくこと、そしてピンバッチをつけている人が沢山いることで地域の方々に、「自分たちはこんなに大勢にサポーターがいるんだ」ということを分かってもらえればいいなというのが目的です。

「いちかわ子育てネットワーク」の取り組みは、地域の方との連携も重要視されると思いますが、 実際、どのように地域の方々と関わっているのでしょうか。

「いちこネット」はいろんな団体のネットワークで、メンバーはそれぞれの地域に拠点があり、地域の方の支援活動をしています。

行政との連携については、年に4つのイベントを一緒に企画しています。また、年度ごとに市がどういう事業をやっていくかということに関して意見交換をしたり、「子ども子育て会議」に「いちこネット」からメンバーが3人が出席し、提言したりしています。

「いちこネット」も参加した「市民版子ども子育て会議」も行っています。そこで意見を取りまとめたものを「子ども子育て会議」にかけて、市川市の子育て支援制度に役立つような提言をさせていただいています。

近年、女性も子育てをしながら仕事をする働き方が多くなってきた中で、「いち☆カフェ@ウィズ」の取り組みはどのようにして生まれたのでしょうか。また、子育てと仕事の両立ではどのようなアドバイスをされているのでしょうか。

市川市の「男女共同参画センター」が、毎月第3木曜日に「いち☆カフェ@ウィズ」を開催しています。毎月ロールモデルの方をお呼びして、ご自身がどうやって子育てとお仕事や趣味を両立しているのかを話していただき、他のお母さんたちと情報交換をしています。

私が他で活動しているNPO法人「ファザリングジャパン」という父親支援の団体があり、その団体で最初に「ロールモデルカフェ」というお母さん支援のプロジェクトを始めました。それの市川版を開催しようということで始まりました。

アドバイスとしては、「自分がどういう人生を送りたいのか」、「どうやって毎日を過ごしたいのか」をまず明確にしてもらいます。例えば理想とすることが、フルタイムで仕事をすることなのか、パートで仕事をすることなのか、今は子育てに専念して数年後に社会復帰をすることなのかなど、色んなロールモデルを参考にして、自分の中で整理をし、「私はこうしよう」という、自分なりの道や、やり方を見つけることが大事です。

それを見つけた時に自分一人でやろうとするのではなく、家族や周りの人を巻き込み、子育てが大変なときは手伝ってもらいながら、子育てと仕事や、やりたいことを両立していこうとアドバイスしています。お母さんたちは一人でやらなきゃと思ってしまいがちなので、周りに助けを求めても良いと伝えています。

子育てにおける市川市での取り組みや、これまでの活動を通して、今後の展望を教えてください。

まずは今行っていることを継続していくことですね。最近は若い世代が入ってきていて、そこから派生して「いちコネクト」という別の事業ができたり、ピンバッチも若いお母さんたちのアイディアで生まれました。そういった若い力を活用して新しい事業につなげていきたいです。

また、切れ目のない支援もやりたいと思っています。生まれる前から始まって、妊娠して、出産して。子育てを継続してやっていくときに、継続的な支援ができる基盤を作っていきたいと思います。そのための計画中の事業も現在進めているところです。お母さんだけじゃなくお父さんの支援も、いろんな形で取り組んでいこうと思っています。

最後に周辺エリアの子育て環境の魅力について教えてください。

CMSいちかわキッズ 子育て支援センター

市川市には、温かさや「みんなで子どもを育てていきましょう」という雰囲気があります。熱い想いを持った方が多いですね。また、子育て世代がすぐに足を運べる子育て支援センターが点在しているので、家にずっと閉じこまらずに出かけて、同じ子育て世代の方々と交流する場が、とても沢山あると思います。

また、年4回のイベントや、あちこちで開催される講座に足を運んでいただくと、他のエリアでの情報も得られるような仕組みになっています。このような子育てにやさしい、ネットワークがしっかりした街であることも、市川市が、とても連携している証だと思います。

今回、話を聞いた人

いちかわ子育てネットワーク

副理事 林田香織さん

いちかわ子育てネットワーク
電話番号:047-336-2614
URL:http://ichikonet.org/

※この情報は2015(平成27)年3月時点のものです。

手と手を取り合い団結してサポートする
地域に欠かせない子育てネットワーク/いちかわ子育てネットワーク 副理事 林田香織さん

所在地:千葉県市川市北方2-7-18 
電話番号:047-336-2614
https://ichikonet.jimdo.com/

大正期から続く小・中・高一貫女子校

子どもたちが一歩でも夢に近づけるように
伝統と共に歩み続ける「国府台女子学院」/学校法人平田学園 国府台女子学院 平田史郎先生


学校法人平田学園 国府台女子学院
学院長 平田史郎先生

子どもたちが一歩でも夢に近づけるように
伝統と共に歩み続ける「国府台女子学院」

約90年前の創立以来、仏教の精神をもとにした小・中・高一貫の女子教育を行い、多くの卒業生を輩出してきた「国府台女子学院」。「智慧」と「慈悲」を教育理念に掲げ、礼儀正しい謙虚な姿勢と、時代に見合った高い教養、深い情操をともに身に付けることを重視しており、エリア屈指の進学校としても知られている。

校舎は2011(平成23)年から全面的に建て替えが行われ、近代的で広々とした、美しい校舎に生まれ変わった。女子校の数が減りつつある昨今、なぜ「国府台女子学院」は高い支持を得つづけているのか。その秘密を、学院長の平田史郎先生にお話を伺った。

2015(平成27)年で創立90周年ということですが、学院の沿革についてお聞かせください。

国府台女子学院(小・中・高)

本学院は1926(大正15)年の大正最後の年に創立されました。仏教系の学院なっているのは、私の祖父が山口県の寺の出身であったことに遡ります。祖父は長男ではなかったので、寺は継がずに、当時の文部省に勤めていました。そこでたまたま、千葉県の「女子師範学校(千葉大学教育学部の前身)」の校長に補されて、千葉県のこの地との縁ができたということです。

「女子師範学校」は女性教員の養成機関になるわけですが、祖父が実際に女子教育の立場に立って気がついたのは、やはり、女子教育の立ち遅れという部分だったようです。当時はまだ、男は仕事をして、女は家で家事をするという風潮が強かった時代でした。

国府台女子学院(小・中・高) 平田史郎先生 インタビュー

祖父は、「何とか新しい女子教育をしていかないと、今後の日本に発展は無い」と考えました。しかし、文部省の仕事の範疇では理想とする女子教育ができなかったので、一念発起をして、新しい学校を建てることにした、それが1926(大正15)年のことです。

昭和に入りますと暗い時代が続き、祖父もいろいろと苦労したようですが、戦中でも英語教育を最後まで行っており、外国語教育には特に熱心な学校だったようです。戦後になりますと、学制改革と私立学校法の制定などに伴って、「学校法人平田学園」が経営する「国府台女子学院中等部・高等部」となりました。小学部が開設されたのは、1960(昭和35)年からのことです。

貴校では小中高一貫教育とし、12年間通してご指導されていますが、貴校ならではの指導方法について教えてください。

国府台女子学院 平田史郎先生 インタビュー

本学院は小・中・高の一貫校ですから、お預かりする生徒の学力の幅もとても広いのです。偏差値で例えるなら50未満の子どもから、70以上の子どもまでが在籍するので、現役で国公立や難関大合格に難無く合格する生徒も多い反面、入学できる志望校選択に苦労する生徒も存在するというのが現実です。

国府台女子学院(小・中・高)

指導方法に関しましては、カリキュラム表を細かくし、多種多様な子どもたちの志望に対応できるようにしています。

現代は、女の子も進路が多様化しています。本校はほとんどが4年制大学進学志望ですが、その中にも国公立や難関私大、あるいは文系・理系、また医学・歯学・薬学などに照準を絞った生徒など受験パターンは多岐にわたります。そのため、すべてを網羅するカリキュラムが必要になってくるのですね。

