住宅ローンはボーナス返済を併用するほうがいい?

冬のボーナス支給額がニュースの話題となる季節になりました。住宅ローンにも「ボーナス返済」という仕組みがありますが、利用した方がいいのでしょうか?

毎月の支払負担を軽くできるボーナス返済

住宅ローンの返済方法には「毎月返済」と「ボーナス返済」があります。毎月の支払い額とは別に、6カ月ごとにボーナス返済分を上乗せして支払う方法で、「毎月返済+ボーナス返済」が年間の返済額になります。たとえば、1,000万円の住宅ローンを組む場合、毎月返済を700万円、ボーナス返済を300万円といった具合に割り振って返済計画をたてます。

3,000万円の住宅ローンを金利1%、35年返済で組んだシミュレーションをしてみましょう。

●ボーナス返済を利用する場合(毎月:ボーナス返済の割合は2,100万円:900万円)

毎月返済額 5万9,279円 + ボーナス時加算額15万2,699円(年に2回)

完済時の総支払い額は3,558万6,339円

●ボーナス時返済を利用しない場合

毎月返済額 8万4,685円

完済時の総支払い額は3,556万7,804円 となります。

上記のシミュレーションでもわかるように、ボーナス返済を利用することで毎月の返済負担を減らせるというメリットがあります。ただ、総支払い額はボーナス返済を併用した場合、若干多くなります。

ボーナス返済を利用する人は減る傾向に?

最近はボーナス返済を利用する人は減る傾向にあるようです。利用する場合も借入額の1割から2割程度とその割合を抑えて利用するケースも多いとのこと。理由はいくつか考えられます。

まず、ボーナスに頼りすぎることをリスクだと考える人が増えたこと。景気変動や転職などによってボーナス額にも大きな変動があったり、場合によってはボーナス自体がゼロになるというケースも考えられます。ボーナスに頼らない資金計画を考える人が増えているのです。

また、超低金利時代が続くことで金利負担も軽くなり、毎月返済だけでも充分に資金計画が組めることも背景にあります。上記の様に3,000万円のローンを組んでも毎月返済額は8万円台と、家賃なみの返済計画を組むことが可能なのです。

「手軽に繰り上げ返済」が可能になった

さらに、繰り上げ返済が手軽にできる環境が整ってきたことも、ボーナス返済利用が減る背景にありそうです。以前、繰り上げ返済は金融機関の窓口に出かけて手続きを行い、手数料が必要になるケースが大半でしたので「手軽に繰り上げ返済」というわけにはいきませんでした。しかし最近は金融機関もサービスを競うようになり、インターネットを利用した繰り上げ返済の手数料はゼロとする金融機関が増えてきました。ボーナスが増えたり、臨時収入があったりと余裕資金ができた時に臨機応変に住宅ローンの元金を減らしていくことが手軽にできるようになっているのです。

もちろん、たくさんのボーナス所得が期待できるのであればボーナス返済も併用すればいいでしょう。その場合は返済期間を短くして、金利負担を抑えることを考えるといいでしょう。ローン返済の方法にも選択肢が増えています。繰り上げ返済の仕組みも含めて、資金計画を考えてください。

       







PAGE
TOP