ジャンズ ベトナム料理

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駅前から徒歩2分ほどの繁華街の角地にあり、細く長い階段を登りようやくたどり着くベトナム料理レストラン「ジャンズ」。目立たない小さな店ではあるが、ニコタマ通の間では「とにかく美味しい」という噂をよく聞く店だ。

この店を切り盛りするのは、ベトナム出身のジャンさん夫妻。妻のジャンさんが中心となって、30年前、家庭で食べたベトナムの味を再現している。ベトナム料理に“香辛料を使ったイメージ”を持つ人も多いかもしれないが、それは生春巻きのソースなど、限られた料理の特徴。ジャンさんが語るベトナム料理の本質は、「野菜の甘さを生かしたシンプルで健康的な料理」ということだ。

ジャンズ ベトナム料理

代表的なメニューである「ベトナム風お好み焼き」(1,518円)は上新粉をベースにした生地を薄く焼き上げ、たっぷりの豆、もやし、エビなどを包んだもの。お好み焼きとは言え、強い味付けはまったく無い。そのまま食べれば豆の甘さと香りをほのかに感じるものだ。これをベトナム風の魚醤「ヌックマム」に浸して頂くので、お好み焼きと言うよりはお浸しに近いかもしれない。ベトナムの家庭ではよく出てくるそうで、野菜の甘さが上品に伝わる癒しのひと品だ。

ジャンさんの料理は「一皿で健康」がテーマ。どの料理にも満遍なく野菜、肉(魚)、豆の要素が盛られ、何も考えずに注文してもバランスの良さは崩れない。これも家庭料理ならではの配慮と言えそうだ。

ジャンズ ベトナム料理

「ゴイドウドウ」(青パパイヤのサラダ)は細切りにした沖縄産青パパイヤと豚肉を、ヌックマムベースのドレッシングで和えたもの。ドレッシングにはミキサーで粉砕されたさまざまなフルーツが混ぜられており、これがまた旨い。さらに砕いたピーナッツが香ばしさを添え、満足感の高いサラダに仕上げられている。パパイヤはベトナムではごく庶民的な食べ物で安く手に入り、日本のレタスのような感覚で食べられているということだ。それでも沖縄産を使うのは「日本のパパイヤは安全だから」と理由に尽きる。その他の野菜もすべて国産で、「ベトナム料理を日本の良い素材で作ると、こうなるんですよ」と嬉しそうに語るジャンさんが印象的だった。

ジャンズ ベトナム料理

「ミェンサオクォア」(1,255円)という舌を噛みそうな名のメニューは、簡単に言えば「春雨とワタリガニの炒め物」だ。シメジ、パプリカ、タマネギなど香りと甘みが出る野菜を丁寧に炒め、たっぷりのワタリガニと緑豆春雨と和えている。味付けはわずかな塩とコショウだけ。それでも全く物足りなさを感じさせないのは、隠し味に豚ベースのスープを加えているからだという。

この店の料理を食べたら、恐らくベトナム料理に対するイメージが変わるだろう。かといって、市中のベトナム料理店が偽者というわけではない。「今はベトナム人も強い味が好きになったから、調味料もどんどん入れてる。でも昔はこんな薄味だったのよ」とジャンさんは語る。この店の味は、30年前のベトナム家庭のレシピを、そのまま日本の食材で再現したもの。だから現在のベトナムに行っても、なかなかこの味には出会えないのだという。

次々と変わり、進化を続けていく二子玉川の駅前で、開業から10年以上もの間、古き良きベトナムの味を出し続けている「ジャンズ」。この味はもう、ニコタマ住民にとっての「おふくろの味」となっているかもしれない。

ジャンズ ベトナム料理

※本文内の価格等は掲載時のものです。変更している場合がありますのでご了承ください。

ジャンズ ベトナム料理
所在地:東京都世田谷区玉川3-5-7 黒川ビル3F
電話番号:03-3700-2475
営業時間:17:00~22:00(21:00LO)
定休日:月曜日
http://www.giangs.com/





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