将来のことを考えて知っておきたい相続の基礎知識

将来的に現在の持ち家を相続することになるのか、さらにこれから購入する住宅をどうするのかを考えていますか?遠い未来のことかもしれませんが、相続についても基本的な知識を押さえておきましょう。

遺言書や話し合いが成立しなければ法定相続に

相続人が複数いる場合、遺言書か話し合いによる遺産分割協議書がない場合は民法の規定により遺産相続が行われます。法定相続と呼ばれるものです。例えば妻と子ども2人が相続人となる場合は妻が1/2、子どもがそれぞれ1/4を相続することになります。とは言っても、不動産は現金のように簡単に分けることができませんので、いくつかの方法が考えられます。

(1)法定相続分どおりの比率で共有の名義として相続する方法。

(2)相続人の一人が代表して不動産名義を相続する代わりに、ほかの相続人へは持分に応じた評価額相当の代価(おもに現金)を交付する「代償分割 」と呼ばれる方法。

(3) 不動産を売却し、その売却代金を相続人たちで分割する「換価分割」と呼ばれる方法。

いずれにしても簡単なことではありません。不動産という資産をどう残していくのか、50代のうちから家族と一緒に考え始めることは、決して早すぎることではありません。

相続税を課税されるケースが増えている

相続された資産額によっては相続税を納付する必要があります。2015年1月1日からは基礎控除が(3000万円+600万円×相続人数)と大幅に減額されました。妻と子ども2人が相続人のケースならば4800万円までの相続財産には課税されないということなので、郊外エリアのマイホームであれば課税されないケースがほとんどでしょう。しかし、都市部になると土地評価額が高いため課税されるケースが増えてきます。「相続税支払いのために土地を切り売りする」という話が出るのもこのためです。

相続税支払いのために自宅を手放す、といった悲しい事態が生じないように課税対象の土地評価額を引き下げる「小規模宅地の特例」という制度もあるのですが、近年はこの制度の適用厳格化が行われて、課税されるケースが増えていると言われます。いざという時に慌てないためにも、都市部の不動産資産を所有しているケースであれば、税理士や税務署の相談窓口で相談してみてはいかがでしょう。これから不動産の購入を考えているのなら、相続のことも考慮に入れて計画を進めたいもの。相続税対策が必要であれば早めに行動を起しましょう。