2017年、今は住まいの買い時だと思いますか?

先日、住宅金融支援機構から「2016年度 民間住宅ローン利用者の実態調査」の結果が発表されました。住宅ローン利用予定者の意向をたずねた調査もありますので、ご紹介しましょう。

希望する住宅ローンの金利タイプは「全期間固定型」が増加

2017(平成29)年7月に住宅金融支援機構が発表した「2016年度 民間住宅ローン利用者の実態調査」では、「今後5年以内に具体的な住宅予定に伴い民間住宅ローンを利用予定の方」に対してのアンケートを行っています。いくつか、興味深い結果も出ていますのでご紹介しましょう。

まず「希望する住宅ローンの金利タイプ」については、前回調査(2016年10月調査)に比べると「全期間固定型」 の希望割合が増加し、「変動型」および「固定期間選択型」の希望割合が減少しています。どうやら、その背景には金利の先高感を抱いている人が増えている現状があるようです。

希望する住宅ローンの金利タイプ

今後1年間の金利見通しは「上昇する」が増加

「今後1年間の住宅ローンの金利見通し」を尋ねた質問では、全体として「現状よりも上昇する」とする人の割合が増加し、逆に「ほとんど変わらない」「現状よりも低下する」という人が減少しました。

希望する金利タイプ別での集計をみると、特に「全期間固定型」を希望する人の中で「現状よりも上昇する」と考える人が大幅に増えていることがわかります。「金利は現状よりも上昇する可能性が高い」と思う人が、金利の低いうちに「全期間固定型」を利用したい、と考えている様子がうかがえます。

超低金利状態が長く続き、フラット35の金利もやや上昇の兆しがみられることから、「住宅ローン金利は底に近い」と考えるのであれば、この先もしばらくは低金利のメリットを活用するために「全期間固定型」を選択する人が増えるかもしれません。

今後1年間の住宅ローン金利見直し

「今は買い時だと思わない人」の割合がやや増加

「今(今後1年程度)は住宅取得のチャンス(買い時)だと思いますか」という質問に対しては、「そう思う」と回答する人が減少し、「分からない」「そう思わない」と答えた人が増加しました。

住宅取得に踏み切れない理由を尋ねたところ「将来の収入や生活に不安があるから」が最も多く、次いで「気に入った物件、 条件に合う物件がないから」、「自己資金・頭金が不十分だから」と続きます。前年と比べると「住宅価格は下がると思うから」と答えた人も増加しています。

金利の先高感や住宅価格の高騰、マンション供給数の減少、景気の先行き不透明感などで「買い時」と感じる機会が減っているのかもしれません。逆に、景気回復を実感できるようになり、マンション供給数も増えると「買い時」と感じる人は増えていくのでしょう。

ただ、こうした調査はあくまでも世間一般の意見です。最終的には自分自身にとって「買い時」なのかどうか、ということが大切になるので、冷静に賢い判断をくだしてくださいね。

住宅取得に踏み切れない理由

【資料】住宅金融支援機構「2016年度 民間住宅ローン利用者の実態調査」民間住宅ローン利用予定者編より
http://www.jhf.go.jp/files/400342674.pdf

       







PAGE
TOP