流山市立木の図書館 岡さん、荒木さん


流山市立 木の図書館
司書 岡さん、荒木さん

「木と共に本を読む」をコンセプトに、
人にも環境にもやさしい図書館

子どもから大人まで多くの本好きたちが集まる「流山市立 木の図書館」は、木造2階建てのふんだんに木をあしらった開放的であたたかなスペース。「小さな頃から本に親しんでほしい」と0歳児から参加できるおはなし会も毎週日曜日に開かれ、図書館スタッフの手づくりの本紹介コーナーも見る人を楽しませてくれる。そんな木の図書館の司書を務める岡さんと荒木さんに、図書館とこの街の魅力について聞いた。

木の図書館の概要を教えてください。

流山市立木の図書館インタビュー

2012(平成24)年4月29日にオープンした流山市立木の図書館は、もともと近隣にある東部公民館のなかの図書室の規模を大きくして独立させたものです。利用できるのは火曜日~土曜日は朝9時半から20時まで(時期によって19時まで)、日曜・祝日は朝9時半から17時まで。流山市民、市内在勤・在学のほか近隣市の方も本の貸し出しを行っています。休館日は祝日を除く月曜日、月曜日が祝日と重なる翌日、土日祝日を除く月の末日、年末年始、特別整理期間です。

流山市立木の図書館インタビュー

オープン時は約3万冊だった蔵書数も、昨年は約4万5千冊、今年度は書庫にあるものも含めると約6万冊と右肩上がりに増えています。ここから先はこの勢いで増えることはないと思いますが…寄贈本も(できれば状態のよいものを)常時受け付けております。流山市民の方であれば、流山市内で所蔵していない本も千葉県内から取り寄せるサービスもあります。

非常に特徴のある建物ですね。

流山市立木の図書館インタビュー

正面から見ると円形になっていますが、後ろ側は本棚の配置などを考えて四角い造りになっています。木のぬくもりが感じられる木造二階建てで、入ってすぐのロビーが2階への開放的な造りになっています。
円形の部分はガラス窓になっているので館内は非常に明るく、特に2階の窓下には絵本を並べているので、子どもたちは陽光がたっぷり差し込む場所で絵本に親しむことができます。太陽光発電設備や必要なときだけ明かりがつく「タスクアンドアンビエンテ方式」を採用し、雨水を庭への散水に再利用するなど環境に配慮した施設になっています。

流山市立木の図書館インタビュー

「木と共に本を読みましょう」というコンセプトのもと、柱にはカラマツ、床はナラなど様々な木を使用して、壁は漆喰です。オープン当初は入ると木の香りが漂っていましたが、3年目に入った今年はさすがに馴染んできたようです。でも「木の図書館」と呼ばれる通り、ふんだんに木が使われた落ち着いた温かい雰囲気はほかにはない特徴だと思っています。

流山市立木の図書館インタビュー

1階は地図や辞典などの参考資料室と閲覧室。この閲覧室は各机に間仕切りがついているので、小学生から大学生までの学生さんや大人の方まで幅広い方々に利用していただいています。2階は一般書コーナー、児童書コーナー、読み聞かせコーナー、AV視聴コーナー、新聞・雑誌コーナー、検索コーナー、そしてカウンターがあります。

流山市役所市民課出張所との複合施設なのですね?

はい。双方に来たついでに用事を済まされる方も多いようなので、便利に使っていただいているようです。また申請さえ出しておいていただければ、出張所がお休みの土日でも図書館の方で書類の受け取りだけはできますし、図書館が休みの日でも新聞だけは出張所の方で読めるようにしてありますので、そういう面でもお互い協力ができていて利用者の方にもメリットがあるかと思います。

毎週日曜日におはなし会を開かれているそうですね。

流山市立木の図書館インタビュー

毎週日曜日の11時~11時半の30分間、この読み聞かせコーナーで実施しています。年齢制限はありませんが、未就学児や小学生が多く来てくれています。手遊びからはじまって、スタッフが4、5冊の本を読むスタイルが定番です。予備の本も何冊か用意しているので、参加者の年齢などを見て、その場で読む本を変えることもあります。

流山市立木の図書館 読み聞かせおはなし会の様子

この読み聞かせスペースは一般の図書スペース側には壁がありますが、児童スペース向きには解放されているので、本を選びに来た小学生が何となく聞いていたり、大人の方も気軽に立ち寄ったりとオープンな雰囲気で実施しています。また絨毯の下は床暖房になっています。のんびりできるスペースで、館内にはオムツ替えや授乳ができる場所もあるので、0歳の赤ちゃんでも安心して遊びに来てほしいですね。

このほかにも東部公民館との共催イベントも多いようですね?

流山市立木の図書館 制作中の一コマ東部公民館での共催イベントのひとコマ
フォトフレームを制作している様子

年9回、工作教室や特別なおはなし会を東部公民館で開催しています。例えば7月は自由研究向けの科学系工作、8月はおばけ集会と称しておはなし会の後にポリ袋を使っておばけになったり、9月はどんぐりや松ぼっくりを使ってフォトフレームを制作、10月はハロウィーン工作として「ほうきとマントを作ろう」など季節に合った工作とおはなし会を実施しています。200~300円程度の実費だけをいただき、小学生のお子さん(保護者がいれば幼児も)20名前後を毎回募集します。工作といっても身近なものを使った簡単な制作で、全て図書館スタッフたちが企画して実施しているものです。そろそろ科学系工作などは専門家のアドバイスがほしいところです(笑)。

流山市立木の図書館 おはなし会(大人向けの部)「バースデーおはなし会」大人向けの部の様子

また毎年4月には「バースデーおはなし会」という少し大がかりなおはなし会も催しています。これは4月にオープンした木の図書館の誕生日記念ということで、赤ちゃん向け・小学生向け・大人向けと3部に分けておはなし会を開催するものです。特に「大人向け」は、いつも話してあげる側の大人たちも話をしてもらう楽しさを感じてもらおうと企画しました。ただただ絵本の世界を味わっていただけるよう、とてもユニークで楽しいイベントになっています。

人気のイベントなどはありますか?

流山市立木の図書館 紙飛行機競技会の様子紙飛行機競技会での一幕

どれもみなさんに楽しんでいただいているようですが、1月に毎年恒例で開催されている「紙飛行機競技会」はパパたちも多く参加するイベントです。まず紙飛行機の「ヘソ型」と「イカ型」の2種類の折り方を、図書館スタッフが模造紙を折りながら指導して、参加者のみなさんと一緒に作ります。そのあと東部公民館のお部屋を使って、子どもは2種類、大人は1種類を飛ばして飛行距離を競います。長く飛んだ方の距離を記録書に書くのですが、よくできたヒコーキだと10mほど飛んで壁に直接当たるものもあるほどです。来年2016(平成28)年1月には第4回目が開かれます。

南柏の子育て環境はいかがでしょうか?

やまびこ公園

流山市は「都心から一番近い森のまち」というキャッチフレーズの通り、とにかく緑が多くて自然豊かな街です。住宅街のなかにはやまびこ公園(正式には東部近隣公園)という大型の公園もあり、園内には林や木製アスレチックなどの遊具を有する芝生広場もあるので休日などには多くの親子連れが集まっているようです。

流山市立木の図書館インタビュー

市内には40か所以上の「赤ちゃんほっとスペース」や駅近の駅前送迎保育ステーションなど、子育てをサポートする施設も充実しているように思います。また近くには流山100か所めぐりにも紹介されている推定樹齢400年以上の見事な“しだれ桜”もあり、歴史のある寺社仏閣なども多いと聞いています。

多くの読み聞かせボランティアの方々が木の図書館にも本を借りにいらして、近隣の小学校などで読み聞かせを行っているというお話を聞くので、親御さんだけでなく様々な方が子どもに関わっているという印象です。また小・中学校での英語教育も力を入れているということで、洋書の絵本を探す方も時々いらっしゃいます。そういう意味で教育に対する意識の高い方が多いような気がしますね。

流山市立木の図書館インタビュー

最近は新しく建設されるマンションや住宅も増え、転入していらっしゃる方も多くお見受けします。プレママさんが育児書などを借りられる姿もよく目にするので、これから育児する方はお仲間が多くて子育てがしやすいのではないかと思います。

流山市立木の図書館インタビュー

今回、話を聞いた人

流山市立 木の図書館

司書 岡さん(左)、荒木さん(右)

所在地:千葉県流山市名都借313-1
電話番号:04-7145-8000
URL:http://www.subaru-shoten.co.jp/tosho/ki/

※2015(平成27)年9月実施の取材にもとづいた内容です。 記載している情報については、今後変わる場合がございます。

流山市立木の図書館 岡さん、荒木さん
所在地:千葉県流山市名都借313−1 
電話番号:04-7145-8000
開館時間:9:30~19:00(日曜日・祝日9:30~17:00)
休館日:月曜日(祝日の場合は翌日)、月末日(土・日曜日の場合は開館)、年末年始(12月28日~1月4日)、特別整理期間(年15日)
http://www.subaru-shoten.co.jp/tosho/ki/

流山市立向小金小学校 仁井山久夫 校長先生


流山市立向小金小学校
仁井山久夫 校長先生

地域と学校が一心同体で子どもを育てる
「夢と感動あふれる学校」

緑豊かな住宅地のなかにある、広々とした校庭の向小金小学校は、地域・学校・PTAが一体となって子どもたちを育てる温かな教育環境が整っている。「毎日の1時間ごとの授業の積み重ねこそが大切」と語る仁井山校長先生が目指すのは「夢と感動あふれる学校」。知識だけに頼らない「考える授業」を展開し、近隣の大学の留学生との国際交流にも積極的な向小金小学校の特色ある教育活動についてお聞きした。

向小金小学校の概要について教えてください。

流山市立向小金小学校インタビュー

本校は「流山市立東小学校」の分離校として1977(昭和52)年4月に開校いたしました。今年度は1年生から5年生までが各3クラスずつ、6年生が2クラス、たんぽぽ学級1クラスの計18学級、全521名の児童が毎日元気に通っております。今年は新校舎の工事も終了しましたので、新しい校舎を活用しながら教育活動に取り組むことができます。

本校では、魅力のある教育(学力・気力・体力)を柱に「生きる力」を育成し、「夢と感動があふれる学校」を目指しています。

目標達成のために、具体的にはどのような教育を実施されているのでしょうか?