中学では全員がひとつのカリキュラムに沿っていますが、高校では細かく分かれていくのですね。

国府台女子学院(小・中・高)

そうですね、中学では基本的に全員が同じ内容を学びますが、高校への進学時には、普通科と英語科の大きく2つに分かれ、さらに、普通科の中で普通クラス、選抜クラス、美術・デザインコースの3つに分かれます。1年次ですでに、4つのコースに分かれるわけですね。

さらに2年次になりますと、普通科が進学理系、進学文系、選抜理系、選抜文系国公立、選抜文系私立コースの5つのコースに分かれて、自分の受験教科に合わせた、選択教科を主体とした勉強を進めていきます。それに加えて美術・デザインコース、英語科もありますから、合計7つの集団でカリキュラムを組んでいきます。

国府台女子学院(小・中・高) 平田史郎先生 インタビュー

これは経営的な立場からすると効率的なことではないのですが、本学院のように幅広い生徒を預かっていて、すべての生徒に最適な力を付けてあげようと思うと、このぐらいの複雑さが必要になってきます。そうでないと、本当の「子どもたちの夢」が叶えられませんので、力を入れて取り組んでいます。

学業以外のさまざまな部活動、特別活動についても教えてください。

国府台女子学院(小・中・高) 平田史郎先生 インタビュー

本校はクラブ活動を前面に出すという方針ではないので、特別に強い部活動等は無いのですが、個人的には、国民体育大会まで行った生徒もいますし、それぞれが頑張って取り組んでくれています。勉強と両立をさせたうえで、それぞれが好きな方面に伸びていってもらえれば良いですね。クラブ活動については、中等部と高等部が一緒に活動していまして、そこは一貫校ならではかと思います。

国府台女子学院 平田史郎先生 インタビュー

また、本学院独自の伝統として「専門部」というものがあります。これは、普通のクラブ活動とは別に、希望者が選択をして受ける講座となっています。1931(昭和6)年から続いているもので、茶道(高等部のみ)、華道、箏曲(琴)の3つに関しては、ずっと続いている伝統講座です。

「国府台女子学院」の強みについて教えてください。

国府台女子学院(小・中・高)

本学院は小学校から入学すると、12年間ずっと女子だけという環境になるわけですが、これは今の時代非常に珍しいものになっているようです。小学校から女子校というのは、全国にも二十数校しか無いと言われており、千葉県については本学院だけです。

小学校から高校卒業までの12年間というのは、子どもが一番成長していく時期ですし、変わっていく時期かと思います。そこをひとつのポリシーで統一して育てていけるということは、やはり、一貫教育の一番の意味だと思います。

また、本学院が選ばれる理由としましては、「子どもの学力を伸ばしてくれる進学校」という点が評価されているかと思います。本学院は「面倒見の良い学校」という定評を頂いておりますが、中学受験の難易度ランキングでは、まだ中堅クラスの学校です。しかし、今春の卒業生の現役進学実績を見ていただけば分かるように、入学時の中学受験難易度ランキングで比較すればワンランク上だった中高一貫校と同等以上の成果をあげています。

国府台女子学院 平田史郎先生 インタビュー

女子校ならでは、という面では、「尊敬できるお姉さんが身近にいる」という点は大きな魅力かと思います。たとえば「美術デザインコース」の生徒の作品は、高2、高3ぐらいになると、プロも顔負けのレベルになるんです。実際に美術系の有名大学にも沢山の生徒が進学しています。そういった先輩の作品を、入学してすぐの生徒が見ると、とても驚いています。

国府台女子学院(小・中・高) 平田史郎先生 インタビュー

でも、それはわずか5年、6年の年齢差なんですね。入学した子どもたちはきっと、「同じ女性で、5、6年頑張ればこうなれるんだ」ということを感じていると思います。「女性のお手本」となる人が身近にいるということは、とても励みになり、また良い環境にも繋がっていくのだと思います。

小学部と、中・高等部との交流活動も多いのでしょうか?

国府台女子学院(小・中・高)

中・高は建物が同じで、クラブも一緒ですので、非常に交流があります。小学部と中・高ではあまり直接の交流はありませんが、文化祭など、いろいろな活動などを通じて、高校生がお姉さんぶりを発揮するという機会を持っています。

国府台女子学院 平田史郎先生 インタビュー

本校の場合は、中学1年の段階で定員の3分の2ほどの新入生を迎えるわけですが、残り3分の1を占める小学部の出身者については、中・高に上がっても小学校で習った先生方とお付き合いもあったりするので、中高生が小学校の先生に頼まれて小学部の児童にお話に行ったりすることがあるようです。

創立以来英語教育にも力を入れてきたということで、国際交流についても、いろいろな取り組みをされているそうですね。

学校法人平田学園 国府台女子学院 平田史郎先生 インタビュー

語学教育に関しては、昔から強い志向をもった学校になっているかと思います。1984(昭和59)年、首都圏で最初に独立したキャンパスの英語科高等学校(現在は本部校舎に集約)を開設したのも本校でした。もう30年以上も前のことですが、当時から2クラス全員が、必修で2週間の海外語学研修に出かけるという先駆的な試みをしていて、その伝統は今もなお続いています。

学校法人平田学園 国府台女子学院 平田史郎先生 インタビュー

今は中学2・3年生が主体になり、希望者は夏休みのアメリカ語学研修に参加できますし、高等部についても同様に英国での海外語学研修プログラムがあります。もちろん高等部の英語科については、従前同様全員が必修の海外研修に参加します。また、中学部では冬休みにタイやカンボジアを訪問し、孤児院やハンディキャップセンターに学用品や義捐金を届ける東南アジア異文化研修旅行と言うプログラムも実施されています。

新校舎となり、設備もとても充実していますね。学習環境として貴校ならではの設備について教えてください。

国府台女子学院(小・中・高)

以前の校舎は耐震基準の理由で建て替えとなりましたが、この機会を「100年に一度のチャンスが、たまたま私の時に回ってきた」と捉えまして、何とか子どもたちが暮らしやすい、伸びやすい環境を作ろうということで、いろいろ工夫をしながら作っていきました。

国府台女子学院 平田史郎先生 インタビュー

まず、躯体の頑丈さが大きなポイントとなっていると思います。最新の耐震基準を25%も上回る設計で、万が一の時に備えています。また、校門から昇降口の間も広く取っていて、生徒たちが毎朝、楽しい気持ちで来られるような環境にしています。校舎内についても、2階以上は廊下に木をふんだんに使っていますし、温かみのある造りになっています。

また、私が個人的に最も留意したのは「ガラス張りの図書館」です。「図書館が学校の中心にある学校」にしたかったんですね。

国府台女子学院(小・中・高) 平田史郎先生 インタビュー

と言いますのも、先進国の中で、日常的に読書をしない子どもの割合は日本が一番高いそうで、私はこれを由々しき事態だと思っています。そこで、生徒たちが登下校のたびに、必ず本を目にするような環境を作ろうと思い、玄関の正面にガラス越しに本が見える図書館を配置しました。実はこの図書館、中庭側にちょっと張り出しているので、上の階のどこから見ても、図書室が見える造りにもなっています。

学校法人平田学園 国府台女子学院 平田史郎先生 インタビュー

図書の配置についても、図書館学の専門の方に監修をお願いし、従来の威圧的な、高い書架が並んでいる図書館ではなく、「書店のような図書館」を目指しました。手前側に易しい本があり、奥に行くほどに難しくなっていく配置になっています。書架も手前側を低く、奥側を高くして、入りやすい雰囲気にしています。本の並べ方についても、敢えて頭の高さをバラバラにするような配置にして、多様性を感じてもらえるようにしています。

