マンションもゼロエネルギーハウスの時代に!?

「ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH)」の普及が進め始めており、その波はマンションにも広がろうとしています。猛暑を乗り切るためにも、ZEH(ゼッチ)は重要な鍵を握りそうです。

猛暑だけど節電要請いらず、その鍵を握るのは?

今年の猛暑は厳しかったですね。最高気温記録を続々と更新するなど、エアコン無しでは命の危機を感じる酷暑でした。電気料金の請求書をみて目を丸くしている人も多いのでは? しかし、思い返してみると「電力需給が逼迫しているので節電要請」という事態は発生しませんでした。報道によると、その裏にはソーラーパワー、太陽光発電の活躍があったようです。

住宅の屋根に載ったソーラーシステムだけでなく、大規模な太陽光発電所の増大も背景にはありますが、東京電力管内では電力総需要量の1/5程度をソーラーパワーによって賄っている瞬間もあったそうです。原子力発電所は稼働せず、火力発電所によるサポートも不要となるなど、再生可能エネルギーの力が大きくなっているということが、改めてはっきりしました。

これからは、今年のような猛暑が“異常”ではなく、“普通”の夏になるのかもしれません。照りつける太陽を拒むだけでなく、その力を利用する方法を用意しておくのが家計にも、地球にも優しい対処法になりそうです。

ゼロエネルギーハウス(ZEH)で猛暑を乗り切る

地球温暖化対策・CO2削減のため家庭部門からのCO2排出を減らす切り札として「ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH)」の普及が進みはじめています。ZEHとは高気密・高断熱性能に加えて創エネルギーシステムを備えることで年間一次エネルギー使用量をゼロにするという住宅。

酷暑の夏であっても、太陽光発電システムなど自ら作り出すエネルギーによってエアコンや換気などの電力を賄うことができます。余剰分あれば売電することで、発電をしない夜間に購入する電力と相殺することも不可能ではありません。蓄電装置があれば電力を蓄えることもできます。2020年には新築する住宅の過半数をZEH仕様にするという国の政策目標が掲げられて、費用の助成も行われています。

また、太陽光発電システムは災害などの非常時にも力を発揮します。先日の大阪北部地震の際には一部地域で長期的な停電が発生しましたが、「太陽光発電システムがあったので、電気が利用できて本当に助かった」という声も聞かれました。地震などの災害対策という意味でも、創エネルギーシステムが備わっていることは大きな価値を持っているのです。

「ZEH(ゼッチ)」がマンション選びのキーワードに?

ゼロエネルギーハウス普及の動きはマンションにも広がりつつあります。集合住宅向けの国の補助制度「ZEH-M(ゼッチ・マンション)」が2018年5月に策定されました。一戸建て住宅に比べると1住戸当たりの屋根面積が圧倒的に小さくなるマンションは条件的には不利です。しかし、断熱性能の強化や照明のLED化、効率のいい給湯器の採用などによってエネルギー消費量を削減するとともに、太陽光発電システムと蓄電システムやエネファームの導入など創エネルギー機能を高めることでゼロエネルギーに近づけること目指すものです。当然、通常のマンションよりもコストはかかりますが、年間光熱費を1住戸あたり約10万円減らすことができるという試算もあり、各地でプロジェクトが動きだしています。

これからは、ZEHがマンション選びの重要なキーワードになるのかもしれません。温暖化や、地球規模の気候変動変化に対処するためにも「ゼロエネルギーハウス」に暮らすことを真剣に考えるベき時代になったと言えそうです。