流山市立向小金小学校インタビュー

「夢や感動」は、基礎となる学力が身についていなければ感じることはできません。本校は3分の1が50歳以上のベテラン教師が揃っていますので、学年ごとに日常的に話し合い、分かりやすい授業をするための情報共有や教材研究を通して、ベテランが若手にアドバイスをしたり、実際に子どもたちを指導している場面を見せたりしながら指導力の向上を図っています。

流山市立向小金小学校インタビュー

中学年以上になると塾に通う子どもたちが増え、どうしても知識量の多い子どもたちが活躍する授業になりがち。でも大切なのは「なんで?」「どうして?」と子どもたちが好奇心を抱き、結果「分かった!」「納得した」と思えるような授業ができること。それこそが学校が提案できる授業であり、夢と感動につながる教育活動だと思います。時にはグループで、2人組で、学習の形態を工夫しながら、毎日1時間ごとの「分かる授業」を丁寧にコツコツと積み上げていくことを大切にしています。

地域の方々との関わりが深いとお聞きしました。

流山市立向小金小学校インタビュー正門前の坂(通学路)

はい。この地域は流山市のなかでも少し飛び出したような地形になっていて、そのせいかもしれませんが非常に結束が強く、地域愛があるように思いますね。駅から歩いてくると、住宅街にもゴミひとつ落ちていない整った印象の街で、これは地域の方々の意識の高さと愛情の表れだと感じています。

流山市立向小金小学校インタビュー

毎日、子どもの登下校の見守りに多くのボランティアの方々が立って下さいますし、犬の散歩を兼ねた見守り「ワンワンパトロール隊」も結成されています。以前柏駅で通り魔事件が起きたときも、この地区の方々はすぐに動いてくださり子どもたちの見守りを買って出て下さったと聞いています。

また、毎週金曜日に、保護者や地域の方々がボランティアとして、子どもたちに読み聞かせを通して、本の魅力や語りの工夫について紹介していただいています。ボランティアの方々からは「子どもたちから元気をもらっていて逆に感謝です」と言っていただき、ほんとうに有り難いことだと思っています。

流山市立向小金小学校インタビュー

毎年、2学期の始めに防災訓練と引き渡し訓練を行っていますが、以前、学校だけでなく近隣の方も学校に集合して一緒に訓練を行いました。学校が避難場所になっているからでもありますが、そのときに町内の方々も点呼や避難経路などの確認を行い、地域全体の訓練にもなりました。また、行政と地域と学校が一体となって、防災のための会議を定期的に開き、いざという時のために備える体制を整えています。
学校と地域が分離せず、子どもたちには「いつも見守ってくれている」という感謝の気持ちがありますし、地域の方々も「地域の子どもを守りたい」「皆で育てよう」という気持ちがあります。学校としては本当に有難く感じています。

実際にはどのような交流があるのでしょうか?

流山市立向小金小学校インタビュー

まず向小金地区社会福祉協議会主催の敬老会や公民館の文化祭、自治会の納涼祭などの地域行事に、本校の吹奏楽部が参加して演奏を行っています。本校の運動会には近隣のお年寄りたちをお呼びして、1年生と一緒に競技をしていただくのですが、これは子どもたちのおじいちゃん・おばあちゃんという訳ではなく、純粋に地域の方々をお呼びしています。

流山市立向小金小学校インタビュー

毎年11月に開かれる学校主催の「ふれあいフェスティバル」では、1部で各クラスの成果発表が行われ、2部で子どもたちが歌を発表するのですが、そこに近隣の方々をご招待しています。また2月には「感謝の集い」を開き、学年ごとに「招待状係」や「プレゼント係」を決めて見守りボランティアや読み聞かせボランティアの方々をお招きし、日頃の感謝の気持ちを伝えます。毎年20~30人の方々にご参加いただき、なかには感動して涙を流している方などもいらして、とても気持ちのよい温かい交流が続いています。

「向っこオリンピック」とはどのような取り組みなのでしょうか?

流山市立向小金小学校インタビュー

「向っこオリンピック」は千葉県が子どもの体力向上のために行っている取り組みで、例えば「長縄連続8の字飛び」や「連続馬跳び」「ボールパスラリー」などの競技を、学期毎にで2種目決めて記録会を行います。クラスごとのチーム編成で、朝時間や休み時間を使って練習し、楽しみながら体を動かす取り組みになっています。

このほかにも水曜日は掃除を短くし、ロング昼休みとして長い時間まとめて遊ぶ時間を確保したり、月曜日は1時間目の前の20分間を外遊びの時間にして、子どもたちに外で遊ぶ機会をつくっています。6年生くらいになると女子は教室で過ごしたり、あまり身体を動かさなくなるのですが、1年生との交流を通してつながりができると誘われて一緒に外に遊びに出たりしています。6年生にとっては、1年生から頼られることで、最高学年としての自覚が生まれ、全体の手本となるよい変化がたくさん得られるようになります。

ほかにも「夢ミュージアム」などの特徴のある教育活動がありますね?

流山市立向小金小学校インタビュー

「夢ミュージアム」は上野にある「国立科学博物館」に協力をいただいて実現した学習プログラムで、博物館内の展示物を教材として4年生の子どもが自ら学習を深められるような取り組みです。

流山市立向小金小学校インタビュー

まず博物館内をグループで見学し、自分で取り組みたい研究テーマをひとり1つ選びます。そして2学期にもう一度科学博物館を訪れ、テーマに沿った本物の展示物を見て、関連資料も確認し、ボランティアの方に質問などをして研究を進めます。もちろん学校の図書室やパソコンなども使用して、さらに学習を深めます。これを11月のふれあいフェスティバルの成果発表のときに全員が発表します。

現在は科学博物館に足を運べるのは全2回なのですが、4年生のときに、この「夢ミュージアム」で自分で決めた研究テーマを掘り下げて調べる学びを経験することで、以降の5~6年生での調べ学習へ意欲が高められ、よい影響があると感じます。

近くにある「麗澤大学」との連携や交流はありますか?

流山市立向小金小学校インタビュー

毎年「麗澤大学」の留学生との交流会を開いています。主に5年生が留学生の出身国について事前に調べて、各国の文化や風習についてなどプレゼンを行っています。また同時に日本の文化、食生活や祭、遊びやマンガなどサブカルチャーの紹介なども行い、子どもたちにとっては自分の国を改めて見直すよい機会になっているようです。
留学生の皆さんは日本語を勉強されてはいるものの、コミュニケーションは英語が主流なので、「なかなか英語が通じない」などの経験が「どうしたら伝えられるだろうか」といったプレゼンの工夫や英語活動の意欲化につながっていると思います。

流山市立向小金小学校インタビュー

また今年は流山市の国際交流協会からの依頼があって、カルフォルニア州のレッドランズ大学の大学生やスタッフあわせて18名ほど本校を訪れました。当日、全校児童との交流会を開き、児童会の子どもたちが英語で、原稿を読むのではなく暗記をして学校紹介のスピーチをしたのです。これには向こうの学生や大学教授、私たちも感動しました。

南柏エリアの子育て・教育環境の魅力は?

流山市立向小金小学校インタビュー

まずとても静かで緑が多く、子どもを育てる環境としては非常に恵まれているという点。さきほども言いましたが、街も住宅地もよく整理され、整った環境で子育てができると思います。また地域の方々が子どもをとても大切にしてくださいますので、孤独感や孤立を感じずに子育てができるのではないでしょうか。

通っている子どもたち、親御さんたちの様子はいかがですか?

流山市立向小金小学校インタビュー

とにかく子どもたちが「素直」で「明るい」。これは子どもたちの素養ももちろんあるでしょうが、各家庭がしっかりしているからだと感じますね。また親御さんたちも、「学校に迷惑をかけられない」という気持ちの方々が多いので、だからこそ教師たちも「頑張ろう」「しっかり教育活動をしなければ」と気持ちが引き締ってよい相乗効果があるように感じます。
転入生が来ても、子どもも大人もみんな温かく迎える雰囲気があります。この春は中国からの転校生がありましたが、一生懸命日本語を習いながらすぐに馴染んでいました。PTAの方々も非常に協力的なので、助かっています。

流山市立向小金小学校インタビュー

今回、話を聞いた人

流山市立向小金小学校

仁井山久夫 校長先生

所在地:千葉県流山市向小金3-149-1
電話番号:04-7174-1320
URL:http://www.nagareyama.ed.jp/mukaisyou/

※2015(平成27)年9月実施の取材にもとづいた内容です。 記載している情報については、今後変わる場合がございます。

流山市立向小金小学校 仁井山久夫 校長先生
所在地:千葉県流山市向小金3-149-1 
電話番号:04-7174-1320
http://www.nagareyama.ed.jp/mukaisyou/

子育てサロン「HAPPY KIDS」 櫻井陽子さん


子育てサロン「HAPPY KIDS」
代表 櫻井陽子さん

笑顔とともにある子育てをサポート

子育て支援サロン「子育てサロン HAPPY KIDS」は、“子どもが楽しく参加できる“ことをモットーにしている。不安・悩みのつきまとう子育て世代にとって相談の場、また友達づくりの場としても機能している。笑顔が絶えず、サークルメンバー全員がつくりあげていく「子育てサロン HAPPY KIDS」の代表櫻井陽子さんに、活動内容をはじめ、船橋市の子育て環境についてお話を伺った。

最初に活動内容を教えてください

スケジュール

英語サークル、クッキングサークルの主宰、またハロウィンやクリスマスの時期にはイベントも開催しています。「子育てサロン HAPPY KIDS」が重きを置いているのは“親子で一緒につくる”こと。これまでに無添加石鹸、木工作品、天然虫除けスプレーなどもつくりました。他にも、子育てで悩んでいる方のために「子育てにはコツがある」という講座を開いています。

そもそも「子育てサロン HAPPY KIDS」を立ち上げようと思われたきっかけを伺えますか?

