大正時代から続く名店/武蔵屋豆腐店 店主 杉田浩さん

「武蔵屋豆腐店」
店主 杉田浩さん

商店街を牽引するあらたなリーダー
大正時代から続く名店「武蔵屋豆腐店」

谷根千(やねせん:谷中・根津・千駄木)の愛称で親しまれ、下町風情が今なお残る町並みとして観光客も多く訪れる場所のひとつ「谷中銀座商店街」。最寄りとなるJR「日暮里」駅から徒歩5分の町ナカの商店街でありながら、多くの人を引き寄せ魅了し続けている理由はどこにあるのでしょうか。今回は2012(平成24)年5月より、商店街を牽引するあらたなリーダーとして理事長を務める「武蔵屋豆腐店」の3代目店主、杉田浩さんにお話を伺いました。

大正時代から続く地域に根ざしたお店と伺いましたが、「武蔵屋豆腐店」の歴史とお店の特徴についてお聞かせください。

「武蔵屋豆腐店」 店主インタビュー
「武蔵屋豆腐店」 店主インタビュー

「武蔵屋豆腐店」は1925(大正14)年に先々代のおじいちゃんが開いた「よみせ通り」のお店がはじまりです。父がお店を手伝うようになり、現在の「谷中銀座商店街」へと移り、現在では妻と息子と3人でお店を切り盛りしています。

「武蔵屋豆腐店」 店主インタビュー
「武蔵屋豆腐店」 店主インタビュー

今では一般的な呼び名として全国的にも知られている“おぼろ豆腐“は、実は2代目の父が発案した商品で、今でもお店の看板商品として多くの方に親しまれています。言わば「谷中銀座商店街」は“おぼろ豆腐”の発祥の地と言っても良いかも知れません。

商品は「おぼろ豆腐」(230円)のほか、自家製ドレッシングの「豆腐サラダ」(250円)や「とうふつくね」(4本300円)といった惣菜も多く、昔ながらの“手づくり”を大切に毎日100種ほどの商品を揃えています。

商店街のあらたなリーダーとして商店街の現状をどう見つめていらっしゃいますか?

「武蔵屋豆腐店」 店主インタビュー
「武蔵屋豆腐店」 店主インタビュー

谷中で生まれ、父の商売人また職人としての姿を見て育って来たからこそ分かることが多くあります。私が21歳のときに父が急病で倒れ、それまで務めていた会社を辞めてはや28年、時代とともに移り変わる商店街のなかであることを常に意識しながらお店を守ってきました。

「武蔵屋豆腐店」 店主インタビュー
「武蔵屋豆腐店」 店主インタビュー

これは商店街の理事として今を見つめる指針ともつながりますが、まずひとつは“それなりの価格とクオリティ”です。スーパーマーケットやコンビニには無い品揃えと、地域の人にも納得の品質と価格を守り続けることが大切だと思います。もともと商店街には人が好きで、マニュアルの無いサービスを心得た店主やスタッフが多くいますので、そこには必ず商店街でしか味わえない買い物の楽しみ方というものがあると思います。

観光スポットとしても注目されていると思いますが、こちらも現状をお教え頂けないでしょうか。

「武蔵屋豆腐店」 店主インタビュー
「武蔵屋豆腐店」 店主インタビュー

これまでテレビやドラマなどメディアでも数多く取り上げられてきましたが、いまだに多くの観光客に訪れていただけるのは他の地域にはない個性的なお店が多く集まっているからだと思います。若い方のアイデアやチカラを柔軟に取り入れることで、世代を超えた多くの人に魅力ある商店街として受け入れられているのではないかと考えています。

「武蔵屋豆腐店」 店主インタビュー
「武蔵屋豆腐店」 店主インタビュー

外国人の観光客を対象としたアンケートでは、日本で訪れてみたい町ランキングの30位以内にランクインしたこともあり、わずか200mほどの商店街が注目を集めるには求心力となる若い方の協力が欠かせません。地元を見つめる視点と観光客を魅了する個性、この2つの柱を上手く築くことが今の「谷中銀座商店街」にとっては大切なことだと思います。

はじめて商店街を訪れる人に、商店街の楽しみ方のポイントをレクチャーしてください。

「武蔵屋豆腐店」 店主インタビュー
「武蔵屋豆腐店」 店主インタビュー

数年前から「日暮里」駅周辺に高層マンションの建設が相次いでいます。商店街に馴染みの無い若い世代のご家族も多くいらっしゃるかと思いますが、まずは“いろんなお店でいろんな物を買ってみる”これが商店街を楽しむひとつのポイントです。なかには好みに合わないお店もあると思いますが、お気に入りのお店に出会ったときの嬉しさたるや。先にも述べましたが、商店街にはマニュアルの無いサービスを心得た店主やスタッフばかりですので、日々愉快な出来事に遭遇します。

「武蔵屋豆腐店」 店主インタビュー
「武蔵屋豆腐店」 店主インタビュー

「うちの子もう帰った?」と帰宅途中にお店に立ち寄って、わが子の安否を確認するお母さんや、地元の「谷中小学校」に通う子どもが学校帰りにお母さんと訪れて「おいしかったよ」と声をかけてくれるなど、人と人とのつながりを強く感じることができます。商店街の取り組みとしても、四季折々のイベントや帝国ホテルでのランチバイキングが抽選で当たるスタンプサービスなど、より買い物が楽しくなるイベントを考えていますので、ぜひ何度でも足を運んでいただければと思います。

「武蔵屋豆腐店」 店主インタビュー
「武蔵屋豆腐店」 店主インタビュー

今回、話を聞いた人

武蔵屋豆腐店 店主・谷中銀座商店街 理事長
杉田浩さん

所在地東京都台東区谷中3-9-15
電話番号:03-3821-1687
谷中銀座商店街:http://www.yanakaginza.com/

※記事内容は2013(平成25)年10月時点の情報です。

大正時代から続く名店/武蔵屋豆腐店 店主 杉田浩さん
所在地:東京都台東区谷中3-9-15 
電話番号:03-3821-1687
http://www.yanakaginza.com/