ビストロ ナージュ

ビストロ ナージュ
ビストロ ナージュ

ライフタウンの一角にひっそりたたずむプチレストラン「ビストロ ナージュ」。大通りからはちょっと入った場所にあるが、外見からも手作りのぬくもりがあふれており、訪れる前から期待が高まる店だ。一歩足を踏み入れると、迎えてくれるのは温和な笑顔が魅力のマダムと、頑固一徹の料理人オーラを発する山本シェフだ。

ビストロ ナージュ
ビストロ ナージュ

チリ一つ落ちていない清潔なホールと、書棚一杯に並べられた難しそうなフランス料理の専門書。レストラン通いに慣れた人であれば、ここが小手先の技で誤魔化す店ではなく、本物志向のレストランであることにピンとくるはずだ。

山本シェフは岐阜高山に生まれ、料理人を目指して上京。開業間もない新宿の京王プラザホテルでフレンチの道に入門し、その後単身でドイツに渡った。ドイツのホテルではフランス料理のコックとして勤めながら、休日のたびに、街のレストランで食べ歩きや丁稚奉公を重ねた。それがドイツで1年、ウィーンで1年、ロンドンで1年、フランスで2年と、計5年にもわたった。そこまでの情熱を燃やしてまで、フレンチの道を極めたかったのだという。

腕を磨いて帰国したのち、山本氏はふたたび各地の有名ホテルで料理人として腕を振るった。最後に勤めていた平塚のホテル「サンライフガーデン」で料理長に登り詰めた山本氏は、磨き上げた腕前を披露する新境地として、自身のビストロ作りに夢を託したという。

ビストロ ナージュ
ビストロ ナージュ

「ビストロ ナージュ」が誕生したのは2000年。かねてから住宅地が開けていたライフタウン近辺ではあったが、本格的なビストロには欠くところがあった。そこに新たな風を吹き込んだ山本氏。派手な宣伝などは一切無くとも自然にお客さんが増え、昨今は京急百貨店や伊勢丹からも、催事に出展してほしいと声がかかるようになった。

調理中の山本氏は鬼のような形相で話しかけることも憚られるほどだが、調理が終わり、料理の話題になればばいつまでも話が途切れない。そしてその言葉の端々に、料理人としての誇りと情熱を感じる人だ。「この人であれば安心して料理を任せられる」という、信頼感がこの店の常連客を釘付けにしているのだろう。

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