2018年の路線価は3年連続で上昇、二極化も進む

2018(平成30)年1月1日時点の路線価が国税庁から発表されました。相続税や贈与税の算出に使われる路線価ですが、全国平均で3年連続の上昇となりました。詳しくみていきましょう。

首都圏では一都三県が5年連続の上昇

7月に発表された2018(平成30)年の路線価は全国平均で0.7%のプラスとなり3年連続で地価が上昇、増加率もアップしました。都道府県別では東京、大阪、愛知など18都道府県で上昇を示しており、地価上昇の傾向が顕著になりました。路線価上昇の主な要因としては、訪日外国人客(インバウンド)の増加や都市部を中心とした大規模再開発の影響によるものが大きいと考えられます。

首都圏では東京都が4.0%(前年3.2%)、神奈川県0.6%(同0.4%)、千葉県0.7%(同0.5%)、埼玉県0.7%(同0.3%)の上昇を示し、4都県では5年連続の上昇となっています。全国でみると大阪府1.4%(前年1.2%)、愛知県1.5%(同1.2%)といった大都市も依然上昇傾向にあり、大阪府は5年連続、愛知県は6年連続で前年を上回っています。

路線価は相続税や贈与税を計算するための基準となるもので、毎年1月1日における約33万地点の地価評価額を国税庁が発表します。

上昇率が高いのは北海道ニセコのリゾート

全国で最も高い価格となったのは東京都中央区銀座五丁目銀座中央通りで4,432万円(1㎡当たり、以下同)でした。次いで大阪市北区角田町御堂筋で1,256万円、横浜市西区南幸1丁目横浜駅西口バスターミナル前通りの1,024万円と続きます。

全国主要地区で路線価の上昇率の高い上位ポイントは北海道倶知安町字山田の道道ニセコ高原比羅夫線通りで、88.2%プラスと非常に高い上昇率になりました。前年も上昇率77.1%でしたが、その幅がさら拡大しています。周辺は世界的なスキーリゾート地となったニセコ地区で、インバウンド需要の急増で大幅な地価上昇が続いています。一方、同じ県内でもあっても観光資源が乏しい地域や過疎化が進む地域では地価下落が止まっていません。
地価上昇と下落エリアが明確に分かれる二極化は、全国的に広がる傾向でもあります。

地価上昇は相続税の負担が増加に

路線価の上昇は相続税や贈与税に負担増に要因となります。相続税は相続資産の課税価額(評価額)から基礎控除額を除き、税率を掛け合わせて求められるものですが、2015(平成27)年からは控除額の計算方法が変更され都市部を中心に相続税課税対象となるケースが増えています。ベースとなる路線価の上昇が続くならば、課税対象となるケースがさらに増えるでしょう。いざというときに慌てなくてもすむように、事前に路線価や資産額を確認して相続に備えておくことも大切です。

●国税庁資料 各エリアの路線価図
http://www.rosenka.nta.go.jp/