和洋菓子 松右衛門

白山通り沿いにひっそりと暖簾を掲げている、小さな小さなお菓子屋さん「抹茶とあずきの和洋菓子 松右衛門」。ドアを開けて中に入ると細身の若旦那が顔を出し、いらっしゃいませ、と迎え入れてくれる。店の看板商品は「どらやき」。あくまでも「和洋菓子」の店だが、近所の人々の間では“どらやきのお店”と認知されているそうだ。

白山通り沿いにある「和洋菓子 松右衛門

ショーケースに並ぶ商品

店主は阿部真(しん)さん。もともと山形の生まれで、地元の菓子店に就職し、そこで和洋菓子全般を学んだという。それから転職して別の仕事にも就いたそうだが、「やはり、ものづくりの楽しさは忘れられなかった」と、自分の店を持つことを決めた。その時に、何か特化したものを作りたいと考え、特に好きだったという「抹茶」と「あずき」にこだわった菓子の試作を進め、開店に至ったそうだ。

店主の阿部真さん

2009(平成21)年の開店当初は、店構えこそ今と同じだが、ショーケースの中身は洋菓子が主体だったそうだ。抹茶とあずきのケーキが主役で、抹茶オムレットなどが脇を固めていたという。ところが、そのうちにお客さんから「このあずきでどら焼き作ってくれない?」という声が挙がり、最初は遠慮していたものの、「何度も言われるものだから、試しに作ってみた」ところ、これが美味しいとたちまち評判に。口コミで人気が広がり、今ではどら焼きを目当てに訪れるお客さんがほとんどになった。

「どら焼き」を目当てに訪れるお客さんが多い

どら焼きは基本の「大納言」のほか、抹茶クリームとあずきクリームの生どら焼き、栗入りの「和栗大納言」と、計4種類を常時置いており、これを詰めあわせて手土産に買っていく人が多い。日持ちはそれぞれ異なり、生どら焼きは1日から2日間、大納言と栗は3日が賞味期限とのこと。保存料、添加物を一切使っていないために長期間は日持ちしないそうだが、それは裏を返せば、安心・安全がしっかり保証されているということ。小さな子どもがいるファミリーの常連さんも多くいるそうだ。

店内の様子

「大納言抹茶生クリーム」

原材料についてはできるだけ国内産の良質なものを使うようにしている。あずきは北海道産の大納言を店内で炊いたものを使用し、抹茶は京都の和束町で収穫された茶を石臼挽きにしたもの、いわゆる「宇治抹茶」だ。小麦粉は北海道産小麦を100%使った、菓子用のブレンド粉。卵も飼育段階で餌に抗生剤などを使わず、平飼いでのびのびと育てた、良質なものを使っている。コスト度外視とも言える素材を使っているから、この店の菓子はどれを食べても、軽やかで後味が良い。

北海道産小麦を100%使った、菓子用のブレンド粉を使用している

北海道産の大納言あずきを使用

なお、どら焼きは少量生産で、前日に作ったものを一日寝かせてから出しているため、売り切れてしまうことも多々あるという。

そういった時には是非、「あずきと栗の抹茶オムレット」、「焼きドーナツ」、「白玉ぜんざい」や「和栗ようかん」なども試してみてほしい。とにかく「あんこ」と「抹茶」には自信を持っている店なのだ。現在は和菓子寄りの品揃えのため、近隣の年配の方が利用することが多いそうだが、高校生や大学生がどら焼きやアイスクリームをおやつに購入したり、子どもの誕生日のためにホールケーキをオーダーしていく姿もある。創業当初に出していた「抹茶とあずきのケーキ」は、現在は生産体制の都合から予約制になっており、事前に連絡をすればどのようなサイズでも対応してくれるそうだ。スッキリとした抹茶ケーキを食べたいという方は、一度相談してみてはいかがだろう。

「あずきと栗の抹茶オムレット」

「焼きドーナツ」

定番の「どら焼き」や、その他のユニークなメニューも魅力的な「和洋菓子 松右衛門」。店主の阿部さんもほんわりとした人柄で、世間話を楽しみに訪れている常連さんも多いことだろう。

和洋菓子 松右衛門
所在地:東京都文京区白山5-1-9 レジオス文京白山1F
電話番号:03-6801-5110
営業時間:11:00~19:00
定休日:不定休
http://www.matsuemon.co.jp

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