玄(はる) 田むら

「蕎麦の味を決めるのは、そば粉にあり」とよく言われるが、実際のところは難しく奥深いものだ。そばの実の産地、挽き方、ふるいの目の使い分け、ほんのちょっとした違いが風味や香りに大きな影響を与え、“その店の味”を生む。
「自分が理想とする蕎麦を打とうと思うと、自然とこだわってしまいましてね。蕎麦好きが高じて、蕎麦の栽培から手掛ける人もいるんですから、面白いものですよ」
そう笑うのは、「玄(はる) 田むら」の店主・田村さん。蕨でも評判の蕎麦屋の店主は、“蕎麦好きここに極まれり”といった人のひとりでもある。

「玄(はる) 田むら」外観
「玄(はる) 田むら」外観

田村さんのそば打ちは、そば粉づくりから始まる。収穫したままの蕎麦の実を農家から直接仕入れ、その日に使う分だけ皮を剥き、石臼で挽く。こうしてできあがったそば粉は、香り高く、甘味と旨みがとびきり強いのが特徴だ。

店内奥には写真の石臼をはじめ、蕎麦の実の脱穀・製粉をするための器材が揃う
店内奥には写真の石臼をはじめ、蕎麦の実の脱穀・製粉をするための器材が揃う

繊細な蕎麦の風味を十二分に堪能するなら、ぜひ頼みたいのが「せいろ蕎麦」。「田むら」では写真の「せいろ」と、そばの実を殻ごと挽いた「粗挽き」の2種がある。両方選べないという方には「味くらべ」を薦めたい。

モダンシックな雰囲気の店内。ちょっと特別な日の会食にもぴったりだ
モダンシックな雰囲気の店内。ちょっと特別な日の会食にもぴったりだ

運ばれてきたせいろは細切りでつややか。伸びてしまわないうちにと一口啜れば、手打ちならではの角の立ちとつるりと滑らかな喉ごしが、もう一口啜れば、蕎麦の甘みと旨味が口いっぱいに広がりまさに絶品。キリリとした蕎麦出汁は鰹節のみを使用。蕎麦の甘みを引き立てつつも、スキッとした後味が心地よい。それでいてお値段の方は決して気取らないとあれば、これほどあり難いことはない。

「せいろ」(800円)は、おろしたてのわさびとともにいただく
「せいろ」(800円)は、おろしたてのわさびとともにいただく

ただし一日に挽けるそば粉の量が限られているため、売り切れ次第閉店だ。来店はどうぞお早めに。

玄(はる) 田むら
所在地:埼玉県蕨市塚越2-3-8 
電話番号:048-447-5676
営業時間:11:30~14:00ごろ(土・日・祝日は15:00ごろまで)、17:30~21:00ごろ ※売り切れじまいの場合あり
定休日:火曜日 ※月1回不定休あり
http://www.warabi.ne.jp/~haru/





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