地方銀行の個性的な住宅ローンにも注目!

住宅ローンには金融機関によって多彩なバリエーションが登場しています。地域に密着して事業を展開する地方銀行でも個性的な商品開発が進んでいますので、特徴を理解してうまく活用できればメリットがありそうです。

地域密着の地方銀行ならでは、移住・定住向け住宅ローンも登場

住宅ローンの商品開発競争が激しくなり、地方銀行各行からも様々な商品が提供されています。金融機関にとって住宅ローンは長期的に安定した収益源でもあり、メガバンクやネット銀行との競争にさらされる地方銀行も、魅力的な商品を提供することで利用者の拡大をねらっているのです。いくつかご紹介していきましょう。

地方銀行ならでは、地元地域への定住者へのサポートを手厚くするタイプのローンが各地で登場しています。例えば紀陽銀行「和歌山 移住・定住促進住宅ローン」。和歌山県と提携し、県外から移住して住宅を購入する方向けに金利を優遇するもの。最大2%の金利引き下げとなります(申し込み期限は2016(平成28)年3月31日まで)。同様に、千葉銀行「ちばぎん移住・定住促進プラン」は県下の自治体が実施する移住・定住制度を利用する人向けの商品で、金利の優遇措置を受けられます。

また、池田泉州銀行「親元近居ローン」は親世帯が住む自治体で、子世帯が住宅を購入するケースに対して金利優遇を行う制度。親世帯からの資金贈与がある場合はさらに優遇金利となります。若年世帯の転入促進を図りたい地方自治体からの補助金事業の一環で、大阪府下の岸和田市、泉佐野市、川西市、能勢町に該当制度があります(2015(平成27)年11月現在)。

各地方自治体にとって定住人口の確保は大きな課題です。地方銀行と連携しながら、金利優遇というかたちで補助を行っているケースもあるので、自治体の情報を調べてみるといいでしょう。

個人事業主、シニア、女性…利用者にあわせた細やかな商品も登場

ローン返済中に病気になり働けなくなったら…、という不安に対処してくれる「疾病保証」や「勤務先倒産時保証」が付加されたローン商品が増えていますが、関西アーバン銀行「ビジネスオーナー向け住宅ローン」は個人事業主を主な対象とした商品。病気などで入院した場合一時金30万円を支給する「入院サポート保障」を無料で提供しています。

スルガ銀行「ドリームライフホームローン」はシニアステージの方向けの商品で、契約時年齢50歳以上の方を対象とした住宅ローンです。融資の条件をクリアすれば、最終返済時の年齢が82歳未満なら最長30年の住宅ローンを利用できます。

また女性向けの各種のサービスを付加した住宅ローンも増えています。例えば、スルガ銀行「DreamStyleホームローン」は乳がん検診サポート、ハウスクリーニング、暮らしの悩みを相談できる「ライフ相談コール」など、女性のカラダと暮らしをサポートするサービスが提供されます。原則補償人不要、保証料不要といった特徴もあります。

万が一の災害にも備える「自然災害補償付き」も登場

突然の災害被害に対するサポートを設けた商品もあります。関西アーバン銀行「自然災害補償付き住宅ローン」は自然災害によって住宅ローン返済中の住まいが被害を受けた場合、一定期間のローン返済を払い戻すもの。建物の損害割合によって期間は違いますが、建物の主要部分が50%以上損害を受けた場合は24回分の返済が払い戻されます。

こうしてみると、地方銀行にも個性的なローン商品が多いことがわかりますね。ただ利用にあたっては注意点もあります。「優遇金利」や「付加サービス」があっても保証料や手数料が高ければメリットも相殺されてしまいます。トータルで比較して自分にあった、有利な商品を選択しましょう。

(※情報は2015(平成27)年11月時点のものです)

       







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