修繕積立金の金額はいくらくらいが妥当?

マンションの場合、長期修繕計画に基づいて修繕積立金額が決められています。毎月発生する費用なので、できるだけ少ないほういいけれど、積立金が不足して修繕が行えなければ意味がありません。いくらくらいが妥当なのでしょう。

修繕積立金は、長期修繕計画をベースに計算する

長期修繕計画の期間は20年から30年にわたるものが一般的で、たとえば外壁の修繕を10年後、階段手すりなどの鉄部塗装を4年ごと、給排水管の修繕は20年後に実施…といった計画を想定し、計画に基づいて必要になる修繕工事費用を累計したものから修繕積立金の額を算出していくことになります。

総戸数100戸の中規模マンションの場合をシミュレーションしてみましょう。長期修繕計画を立てて30年間で必要になる修繕費用の合計額が3億円になったとします。これを360ヶ月(30年)で割ると1ヶ月に積み立てる必要金額は約83万円、100戸で分担すると一戸あたり約8300円になり、さらに各住戸別の金額を専有面積割合で按分して調整する、といった考え方が一般的です。

1㎡あたり月額約200円が平均的な修繕積立金?

実際、国土交通省が行った「平成25年マンション総合調査」によると 毎月支払う修繕積立金の一戸あたり平均は1万783円となっています(駐車場使用料等からの充当額を除く)。同じく国土交通省が作成した「長期修繕計画作成ガイドライン」によれば、延べ床面積が5000㎡~1万㎡で15階建て未満の中規模なマンションの場合、専有面積1㎡あたりの修繕積立金の平均値は202円となっています。70㎡であれば約1万4000円になる計算です。

しかし、新築マンションの場合は入居時の修繕積立金額はこれらの平均値よりも抑えられているケースが少なくありません。背景には、購入者の毎月の負担額を少なくすることで販売をスムーズに進めたいという不動産会社の戦略もあるようです。その分、積立一時金として購入時に一括で支払うケースも多くみられますが、大切なことは長期修繕計画が妥当なものかどうか、ということ。将来、積立金が不足するようなことがあれば負担を被るのは自分自身です。購入前であっても、疑問に思う点があれば長期修繕計画書を見せてもらいチェックしてみましょう。不動産会社や管理会社に「おまかせ」するのではなく、オーナーとしてもシビアな視点を持っておくことが大切です。