国府台女子学院(小・中・高) 平田史郎先生 インタビュー

ほかには、「大講堂」も自慢の施設のひとつですね。これは本来、礼拝施設となっている施設なのですが、裏のご本尊をカーテンで覆うと、立派な舞台ができますので、 色々な集会で活用しています。座席も設置されており、各種式典やイベントのほか、演劇、吹奏楽、管弦楽、ダンス部などの公演も「大講堂」で行ってい ます。

通学地域については、どのような内訳でしょうか。

国府台女子学院(小・中・高) 平田史郎先生 インタビュー

現在、小中高と合わせて2千数十名の規模の学校となっておりますが、本校は駅から徒歩圏内にある学校ということもあって、通学圏はかなり広くなっております。中学部の例で見てみますと、市川市内の生徒が全体の4分の1、東京都内の生徒が4分の1、市内以外の千葉県内の生徒が約半分、埼玉や茨城の生徒が数名、という具合になっています。ほとんどの生徒が東京と千葉県内から通っていて、総武線と京成線の沿線が中心となっています。

最後に、市川真間エリアの子育て環境と、地域の魅力について教えてください。

市川は文教都市と言われている通り、昔から学校が多くある地域です。本校をはじめ、「和洋国府台女子中等校・高等学校」「昭和学院中学校・高等学校」「不二女子高等学校」「市川中学校・高等学校」「千葉商科大学付属高等学校」といった私立の学校が幾つもありまして、昔から落ち着いた雰囲気がある地域かと思います。

真間川沿いの桜並木をレポートします!

東京から電車に乗って来ると、江戸川を渡って市川に入った途端に、急に緑が多くなるのが分かるかと思います。江戸川の近くには、市川市の木にもなっているクロマツの木が沢山自生しておりますが、この風景は昔から変わらないもので、私の祖父も、こうした緑あふれる景色を見て、「この場所しか無い」と思ったそうです。

国府台女子学院(小・中・高) 平田史郎先生 インタビュー

本学院の制服のグリーンもこの松の木をイメージしたものです。緑は一番心が落ち着く色ということもあり、緑が多いこの環境は、教育環境としては素晴らしい場所かと思います。

もちろん都内への交通の便、羽田や成田への便なども良いですから、住みやすく、子育てもしやすく、バランスの良い街ですね。そうでなければ、戦後にこんなに学校ができるはずもありません。やはりこれは、地域に子育て環境、教育環境としての適性があったということなのでしょう。

国府台女子学院(小・中・高)

今回、話を聞いた人

学校法人平田学園 国府台女子学院

学院長 平田史郎先生

国府台女子学院
所在地:千葉県市川市菅野3-24-1
電話番号:047-322-7777
URL:http://www.konodai-gs.ac.jp/

※この情報は2015(平成27)年3月時点のものです。

子どもたちが一歩でも夢に近づけるように
伝統と共に歩み続ける「国府台女子学院」/学校法人平田学園 国府台女子学院 平田史郎先生

所在地:千葉県市川市菅野3-24-1 
電話番号:047-322-5644(小学部)、047-322-7770(中学部)、047-326-8100(高等部)
https://www.konodai-gs.ac.jp

幅広い世代に愛される商店街

ここで生まれ育ち、骨をうずめる人々による愛の溢れる笑店街/巣鴨地蔵通り商店街振興組合 理事 木﨑禎一さん


巣鴨地蔵通り商店街振興組合
理事 木﨑禎一さん

ここで生まれ育ち、骨をうずめる人々による愛の溢れる笑店街

「おばあちゃんの原宿」として名高い巣鴨地蔵通り商店街。江戸時代には五街道の一つである中山道として栄え、その歴史は今なお賑やかな商店街として引き継いでいる。4、14、24日の縁日はもちろん、年間60を超えるイベントで訪れる人々を楽しませ、キュートなゆるキャラ「すがもん」で癒しも提供する。「ここで生まれ育ち、骨をうずめる人たちが商売をする街」と誇らしげに語ってくれた地蔵通り商店街振興組合・理事の木﨑さんに、この街の魅力と楽しさについてお伺いした。

巣鴨地蔵通り商店街振興組合 木崎さん

―― 巣鴨地蔵通り商店街の歴史についてお聞かせください。

木崎:この商店街の通りそのものが江戸時代に「板橋宿」に続いていた中山道です。当時は植木屋さんが多く立ち並んでいて、今でも趣のある木造家屋などが残っています。こういった古い家屋を取り壊すと、食器など当時の人々が使用していたものが出てくることもありますね。入口にある「江戸六地蔵尊眞性寺」は、“ここから先は江戸”という関所であり、境界線のような場所だったそうです。

商店街入口のアーチ看板

木崎:もともと上野にあった「とげぬき地蔵尊高岩寺」が区画整備のために1891(明治24)年にこの地に移転し、そのため檀家さんが減少してしまったことを受け、今でいう広報活動をしようと始まったのが縁日でした。本来はお地蔵さんなので24日だけでしたが、どうせなら4のつく日ということで「4日、14日、24日」の3日に設定しました。谷中の露天商の親分たちにも声をかけ、賑やかな縁日に育ててきたと聞いています。

「とげぬき地蔵尊高岩寺」

木崎:昭和になると商店街のお店は衣料品が中心になります。現在でも他の商店街と比べて惣菜屋さんや食料品店が少ないのは、その名残ですね。

―― 商店街の特徴について教えてください。

イタリア仕込みの自家焙煎エスプレッソが楽しめる「アルプスカフェ」

木崎:「おばあちゃんの原宿」として知られるこの商店街ですが、お客さんの60歳以上の割合は3割程度。50代が2割、40代が2割、残りの3割は30代以下ですから、想像以上に若年層が多いですよね。70代と言っても若い頃は裕次郎ブームなどで尖っていた世代ですし、50代では「BEAMS」をはじめとするセレクトショップや「アフタヌーンティー」などのおしゃれ雑貨に親しんできた世代ですから、今では“おばあちゃん”という概念が昔とはガラリと変わりました。

「江戸六地蔵尊眞性寺」

木崎:この商店街の特徴は、ここで生まれ育ち骨をうずめる人たちが商店街で商売をして暮らしている、という点ですね。だからこそ商店街への愛着も来てくださる方々への感謝も人一倍です。
そうしたお客さまへの配慮として、例えば、この商店街の照明は24時間点灯させています。以前は街灯だけを残して消していたんですが、近隣の方々から「明るくしてほしい」との要望があり、点けることにしました。おかげさまで通勤・通学の方はもちろん、ランニングやウォーキング、犬のお散歩など、お店が閉まっている時間でもこの通りには人が集まってくるようになりました(笑)。電気代は正直結構かかりますが、これこそが商店街への愛だと思っています。

創業80年を越える老舗「松月堂」

木崎:これは余談ですが、普通AEDはいたずら防止のために建物の中にあることが多いですが、「地蔵尊高岩寺」の住職が自費で購入してくださり、24時間誰でも使用できるように商店街に設置してあります。これも愛ですよね。

―― 商店街には昔ながらの買い物の風景が残っている印象を受けました。

木崎:商店街は専門店街でもあるので、大きなセレクトショップのようなもの、と考えています。自分のお気に入りの店に立ち寄り、馴染みの店員さんとコミュニケーションを取りながら買い物をする。お店側もお客さまの要望を吸い上げ、独自のおもてなしをするのが腕の見せどころです。存続が危ぶまれる商店街も増えている昨今、何かに特化しないと復活も生き残りも難しいと思います。