HAPPY KIDS

子どもが成長してくにつれ、親子の時間が少なくなってしまうものですが、そうした貴重な時間を楽しく、有意義に過ごせる場をつくりたいと思ったのが立ち上げたきっかけです。

保育の学校を卒業後、今日までたくさんの育児書を読み、子育て心理カウンセラー、親学アドバイザーの資格を取り、理論を実践する現場に生きがいとやりがいを感じています。今では「HAPPY KIDS」を通して出会う、たくさんのキラキラ輝く子どもたちの瞳に出合うたび、最高にHappyにさせてもらっています(笑)。そして感謝の言葉を伝えてくれるたくさんのお母さまに会うたびに「もっともっと勉強して今以上に居心地よいコミュニティ空間を作っていきたい」と思っています。

メンバーは、どのエリアの方が多いですか?

HAPPY KIDS

船橋市だけでなく八千代市の方もいらっしゃいます。周辺でマンションや分譲住宅の建設が進んでいることもあり、友だちをつくりたいという方も多いので、それを叶えられる場所にしたいですね。活動を通して感じるのは“子どもは自然と育っていく”という考えではなく“成長するために良い環境を与えたい”と子育てに臨んでいる方が多いこと。こうした子育ての姿勢は、この街の特徴かもしれません。

英語サークルの講師である岩崎MIA先生とは、どこで出会われたのでしょうか

HAPPY KIDS

実は、娘の同級生のお母さんで、いわゆるママ友ですね(笑)。英語を公用語として育ったMIA先生と出会ったことで、それぞれの得意分野を活かして何かできないかなと思いました。こうした縁をさらに広げていけば、さらに幅広い活動ができると考えています。

「子育てサロン HAPPY KIDS」の運営に関して、特に大切にされていることがあれば教えてください

HAPPY KIDS

“子どもたちの笑顔を引き出す”ことですね。英語サークルに関して言えば、学びの場というのではなく、楽しく遊びながら子どもたちが自然と英語に触れられる空間づくりを心がけています。参加した当初は、ただ立っているだけの子どもが、こちらの問いかけに英語で応えてくれるようになりました。楽しいと感じることが、長く続けていくためには欠かせない要素だと感じます。

これからの展望についてはいかがですか?

HAPPY KIDS

核家族化が進み、子育ての相談ができない方が増えてきました。これまでの経験や取得した資格を活かし、そのような方をひとりでも減らせるように活動していきたいですね。「子育てサロン HAPPY KIDS」はカルチャースクールではなく、みなさんがつくっていくサークルです。みなさんで話し合いながら、それぞれにとって楽しい時間になるサークルにしていければと思います。

この周辺で気に入っているスポット、また船橋市の子育てに関するイメージを聞かせてください

HAPPY KIDS

好きな場所ということでは、すぐ近くの「坪井近隣公園」は外せませんね。四季を感じられる公園ですし、広々としているので子どもたちを思いっきり遊ばせることができます。船橋市の子育てについてですが、「就園奨励費補助金」や「子ども医療費助成制度」をはじめ、船橋市には子育て世代をサポートする制度が充実していますから、子育てには熱心な自治体ではないかなと思います。

今回、話を聞いた人

HAPPY KIDS

子育て支援サロン「HAPPY KIDS」
櫻井陽子さん(左)
岩崎MIAさん(右)

URL:http://www.geocities.jp/happykids_123/
E-mail: happykids_enjoy@yahoo.co.jp

※記事内容は2014(平成26)年6月時点の情報です。

子育てサロン「HAPPY KIDS」 櫻井陽子さん
http://www.geocities.jp/happykids_123/

静かな雰囲気の中にある小学校

静かな雰囲気の中にある小学校/船橋市立坪井小学校 池田正人校長先生


船橋市立坪井小学佼
池田正人 校長先生

自然の中から学ぶ子どもの育ちを見守る

船橋市の北部にある「船橋市立坪井小学校」は、計画的に造られた新しい街の中にある小学校です。近年は児童数が増え、校内に活気が満ちているというこの小学校で校長を務める池田 正人校長先生に、学校の特徴や力を入れている取り組みについてお話を伺いました。

「坪井小学校」の歴史を教えてください。

船橋市立坪井小学校

本校は1975(昭和50)年創立で、2014(平成26)年に創立40周年を迎えます。正面玄関の前にあるヤマモモの木は開校初期の児童が卒業記念で植えたもので、今は大きな木に成長しました。今のところ40周年の記念行事などは検討の段階ですが、運動会や音楽会などの行事を40周年記念行事と銘打って、子どもたちに本校の歴史を感じてもらいたいと考えています。

船橋市有数の大規模校だそうですね。

船橋市立坪井小学校 生徒数

2004(平成16)年度には児童数が300人を割るくらいまで減少したのですが、その後、周辺の開発が進んできたこともあり再び増加してきました。2014(平成26)年度は32学級1,078名で、船橋市内では3番目の大規模な小学校になります。

大規模な学校ならではのご苦労もあるかと思います。

船橋市立坪井小学校 トロフィー

児童数が増えましたので、本校では校舎の増築工事が行われていまして、2015(平成27)年2月に完成する予定です。人数が多いため、校庭でボール遊びがしにくいといった面は確かにありますが、子ども同士切磋琢磨して成長していくというメリットもあります。本校では教育課程内のクラブ活動のほかに課外活動のクラブがあるのですが、音楽部、バレー部やミニバスケット部、陸上などの大会で優秀な成績を取っています。これも、お互いに競い合うことでレベルアップしている表れといえるのではないでしょうか。

どのようなことを目標に教育に取り組んでいますか。

船橋市立坪井小学校 目標

「自ら学ぶ意欲を持ち、心豊かでたくましい児童の育成」という学校教育目標を掲げ、「自ら学ぶ」という「知」、「心豊か」という「徳」、「たくましい児童」という「体」を教育の三本柱にしています。

学力の向上には、先生の指導の改善に力を入れています。最近は若い先生が増えてきましたので、子どもたちの思いや考え方を授業の中で引き出す方法を身に付けてもらっています。

心を養うという点では、校外学習で実物の土器に触れるなど本物を体験できる機会を増やすとともに、学校内でよい人間関係の構築を目指しています。週に一度、昼休みを延長してたっぷり遊べる「ふれあいタイム」という時間をつくっているのもその一環です。

体力面では、体育の日常化として、朝運動の時間をつくったり、休み時間や体育の授業のはじめの時間になわとびやランニングなどを取り入れ、基礎体力の向上を目指しています。

「ふれあいタイム」ではどのようなことをしているのでしょうか。

船橋市立坪井小学校 グラウンド

毎週水曜日は昼休み後の清掃の時間を昼休みに組み込んでいます。これを「ふれあいタイム」と呼んでいますが、クラスの友達だけでなく、他のクラス、他の学年の子どもたちといっしょに遊んで、お互いに知ってほしいという目的があります。実際に、1年生と6年生が一緒に遊んでいるなど、クラスや学年の枠を超えて遊ぶ姿がみられます。

船橋市は英語特区に指定されていると伺いましたが、どのような授業を行っているのですか。

船橋市立坪井小学校 廊下

小学校5年生と6年生には全国で英語の授業が行われていますが、船橋市では1年生から英語の授業を行っています。時間的には20分と短いのですが、外国語指導助手(ALT)の先生と担任が協力して、ゲーム感覚で英語を学ぶ体験をしてもらっています。店先の野菜の名前やレストランの料理の名前、色・形・動物の名前、あいさつなど、日常のシーンを題材に英語を学ぶことができますので、子どもたちも楽しんでいます。

隣に大きな公園がありますが、授業で活用することはあるのですか。

坪井近隣公園

本校は隣接して「坪井近隣公園」がありますので、授業でも有効に活用しています。図工の授業ではここで写生をすることもありますし、3年生で学区探検という授業があるのですがこの時間に公園内を歩いたりします。マラソン大会で「坪井近隣公園」を使うこともあります。

地域の方との連携はどのようなことをされていますか。

千葉県船橋市坪井東

地域の方には、毎朝、スクールガードとして子どもたちの登下校を見守って頂いています。また、低学年の授業に昔の遊びを体験する時間があるのですが、地域のお年寄りの方にお手玉とかけん玉を教えていただいています。本校は周辺に畑がたくさんあります。校庭の北側の畑をお借りして、野菜作りも行いました。去年は大根やトウモロコシ、船橋特産の小松菜が収穫できました。

保護者の方のご協力にはどんなことがあるのでしょうか。

船橋市立坪井小学校 正面

PTAが主催するバザーが行われていますし、運動会などの行事のお手伝いなどもして頂いています。
保護者の方は、お子さんが学校でどのように過ごしているのか気になることだと思いますので、学校の公開も力を入れています。授業参観は平日と土曜日に行っていますし、運動会など大きな行事は、どなたでもいらしてくださいというスタンスで広く公開しています。

船橋日大前エリアの魅力を教えてください。

船橋市の住宅街

私は30数年前にも本校に勤務していたのですが、その頃は学校の周辺は森が広がっていました。東葉高速線の開通により東京都心へも直結するようになりましたので開発が進み、現在は、船橋を代表する美しい街並みが広がる都市に成長しました。一方で少し離れると、今も自然がたっぷりと残っています。夏になると「坪井近隣公園」では蛍を見ることもできます。このように都会的なところと自然が共存していることがこの地域の宝物だと思います。

船橋市立坪井小学校 正門

今回、話を聞いた人

船橋市立坪井小学校

池田 正人 校長先生

子どもたちの様子を見に毎日学校を回り、成長の様子を感じるのが楽しみとおっしゃる、やさしい笑顔が印象的な先生でした。

住所:千葉県船橋市坪井町747-1
電話番号:047-463-1416
http://www.city.funabashi.chiba.jp/gakkou/0001/tuboi-e/index.html

※記事内容は2014(平成26)年5月時点の情報です。

静かな雰囲気の中にある小学校/船橋市立坪井小学校 池田正人校長先生
所在地:千葉県船橋市坪井町747-1 
電話番号:047-463-1416
http://www.city.funabashi.lg.jp/gakkou/0..

