「高気密・高断熱住宅」のニーズが上昇、注文住宅では常識に

国土交通省の「平成25年度住宅市場動向調査」によると注文住宅を建設する人は「高気密・高断熱住宅」を住宅の選択理由となった設備の第1位にあげていることが明らかになりました。詳しくみていきましょう。

注文住宅を購入した人が重視した設備は「高気密・高断熱住宅」

この調査は平成24年4月〜平成25年3月に住み替えを行った世帯を対象として、購入した住宅を「注文住宅」「分譲戸建住宅」「分譲マンション」という新築系の住宅と「中古戸建住宅」「中古マンション」という中古住宅に分け、賃貸は「民間賃貸住宅」として調査を行っています。その中で「住宅の選択理由となった設備」を調べた項目で面白い結果が出ています。

新築系では「間取り・部屋数が適当だから」「住宅の広さが十分だから」「台所の設備・広さが十分だから」といった理由がトップ3にあげられています。中古系でも「間取り・部屋数が適当だから」「住宅の広さが十分だから」が上位です。しかし、「注文住宅」はトップが「高気密・高断熱住宅だから」となり、続いて「間取り・部屋数が適当だから」「住宅のデザインが気に入ったから」「火災・地震・水害などへの安全性が高いから」という順になっています。注文住宅を取得した人は高気密・高断熱仕様のエコな住宅を求めている、という姿が浮かび上がってきたのです。

注文住宅を購入した人は4割弱が「太陽光発電装置」を設置

さらに「省エネ設備」の設置の有無を調べた項目では、その傾向が顕著に表れて来ます。「二重サッシまたは複層ガラスの窓」を設置した割合は「注文住宅」が78.5%と約8割に達しているのに対して、「分譲戸建住宅」が50.3%、「分譲マンション」が49.8%と新築系が約5割、「中古戸建」・「中古マンション」は20%以下となっています。

また、「太陽光発電装置」の設置率では、「注文住宅」は38.2%を占め、思った以上にエコ住宅化が進んでいる様子が浮かび上がってきています。ちなみに、「分譲戸建住宅」では11.3%、「分譲マンション」では7.5%にとどまっています。分譲系は購入者の意志だけでは設置が難しい省エネ設備ですが、注文住宅では多くの人が「エコ」を重視していることが推測できます。これからは分譲住宅においても「高気密・高断熱」「太陽光発電」が重要視されるポイントになってきそうです。

●国土交通省 「平成25年度住宅市場動向調査」
http://www.mlit.go.jp/report/press/house02_hh_000076.html

       







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