つつじケ丘児童館 館長インタビュー

別棟にある乳幼児室がママに好評の「つつじケ丘児童館」/つつじが丘児童館 館長 猪股 久美子さん


京王線「つつじケ丘」駅北口から徒歩6分。甲州街道沿いにある調布市の「つつじケ丘児童館」は、童謡「今日の日はさようなら」誕生の地としても知られる、調布市内で最も歴史ある児童館だ。季節の行事や日本の伝承遊びを大切にしながら、出張児童館など精力的に活動している。館長の猪股さんに、事業内容やつつじケ丘周辺エリアの魅力を聞いた。

出張児童館や工作など、子どもたちが常に楽しめるよう工夫

つつじケ丘児童館正面
つつじケ丘児童館正面

――まずは、つつじケ丘児童館の概要について教えてください

猪股さん:50年以上の歴史を持つ児童館で、学童クラブを併設しています。小学生は9時から17時まで、中高校生は18時まで使えます。乳幼児親子向けの「子育てひろば」は利用者登録をしていただき、初回利用時にお子さんの名札を作っています。その後は来館時に氏名を記入していただくだけでOKです。

 

つつじケ丘児童館のキャラクター「ツツジマくん」と猪股館長
つつじケ丘児童館のキャラクター「ツツジマくん」と猪股館長

――館内にはどんな設備がありますか?

猪股さん:建物は3階建てで、1階に事務室と庭、2階に図書室と学童クラブ室、3階にプレイルームと工作室があります。屋上も日を決めて開放し、一輪車で遊ぶスペースとして使っています。すぐ横にある「神代出張所」の2階に乳幼児室がある他、児童館ホールを併設しています。

 

別棟の乳幼児室
別棟の乳幼児室

――つつじケ丘児童館の特徴は何でしょうか?

猪股さん:子どもたちにとっての大きな魅力は、ボール遊びや縄跳びなど存分に外遊びを楽しめる庭があることでしょう。一方で建物内にはそこまで広い部屋がないので、雨の日でも楽しめるようにと工作に力を入れています。乳幼児室が別棟にあるのも特徴で、小学生が利用する午後も安心して使えると好評です。

 

館庭で遊ぶ子どもたち
館庭で遊ぶ子どもたち

――特色ある取り組みがあれば教えてください

猪股さん:調布市内には11の児童館がありますが、当館は他の児童館と比べてカバーするエリアが広く、管轄内には3つの小学校があります。当然、なかなか来られない子もいます。子どもが来るのを待っているだけではダメだと思い、29年度から「上ノ原小学校」地域,30年度からは「調和小学校地域」でそれぞれ 「ミニ児童館」を実施しています。

図書室
図書室

――利用状況はいかがですか

猪股さん:大きなイベントがあるときは別ですが、通常は乳幼児が一日15~20組、小学生は一日8~10人程度です。なお、2019年2月現在で学童クラブは定員60名に対して54名いて、学童の子は毎日40人くらい利用しています。

子どももママも楽しく過ごせる場所

乳幼児室
乳幼児室

――乳幼児親子にはどんなサポートを行っていますか?

猪股さん:メインは、平日の午前中に実施している親子の交流の場「子育てひろば」です。曜日を決めて、1才までの乳幼児親子と妊婦さんを対象とした「赤ちゃんひろば」、1才から就学前までの幼児親子を対象とした「幼児ひろば」を設けています。自由遊びの後に遊具のお片付けをして、手遊びやわらべうたで締めくくります。平日の12~13時は、乳幼児室の隣の和室をランチルームとして開放。電子レンジやポットもあり、ママ友同士でくつろいで食事を楽しんでいただけます。

乳幼児親子のランチルームとして使っている和室
乳幼児親子のランチルームとして使っている和室

――保護者向けのイベントはありますか?

猪股さん:3カ月に一度くらいですが、「ママのほんわかタイム」を実施しています。お正月飾りを作ったり、お抹茶を立てたり、気分転換のための時間ですね。乳幼児と毎日向き合うのは大変ですから、少しでも楽しい時間を過ごしてほしいと思っています。土曜日に吹奏楽団を呼んで、親子で楽しめるコンサートを開くこともあります。

「児童館メンバーズ」の活動で地域のリーダーに

 

屋上で遊べる一輪車
屋上で遊べる一輪車

――小学生はどんなことをして遊んでいますか?