幅広い年齢層が利用できる公共施設

青葉台コミュニティハウス 本の家 鈴木裕子さん


青葉台コミュニティハウス 本の家
館長 鈴木裕子さん
副館長 岡﨑紀子さん

地域に根差した新しいコミュニティの場
「青葉台コミュニティハウス『本の家』」

「青葉台コミュニティハウス『本の家』」は、小さなお子さんから学生、仕事帰りのサラリーマン、定年退職された方まで幅広い年代の方々が集う街のスポット。駅からも近く、市立図書館の本の受け取りや返却もできるので、ますます便利に進化しています。そんな「青葉台コミュニティハウス『本の家』」について、館長の鈴木裕子さんと副館長の岡﨑紀子さんにお話を伺いました。

まず始めに、「コミュニティハウス」について教えてください。

青葉台コミュニティハウス 本の家

鈴木裕子館長:横浜市の地域住民の誰もが、図書の閲覧や貸し出し、地域のグループやサークル活動などで利用できるように設置されたものです。近隣の住民の皆さんのために、コミュニティハウスは存在しています。横浜市だと多くが学校型コミュニティハウスと言って、学校の一部分を借りて図書を置いたり、自由に使えるお部屋が何室かあります。それよりも規模の大きなものが地区センターで、そこには卓球やバトミントンができる体育室があったり、会議ができるお部屋も充実しています。「青葉台コミュニティハウス」はその中間みたいな規模ですね。

「青葉台コミュニティハウス『本の家』」の沿革、概要について教えてください。

青葉台コミュニティハウス 本の家

鈴木裕子館長:以前ここは区にひとつずつあった青少年図書館でした。この地が青葉区ではなく、まだ緑区だった1972(昭和47)年に、「緑区青少年図書館」として開館しました。区制が変わって「青葉区青少年図書館」になり、1999(平成11)年5月に「青葉台コミュニティハウス『本の家』」となりました。増設して部屋を増やして、エレベーターをつけました。元々青少年図書館だったということもあり、絵本がたくさんありますね。地域のサークルや団体の活動拠点としての役割と、地域の図書館としての役割を併せ持った施設です。

青葉台コミュニティハウス 本の家 インタビュー

鈴木裕子館長:コミュニティハウスは、全部で3階建ての建物となっており、3階には図書室が3部屋と学習室があります。図書室は大人向けの一般室、郷土に関する郷土室、子ども向けの絵本やお母さん向けの家庭の本が置いてある児童室がありますね。2階には入ってすぐに事務室と交流コーナーがあります。交流コーナーは自由におしゃべりができたり、館内では「交流コーナー」のみ飲食が可能です。1階には、多目的室という大きなお部屋と小会議室の2部屋あります。2階の中会議室と1階の多目的室と小会議室がサークルや団体にお貸しする部屋です。また、青葉区では市立図書館の本をホームページで予約して、各地区センターなどで受け取りや返却ができるサービスがあり、青葉台コミュニティハウスでもそのサービスを行っていて、大勢の方が利用されています。

「本の家」では、どのような種類の書籍が充実しているのでしょうか。

青葉台コミュニティハウス 本の家

岡﨑紀子副館長:元々青少年図書館だったので、子どもの絵本や紙芝居は充実していて、ご家庭での読み聞かせにもピッタリです。「青葉台コミュニティハウス『本の家』」になってからは、一般のお客さま向けに小説などの読み物も充実させています。話題の本や人気作家の新刊本などを中心に、アンケートやカウンターでのお客さまの声から本を選んでいます。

青葉台コミュニティハウス 本の家

鈴木裕子館長:図書館ではないので、すべての本を網羅しているわけではありません。限られた予算の中で、地域のニーズに合わせて本を選定しないといけないので、そこが一番悩ましいところですね。今話題になっている芥川賞を受賞したピース又吉さんの『火花』については、現在40人待ちです。市立図書館で借りることもできるのですが、そちらは何千人待ちという状態ですので、両方に予約をして早く順番が回ってきた方で借りるように、みなさん上手に利用されています。

通常の図書館と異なる点や、コミュニティハウスならではの魅力について教えてください。

青葉台コミュニティハウス 本の家

鈴木裕子館長:すべての分野を網羅しているわけではないですが、利用者のニーズに合わせた本の選定や、お客様一人一人とのコミュニケーションを大切にした丁寧な対応を心掛けるようにしています。「こういう本を読みたいんだけど、どんな本がいいかしら」と聞かれて、スタッフが一緒に選んであげたりなど、細やかな対応ができることが魅力だと思います。

青葉台コミュニティハウス 本の家

鈴木裕子館長:大きな図書館と違って、適度な広さなので選びやすく、またお母さんの本とお子さんが読む絵本を一緒の場所に配置することで、親子で揃って読書ができるなど、小さな配慮から、徐々にできることを増やしていきたいと思います。

イベントや、サークル活動等でも異なってくるかと思いますが、ご利用されている方々の年齢層などについて教えてください。

青葉台コミュニティハウス 本の家

鈴木裕子館長:利用者の数は地区センター並みに多く、1日300人前後の利用があります。こちらでは、一般男性、一般女性、幼児、小学生、中学生、高校生で統計を取っているのですが、その中では一般女性が一番多いですね。夏休み期間に入ると図書の利用で、小中学生の利用が増えてきます。

イベント、サークルなども開催されていますが、これまでどのような講座が開かれたのでしょうか。人気の講座や、参加者の方々からいただいている参加した感想などについても教えてください。

青葉台コミュニティハウス 本の家 インタビュー

鈴木裕子館長:「音楽の部屋」と言って、年に4回、週末に11時から12時まで多目的室でコンサートを行っていて、出演者の皆さんには、ボランティアで演奏していただいています。クラシックからジャズなどジャンルはさまざまです。こちらで活動しているマンドリンやギターアンサンブルのサークル、近所の学校のブラスバンドを呼んだり、またプロの方をお呼びすることもあります。これはとても好評で、みなさん喜んでくださいます。もう6年くらい続いているイベントです。

青葉台コミュニティハウス 本の家

鈴木裕子館長:聞いているだけではなく、みんなも一緒に歌おうと、「歌声広場」を開催しています。ここで活動をしている「オヤジサウンズ」というギターアンサンブルのサークルや、「ティータイムハーモニー」というコーラスのサークルの方々が伴奏してくださり、みんなで歌います。「上を向いて歩こう」など昔懐かしい歌を何十曲も歌います。これは年2,3回の開催ですが、「毎月開催してほしい」と言われるほど人気です。

親子で参加できる「おはなしの部屋」や子どもたちが主体の「こども科学教室」なども開催されていますが、それぞれの活動内容について教えてください。また、春休みや夏休みなど、長期休暇で特別に開催されるイベント等もあるのでしょうか。

青葉台コミュニティハウス 本の家

鈴木裕子館長:「おはなしの部屋」は年に19回、午前中は10時半から、午後は3時から30分間、お子さんが楽しむだけでなく、お母さんにリラックスしてもらったり、お母さん同士で情報共有をしてもらったり親子でほっこりできるような場です。コミュニティハウスが立ち上がった時から活動されている「おはなしひなたボッコ」というサークルの皆さんが、大型絵本や紙芝居、パネルシアターや手遊びなど30分間飽きさせないようにいろんなことをして楽しませて下さいます。午後からの開催は幼稚園の帰りでも寄れるので、好評ですね。

青葉台コミュニティハウス 本の家

鈴木裕子館長:小学生向けの講座は夏休みや冬休みに行います。「こども科学教室」は夏休みの小学生向けで、「自由工作など一石二鳥になったらいいよね」ということで開催しています。定年退職された方々がボランティアで行っている地域団体の「ひととゆめのネットワーク」の皆さんが来てくださいます。ソーラーカーや天体望遠鏡を作ったり、毎回違ったテーマで行っています。このイベントは、よくお父さんが参加されていますね。お父さんとお子さんで仲良く作っています。

青葉台コミュニティハウス 本の家

鈴木裕子館長:小学校の長期休暇中にはそのほかにも夏の思い出をスクラップブックにするイベントや、毎年開催している勾玉作りなどがあります。勾玉作りは、「埋蔵文化財センター」の方が四角い削れる石を持って講師で来てくださり、棒やすりで勾玉の形に削って、リリアンの紐をつけてくれます。そのほかにも、こどもの手芸教室を開催して、モール人形を作ったり、カルトナージュをやってみたりと、いろいろおもしろいイベントを開催しています。

街の方々も巻き込んでのイベント企画もあるのでしょうか。

青葉台コミュニティハウス 本の家 インタビュー

鈴木裕子館長:毎年秋にサークル発表会と展示会を、交互に開催しています。2014(平成26)年は、ちょうど区政が20周年だったので、展示会で昔の青葉台の写真を展示したり、即売会を行ったりしました。その時も地域の方がたくさん来てくださいました。2015(平成27)年は発表会なので演奏やダンスの発表の場となります。今から楽しみにしています。

※2015(平成27)年の発表会は終了しております

コミュニティハウス内にある学習室の利用について教えてください。

青葉台コミュニティハウス 本の家

鈴木裕子館長:学習室は34席あって、皆さん真剣に学習に取り組んでいます。ここで勉強すると試験に受かるというジンクスがあるくらいです。中学生は夕方6時まで、高校生以上は閉館の夜9時まで。中学生は部活がありますから、夏休みに利用が増えていますね。大学生や受験生、一般の方で資格を取るための勉強や、シニアの方で朝から勉強されている方などさまざまです。朝9時から開館なのですが、夏休みには朝の学習室目当てで長蛇の列ができます。満席になった時は、中会議室を開放して対応しています。

