住み心地を左右する「用途地域」について知りたい!

将来に渡って、良好な住環境の街に住みたいと考えているなら、「用途地域」をチェックする必要があります。耳慣れない言葉かもしれませんが、現在、そして将来の住環境を考えるうえで、大切な指標になります。

土地によって建てられる「建物」が決まっている

「住み始めたら、我が家の目の前に高い商業ビルができた」「隣にいかがわしいホテルができた」…。そんな住環境の思わぬ変化は避けたいもの。それを避けるカギは、「用途地域」にあります。少し耳慣れない言葉かもしれませんが、不動産の広告などには必ず記載されています。そもそも、この「用途地域」とは、都市計画法に基づき、その場所に建てられている建物の種類や用途を示したものです。建築できる建物の種類を制限することで、さまざまな施設が無秩序に混在することを防ぎ、より効率のよい街づくりが行われるのです。ですから「住居専用地域」であれば、いきなり環境にそぐわない店舗や風俗営業店、あるいは工場などがつくられることはなく、一定の生活環境が守られています。

用途地域は全部で12種類ある

この用途地域は、全部で12種類が決められています。いわゆる、一戸建ての住宅街といわれている「第一種低層住居専用地域」「第二種低層住居専用地域」では、低層の住宅街が立ち並びます。「閑静な住宅街」をイメージするといいでしょう。マンションが建つとしても、低層タイプといわれる小規模なものです。

また、中高層マンションが建築できるのは、「第一種中高層住居専用地域」「第二種中高層住居専用地域」など。一定の規模で高さのある建物や、病院や大学などの教育施設を建てることができます。比較的良好な住環境が保たれる地域といえるでしょう。その一方で、駅周辺などは、商業施設を集めて利便性を高める目的などから、「近隣商業地域」や「商業施設」「準住居地域」などとなっています。この周囲は、店舗や事務所、小規模な工場ができることもあります。静かさは望めませんが、利便性の高いエリアです。「準工業商業地域」や「工業地域」は、工場や店舗などが立ち並びます。住宅地としての静かな環境を求める人には不向きな地域です。万一、用途地域がわからない場合は、物件の担当者に聞くか、もしくは市役所や区役所で確認するとよいでしょう。

       







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