住まい選びの重視ポイントは圧倒的に「立地」

内閣府から発表された「住生活に関する世論調査」によると、「住宅および立地・周辺環境で最も重視すること」は圧倒的に「立地の利便性」でした。結果を詳しくご紹介しましょう。

「住宅の所有」を希望する人が約75%

2015(平成27)年11月に内閣府から発表された「住生活に関する世論調査」は、住生活に関する意識を全国の20歳以上の3,000人(有効回収1,736人)を対象にして調べたものです。

「住宅の所有についての考え」についての質問には74.9%が「所有したい」と回答し、持ち家志向が高い結果となっています。「所有したい理由」としては「同じ所に安心して住み続けたいから」がトップにあげられています。世代別にみると、年齢が上がるほど所有意向と、安心を求める傾向が強まる結果となっています。また、購入する住宅の希望は新築一戸建てが63.0%、新築マンションが10.0%、中古一戸建てが6.1%、中古マンションが3.8%となり新築一戸建て希望が過半数を超えています。

最も重視するのは「立地の利便性」

注目したいのは「住宅および立地・周辺環境で最も重視すること」という質問です。結果は以下の通りで、圧倒的に「立地の利便性」を重視していることがわかりました。「利便性」には通勤・通学、公共交通機関、医療・介護・福祉施設、日常的な買い物施設等へのアクセスの良さなどが含まれていおり、この傾向は大都市圏に住む人ほど強く表れています。また、3位には「立地の安全性」が入っており、住まいの広さや、性能、築年数などよりもまずは「立地」を重視する人が多いことがわかる結果となりました。

1)立地の利便性 46.5%
2)住宅の広さ・間取り 16.5%
3)立地の安全性 14.6%
4)住宅の性能 8.2%
5)立地の快適性 8.0%
6)住宅のリフォームのしやすさ 1.5%
7)住宅の築年数 1.3%
8)住宅の外観 0.9%

老後の居住地にも「アクセス」が重要

別の質問では「高齢期に理想と考える住宅および居住地」についても尋ねています。65歳以上になったときの理想の住まいは、持ち家(新築・一戸建て)が40.9%でトップ、以下高齢者向け住宅16.7%、持ち家(新築・マンション)8.3%、持ち家(中古・一戸建て)8.2%と続いています。

また、理想の居住地としては、上位にいずれも「アクセスの良い場所」があげられています。高齢者になったときも、利便性の高い居住地を求めている人が多い、ということがわかります。

1)医療・介護・福祉施設へのアクセスの良い場所 78.7%
2)日常的な買い物などを行う生活関連施設などへのアクセスの良い場所 68.0%
3)公共交通機関へのアクセスの良い場所 65.0%
4)地震,台風などの自然災害に対して安全な場所 44.2%
5)犯罪,交通事故などに対して安全な場所 41.5%
6)騒音・振動,大気汚染などが少ない場所 37.8%

現段階での住まい選びで重視しているポイントが「立地」で、老後の生活で理想とするのもアクセスの良い場所という結果をみると、「街選び」の重要性が改めて浮かび上がってきたように思われます。「住宅自体はリフォームなどで改善することができるけれど立地は変えられない」、という考えが背景にはありそうです。こうした調査結果も参考に、後悔をしない街選びをすすめてください。

住生活に関する世論調査(内閣府)
http://survey.gov-online.go.jp/h27/h27-juuseikatsu/index.html

       







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