周辺の街の魅力や、子育てエリアとしての魅力についても教えてください。

桜台公園

鈴木裕子館長: 子育てや教育に熱心な方が多いと思います。コミュニティハウスでは「おはなしの部屋」を開催したり、月曜日に福祉保健センターの子育てセンターに会場を提供して、小さいお子さんをお持ちのお母さんの「子育て相談」を開催しています。近くの「青葉台地域ケアプラザ」でも子どものお部屋があったり、「青葉区地域子育て支援拠点 ラフール」があったりと、子どもを連れていけるところはたくさんありますね。公園もあるので、子育てエリアとしてはとても良い街ではないかなと思います。

青葉台コミュニティハウス 本の家

岡﨑紀子副館長:こういう施設を利用される方は多いので、文化的な関心は高いと思いますね。住んでいる方がこういう施設を利用しようと思われているということは、意欲を持って生活されていることの現れだと思います。

青葉台コミュニティハウス 本の家

※記事内容は2015(平成27)年7月時点の情報です。

青葉台コミュニティハウス 本の家 鈴木裕子さん
所在地:神奈川県横浜市青葉区青葉台2-25-4 
電話番号:045-981-1400
開館時間:9:00~21:00(日曜日、祝日は~17:00)
休館日:月末、年末年始(12/28~1/3)、図書整理期間
https://yokohama-shisetsu.com/aoba/

フランスパンが美味しいベーカリーカフェ

ドイツパンが美味しいベーカリーカフェ/Bakerycafe COPPET 奥山誠さん


Bakerycafe COPPET
店長 奥山誠さん

サザンオールスターズも食べた!?
地域に愛されるコペのパン

県道18号の桜台交差点にある「Bakerycafe COPPET(ベーカリー コペ)」は、30年以上地域に愛されてきたパン屋さん。毎日焼く50種類ものパンを目当てに、お客さんの足は途絶えることがない。イートインもあり平日は地元の主婦の皆さんの憩いの場としても利用されている。店内にはお店のキャラクター「コペニョン」がいたり、小学校の社会の授業の教材として活用されていたりと、パン以外にも話題の絶えないお店だ。そんな「Bakerycafe COPPET」について、2代目店長の奥山誠さんにお話を伺った。

まず始めに、この青葉台エリアにお店をオープンしたきっかけについて教えてください。

店主

僕は2代目で、先代がこの地で「Bakerycafe COPPET」を始めました。この店自体は30年の歴史があり、2015(平成27)年で代替わりをしてから13年目になります。僕とこのお店との出会いは、高校生の時でした。当時「将来何になろうかな」と悩んでいたときだったのですが、ある日姉が買ってきたコぺのパンを食べた瞬間に「おいしい!これだ!」と直感したんですね。気付いたときにはアルバイトとして応募をしていました。

パン陳列全体

高校を卒業した後、専門学校に行き、「Bakerycafe COPPET」に就職しました。それからずっとこのお店でパンを販売しています。長いようですがあっという間ですね。「コペ」という名前は、スイスにあるレマン湖の近くのコペ村が由来です。先代がそこを訪れて、すごく素朴な村だと気に入り、「コぺ」という名前をつけたと聞いています。

お店に来られる方は、周辺にお住まいの方が多いのでしょうか。また、年齢層などについても教えてください。

黒板

時々都内から買いに来て下さる方もいるのですが、だいたいはこの周辺にお住まいの方ですね。年齢層は40歳前後で、9割の方が女性です。ファミリー層が多いので、休みの日には朝から子どもたちが走って買いにきたりします。買ったパンをその場で食べられるイートインも完備しているので、焼きたてのパンをその場で召し上がっていただくことができますよ。おかわりは一律200円で別のドリンクに変更可能です。平日は主婦の皆さんが来て、楽しくおしゃべりをしていますね。青葉区は子どもが多いので、ベビーカーで来店されるお客さんも多いですよ。

フランスパン

また、お年寄りの方もよくご来店されます。皆さん知識が深いので、僕よりマニアックなフランスパンの食べ方を知っていたりするんですよ。お話を聞くと、バブル時代にドイツなどのヨーロッパによく行かれていたそうです。

コペ新聞

そのほかにも、「横浜市立青葉台小学校」の3年生の社会科で、11月初めから12月終わりまでの1ヵ月間、コペを研究する授業にあててくれています。コペを題材にして、スーパーマーケットにある袋に入ったパンとの違いや、コぺのパンの作り方など、いろいろな視点で社会というものを考える授業です。研究結果の成果物はどれも素晴らしく、また子どもたちの目はキラキラしていて、僕としても嬉しい夢のような時間でしたね。

販売されているパンの種類や、販売時間などについても教えてください。

クリームパン

営業時間は朝7時半から夜7時半まで。カフェは朝9時から夕方6時までとなっています。パンは50種類前後ですね。一番人気なのはクリームパンです。ベースになるものと季節ごとに楽しめるものとがあります。デニッシュやカレーの具材など、パンの1割くらいが季節ごとに変わります。

ポパイ

土日は家族連れが多いのでお惣菜のパンや、子どもたちが好きそうなキャラクターのパンを多く作っています。お惣菜は11時から12時にかけて焼きたてを出すようにしているので、それを目当てに来てくださる方もいます。また、朝食に焼きたてを召し上がっていただきたいと思い、土日は朝7時半くらいに焼きたてのフランスパンも提供しています。

青葉台周辺エリアの飲食店とコラボもされていますが、このような企画を始められたきっかけについて教えてください。また、このような取り組みにより、お店同士の関係など変化はありましたか。

コロッケサンド

先日、コぺとイタリアンのお店とラーメン屋さんの3軒で、ミュージシャンが同時にライブを開催しました。「街のBGMプロジェクト(仮名)」と名付けているイベントです。そのほかにも、「シュタットシンケン」というドイツソーセージを作っているお店があるのですが、そのお店で出すホットドックのパンをコぺで作っていたり、ステーキ屋さんとは、大きさや具材を話し合ってハンバーガーを一緒に作りましたね。また、コぺのカツサンドのカツやコロッケ、メンチカツはお肉屋さんに作ってもらっています。カツはヒレカツの特注で、パンのサイズに合わせて作ってもらっていて、お店同士本当に仲がいいですね。

サンドイッチ

きっかけは東日本大震災で、商店街が静かになってしまったことです。何ができるかわからないけど、集まって話をしようということで、青葉台でフェイスブックでつながった人たちとAFF(青葉台で「face to face」)という会を立ち上げました。今でも年に5、6回、80人ぐらい集まります。目的は特になく会って話をするという感じです。

「Bakerycafe COPPET」ならではのイベントについて教えてください。

店全体

音楽のライブのほかに落語ライブも開催しました。僕自身、落語が好きで、歌でライブができるなら落語でもライブができるんじゃないかと考えました。この話をお客さんにすると、アマチュアで落語をやっている方を紹介してもらうことができて。お店を閉めてから、店の真ん中に高座を作って、囃子をかけて、とっても面白かったです。そういうイベントって都内に出ないと行けなかったりするので、子どもを連れていける距離でイベントが開催されるのはすごく嬉しいと、そんな声もいただいています。平日の夜なので、働いている方も仕事帰りに寄ってくれます。コぺでのイベント開催がきっかけで、周辺のいろいろなお店でもさまざまなイベントを開催するようになりました。

壁

起爆剤としての役目は終わったかなと思い、イベント自体は今お休みしているところです。朝から仕事して、イベントをやると、最終的にお店を閉めるのが夜11時くらいになってしまいます。一時期、毎月開催していた頃、スタッフがくたくたに疲れてしまって、今はお休みをしています。

パン

そのほかにラジオ番組も持っています。「FMサルース」という青葉台のコミュニティラジオがあって、土曜日の夕方6時から「Bakery cafe COPPET Presents 佐々木優太のミュージックデニッシュ」という音楽番組を放送しています。プロデューサーがその時間が空いたのでラジオ放送をやらないかと声をかけていただき、始めました。ミュージシャンの佐々木優太さんがパーソナリティを務めています。番組内に「今日のコペパン」というコーナーがあり、佐々木優太さんが食べて音楽で表現するんです。「Ustream」でも見ることができますよ。

近くには、「桜台公園」。少し足を伸ばせば、「もえぎ野公園」と自然も豊かですが、奥山さんがオススメする、パンを片手に楽しむ周辺エリアの散策について教えてください。

サンドイッチ

「桜台公園」という桜がきれいな公園があります。その公園には、池があったりと起伏がある公園なので散歩には向いていますね。この交差点(桜台交差点)から桜のトンネルができるので、春はとてもきれいです。また、商店街にもいろんなお店があるので、一軒一軒回ってみるのも楽しいかもしれません。

メロンパン

「もえぎ野公園」もやっぱり起伏がある公園で池に桟橋があるんです。桜の季節はコぺでパンを買ってそこで召し上がる方が本当に多いですね。

「コペニョン」というキャラクターが人気だそうですね。

コペニョン

昔からコペニョンっていう存在しないキャラクターがいたんです。心のきれいな人にしか見れないというキャラクターです。仕事をしていて、誰もいないところでガシャンって音がすると「今のはコペニョンの仕業だ!」とか、お客さんが来ないと「コペニョンがドアを閉めているんじゃないか」と、先代からそんな話がありました。

コペニョングッズ

2年くらい前に「コペニョン」を描写するとどうなるだろうと、スタッフが考えてきたんです。同時に絵本も描いてきてくれたので、原画を写真にとってフォトブックにしました。すると、とても人気が出て、コペニョンストラップを販売すると、1週間もしないで完売してしまいました。「コペニョンろうそく」や「キーホルダー」、「シール」もあります。周辺の小学生はみんな知っていると思います。

サザンオールスターズの『ピースとハイライト』のPVでお店を使われたそうですね。

パンスライス

サザンオールスターズのメンバーの方がコぺを知っていたみたいで、スタッフの方が見に来られたんです。その方から「急な話ですが、4日後にコぺで撮影がしたい」とお願いされたのですが、指定の日が営業日だったので、「撮影はできません」と伝えると、撮影に訪れるのは、「サザンオールスターズ」なんだと。即「どうぞ」と承諾しました(笑)。実際に来るまでは信じられなかったです。当日、メイクさんやスタッフの方々も多く、撮影中は同じ空間にいるけれど不思議な距離を感じましたね。

