パティスリー雪乃下 世田谷店

閑静な住宅街が広がる、世田谷区弦巻4丁目の住宅地。その中でもひときわ大きな邸宅をリノベーションした店舗が「パティスリー雪乃下 世田谷店」だ。鉄板焼きを出す「母屋 虎幻庭」と、お好み焼き店の「古無門」も併設されている。どこか荘厳な雰囲気に包まれた入り口から入ると、3つの店はそれぞれ別の建物として広い敷地の中に配されており、ログハウス風の三角屋根で佇んでいるのが「パティスリー雪乃下 世田谷店」である。

「パティスリー雪乃下」と言えば、鎌倉の有名なケーキ店を思い浮かべる人も多いだろう。創業当初にシェフパティシエを務めたのは宇治田潤氏。パリの名店・サダハルアオキで腕を磨いた敏腕パティシエとして注目されていた人物で、彼が立ち上げた数々のケーキは多くの人を虜にした。宇治田氏は2011(平成23)年に独立し店を去ったが、そのレシピと素材へのこだわりの姿勢は、今も受け継がれている。

鎌倉店の唯一の支店として、世田谷店がオープンしたのは2008(平成20)年。パティシエとして経験が豊富な長谷川シェフが腕を振るっている。焼き菓子、マカロン、ジャム類などは鎌倉で作ったものを出しているそうだが、生菓子とパンについては、すべてこの世田谷店で作っている。使う材料やレシピは基本的に本店と同じなので「今まで鎌倉でしか食べられなかった味を、東京でも楽しめる」と都内のスイーツファンには好評だ。

世田谷店のオリジナル商品も幾つかある。たとえば夏の創作ケーキ「まるごと桃」は、桃をまるごと一つ使い、種を抜いてそこにカスタードを詰めたもの。見た目のインパクトは相当だが、甘く熟した桃にそのまま上質なカスタードを添えたような、優しく自然な味わいが楽しめる。こちらは桃の時期限定だが、その他の季節にも旬のフルーツを生かしたケーキが登場するということだ。

雪乃下を代表するプチガトーと言えば「タルトフリュイ」。タルトの上にたっぷりのフルーツが盛られ、自慢のマカロンまで添えられているという贅沢な一品で、上品なアーモンドの香りが漂うタルト部分は特に絶品。甘味と酸味が混じりあい、爽やかで贅沢で、心地良い時間を過ごさせてくれる。

マカロンも雪乃下の看板商品のひとつで、フランス風のビビッドなカラーでショーケースに並ぶ。皮はしっかりと甘く、クリームはたっぷりと、素材感を感じさせる味わいで、この店の名を知らしめた調和のとれた逸品だ。ギフト用のラッピングも都会的なデザインなので、家庭用よりは手土産に買う人が多いそうだ。このマカロンの皮だけをラスク風に仕立てた「マカロンラスク」も求めやすい価格帯で、人気の品ということだ。

このほか、生菓子では抹茶を使った「宇治」や、上質な素材で丁寧に仕上げたプリン「ガット ア クレーム」やシュークリームなども定番。夏の時期には世田谷店オリジナルのゼリーやムースの「キール」「バカンス」「オリエント」といったものも登場する。季節ごとに内容は入れ替わり、冬にはチョコレート系の品が増えるそうだ。また、最近は「この辺りにパン屋さんが無くて」という声を聞き、焼きたてのパンも売り始めたとのこと。地元に密着した店としても根付き始めているようだ。

このほか、「雪乃下」のケーキはお好み焼き「古無門」、鉄板焼き「虎幻庭」のデザートとしても提供されている。こちらの2店舗を訪れた際には、是非デザート付きのプランをチョイスしてみてほしい。雪乃下の上質なプチガトーが最後に現れ、最後に思わぬ驚きと満足感に浸れるはずだ。また、駅から離れているものの、専用駐車場が整備されており、車でも気軽に訪れることができる。

“本物志向”を貫きながらも、地元のニーズに寄り添いながら、柔軟織り交ぜたスタイルで営業している「パティスリー雪乃下 世田谷店」。自宅用、手土産用にお薦めなのはもちろんだが、天候の良い季節には店の前のテラス席に座り、その場で楽しんでも良い。23区内とは思えない、静かで緑豊かなロケーションは、きっと心を癒やしてくれることだろう。

パティスリー雪乃下 世田谷店
所在地:東京都世田谷区弦巻4-14-1 
電話番号:03-5426-5677
営業時間:11:30~19:00(土日祝は21:00まで)
定休日:月曜日(祝日の場合は火曜日)
http://yukinoshita.info/





PAGE
TOP