海老フライが人気の「ときわ食堂 本店」

―― イベントも盛りだくさんのイメージがあります。

木崎:毎月4日、14日、24日に開催している縁日は、たくさんの方々に来ていただいています。平日ですと約1万5000人くらい、土日になると3万人くらい、1月4日や5月4日など休日と縁日が重なる日は多くて10万人くらいの方々に足を運んでいただいています。

地蔵グッズが豊富

木崎:縁日のほかにも、「どんがら市」は春と秋の年2回、開催しています。これは文字通り、倉庫に眠っているものを「ドンドン・ガラガラ」引っぱり出してお値打ち価格で販売するという、いわゆるアウトレットセールのようなものです。
そのほか「巣鴨1丁目商店街」「巣鴨駅前商店街」「地蔵通り商店街」「折戸商店街」「庚申塚商店街」と5つの商店街をウォークラリーで巡る「商人まつり」など、年間を通して60イベント程度を実施しています。イベントに合わせて来ていただくというよりも、「ここに来たら何かやっている」と感じていただくのが理想ですね。

―― SNSなどを使用した若者向けのPRにも力を入れていらっしゃいますね。

郵便局前のポストにも「すがもん」

木崎:かなり定着した感のある「巣鴨地蔵通り商店街」のキャラクター「すがもん」によるツイッターや着ぐるみなど、老いも若きもとっつきやすいキャラクターづくりは心がけています。もともとこの「すがもん」は早稲田大学の広告研究グループが、「巣鴨地蔵通り商店街」のイベントやキャラクターのアイデアを持ってきてくれて提案してくれたものです。それを買い取り、イラストレーターさんにイラストをおこしてもらって、現在に至ります。実際は運営会社に任せておりますので、若いスタッフが上手に浸透させてくれてるという感じでしょうか(笑)。

入口にある観光案内所と「すがもんのおしり」

木崎:おかげさまでTシャツやストラップなども好評ですし、入口にある「すがもんのおしり」も、縁結びや世話いらずのおまじないとしてとても人気のスポットになっています。 今年は「全国ご当地キャラクター年賀はがき」に「すがもん」が採用されました。商店街にある郵便局前のポストにも、「すがもん」が座ってみなさんをお迎えしていますので、是非見に来てください。

―― この地域の魅力はどんなところだと感じますか。

木崎:先ほどもふれましたが、大きな街道という歴史的背景もあり、それが現在の商店街につながっているところでしょうか。この辺りは大巣鴨村と呼ばれて、現在の豊島区の東半分を占めるくらいの大きな集落でした。駒込で生まれたソメイヨシノも、当時は巣鴨村の一部でしたので大きな意味で言うと巣鴨生まれでもあるんですよ(笑)。

啓翁桜

木崎:また「巣鴨地蔵通り商店街」は、正しくは3つの町会が集まって成り立っています。この土地に代々住み暮らしている人たちが、お互い協力し合いながら商店街を盛り上げて、守っています。愛着も強いしトラブルも少ない、つまり皆が同じ方向を向いている、そういった点が魅力の源なのかもしれませんね。

巣鴨地蔵通り商店街 木崎さん

巣鴨地蔵通り商店街振興組合

理事/広報宣伝渉外部長 木﨑禎一さん
所在地 :東京都豊島区巣鴨4-22-8
TEL :03-3918-2101
URL:http://www.sugamo.or.jp/
※この情報は2016(平成28)年2月時点のものです。

ここで生まれ育ち、骨をうずめる人々による愛の溢れる笑店街/巣鴨地蔵通り商店街振興組合 理事 木﨑禎一さん
所在地:東京都豊島区巣鴨3、4 
電話番号:03-3918-2101(巣鴨地蔵通り商店街振興組合)
https://www.sugamo.or.jp/

「所沢市立松井小学校」中村隆校長先生インタビュー

伝統校が新たな教育の最先端をゆく/所沢市立松井小学校 中村隆校長先生


所沢市立松井小学校
中村隆校長先生

伝統校が新たな教育の最先端をゆく

創立から140年余りもの年月を経て、地域の人々の心のよりどころとなっている「所沢市立松井小学校」。いまこの学校は、地域で最も古い歴史を持つとともに、最も先進的な取り組みを進める学校としても注目を集めている。今回はこちらで校長を務め4年目になる、中村隆先生にお話をうかがった。

創立141年目の伝統校

授業風景

本校は1874(明治7)年の開校で、2015(平成27)年で創立141年目を迎える小学校です。歴史上、1873(明治6)年に開校した小学校が最も古いのですが、本校はそれに遅れることわずか1年で開校しています。創立140年目を迎えたのが2014(平成26)年なので、歴史上で言えば創立してから約半分の年数が民主主義の時代にあった学校とも言えます。

松井小学校旧校舎写真

校舎については、130周年を機に11年前に建て替えられ、「多様な教育活動ができること」そして、「地域に開かれた学校であること」というふたつの理念のもと、新しい校舎が造られました。

オープン教室

この「多様な教育活動」を支えるために、本校の教室はさまざまな工夫がされています。たとえば、普通教室は「オープン教室」と言って、4面ある壁の内、廊下側の1面を無くして隣の教室とつながった造りとなっており、必要に応じてロッカーなども移動できるので、広い空間を確保することができます。また、特別教室についても、多様な教育活動を支える工夫が随所に凝らされています。

地域開放型の学校図書館

もうひとつの理念、「地域に開かれた学校」についても、たとえば学校図書館は地域開放型の学校図書館とし、学校の外側にも入り口を作り、地域の幼児から小学生が使えるようになっています。また、現在、試行段階ですが、中学生にも開放することも検討しております。

授業風景

図書館以外についても、「学校開放委員会」が主体になり、多目的室、家庭科室、音楽室、図工室、コンピューター室、アリーナ(体育館)などを、平日の夜間と休日に、地域の方々に開放しています。本校では体育館を「アリーナ」と呼んでいますが、これはアリーナという言葉がもつもうひとつの意味、「人が集まる場所」ということを意味しています。

このようにして、平日は「子どもたちが集い学ぶ学校」ですが、平日の夜や休日は、地域の方々が集い、自己実現を図るという、地域の文化の核としての学校になっています。

子どもたちの自信を育てる学校に

中村隆校長先生

昨今の先の見通せない複雑な社会に伴い、本校では「豊かな心」そして「意欲と自信を持つこと」が、将来を生き抜くための大切な力につながると考えています。そこで、学校の授業の中で、これらを育てる授業を推進しようと、先生方が力を合わせているところです。授業以外のさまざまな行事についても同様に考えています。

エンジン01(ゼロワン)

「豊かな心」を育むための講演会としては、「エンジン01(ゼロワン)」という文化団体の協力を得て、講師の方を派遣していただき、子どもたちの授業に役立てています。これは私が着任してからここ3年間の取り組みですが、講師には、エジブト学者の吉村作治先生や、先日訃報が入りました川島なお美さん、パティシエの鎧塚俊彦さん、宙組のトップスターだった姿月あさとさん、フリーアナウンサーの中井美穂さんなど、さまざまな方に特別授業で本校にいらしていただいています。

おいも掘り

また、課外活動としましては、地域の方々の畑を借りて、さつまいも掘りやお茶摘みの体験を行っていますし、所沢名物のお団子を、後援会の方々に教えてもらいながら作るという勉強もしています。このような活動を通じて、豊かな心を育てたいと考えています。

「意欲、自信を育てる」という面では、「アクティブラーニング」というものがあります。これはいま、教育界では今後の教育方法として注目されているものですが、本校でもこれを取り入れた授業を、2014(平成26)年から進めています。この取り組みについては市内でもまだ取り組んでいる学校は少ないと思いますが、本校では「東京大学」の「CoREF(コレフ)」という組織から指導者をお招きして、先生方も研修を受けながら、取り組みを始めているところです。