食パン

撮影が終わってから熱狂的なファンの方が来店されました。しばらくは撮影に使ったトレーを飾っていたのですが、その写真を撮っていましたね。今は飾っていないので、もしかしたらお客さんは知らず知らずにそのトレーを使っているかもしれません。本当に夢のようでした。

長年お店を営まれてきたからこそ感じる、周辺エリアの魅力について教えてください。

桜台エリアの街並み

街が本当にきれいですよね。よく壁面に落書きがある街もありますが、青葉台にはありません。朝5時くらいに、この辺りの有志の方がゴミ拾いをしてくださっているんです。そのような常に街をキレイにするということに関心の高い方が多いと思います。そのほかにも、青葉区は男性の平均寿命が長いことでも知られていますし、小学校など教育施設も充実していて、お年寄りも子どもも一緒に共存して暮らしている街です。美術大学や体育大学もあるので若者も多いですね。緑も多く自然環境にも恵まれています。

店主

※記事内容は2015(平成27)年7月時点の情報です。

ドイツパンが美味しいベーカリーカフェ/Bakerycafe COPPET 奥山誠さん
所在地:神奈川県横浜市青葉区青葉台1-29-3 
電話番号:045-983-5176
営業時間:ベーカリー 7:30~19:00、カフェ 10:00~17:00
定休日:水曜日、第2、第4火曜日
https://445.co.jp/coppet/index.html

永山フェスティバル 荒木喜美子さん


永山フェスティバル
実行委員長 荒木喜美子さん

市民祭を通して発見できる、愛される街「永山」の魅力とは

2014(平成26)年9月20日と21日、好天に恵まれた週末の2日間に、小田急・京王「永山」駅の南側ペデストリアンデッキと公民館ビル「ベルブ永山」を主会場として開催された、「永山フェスティバル」。このフェスティバルは今回で17年目を迎え、原点である「葉月祭り」を含めれば30年以上続いている市民祭。多摩永山エリアでは最大のお祭りでもある。 今回は2014(平成26)年の会場の様子の写真を交えながら、フェスティバルのこれまでの歴史、多摩永山エリアの魅力などについて、実行委員長である荒木喜美子さんにお話をお伺いしました。

2014(平成26)年で17回目を迎えたという「永山フェスティバル」ですが、概要や歴史について教えてください。

ベルブ永山「ベルブ永山」

「永山フェスティバル」の前身としては、もともと「多摩公民館」で活動している市民団体が発表の場として開催していた、「葉月祭り」というものがありました。

それが1987(昭和62)年に、「ベルブ永山」ができ、公民館が移転してきましたので、「葉月祭り」についても、ここでまた同じことをやろう、ということになったのですが、せっかく駅前に移ったことですし、「公民館の利用団体だけの発表ではもう市民はついてこない」という意見もありまして、もっと広く、市民が参加できるものにしようという話になりました。

永山フェスティバル 実行委員長インタビュー

実はもともと、「グリナード永山」で独自にやっていたお祭りがあったのですが、「別々に開催するのはもったいない」という話しになり、「グリナード永山」の事業者である「(株)新都市開発センター」にも賛同していただき、「永山フェスティバル」という一つのお祭りとして、スタートしたんです。

そのお祭りが、「ベルブ永山」のオープンと同時に、1年目の夏に開催されました。その後、開催時期が見直され、今は9月の後半の土日に開催するようになり、「葉月祭り」も含めますと、今まで30回以上開催している恒例のお祭りとなりました。

市民、行政、民間が一緒にお祭りをやるというのは珍しいですね。企画や実行についても、やはり三者が一体になって行っているのでしょうか?

永山フェスティバル

そうですね。出演者、公民館、事業者からそれぞれ、実行委員会のメンバーが集まり、参加団体については市の広報で呼びかけて募っています。

私自身は、もともと消費者団体等連絡会(消団連)に所属していまして、「永山フェスティバル」に参加して以降、企画運営委員会にも所属しています。消団連としましては、出演ということではなくて、ごみの分別やリユース食器使用の推進など、裏方としての仕事をしています。

フェスティバルでは音楽演奏や舞踊を中心に、さまざまなステージや企画が盛りだくさんですが、こちらの出演・出展は、多摩市民の方限定なのでしょうか?

永山フェスティバル 実行委員長インタビュー

市民だけということはないですね。基本としては多摩市民なんですが、市民枠だけではなく、市外の方からも募集を行っています。市民や市外の方、色んな世代の方が「永山フェスティバル」に参加して頂いているので、さまざまなコンテンツが揃い、毎年、委員含め開催を楽しみにしています。

フェスティバルの全体のテーマ、狙いはどんな点にあるのでしょうか?

永山フェスティバル

どんな方でも気軽に来て頂けるようなフェスティバルを目指しています。とは言いましても、やはり基本的には、近くにお住まいの方という点は意識していますね。

テーマは毎年企画委員会で考えているものがありまして、今年のテーマは40周年にちなんで、「まちびらき永山」というテーマに沿って行いました。毎年テーマの言葉は変わっていきますけれども、永山の活性化というのが最大の目的ですので、最終的にはその点を意識したものになっています。

ショッピング施設である「グリナード永山」の方々も参加、協力されているということですね。

永山フェスティバル「グリナード永山」

そうですね。「グリナード永山」の方では、会場としての協力はもちろんですが、出演者としましても、ヤマハ音楽教室「スガナミ楽器」の方もエントリーしていますし、「毎日文化教室」の方で練習されている皆様も、沢山出演されています。スポーツクラブ「NAS永山」の方も出ていますね。「グリナード永山」の店舗の方も、お店以外に露店を出してくださったりしています。特に今年は「永山40周年」ということでしたので、露店の数は例年よりも多かったですね。

これまで長くフェスティバルを開催していらっしゃいますが、街や市民の方同士の結びつきに、どのような変化がありましたか?

永山フェスティバル 実行委員長インタビュー

「フェスティバルによって変わった」というような大げさなことは言えませんけれども、出演してくださる皆様は、ここに出るということを、名誉に感じてくださっているみたいですね。出ることでサークルのステータスが上がって、名前を知ってもらえる、という面はあるかと思いますし、もちろん、ここでサークル同士の知り合いも増えて、いろんなところに、新しいつながりが増えていくということはあるかと思います。

数多くのブースやステージが目白押しですが、特に名物になっているステージなどはあるでしょうか?

永山フェスティバル 実行委員長インタビュー

ステージは「グリナード広場ステージ」が一番人気でして、中でも、子どもたちが出るイベントは沢山の人が見に来られて、盛り上がりますね。「永山高校」の吹奏楽部の演奏も毎年、市民が楽しみにしているもので、とても盛り上がります。全国大会に出場するほど、有名なクラブなんですよ。

そのほかですと、「スマイルキッズバトンクラブ」や、「多摩太鼓」さんも人気がありますね。毎年沢山の方が見に来られています。

2014(平成26)年は「まちびらき40周年」の年ということですが、今後「こんな街になっていけばいいな」という思いはありますか?

永山フェスティバル 実行委員長インタビュー

やはり、市民同士の「つながり」がより一層深まっていけばいいですね。40周年という歴史ある永山はどうしても高齢者が多くなってきています。これを肯定的に捉えて、市民同士がつながって、温かい気持ちになれるような街になればいいかな、と思っています。最近は新しいマンションがどんどんできて、若い方も入ってきていますから、そういった皆さんも巻き込んでいきたいですね。

フェスティバルの将来については、「永山」駅前の京王線・小田急線などの商業施設も含めて、みんながひとつになって、もっと盛大なお祭りにしていければいいな、と思っています。

最後に、永山エリアの魅力についてお聞かせください

永山フェスティバル「小田急永山駅」

私は1972(昭和47)年からずっとここに住んでいますが、多摩永山エリアは本当にいいところですよ。人は優しいし、緑は多いし、みんなそれぞれ、つながりを求めて積極的に動いていますし、とてもいきいきとしています。都心に出かける時には、「新宿」に出るまでがすごくスムーズですし、私は車を持っていませんが、それでも全然大丈夫です。

馬引沢南公園「馬引沢南公園」

ニュータウンはどこに行っても坂が多いので、そこは少し苦労することもあるかもしれませんが、道幅も、歩道の幅も広いですし、歩道が車道と別になっているところも多いです。車が入って来られないような公園もあって、「子どもを遊ばせる時にも安心」とおっしゃるお母さん方は多いですね。

これからは若い方、お子さんを連れた方にも沢山、永山に住んでいただいて、永山をさらに活性化していただきたいな、と思っています。

永山フェスティバル 実行委員長インタビュー

今回、話を聞いた人

永山フェスティバル

実行委員長 荒木喜美子さん

永山フェスティバル
URL:http://nagayamafestival.blog.fc2.com/

※記事内容は2014(平成26)年10月時点の情報です。

永山フェスティバル 荒木喜美子さん
所在地:東京都多摩市永山1−4 
http://nagayamafestival.blog.fc2.com/

ヴィヴァーチェ諏訪児童館 原進さん


ヴィヴァーチェ諏訪児童館
多摩市役所子ども青少年部児童青少年課 諏訪児童館 館長 原進さん

地域との連携を大切に、子どもたちが育つよりよい環境を
追求し続ける「ヴィヴァーチェ諏訪児童館」

30年以上もの間、地域の子どもたちや子育て世代の憩いの場として慕われている「ヴィヴァーチェ諏訪児童館」。地域と連携したさまざまな取り組みや、子育て世代に役立つ企画など、常によりよい子育て環境の追及をし続ける児童館です。今回は、多摩市役所子ども青少年部児童青少年課 「ヴィヴァーチェ諏訪児童館」館長の原進さんにお話を伺いました。