猪股さん:天気がいい日は庭で遊ぶ子が多いですね。伝統的な遊びも用意しているので、今の季節はコマ回しも盛んです。「将棋の会」や「けん玉教室」、スポーツブランドの「ナイキ」と「一般財団法人児童健全育成推進財団」が開発した運動遊びプログラム「JUMP-JAM(ジャンジャン)」など、日を決めて定期的にやっている遊びもたくさんあります。

 

庭で遊ぶ子どもたち
庭で遊ぶ子どもたち

――どんなイベントを行っていますか?

猪股さん:イベントは節分やひな祭り、クリスマス会など、親子で楽しめる季節の行事を中心に企画しています。隣にある児童館ホールを利用して、獅子舞やコンサートをはじめ、児童館まつり、お楽しみ会、お化け屋敷など大勢の人が集まるイベントも行っています。

 

「児童館メンバーズ」定例会議の様子
「児童館メンバーズ」定例会議の様子

――調布市が取り組む「児童館メンバーズ」について教えてください

猪股さん:子どもたちに児童館や地域のリーダーとして育ってもらうための制度で、小学校3年生以上の子が立候補してなります。「児童館まつり」など、イベントの企画・運営をサポートしてくれます。みんなでワイワイ楽しく活動しながら、自主性やリーダーシップが培うことが狙いです。

 

メンバー募集のポスター制作
メンバー募集のポスター制作

――具体的にどんなことをするのですか?

猪股さん:児童館の職員と一緒にイベントの出し物について考えたり、冊子のイラストを描いたり、イベント開催の告知や人員募集のポスターを作ったりします。今日作った次年度の「児童館メンバーズ」募集のポスターは、館内に貼る予定です。

毎週水曜日は、児童館ホールは中高生に開放

児童館ホール
児童館ホール

――児童館ホールの活用状況を教えてください

猪股さん:120名を収容できる大きさがあり、音響や照明設備も完備。ピアノの発表会や舞台発表など文化活動の集会の場として提供されています。毎週水曜日は卓球台、ビリヤード台、ギター、電子ドラムセットなどを用意して中高生世代に開放。15時から20時まで、飲食や勉強など自由に使える居場所として活用してもらっています。

鉄琴付きの「今日の日はさようなら」発祥の碑
鉄琴付きの「今日の日はさようなら」発祥の碑

――この児童館で、今も歌い継がれる歌が生まれたと聞きました

猪股さん:「日本の歌百選」のひとつで、京王線「柴崎」駅の電車接近メロディにもなった歌「今日の日はさようなら」ですね。1960年代に、この児童館でボランティアとして活動していた金子詔一さんが作詞・作曲し、児童館に集う若者たちと歌ったのが始まりだそうです。

利用者が感じるつつじケ丘エリアの魅力

普段利用されているママさんとお子さん
普段利用されているママさんとお子さん

――つつじケ丘児童館を利用する頻度や主な目的について教えてください

週に2~3回利用させてもらっています。子どもは現在1才1カ月。だんだんお昼寝の時間も短くなってきていて、昼間のうちに体力を使わないと夜眠ってくれないので、昼間のうちに思いきり体を動かして遊ばせることが大きな目的です。私自身は、ママ友としゃべってストレスを発散することが楽しみです。

――つつじケ丘児童館の魅力は?

他の児童館だと建物がひとつなので、小学生がいっぱい来る午後は小さな子を遊ばせるのは実質的に難しいと思うのですが、「つつじケ丘児童館」は乳幼児室が別棟にあって、午前中だけでなく午後も子どもを遊ばせることができることが、一番ありがたいです。

――子育てをするうえで、つつじケ丘エリアの魅力とはどのような点だと思いますか?

周辺に児童館や公園など、子どもが遊べる場所が多いと思います。また、比較的交通量の少ない閑静な住宅街なので、そういった点は子ども連れには安心できるポイントかもしれませんね。

館長 猪股 久美子さん
館長 猪股 久美子さん

つつじケ丘児童館

館長 猪股 久美子さん
所在地:東京都調布市西つつじヶ丘3-19-1
URL:https://cosite.jp/town/facility/jidoukan/495/chofushougai
※この情報は2019(平成31年)年2月時点のものです。

別棟にある乳幼児室がママに好評の「つつじケ丘児童館」/つつじが丘児童館 館長 猪股 久美子さん
所在地:東京都調布市西つつじケ丘3-19-1 
電話番号:042-482-6201
開館時間:9:00~17:30(中・高校生は18:00まで)※児童館ホールは9:00~21:30
休館日:年末年始(12/29~1/3)
https://gakusyu.chofu-city.jp/_shisetsu/..