地域でも学校でも受け継がれてゆく伝統行事

火起こし体験

「地域に開かれた学校」としての取り組みについては、校舎を建て替える前から行われています。先ほどお話した、さつまいも畑での取り組みや、お団子作りは数十年続いている活動ですね。

これを含め、地域との交流については昔からさかんに行われており、私も子どもたちには、「地域活動に進んで参加するように」と呼びかけています。地域で行われるお祭り、地域の行事などには、本校からも(個人的に)数多くの子どもたちが参加していますし、先生方も数多く参加しています。

一例を挙げますと、「安松神社」のお祭りでは、本校の綱をお貸しして綱引きを開催していますが、その時には本校の先生方も行って、町内会ごとに分かれている子どもたちに交じって、一緒に綱引きをしています。

また、学区内を流れる柳瀬川の清掃なども伝統的な取り組みの一つですね。こちらも町内会が主催しているものですが、本校の子どもたちも先生方も、数多く参加しています。地域の方と関わるという場面は、とても多いと思います。

柳瀬川に関しては、毎年8月に「川まつり」が行われるのですが、この時には子どもたちがカヌーを体験したり、川で鮎が釣れますので、それを塩焼きにして食べたりと、楽しんでいます。

街と共に成長した軌跡

所沢市立松井小学校

また、本校は街と共に成長してきた学校とも言えます。現在は「所沢市立松井小学校」ですが、70年前は「松井村立松井小学校」という名称でした。昔からお住まいの方にとっては、本校は「おらが村の学校」として認識されている方も多く、地域の方々は学校にたいへん思い入れを持っておられると思います。

また、地域で1番古い学校ですので、ここから昭和40年代から50年代にかけて次々に学校が分かれて、近くに小中合わせて7校の兄弟学校があります。学区が変わって40年以上経ちましたが、親子とも兄弟学校に通っていたという方や、おじいちゃんは「松井小学校」に通っていたなど、親子三代に亘って本校を卒業されているご家庭もあります。今でも、松井小学校で開催される行事には、学区外からも大勢の方が来てくれていますね。

学校という枠を超え、地域と共に楽しむ

PTAバザーの様子

毎年恒例のイベントとしては、「PTAバザー」があります。開催当初は、PTAが品物を集めて行っている、どこにでもあるようなバザーだったのですが、これが、ここ数年で内容が変わってきました。「名前を変えたほうが良いのではないか」という声も聞かれるくらいです。

演武を披露する子どもたち

どのような内容に変化したのかと言うと、本校には多くの学校開放団体(ダンス、女子サッカー、太極拳、空手、なぎなた、剣道など)という団体があるのですが、このような色々な団体の方が、バザーの時に演武を見せてくれるようになりました。すると、演武を目当てに来る方、演舞する方のご家族の方など、バザーとは直接関係の無い方も沢山来られるようになり、今は「PTAバザー」というよりは、「地域フェスティバル」のような感じになってきました。

実はバザー以外にも、こういった開放団体の方が本校に関わっている部分があり、所沢市の一部の学校で取り組んでいる「放課後見守り活動 ほうかごところ」に携わってくれています。これは「子どもたちが安心して過ごせる場所として、学校施設を開放する」というものですね。

無料体験教室

本校の「ほうかごところ」には、開放団体の方が、「無料体験教室」を開いてくれるというのが、ここ数年の流れになっており、放課後になると沢山の子どもたちが集まり楽しく活動しています。剣道、野球、サッカー、インディアカなど色々な種目があり、それぞれの団体が年間に1~2回ずつ開催しています。

このような活動は、「習うまではいかなくても、気軽に体験してみたい」という子どもたちにピッタリの活動で、とても人気があります。開放団体以外の方でも、「早稲田大学」のスポーツチャンバラのグループも体験会を開いてくれていますし、先日、「早稲田大学」のトランポリンのグループの方からも「体験教室を開きたい」という申し出がありました。トランポリンを運ぶだめの算段が付けば、これも実現できるかと思います。

このように、校内だけのコミュニティに納まるのではなく、地域の団体や大学の方々も関わってくださるのは、大変嬉しいことです。こういった取り組みは子どもたちにとって、いろいろなものを体験する素晴らしい機会だと思っているので、今後も積極的に進めていきたいと考えています。

給食で子どもたちの健康面もサポート

給食

「松井小学校の給食が日本一おいしい」という子も多いくらい、地域でも評判の給食です。理由のひとつは、献立を考える栄養士の方々がとても熱心だということです。献立コンクールでも入賞するような方々が、本校の栄養士を担当してくださっており、所沢市特産の里芋やほうれん草など、地場の野菜も取り入れながら、本当に味を工夫してくれています。

たとえばラーメンを出す時などは、スープから校内で手作りしており、カレーライスも小麦をバターで捏ねるところから始めますし、香辛料も粉のものを調合して作っています。私はレストランでボルシチを食べたことが無いのですが、給食では食べたことがあります。それぐらいメニューの豊富さも素晴らしいのです。地場のものを豊かに、栄養のことを考えた給食を作ってくれていますので、子どもたちは、常に美味しい給食を頂くことができます。

ランチルーム

もうひとつの校内調理については、調理を外部に委託しているという点が挙げられます。レシピと食材を栄養士が用意して、専門の業者の方が調理をするという仕組みになっており、その業者の方はプロの調理師の方ですので、美味しい給食にとても貢献してくださっています。所沢市内でも自校給食は増えてきていますが、給食センターで調理している学校もまだ4分の3くらいありますので、本校は恵まれていると思います。また、校内にはランチルームもあり、普段は教室で給食を食べますが、時々、ランチルームで学年単位に給食を楽しんでします。

新たに住みはじめる方にとっても
住み心地の良い街

地域の方々も楽しみにしている行事

このエリアは地域の方々が、子育てや学校教育にとても理解のある地域です。たとえばお年寄りの方々には、朝、ボランティア活動の中で子どもたちの登校の見守りをしてくださる方が沢山いらっしゃいますし、地域行事にも、数多くの方が参加してくださっています。

北の台公園

また、今は新しい住民と、昔からの住民の割合が半々ぐらいになっているので、新しく引っ越されてきた方々も、地域にすぐ溶け込めるような、馴染みやすい地域だと思います。

近くには緑豊かな原っぱもありますし、柳瀬川のきれいな流れもあります。あのスタジオジブリの作品の舞台になった場所も近くに幾つもあり、自然の中で子育てをしたいという方にとっても、たいへん魅力あふれる地域かと思います。

校長

今回お話を聞いた人

所沢市立松井小学校 校長 中村 隆 先生

住所:埼玉県所沢市上安松895番地
TEL : 04-2992-2782
URL :http://www.tokorozawa-stm.ed.jp/matui-eh/
※この情報は2015(平成27)年10月時点のものです。

伝統校が新たな教育の最先端をゆく/所沢市立松井小学校 中村隆校長先生
所在地:埼玉県所沢市上安松895 
電話番号:04-2992-2782
http://www.tokorozawa-stm.ed.jp/matui-eh..

地域とつながるパイプ作りを。/ながれやま子育てコミュニティNakocco(なこっこ)/代表 田中由実さん


ながれやま子育てコミュニティNakocco
代表 田中由実さん

ながれやま子育てコミュニティNakocco(なこっこ) 田中由実さん インタビュー

地域とつながるパイプ作りを。
「ながれやま子育てコミュニティNakocco(なこっこ)」

若い世帯が多い流山市で、新米ママや周りにママ友達がまだ少ない人達の力強い味方となっているのが「ながれやま子育てコミュニティNakocco(なこっこ)」。子育てに関する講座や、ママ・パパ同士のコミュニティ作りなど、様々な活動を行い子育てをサポートしている。
今回は自身も2児の母として子育て奮闘中の、Nakoccoの代表を務める田中由実さんに活動内容や思い、南流山エリアの魅力についてお話を伺った。

Nakocco(なこっこ)はどんな団体なのでしょうか?

