不動産会社といっても、実は様々なタイプがあり、一見すると分かりにくいもの。今回は、新築マンションや一戸建てを買う際にお付き合いすることになる「不動産会社」について、解説していきましょう。

新築マンションの売主になるのがデベロッパー

住まいを買おうと考えたときに、取引相手となる不動産会社は様々。新築なのか中古なのか、マンションなのか一戸建てなのかでも違ってきます。

まず、新築マンションの場合。基本的には、デベロッパーといわれる売主から購入します。デベロッパーは大規模な都市開発や住宅開発を手がける企業のことで、旧財閥系の大手不動産会社やマンションを専門的に開発するマンションデベロッパーなどがあります。大型の物件になると販売業務を担当する不動産会社が「販売代理」として参加していることもあります。新築マンションのチラシを見ると「売主（事業主）」「販売提携（販売代理）」といった表記がされているので、それぞれの会社の役割がわかるでしょう。ちなみに、アフターサービスや住宅性能保証の責任を負うのは「売主」であるデベロッパーの役割です。

新築マンションでも未入居住戸の場合（いわゆる新古マンション）は違う形態で販売されているケースもあります。いわゆる街の不動産会社さん、不動産仲介会社と呼ばれる企業が扱う「仲介」物件です。仲介物件を購入した場合は、マンションの費用とは別に仲介手数料を支払う必要がありますので、取引形態は注意して確認しておきましょう。

新築一戸建ては「建売」と「注文」で違う

新築一戸建ても建売住宅を購入するのであれば基本的にはマンションと同じですが、パワービルダーと呼ばれる新築一戸建てに特化した不動産会社もあります。パワービルダーとはある程度、規格化した建売住宅を低価格で販売する不動産会社のこと。また、パワービルダーよりもやや小規模で、工法や構造などに特色を持った地域密着型の工務店も存在しています。いずれも、ある程度地域限定で展開しているので、地元密着で一戸建てを探すのなら注目しておきたい存在です。

一方、注文住宅を希望しているのなら、まず土地を購入するために不動産仲介会社との取引が必要になります。仲介物件の場合には仲介手数料が発生します。その後に建物建築を依頼することになりますが、対象としては全国規模で展開するハウスメーカーから地元で活動する工務店まで、広い選択肢があります。建物のアフターサービスは建築を担当した会社の役割となります。

このように、どんな建物に住みたいかによって、「誰から買うのか」が変わってきます。まずは自分たちの希望を見極めて、情報収集をはじめるといいでしょう。