ウイルス感染に強い家づくりを考える

新型コロナウイルスの影響は住まいの在り方も変えるかもしれません。ウイルスや細菌、PM2.5などに強い住まいについて考えてみましょう。

間取りの工夫でウイルス感染を防ぐ

帰宅後の手洗いとうがいが習慣となった人も多いでしょう。一番理想的なのは、玄関を入ってすぐに手洗い場がある家。マンションではなかなか難しいかもしれませんが、新築一戸建て住宅では、玄関に広めの土間スペースを設けて、そこに洗面ボールを配置したプランも登場しています。感染予防はもちろん、外遊びで汚れたお子さまたちにも嬉しい設備になりそうです。

「家の顔になる玄関に、洗面ボールを置きたくない・・・」という方には玄関ホールと洗面室の動線を工夫する方法がおすすめです。居室を通らず玄関から洗面室に直接入れるような動線にし、洗面室にクローゼットを配置すれば、帰宅後すぐに室内着に着替えることで感染リスクを下げることも可能です。さらに、玄関→洗面室→浴室を直線で結べば、入浴まで一気に済ませることが可能です。

素材の工夫でウイルス感染を防ぐ

住まいをつくる素材の工夫もウイルス対策のひとつになります。しっくいの壁は湿度やニオイを吸収する効果があることは知られていますが、もうひとつウイルスを分解する効果も持つことが分かっています。

しっくいの原材料は強アルカリ性の消石灰で、ウイルスを死滅させる効果があり、インフルエンザウイルスに関しては99.9%不活性化させる事が判明しています。鳥インフルエンザに感染した養鶏場が、消石灰で消毒されている様子を見たことがあるかと思います。ウイルスに対して強い効果を持つから、消石灰が利用されているのです。

健康に配慮した住まいを考えるのであれば、しっくい壁を採用することも考えてみても良いでしょう。

設備の工夫でウイルス感染を防ぐ

設備の工夫もウイルス対策のひとつです。たとえば高性能フィルターを使った換気システムの採用です。花粉やPM2.5などアレルギー原因物質の除去にも高性能フィルターは効果的。多孔質の竹炭と高性能フィルターを利用して花粉・ウイルスの99%除去を実現した住宅も登場しています。新型コロナウイルス対策としては、窓をあけての換気もすすめられていますが、住まいの換気システムの性能も考慮して、一番効果的な空気浄化法を採用したいものです。

これからの住宅は、室内環境をクリーンに保てる性能が、重要指標となるかもしれません。

       







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