ながれやま子育てコミュニティNakocco(なこっこ) 田中由実さん インタビュー

Nakoccoは「流山の子育てを共に楽しむ・考える・助け合う」ことを目的に活動しています。 2007(平成19)年に発足して以来、任意団体として活動してきましたが、様々な方々のご協力を得て2011(平成23)年11月に特定非営利活動法人(NPO法人)として再出発しました。活動の中心は妊娠期~新米ママ・パパを応援する“はじめての子育て応援プロジェクト”として、地域とつながる様々なイベントを随時開催しています。

Nakoccoの運営は正会員で行っています。会員の種類は賛助会員(個人、団体・企業)サポーター会員があり、現在は20名が参加しています。Nakoccoのイベント自体は、どなたでもご参加いただけますよ。

Nakoccoの思い・コンセプトを聞かせてください。

南流山駅

子どもはとても可愛いのだけれど、子育ては戸惑うことも多いですよね。特に初めての育児は、授乳に夜泣きに離乳食と、次々にやってくる慣れないことに肩の力が入りすぎて息切れ寸前という人も多いと思います。流山市は若い世帯も多く、ここが初めての子育ての地となり、知り合いが周りにほとんどいない方も少なくありません。

私たちNakoccoは、子育てに行き詰らない為には、なるべく地域とつながるパイプを持っていることが大切だと考え、特に孤立しない子育てのサポートに取り組んでいます。 実は運営スタッフの子供たちも現在0歳児~小学生で、まだまだ若葉マークのママたちです。 私たちと一緒に、流山での子育て楽しんでいただけたら嬉しいですね。

主な活動の内容について教えてください。

ながれやま子育てコミュニティNakocco(なこっこ) 代表 田中由実さん インタビュー

Nakoccoの活動の中核となるのは、「新米ママ講座」です。この講座は第一子が生後1ヶ月~6ヶ月頃の赤ちゃん&ママを対象にしており、 実際に流山で妊娠・出産・子育てをしてきた、 現在幼稚園の子どもを持つママ達が企画・運営をしています。

南流山センター

妊婦期からの子育て支援では「お産Cafe」があります。出産や産後に関することを何でも話すことのできるひろばです。先輩ママも参加してお産の流れに関するワークや、健康面の相談、軽いエクササイズなどを行ったりもします。参加者同士でも様々な情報をシェアできます。こちらは 「南流山センター」と共催で行っています。パパがママのお産や産後をサポートするコツや、育児との向き合い方を講座やワークショップを行う「男ができる産後の準備」もあります。

その他にも、生後1カ月~1歳半くらいの赤ちゃんとママたちが不定期に集まる「Nakocco baby」や、手遊びや季節のイベントを楽しむ「Nakocco Club」などの子育てサークルなども南流山地区で活動しており、みんなで交流や子どもたちの成長を楽しんでいます。

どのような目的で参加される方が多いのでしょうか?

ながれやま子育てコミュニティNakocco(なこっこ) 田中由実さん インタビュー

Nakoccoには初めて出産・子育てをする方が多く参加されます。なんでもそうですが初めてのことは不安になりますよね。不安というのはこの先どうなるかわからないから不安なのです。ですから少しでもその不安を取り除くために、妊婦さんや小さいお子さんを持つ方が情報共有できるような場を作っています。
お友達作りももちろん、助産師さんや、栄養士さん、それに私たち地元スタッフと直接お話しするのを楽しみにされていますね。

実際、参加されている方はどんな感想を持たれるのでしょうか?

「お産Cafe」にいらっしゃる方は、お産のイメージが変わりポジティブに捉えるようになったり、新米ママ講座では、病院の先生に聞くほどでもないことを助産師さんや栄養士さんに質問できてよかったとか、お友達もできて子育てが楽しくなったという感想をいただきます。

「男ができる産後の準備」では、先生の話しを聞いて夫婦でお互いもやもやしていたことがクリアになり、夫婦関係が大きく改善されたと嬉しい報告を頂くこともあります。

ママ・パパ同士や、地域とのつながりを生み出す工夫はありますでしょうか?

ながれやま子育てコミュニティNakocco(なこっこ) 田中由実さん インタビュー

ママ同士は最初から、妊娠や子育てといった共通点があるので仲良くなるのはそう難しくありませんが、例えば「新米ママ講座」ではお弁当を出していて、住所が近い方同士で交流が持てるように工夫しています。ごはんを食べている間、お母さん達にゆっくり食べてお喋りしていただけるように、ボランティアができるだけ赤ちゃんを抱っこしています。

パパ同士は難しいところもありますが、年に数回パパも参加できるような企画をしています。例えば、春には親子運動会、夏は夕涼み会、秋はハロウィンパレードなどです。

ながれやま子育てコミュニティNakocco(なこっこ) 田中由実さん インタビュー

「子どもの防犯力アップ出前教室」は子育て支援のインストラクターと施設等の教諭、保育者、親、子どもの絆を強め、「どの子も地域の大切な子」として見守る地域の絆をつくることを目的としています。

南流山エリアの子育て環境については、どのように思いますか?

江戸川河川敷緑地

南流山は地元の人から、転勤で新たに街にやってくる人など、住む人のプロフィールに多様性があり、気取らないムードとのびのびした雰囲気が魅力だと思います。公園も多く遊び場にも不自由しません。

これから新たに南流山エリアに住む方へのメッセージをお願いします!

ららぽーと新三郷

南流山は、電車はJRとTXの2路線があり都内はもちろん、近隣の大型ショッピングセンターへのアクセスが抜群に良いと思います。高速道路も近いので車での移動も便利。しかしそこまで行かなくても食料品・生活用品は十分整います。また江戸川も近いので菜の花や花火大会も楽しめます。

南流山中央公園

気軽に子どもが遊べる公園が多いのも特徴です。個人的な感想ですが色々なエリアから移り住む方も多いので他者への理解も良く、みなさんすぐ馴染んでいるように思います。南流山へお住まいになられた際は是非、いち住民として、地域をより良くしていくために何かあればご協力いただけるとありがたく思います。

ながれやま子育てコミュニティNakocco(なこっこ) 田中由実さん インタビュー

今回、話を聞いた人

ながれやま子育てコミュニティNakocco(なこっこ)
代表 田中由実さん

http://nakocco.jimdo.com/

※2014(平成26)年4月実施の取材にもとづいた内容です。 記載している情報については、今後変わる場合がございます。

地域とつながるパイプ作りを。/ながれやま子育てコミュニティNakocco(なこっこ)/代表 田中由実さん
http://nakocco.jimdo.com/

サッカーをすることの楽しさと喜びを伝えたい/南流山少年サッカークラブ/クラブ庶務 大川富士美さん


南流山少年サッカークラブ
クラブ庶務 大川富士美さん

南流山少年サッカークラブ

サッカーをすることの
楽しさと喜びを伝えたい
「南流山少年サッカークラブ」

休日に、南流山の「江戸川河川敷グラウンド」を訪ねると、子どもたちの元気な声が聞こえてくる。「南流山少年サッカークラブ」の高学年チームの練習が行われているのだ。

「南流山少年サッカークラブ」では、南流山地区と鰭ヶ崎地区、その近隣地区の幼稚園児からママさんまで幅広い年代層がサッカーを楽しんでいる。サッカーの楽しさを知り、成長し、そこで生まれた友情はクラブを離れても続いていくそうだ。今回は、クラブ庶務の大川さんに、クラブの活動の魅力について詳しくお話をうかがった。

「南流山少年サッカークラブ」ばどんな経緯でスタートしたのでしょうか?

