長く住める家って、どんな家?

日本の一戸建ての寿命は30~40年といわれています。ですが、最近では、住宅の長寿命化が試みられ、長く住めるように工夫されています。果たして、どのような住まいなのでしょうか。特徴をチェックしましょう。

家は使い捨てから、長く大切に住み継ぐ時代へ

一般的に欧米の住まいは寿命が長く、築90年、築100年といわれるものも珍しくありません。一方で、日本はさまざまな要因がからみあい、現在、一戸建ての平均築年数は30~40年といわれています。これでは住宅ローンを払い終わった頃には、ほとんど価値がなく、建て替えが必要になってしまうなど、さまざまな弊害が指摘されてきました。そこで、2008年11月に成立した「長期優良住宅普及促進法」もとづき、現在、耐震性や耐久性にすぐれた「住宅の長寿命化=長期優良住宅」が推進されているのです。

では、長持ちする一戸建てとは、どのようなものなのでしょうか。ポイントは、(1)劣化対策、(2)耐震性能、(3)維持管理・更新の容易性、(4)可変性(5)省エネルギー性、(6)居住環境、(7)住戸面積、(8)維持保全の方法、の8つです。

「メンテナンス」のしやすさがカギ

住まいは人間の体と同様、メンテナンスをしなくては長持ちしません。そのため、住まいの長寿命化で最大のカギとなるのが、長期に渡って維持・メンテナンスしやすいかどうか、ということです。ですから、新築時に耐震性や省エネルギー性にすぐれた住まいかどうかはもちろんのこと、修繕や可変のしやすさも大切になるのです。

たとえば、(1)劣化対策(8)の維持保全の方法にあるように、あらかじめ劣化対策を施しておき、1年、2年、5年、10年と定期点検の計画を立て、その時期に必要な修繕を行うことで、より長持ちさせることができます。また、このときに行った修繕を履歴としてデータベース化することで、適切なメンテナンスをされた住まいとして売却することが可能になります。

2009年6月から始まったこの試みは普及の途上ともいえる段階ですが、一戸建てですでに累計31万戸以上の「長期優良住宅」が認定されています(2012年9月時点)。また、税制面や住宅ローンでも何かと優遇されるなど、金銭面でのメリットも見逃せません。一戸建て購入検討者にとっては、今後も注目したいトレンドといえるでしょう。

       







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