施設の概要を教えてください。

ヴィヴァーチェ諏訪児童館

「諏訪児童館」は1982(昭和57)年4月に開館しました。この諏訪地区は多摩ニュータウンの中でも最も入居が早かった地域なんです。1994(平成6)年には多摩市の児童館、学童クラブができてから20周年で、記念として全部の児童館に愛称をつけました。「諏訪児童館」は音楽用語で「快活に」という意味の「ヴィヴァーチェ」という愛称が付けられており、「子どもたちが元気にいきいきと遊べるように」という思いが込められています。

児童館内にはどのような設備・施設があるのでしょうか。また日常や催しの際どのように活用されているのでしょうか。

ヴィヴァーチェ諏訪児童館

利用は一般的な児童館と同じで、0才から18才まで無料で利用できます。設備としては体を動かすプレイルームや、ゲームをしたりする集会室、図書コーナーや授乳室もあります。現在、プレイルームは半分に仕切っていて、半分は小さいお子さんが遊ぶ場所、もう半分は小学生以上が活用する場所に分けています。

ヴィヴァーチェ諏訪児童館

部屋には限りがありますので、集会室を14時まではお弁当を食べる部屋にするなど、イベントに応じて臨機応変に使っています。また2階は学童クラブになっています。

2階が学童クラブになっていますが、児童館も活用できるのでしょうか。

ヴィヴァーチェ諏訪児童館

学童クラブは保育園と同じように利用条件があって、保護者が家にいなくて学校が終わったら一人でお留守番をしなければいけないお子さんが対象です。児童館はそういう条件は無くて18歳までなら誰でも利用することができます。また児童館では登録をすれば利用できますが、学童クラブは市役所での申請が必要です。

ヴィヴァーチェ諏訪児童館

学童クラブに通うお子さんが今日は児童館で遊びたいということもあるのですが、学童クラブはお子さんをお預かりする所ですので、児童館でも遊べてしまうと、どこにいるかわからなくなってしまう恐れもあります。ですので学童クラブに通うお子さんは、普段の施設内では学童クラブで遊ぶというルールを設けています。外ではみんなで遊ぶこともあります。

「ヴィヴァーチェ諏訪児童館」は18歳未満の子どもたちが利用可能となっていますが、実際には、何歳くらいの子どもたちが訪れるのでしょうか。

ヴィヴァーチェ諏訪児童館

生まれて数ヵ月の赤ちゃんから、1歳、2歳のお子さんは午前中によくいらしています。一番多いのは小学生ですね。中学生も来ます。高校生になると学校が離れているので部活をやった後に来るのは厳しいですね。ですが夏休みなどにはちょっと顔を出して、卓球なんかで小学生と遊んでくれたりしています。ほとんどが子育て世代で、特に0才や1才の親子で利用する方がとても多いです。

小さなお子さんが対象のイベントがあるそうなんですが、詳しく教えて下さい。

ヴィヴァーチェ諏訪児童館

0歳児の親子が対象の教室は「ひなたぼっこ」です。毎月第1と第3木曜日の10時半から11時半までの1時間です。お母さん同士の情報交換やおしゃべり、わらべうた、手遊びなどをして楽しく過ごせるような場です。お母さん同士のコミュニケーションというのは大きいので、その時間を意識して作れるようにプログラムを組んでいます。第2と第4木曜日は近くの学童クラブを会場に出張してやっています。

1歳から3歳までの親子が対象の教室は「はとぽっぽ」です。1才児のクラスは第2、第4水曜日、2、3歳児のクラスは第1、第3水曜日で、時間はどちらも10時半から11時半までの1時間です。幼児とお母さんの出会いの場、友達作りの場です。内容は親子エアロビクスや、新聞紙をビリビリ破いて遊んだり、ハロウィンの仮装や運動会もやっています。

ヴィヴァーチェ諏訪児童館

年に何回か栄養士さんや歯科衛生士さん、保健師さんが出張で来て下さいます。多摩市の健康センターでも集団健診等を行っていますが、児童館に来てお話をして下さる機会も設けています。そのため住民の皆さんも身近なところで話ができ、連携が取りやすいと思います。常に子育て世代に役立つ、何かプラスになれるようなことができないかと考えています。

「こどもの王国」という地域のイベントを行っているとお伺いしました。地域の皆さんと連携して行うイベントについて詳しく教えてください。

ヴィヴァーチェ諏訪児童館

2001(平成13)年から毎年9月に「こどもの王国」というイベントを行っています。北諏訪地区交流事業で、「青少年問題協議会北諏訪地区委員会」、「多摩市立諏訪中学校生徒会」、「多摩市立北諏訪小学校」、「多摩市立北諏訪小学校PTA」、「子供会」、「諏訪児童館」が協力して行う、地域をあげての一大イベントです。

場所は「多摩市立北諏訪小学校」で行っており、それぞれの団体が発表やお店を開いたりしてます。「多摩市立諏訪中学校」の生徒会をはじめ、有志のグループはスーパーボールすくいやヨーヨー釣り、くじなどのゲーム。「多摩市立北諏訪小学校」の6年生が有志でスライム作りや大きなつみきで遊ぶ「きたすわプレイランド」。「多摩市立北諏訪小学校合唱団」や「多摩市立諏訪中学校吹奏楽部」の演奏。保護者による「わくわく屋台村」や、移動動物園などです。

ヴィヴァーチェ諏訪児童館

準備は6月からで、中学校に有志の募集をして実行委員会を聞き、何のお店を出店するか決まり次第、当日に向けて児童館で事前準備を積極的に行います。

イベントを地域の皆さんと連携してやっていく比重は大きくなっています。「お子さんたちに豊かな体験を提供すること」を地域の皆さんと一緒にやっていく。すると地域の皆さんは児童館に関心を持って頂けることはもちろん、私達も地域の皆さんを知ることができます。そういう繋がりを大切にしていきたいです。

遊びに来る親御さんやお子さんたちと接する際に、心がけていることなどはありますか。

ヴィヴァーチェ諏訪児童館

利用者が来たら「あいさつをする」ということを心がけています。児童館の利用しやすさは職員によるところが大きいと思っていますので、声掛けを積極的に行うようにしています。児童館は他の人と一緒に過ごす所ですから、子ども達にもコミュニケーションをとってほしいので、まずは職員からあいさつをするようにしています。

永山エリアの子育て環境の魅力について教えてください。

ヴィヴァーチェ諏訪児童館

多摩永山エリアに住んでいる方は、皆さん飾らず、気さくで話しやすい地域です。子育て経験も豊富な方々が住んでいらっしゃるので、交流すれば子育て世代の強い味方になると思います。私自身も児童館を運営している側から、地域や子育て世代の方々のお役に立ちたいと思っています。これまで住んでいた方々と、建て替えで新たに入ってきた方々といい形で結び付いていけば更によりよくなるのではと、今後の多摩永山エリアに期待しています。

ヴィヴァーチェ諏訪児童館

今回、話を聞いた人

多摩市役所子ども青少年部児童青少年課

「ヴィヴァーチェ諏訪児童館」館長 原進さん

ヴィヴァーチェ諏訪児童館
所在地:東京都多摩市諏訪2-8
電話番号:042-375-0991
URL:http://www.city.tama.lg.jp/kosodate/31/4025/10144/000094.html

※記事内容は2014(平成26)年10月時点の情報です。

ヴィヴァーチェ諏訪児童館 原進さん
所在地:東京都多摩市諏訪2-8 
電話番号:042-375-0991
利用時間:9:00~18:00
休館日:日曜日、祝日、年末年始(12月29日~1月3日)
http://www.city.tama.lg.jp/kosodate/31/4..

全国初の 「スーパー食育スクール(SSS)」事業を実践/杉並区立三谷小学校 山岸一良校長先生


杉並区立三谷小学校
山岸一良校長先生

全国初の
「スーパー食育スクール(SSS)」事業を実践

2014(平成26)年度に文部科学省の事業として初めて実施された「スーパー食育スクール(SSS)」。全国から選出された42校が各校ごとにテーマを設定し、“食育”を通じた学力向上、健康増進、地産地消の推進、食文化理解など“食育”の多角的な効果についての検証を行っています。東京都の公立小学校としては唯一「杉並区立三谷(さんや)小学校」が選ばれ、“食育”を通じた和食推進の取り組みを行っています。栄養教諭と切り拓いた“食育”による学校作りとはいったいどのようなものでしょうか。今回は、「スーパー食育スクール(SSS)」事業を実践している山岸校長先生に、取り組みの概要と「三谷小学校」の特色についてお話を伺いました。

まず、学校の沿革と特徴について教えてください。

杉並区立三谷小学校

「杉並区立三谷小学校」は、1956(昭和31)年の開校、長きにわたって地域に根ざした学校で、で、「コミュニティスクール」としての役割を担っています。「コミュニティスクール」とは、地域の意向を汲んだ学校運営が特徴で、保護者はもちろん地域の方々とも深い関わりがあります。

杉並区立三谷小学校

児童数は2014(平成26)年4月1日時点で18クラス488名が在籍し、上井草、今川と桃井地区の一部を通学区域としています。
学校の特色としては今回の「スーパー食育スクール(SSS)」事業のきっかけともなった栄養教諭がいることと、近隣には農地が残っているところもあり、自然や食を考える機会にも恵まれている環境だと思います。

また都立高校で唯一馬術部のある「東京都立農芸高等学校」が近くにあり、馬との触れ合いがあることも特徴のひとつに挙げられると思います。学園祭の後の振替え休日を利用して行われる交流イベントは、10年以上もの歴史があり、馬との触れ合いの中で命の大切さや生き物への愛着の気持ちを育む良い機会となっています。

新たな事業として始まった「スーパー食育スクール(SSS)」とはいったいどのような取り組みですか?