南流山少年サッカークラブ

クラブの創設は1993 (平成5)年5月5日です。コーチ・スタッフ3名と選手6名で、流山市のなかでは7番目の少年サッカークラブとして発足しました。現在の会長が、なかなか試合に出られない子どもを集めてサッカーの楽しさを教えたいと思ったことがきっかけです。
現在も、「全員が楽しくサッカーに親しみ、技術を向上させていこう」をテーマに活動しています。

在籍しているメンバーの年齢と活動場所について伺えますでしょうか?

南流山少年サッカークラブ

「南流山少年サッカークラブ」は、幼稚園児から小学6年生までの子どもたちと、ママさんチームで構成されています。
練習日は第1・3・5土曜日と、日曜日・祝祭日。園児と小学校低学年の子ども、そしてママさんは「流山市立鰭ヶ崎小学校グラウンド」で、小学校高学年の子どもは「江戸川河川敷グラウンド」が練習場所となります。

南流山少年サッカークラブ

学年別の戦術、多彩な練習メニューがあります。市大会や県大会、招待試合、カップ戦にも参加するなど、できるだけ子どもたちが試合を経験できるように努めています。

「ママさんチーム」についても少し詳しく教えてください。

南流山少年サッカークラブ

市内には7つの少年サッカークラブがあるのですが、いずれもクラブ内にはママさんチームがあります。子どもたちの試合は11人制と8人制ですが、ママさんチームはフットサル形式の5人制。子どもたちだけでなく、私たちも思い切りサッカーを楽しんでいます(笑)。

「南流山少年サッカークラブ」が掲げている目標はありますか?

南流山少年サッカークラブ

決して強豪チームというわけではありませんが、6年生が参加する卒業生大会に優勝させてあげたいというのが会長をはじめとしたコーチ陣の想いです。

南流山少年サッカークラブ

4年生から、具体的にその目標見据えて練習に取り組み、生涯忘れられない思い出をつくってもらえたらと考えています。

子どもたちには、クラブ活動を通じて何を学び、どのように成長してほしいとお考えでしょうか。

南流山少年サッカークラブ

成長とともに、サッカー以外にも興味のあることが出てくると思います。受験が控えていれば、勉強とも両立させなくてはなりません。でも、それでも諦めずに、ひとつのことを続けるという姿勢を大切にしてもらえたらと考えています。

南流山少年サッカークラブ

それと、好きなサッカーができるのは、色々とサポートしてくれる人がいてこその話ですから、休日に指導をしてくれるコーチや、グラウンド整備をして頂いている会長。そしてサッカーをさせてもらっている親御さんに対して、感謝の気持ちを持ってもらいたいですね。アットホームな雰囲気の中でも、挨拶などの礼儀・マナーは重視し、子どもたちにしっかりと伝えています。

練習中の子どもたちの様子はいかがですか?

南流山少年サッカークラブ

仲良く楽しんでサッカーをしていますね。年齢が違っても、いわゆる体育会の上下関係は存在しません。例えば、遠く八王子に引っ越しても、「南流山少年サッカークラブがいい!」と電車を乗り継いて通ってくる子どももいるくらいです。温かい雰囲気のなか、純粋にサッカーを楽しんでいる子どもが多いように感じます。

サッカー以外の活動もされているのでしょうか?

南流山少年サッカークラブ

行政が主導する街の「クリーンアップ作戦」があるのですが、クラブとしては積極的に参加するようにしています。ゴミがなくなり街がきれいになる。そして子どもたちにも楽しんでもらえるわけですから正に一石二鳥です(笑)。

「南流山少年サッカークラブ」を今後どのようなクラブにしていきたいですか?

南流山少年サッカークラブ

“サッカーを楽しむ”という設立当初のテーマを大切にしながら、これからも同じように活動していけたらと思います。新メンバーを募集しているので、まずは気軽に見学にきてもらえたら嬉しいですね。子どもはもちろんですが、ママさんチームのメンバーや、子どもたちと一緒にサッカーをしてくれるコーチも募集中です!楽しい時間を、新しいメンバーとともに分かち合いたいですね。

“子育て”という観点では、南流山エリアはどのように映りますか?

江戸川河川敷緑地

私が子育てをしたときと比べると、最近では行政のサポートや子育て施設は格段に充実しています。たとえば、送迎保育ステーションと市内の指定保育施設とをバスで結ぶ「送迎保育システム」も、そのひとつに挙げられると思います。私が住んでいるマンションにも若い方が増えているので、そうしたことからも子育てのしやすい街だと感じます。

最後に、新しく南流山エリアで生活される方にメッセージをお願いします。

つくばエクスプレス

子育てだけでなく、アクセス性を含めた生活利便性が整っています。松戸エリアにも柏エリアにも近いのに、一方で自然もたくさん残っています。色々な面で便利なのに、落ち着いた環境があるというのが何よりも魅力ですね。

南流山少年サッカークラブ

今回、話を聞いた人

南流山少年サッカークラブ

クラブ庶務 大川 富士美(おおかわふじみ)さん

練習場所:江戸川河川敷グラウンド(小学4~6年生)
       流山市立鰭ヶ崎小学校グラウンド(年長・小学1~3年・ママさん)
練習日:第1・3・5土曜日、日曜日と祝祭日
URL: http://minamisc.com/

※2014(平成26)年4月実施の取材にもとづいた内容です。 記載している情報については、今後変わる場合がございます。

サッカーをすることの楽しさと喜びを伝えたい/南流山少年サッカークラブ/クラブ庶務 大川富士美さん
練習場所:江戸川河川敷グラウンド(小学4~6年生)、流山市立鰭ヶ崎小学校グラウンド(年長・小学1~3年・ママさん)
練習日:第1・3・5土曜日、日曜日と祝祭日
http://minamisc.com/

自然環境にも恵まれている公立小学校

「やる気・げん気・こん気」を大切に、“共に生きる力”を育む。/流山市立南流山小学校/三浦教頭先生


流山市立南流山小学校
教頭 三浦 敦先生

流山市立南流山小学校

「やる気・げん気・こん気」を大切に、“共に生きる力”を育む。
流山市立南流山小学校

流山市の南端、住宅地の開発が進むエリアにある「流山市立南流山小学校」は、現在の児童数が約700名で、周辺開発によりさらなる児童数の増加が見込まれている。学校の周りは住宅や自然が多く、穏やかで落ち着いた環境に囲まれている。
今回はこちらで教頭を務める三浦敦先生に、学校の取り組みや南流山地域の魅力についてお話を聞いた。

まず、「南流山小学校」の歴史や沿革について教えてください。

南流山小学校

本校は1983(昭和58)年に「流山小学校」と鰭(ひれ)ヶ崎小学校から分離・独立して生まれた小学校で、2012(平成24)年に創立から30周年を迎え、翌2013(平成25)年度には記念の航空写真の撮影、ビオトープの改修、「創立30周年を祝う会」など、数々の関連事業も行われました。

流山市立南流山小学校 教頭先生インタビュー

本校は創立当初の児童数が約700名で、一時期は1,000名を超えた時期もあったそうです。最近この周辺の宅地開発が急速に進んでいますので、児童数が再び急増傾向にあります。

今後マンションや分譲地が完成すると、さらに児童数が一気に増えると予想されています。見込みとしては、現在の児童数の2倍近く、1,300名以上になるとも言われています。流山市内では圧倒的に人数の多い小学校になります。

今後の児童数増加を見込んで、何か対応策などは考えられているのでしょうか。

南流山小学校

ここは松戸市に隣接した、流山市でも南端の学区ということがあり、増加数を他校と分担することはなかなかできないです。ですから、校舎の増築をして、この敷地の中で収容児童数を増やせるように対応していこうと考えています。

