スマートスピーカーが住まいの必需品になる!?

「スマートスピーカー」をご存知でしょうか?音声認識技術を使い、人間からの問いかけやオーダーに対応するアシスタント機能をもったホームスピーカーのことです。2017(平成29)年から一気に普及が進むかもしれません。

音声認識で様々なオーダーに応えるスピーカー

スマートスピーカーってどんなもの? という人は、iPhoneのSiriなど、スマートフォンに搭載された音声認識アプリを思い出してみてください。据え置き型の“家庭版Siri”がスマートスピーカーだと考えるとわかりやすいでしょう。

例えば、「リラックスできる音楽を流して」「今日の天気予報は?」「明朝7:00にアラームをセットして」などと話しかければ、音楽が流れ音声などで応答が返ってくるというもの。「そんなオモチャみたいな機械を使わなくても、それくらい、自分で手を動かせばいいじゃない」とおっしゃる方もいるでしょう。でも、オモチャの問題では済まないようなのです……。

世界の巨大企業が競い合う大市場になる

日本でのスマートスピーカーは2017(平成29)年6月に「LINE」から「WAVE」が発表されました。音楽機能に絞った先行版が1万円でこの夏に発売され、フル機能が利用できる正式版が1万5,000円で秋に発売する予定とのこと。アメリカでは2016(平成28)年にAmazon.comからアメリカ国内用として「Echo」が発売され、クリスマス商戦では売り切れ状態となったほか、GoogleやAppleからも登場し、グローバル企業間での激しい競争が行われています。

●主要スマートスピーカー(日本未発売も含む)
 ・Amazon Echo
 ・Google Home
 ・Apple HomePod
 ・Microsoft Cortana
 ・LINE WAVE

世界的な巨大企業が競うのは、スマートスピーカーの背後で接続されているクラウドAIプラットフォームの覇権争いにあります。IoT (Internet of Things=モノのインターネット)技術によって様々な機器同士が連携をとるためには共通のプラットフォームが必要になります。プラットフォームを自社の技術で抑えたいという思いをそれぞれの企業は持っており、自動車の車載システムや家電製品との提携が行われはじめるなど、囲い込み競争が激化しつつあるのです。

家電やエアコン、セキュリティなどへと連携すると……

現在、AI(人工頭脳)やIoT(Internet of Things=モノのインターネット)技術によって住宅内の家電や設備がネットワーク化されようとしています。その中でスマートスピーカーが家電製品やエアコン、セキュリティシステムなどと連携されると、毎日の暮らしは大きく変化する可能性を秘めています。

例えばAmazonはタッチスクリーンを搭載した新端末「Amazon Echo Show」を2017(平成29)年6月からアメリカで発売し始めました。スクリーンが追加されたことで、テレビ電話や監視カメラのような利用もできるようです。PRビデオを見ると「おばあちゃんに電話を掛けて」、「寝室の赤ちゃんの様子をスクリーンに映して」、「紙オムツを注文して」……といったことが話しかけるだけで可能になるようです。

将来的にはスマートスピーカーが家電製品やセキュリティ、エアコンなでなく、エネルギー、ヘルスケア、さらにはマンションの共用施設とのリンクすることも考えられるでしょう。単なる音声アシスタントではなく、スマートスピーカーが住まいの必需品になる可能性があるのです。

スマートスピーカーの動きに注目し、機会があればトライアルや導入を検討してみてください。

       







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