焼肉やなか

店長盛り

東京メトロ「小竹向原」駅1番出口より徒歩2分の場所にある焼肉店「焼肉やなか」。グリーンロードと呼ばれる街路樹の緑が心地良い閑静な住宅地の一画にお店を構えている。2010(平成22)年のオープンより、黒毛和牛の牝牛(めうし)のお肉を扱う専門店として評判を呼んでいる。

多くの焼肉店では、品質向上を目的とした去勢肉つまり牡牛(おすうし)の肉を提供しているところがほとんどだが、長年の経験とセンスから店主が導き出した答えはさっぱりとした脂の旨みが味わえる牝牛の肉にこそ肉本来の美味しさがあるということ。一般的にはサシが多く入った牡牛の肉の良し悪しを問うことが多いがその真相や如何に。

バラ三角

取材時にご用意いただいたのは、その日の仕入れにより内容が変わる通称「店主盛り」(5,000円~6,000円前後、内容により変わる)。肉の質を見極め、店主が自信をもっておすすめするお肉のみを提供する極みのひと品。リブシン、リブ巻き、イチボ、ザブトン、サガリ、ヒレミミ、バラ三画、ヒレの全8種で6,170円(2人前)。それぞれのお肉の厚みからも分かるように、ひとり3.000円で味わうには十分過ぎるほどの内容だ。

焼肉店を開業するにあたり、店主がモットーのひとつとして掲げたのが「品質の高いお肉をリーズナブルに提供する」こと。屋号の「焼肉やなか」にみずからの本名を入れたのも、その考え方に通じるところがあるようだ。「自分の名前を入れたら、嘘つけないでしょ」とさらりと語る店主の笑顔には、商売だけでは語りきれないもうひとつの想いがあるように感じられた。

イチボ

目の前に並べられたお肉を前に「すごい」と繰り返していたところ、「今日のお肉はベストな状態からすればまだ6~7割程度なんですよ」と厳しい面持ちの店主。素人からすればすでに日常を超えたところにあるのにそれを良しとしない、職人の視線である。肉の質を見極める目、それを安く仕入れることができる術を知っているからこそ、いわゆる高級店のような商売ありきの値段設定にはならないし、自分が納得できない時にはそのまま値段に反映させてしまうほどの誠実さも垣間見える。

焼肉やなか 店内

「焼肉やなか」の肉を食べてみると、旬の果物を口にふくんだときのような一瞬にしてひろがる甘みと、弾けるようなみずみずしさが口中にあふれる〈驚き〉のひと言に尽きる美味しさだった。食べた後も喉もとを過ぎると肉の脂はすうっと体内へと染み渡り、その余韻をいつまでも楽しんでいたくなるほどのあっさり感がある。都内でも流通している牝牛の肉は多くないため、近隣に寄った際はぜひ足を運んで食べてみて欲しい。

焼肉やなか
所在地:東京都板橋区小茂根1-28-11  ハマノハイツ1F
電話番号:03-5926-3227
営業時間:17:00〜翌1:00(L.O.24:00)※日曜日、連休最終日は24時まで営業(L.O.23:00)
定休日:月曜日(祝日、祝前日にあたる場合は営業します)





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