学校の教育目標についてお聞かせいただけますでしょうか。

南流山小学校

『共(とも)に生きる力の育成』というのが本校の大きな教育目標です。“ひとりひとりではなく、共に”ということで、人と人との“つながり”を特に大切に考えています。
その大きな目標の下には、『やる気』『げん気』『こん気』という3つの言葉を掲げています。まず『やる気』というのは、学習面を中心に、目的をもって頑張るということを目指しています。

南流山小学校

『げん気』というのは、身体だけではなく、心の面も含めての元気ですね。思いやりがあって、たくましくて、命を大切にできる、友達と協力できる人間を目指す、ということです。

『こん気』というのは、粘り強さのことです。これは今の子ども達に特に不足している部分かと思います。飽きっぽい、すぐに諦めてしまう、チャレンジ精神が持てない、などという部分ですね。ですから、粘り強くあきらめない、そんな力を付けさせたいと考えております。

もちろん、こうした目標を実現するのは、子どもたちの頑張りだけではありません。教師自身も自分がどのような力を付けるべきかを考えていきますし、保護者の方々に対しても、親としての願いも聞きながら家庭で付けてほしい力についてお願いをしています。子ども、学校、保護者が一体となって取り組むことが、教育目標の具現化のためには欠かせないと思います。

南流山小学校の教育の特徴的な点などがありましたら教えてください。

本校の教育面での特徴のひとつは、外国語教育かと思います。
現在小学校の5・6年生における英語教育は「外国語活動」となっておりますが、将来的には新たに「英語科」という正式科目になることが決まっています。

南流山小学校

そのために文部科学省では、英語を教科として採用するための研究を行っているのですが、本校はその研究指定校の一つにとして、授業研究などにも取り組んでいるところです。学習の内容の吟味や、評価の方法の検討など、多方面にわたって、「英語科」を教科として成立させるための研究を行っています。

南流山小学校

また、そちらとは別に、流山市からも外国語活動の研究校に指定されております。こうして英語教育の面で本校が注目されているのは、実は本校が1999(平成11)年から、他校に先立ち英語学習を始めていたという点にあります。流山市内には30の小学校がありますが、その中でも最初だったそうです。

南流山小学校

当時の保護者の中に宣教師の方がいらっしゃって、その方が子どもたちへの英語教育に協力してくださったそうなんです。そのような歴史があるため、市の指定を受けておりますし、国の研究についても取り組んでいるというわけです。国と県、ダブルで英語の研究指定を受けているのは、県内では本校だけではないでしょうか。

授業の中で、野菜の栽培や米作りにも取り組んでいるそうですね。

流山市立南流山小学校 三浦教頭先生インタビュー

本校には学校の敷地内に田んぼがひとつ、畑がふたつありまして、地域の農家の鈴木さんという方が全面的に協力してくださっています。もう十数年ほど前から続けています。今年は1年生がサツマイモ、2年生が落花生、3年生がオクラ、4年生がゴーヤ、5年生が米作りをしています。6年生についてはありません。

農作業の時期になると、校庭の中までトラクターやコンバインが入ってきて、鈴木さんが作業をしてくださるんです。子どもたちは田植えや水やり、収穫など、部分的なお手伝いをしながら植物を見守っていきます。

南流山小学校

こうした活動の中でも、特に5年生の米作りは、収穫後に保護者の方々に販売する活動をしており、その収益は教育活動や鈴木さんへのお礼に使用しています。2年生の落花生についても、保護者と一緒にクッキー作りなどを行う「落花生パーティー」というイベントを開いています。

学校の敷地内にビオトープもあるとお聞きしました。

南流山小学校

ビオトープについては、以前に流山市の教育委員会から、流山市内すべての小学校に整備するということで進められたものです。本校のビオトープはその中でもかなり整ったビオトープかと思います。

 

 

もともとは2007(平成19)年に造られたものになりますが、2013(平成25)年度に30周年事業のひとつとして大規模な改修を行い、杭などを打ち直して、きれいに生まれ変わりました。基本的には自然の生態系を再現したもので、授業で活用するというよりは、子どもたちが自由に自然観察を楽しむためのものですね。

「南流(なんりゅう)音楽祭」という大きなイベントがあるそうですが、その他も含め、学内行事についてお聞かせいただけますでしょうか。

「南流音楽祭」というのは学年単位での音楽発表会で、毎年11月に行う本校の一大イベントです。各クラスごとの合唱のほか、音楽部の合奏などもあり、たいへん賑わいます。開催日は土曜日ですので、保護者の方々も大勢参観してくださいます。このほか、10月の運動会も土曜日に行っておりまして、これも大きな行事となっています。

各学年で校外学習として県内外各地に出かけているそうですが、どのような行き先があるのでしょうか。

流山市立南流山小学校 三浦教頭先生インタビュー

校外学習については、全学年ごとに行っており、1年生は埼玉県の「東武動物公園」、2年生は茨城県の「大洗水族館」、3年生が栃木県の宇都宮にある「子ども総合科学館」、4年生が千葉県の「房総のむら」という博物館に行きます。

国会議事堂

5年生は群馬県の赤城で2泊3日の林間学校がありますし、6年生は修学旅行で栃木県の日光に行きます。そのほか、社会科見学などもあり、4年生は流山市のクリーンセンター見学、6年生は「国会議事堂」見学などにも行っています。

近隣の幼稚園や中学校との連携体制、協力事業などがありましたらお聞かせください。

南流山小学校

幼稚園に関しては、入学予定の年長さんを対象に、入学前に学校に来てもらい、本校の1年生が学校の案内を行っています。

隣接している南流山中学校については、生徒会と児童会がタイアップをして、地域の清掃活動などを行っています。また、6年生を対象に中学校の部活動体験会があり、それも恒例になっています。

地域の方々との交流や、一緒に協力して行う事業などがあればお聞かせください。

流山市立南流山小学校 三浦教頭先生インタビュー

一例としましては、1年生の生活科の学習に、「昔あそび」という授業の日があり、この時には南流山の社会福祉協議会の方や、木(き)地区の農家組合の方に来て頂いて、昔のベーゴマや、メンコなどの遊びを楽しんでいます。

 6年生の社会科では、地域の方を講師としてお迎えして、室町文化の体験などをしています。この時には茶道に触れたり、草木染めをしたりという内容を行っています。その他にも、学習サポートやボランティア活動を通して、沢山の地域の方や、保護者の方に支えていただいています。

最後に、南流山地域の魅力についてお聞かせください

南流山駅

やはり「交通の便が良い」というのが第一にあるかと思います。「つくばエクスプレス」と「武蔵野線」の2つの路線が使えますので、都心方面はもちろんですが、埼玉方面にもスムーズに移動ができます。それから、新しい住宅地が多いですから、施設やお店にも近代的できれいなものが多いと思います。

江戸川河川敷緑地

自然という面では、学校から少し離れた場所ですが江戸川もありまして、自然の植物も多く見られます。公園も多くありますし、子育て世代にとってはバランスがよく取れていて、恵まれた環境と言えるのではないでしょうか。

流山市立南流山小学校 教頭先生インタビュー

今回、話を聞いた人

流山市立南流山小学校
教頭 三浦 敦さん

流山市立南流山小学校
住所:千葉県流山市大字木487
電話番号:04-7159-2521
URL:http://www.nagareyama.ed.jp/nanryusyou/

※2014(平成26)年7月実施の取材にもとづいた内容です。 記載している情報については、今後変わる場合がございます。

「やる気・げん気・こん気」を大切に、“共に生きる力”を育む。/流山市立南流山小学校/三浦教頭先生
所在地:千葉県流山市木487 
電話番号:04-7159-2521
https://schit.net/nagareyama/nanryusyou/