渋谷の新たなビジネスとカルチャーの発信拠点が誕生

2016年12月5日

渋谷川のほとりで“クリエイティブ”を発信する「渋谷ストリーム(SHIBIUYA STREAM)」

旧東横線渋谷駅および線路跡地となる南街区、そこに2018(平成30)年に誕生するのが大規模複合施設「渋谷ストリーム(SHIBIUYA STREAM)」だ。事業コンセプトを「クリエイティブワーカーの聖地」とし、クリエイティブワーカーをはじめとした、次の流れの芽を作り出そうとする多くの人々を引き寄せ、ここでの体験・交流・挑戦から生まれる新しいモノ・コトを世界に発信し、ここから新たな次代の流れを生み出すことを目指す。自転車通勤者向け施設や保育所などを配置するのも、多様なワークスタイルを支援するためだ。

「渋谷」駅周辺再開発のイメージ図再開発後の「渋谷」駅の予想図
画像出典:東京急行電鉄株式会社ニュースリリース

フロア構成は、1~3Fの商業施設、9~13Fのホテル、14~35Fのオフィスを中心として、4Fにはインキュベーションオフィス、サイクルカフェ、多目的広場、6Fにはエリア最大級のカンファレンスなど、大きな5つのシチュエーションに分けられる。

また、官民連携のもと、清流復活水を活用した「壁泉」と呼ばれる水景施設を整備して「渋谷川」の水の流れを再生。広場と緑豊かな約600mの歩道を創出し、広場では街と連携した様々なイベントを開催する予定だ。

渋谷川沿いの広場のイメージ図渋谷川沿いの広場(イメージ)
画像出典:東京急行電鉄株式会社ニュースリリース

新たなクリエイターの創造活動拠点となる「渋谷キャスト(SHIBUYA CAST.)」

キャットストリートの起点に位置する宮下町には、多くのクリエイターが行き交い、活動するための創造拠点として「渋谷キャスト(SHIBUYA CAST.)」が2017(平成29)年春に誕生する。

渋谷キャスト外観図「渋谷キャスト(SHIBUYA CAST.)」の外観
画像出典:東京急行電鉄株式会社ニュースリリース

フロア構成は、GF~1Fに店舗、多目的スペース、広場、1~2Fにはシェアオフィス&カフェ、2~14Fに事務所、13~16Fに共同住宅というもの。利用者が様々な価値観や文化に触れ、刺激を受けられる空間として、広場や他目的スペース、カフェなどの共用スペースを多く配置している。また、多様な価値観をもった人の拠点となるようにと、シェアオフィスや共同住宅を設けることで、交流を促す効果も期待する。「渋谷キャスト(SHIBUYA CAST.)」というネーミングには、多種多様な才(知)を持った人々が集い、一人ひとりが配役を与えられた俳優のように役割を果たしながらコラボレーションすることで、世界から注目される新たな文化や才能を生み出す場となる意思を表している。

発表会の様子トークセッションの様子

発表会の後には、ミュージシャンで渋谷区観光大使クリエイティブアンバサダーを務める小宮山雄飛氏と、東京急行電鉄株式会社の西澤信二氏が登壇し、現在と未来の渋谷を語らうトークセッションが行われた。

2つの施設が共通して目指すものは、渋谷の中心部のみの開発だけではなく代官山や原宿など、多方面へつながる“広域渋谷圏”を含む開発であることである。今後も続く渋谷の再開発事業によって、渋谷の文化だけでなく、あらゆる文化や人が混ざり合い、新しいモノが生まれていくことが期待できるだろう。

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■参考■
東京急行電鉄株式会社ニュースリリース
渋谷駅周辺地区における再開発事業の進捗について

■開発種別:再開発
■エリア:東京都・渋谷
■完成時期:2017年,2018年(予定)
■事業主体:東京急行電鉄株式会社,東急不動産株式会社