杉並区立三谷小学校 校長インタビュー

2014(平成26)年度に文部科学省の事業として初めて実施された事業で、当校のテーマとしては「学校、家庭での和食推進の取り組みを通した社会性の向上と生活リズムの改善」を掲げましたが、“食育”を通じた学力向上、健康増進、地産地消の推進、食文化理解など多角的な効果についても期待されています。

杉並区立三谷小学校

全国の小・中・高等学校から42校が選出され各校ごとにテーマを設定して取り組んでいますが、東京都の公立小学校としては唯一「三谷小学校」が指定され取り組んでいるという状況です。

全国初の取り組みに対して保護者や地域の方々の反応はどのようなものでしたか?

杉並区立三谷小学校

校長として赴任して4年目を迎えますが、「三谷小学校」では健康教育に力を入れ、「運動、食育、生活習慣」を柱に「生きる力」を育てる教育を行っています。
学力や体力の基礎、基本を付けるということで、保護者や地域の方からも続けてほしいという声が聞かれます。昨年度は、東京都で健康作り功労優秀校に、今年度は、学校保健で文部科学大臣表彰を受けました。

杉並区立三谷小学校

先ほども申し上げたように「三谷小学校」は「コミュニティスクール」としての役割を担っているため、「スーパー食育スクール(SSS)」事業を始めるにあたっても、保護者や地域の方々の“食育”に対する理解はすでにある程度浸透していたと感じています。

また2014(平成26)年には過去1年間にわたって取材いただいた栄養教諭と給食作りについてのドキュメンタリーがテレビで放映されたこともあって、学校の取り組みをご存知の方も多いかと思います。

「スーパー食育スクール(SSS)」事業での取り組みも含め、これまでどのような“食育”の取り組みがあったのでしょうか?

杉並区立三谷小学校

最近の取り組みとしては、年1回弁当の日を決め、弁当作りを給食指導の中で行い、2年目になります。11月末に「弁当の日」を設け、1年間の取り組みとして1年生や2年生はおにぎりが握れるように。3年生や4年生は、おにぎり、たまご料理などのおかず1品の弁当が作れるように。5年生や6年生は、買い物から片づけまでの弁当作りができるように、給食指導の中で行っています。
また、地域の方や企業の方の協力で、「だし・うま味の授業」「鮭の解体を通してのいのちの授業」など、食育を生活につながる「いのちの授業」としてもとらえています。

杉並区立三谷小学校 校長インタビュー

もちろんそこに至るまでは栄養教諭の力が必要でした。給食メニューに月一度の『おにぎり作り』を入れたり、3年生になると「たまご焼き教室」を開いて指導したり、日々の授業においても熱心な取り組みが行われています。

学校でうまくできなかった子どもほど、家に帰ってからも練習するようで、親との関わりもまた食育を通じて得られる貴重な機会だと思います。

杉並区立三谷小学校 校長インタビュー

また栄養教諭とずっと構想を練り上げていた「みそ汁」についての取り組みも「スーパー食育スクール(SSS)」事業の一環として実施することができました。12月の一週間を“みそ汁週間”に指定し、地方によって異なる赤だしや合わせみそなどさまざまなみそ汁を給食として提供し「どれが美味しいか?」をアンケートしました。

杉並区立三谷小学校

すると、“わが家のみそ汁が一番おいしい”という結論に至ったのはよくよく考えれば自然なことでもあり、非常に印象深いものでした。

そこで冬休みを利用して各家庭で自慢の「みそ汁」を募集したところ、総数231点もの応募がありました。今でも写真とともに給食室の前にパネル展示をしています。

杉並区立三谷小学校

「スーパー食育スクール(SSS)」事業では、ほかにも「いただきます」と手を合わせる和食の作法を通じて食への感謝の心を育む「和食器給食指導」や、交流のある山梨県忍野村で田植えや稲刈り体験を行ったり、夏野菜の収穫体験をしたり、座学から体験学習まで様々な取り組みを行いました。

文部科学省の事業として実施した「スーパー食育スクール(SSS)」は1年間の指定のため、この3月でいったん終了となりますが、今後も引き続き食育を通じた学校作りを進めていきたいと考えます。

杉並区立三谷小学校

今回、お話を伺った人

杉並区立三谷小学校

山岸一良校長先生

住所:東京都杉並区上井草3-14-12
電話番号:03-3390-0164
http://www.suginami-school.ed.jp/sanyashou/

※2015(平成27)年2月実施の取材に基づいた内容です。 記載している情報については、今後変わる場合がございます。

全国初の 「スーパー食育スクール(SSS)」事業を実践/杉並区立三谷小学校 山岸一良校長先生
所在地:東京都杉並区上井草3-14-12 
電話番号:03-3390-0164
http://www.suginami-school.ed.jp/sanyash..

NPO法人 子育て応援ナビ ぽっかぽか インタビュー

子育てママの交流の輪が広がる場/NPO法人 子育て応援ナビ ぽっかぽか 田口陽子さん


子育て支援機関が充実した倉敷市内。その中の3つの拠点で、さまざまな形で子育てママをサポートする「NPO法人 子育て応援ナビ ぽっかぽか」。ひろば代表の田口陽子さんは子育てで悩んだ経験を経て社会福祉士の資格を取得し、実体験と専門知識をもって訪れる子育てママのさまざまな面でサポートしています。

乳幼児期の親子が安心して過ごせる場所をつくりたい

Q:「NPO法人 子育て応援ナビ ぽっかぽか」設立のきっかけは?

もともと私は3人の子どもを育てる主婦でした。子育てを3回も経験したわけですが、三男が不登校になって悩んだ時期があり、「どうして」と、一人で悶々と考える日々を過ごしていました。そんなある日、市内の大学におられた児童精神科医の先生から「あなたが育てた子なのだから、信じて待ってみませんか」と言われて気づいたのです。「私は、自分の気持ちばかりで息子の気持ちを考えていなかった」ということに。

親子が安心できる場所

その後、7年くらいその先生の講義を聴講しました。勉強してみて乳幼児期の過ごし方が非常に大切だと知り、同時に、自分自身は乳幼児期から息子ときちんと向き合えていなかったのではないか、と考えました。この経験や学びを生かして何かしたい、親子が安心して過ごせる場所をつくりたい。そう考えて、一緒に学んだ友人と3人でNPO法人を立ち上げたのです。

それまでただの主婦だった3人ですが、想いに賛同してくださる方のおかげで、今は特徴を違えた3つの施設を運営しています。
その施設とは、倉敷市の地域子育て支援拠点となっている「ひろば ぽっかぽか」と、民家を利用した「さろん ぽっかぽか」、そして倉敷美観地区にある「みんなのぽっ♪カフェ」です。

出会いが広がる場をつくり、子育てママを一人にしない

Q:「ひろば ぽっかぽか」はどんな施設ですか。

0歳〜3歳くらいまでの子どもと保護者が、平日の10時〜15時の好きなときに来て好きなときに帰れる自由な施設です。妊婦さんも大歓迎。子どもたちは絵本や室内遊具で自由に遊べますしベビーベッドもあります。スタッフが3〜5人常駐しているので、スタッフと話をすることでスッキリして帰るお母さんもいらっしゃいますよ。

ベビーベッドも用意されている

一方で、私たちが重視していることは「子育てママ同士の交流」です。スタッフが気をつけているのは、初めて来られたお母さんでもママ友を作れるような環境づくり。まずはスタッフが初めて来所されたお母さんに話しかけてみて、「あの人と家が近い」とか「出身地が同じだ」といった共通点を見つけます。そうして、その共通点を話題にしながら他のお母さんに紹介すると、初めて会った仲でも話が弾むものです。ですから、ここでママ友を作れたおかげで子育てに行き詰まることがなくなり、「ひろば ぽっかぽか」に通う必要がなくなったという方も多いですよ。それでいいんです。こうした出会いが広がる場づくりが私たちの役目なのですから。

「ひろば ぽっかぽか」は、平成28年の春からは東学区に移転する予定なので、倉敷市平田にお住まいの方なら歩いて通えると思います。

Q:「さろん ぽっかぽか」と「みんなのぽっ♪カフェ」はどんなところでしょう。

「さろん ぽっかぽか」

「さろん ぽっかぽか」は、倉敷駅から徒歩3分ほどの住宅街にある古民家で、毎週火曜10時〜13時に開所しています。ここは、「赤ちゃんさろん」といって赤ちゃんとその保護者だけの時間をご用意しています。ここには子どもは赤ちゃんしかいないので、安心して畳の上で思う存分ハイハイしながら動き回ることができます。趣ある古民家はお母さんたちから好評で「実家に帰ったみたいにホッとする」と喜んでいただいています。

「さろん ぽっかぽか」

「みんなのぽっ♪カフェ」は、倉敷美観地区にある「倉敷物語館」の喫茶室で、瓦屋根と白壁が美しく美観地区らしい建物です。子ども用のイスや絵本を用意し、メニューも地元の紅茶や酸化防止剤が入っていないリンゴジュースなど体にやさしいドリンクやスイーツを召し上がっていただけます。

「みんなのぽっ♪カフェ」

誰もが来店できるカフェなので、赤ちゃんから近所のお年寄りまでいろいろな方との出会いの場になっています。もちろん、授乳室やおむつ替えスペースもあります。

親子で寛げる空間

広々とした屋外のスペースも

Q:これから倉敷市で子育てを考えていらっしゃる方へのメッセージをお願いいたします。

倉敷生まれの倉敷育ちですが、あらためて倉敷は落ち着いて暮らすことができて本当にいいところだと思います。これから倉敷で暮らそうとお考えの方が安心して子育てができるよう精一杯お手伝いしますから、行き詰まったときは一人で抱え込まないで、「カフェ」や「ひろば」、「さろん」に気軽にお越しくださいね。

NPO法人 ぽっかぽか

NPO法人 子育て応援ナビ ぽっかぽか

田口陽子さん
岡山県倉敷市中央2丁目倉敷市立倉敷幼稚園
TEL:086-427-5550
営業時間:10:00~19:30
http://www.pokkapon.com/
※この情報は2015(平成27)年11月時点のものです。

子育てママの交流の輪が広がる場/NPO法人 子育て応援ナビ ぽっかぽか 田口陽子さん
所在地:岡山県倉敷市中央2-7-1 
電話番号:086-427-5550
http://www.pokkapon.com/