MIO(ミオ)
国道246号の「駒沢」交差点から南へ少し歩くと、「駒沢オリンピック公園」の西口へと行き着く。広大な公園の“顔”ともいえるこの西口のすぐ目の前に、小さなイタリア料理店があるのをご存じだろうか。その店の名前は「MIO(ミオ)」。2013(平成25)年にオープンした店で、店名はイタリア語で「私の」という意味をもつ。「自分の家のように、部屋のように、リラックスして過ごしてほしい」という思いが込められており、近隣の人々はもちろん、公園を訪れるファミリー層や愛犬家の人々などにも、幅広くデイリーに愛用されている。
この店を営む佐藤大樹シェフは、国内でイタリア料理を経験したのち、イタリアのフィレンツェに渡って腕を磨いたという腕利きの料理人。帰国後、自身の店を持とうと考えた時に、「カジュアルに使ってもらえるような店をやりたい」と世田谷を中心に物件を探したという。その時に運命的に出会ったのがこの場所だ。「自分で書いた店のスケッチと、奇跡的に一致したんですよ。席のレイアウトも、緑が見える場所というところも。このロケーションに一目ぼれしました」と佐藤シェフは顔をほころばせる。
営業は昼と夜の2部制。その点はトラットリアやリストランテに近い感覚だが、利用スタイルはいたってカジュアルだ。予約をせずに来ても構わないし、小さな子どもを連れてきても歓迎してくれる。「この店を開いたころに、自分にも小さな子どもがいましたから。子育て世代の気持ちはわかるんです。子どもがいても、たまにはおしゃれな店で食事したいじゃないですか」とシェフ。子連れの人も安心して訪れてほしい。
このほか、犬を連れたお客さんについても、「子どももワンちゃんも同じ。マナーさえちゃんとしてくれれば、基本的にOKです」とのこと。「駒沢オリンピック公園」は犬連れで楽しむ人が多い公園としても知られているが、こういう店が近くにあるのは、愛犬家にとって朗報だろう。
店の一番人気メニューは、ディナータイムにほとんどの人がオーダーする「前菜の盛り合わせ」。手作りのパテやパルマ産の生ハムを主役に、旬の魚や野菜などをふんだんに盛り合わせたもので、この日はワカサギとタケノコが旬素材だったが、時期によって内容は次々と替わる。まずこちらをオーダーして乾杯し、それから好き好きにアラカルトをオーダーする、という常連客が多いそうだ。コースや飲み放題のプランも用意されているので、パーティー等にも使いやすいだろう。
ランチタイムにはプチコース仕立ての「ランチセット」の人気が高い。こちらは1500円でメインディッシュにスープ、サラダ、デザート、コーヒーがセットされるもので、休日にはこれにワインを合わせる人も多い。グラスワインは常時10種類以上を用意しており、ボトルはイタリアを中心に「自分が飲んで美味しかったものを、特にビオワイン中心で置いています」とのこと。妊娠中や授乳中のお客さんも多いので、「安心」ということは強く意識しているそうだ。
また、ランチ限定で「モツバーガー」という名物バーガーもあり、こちらもリピーター率が非常に高い“ハマると抜けられない味”とのこと。モデルは佐藤シェフがフィレンツェ時代によく食べていた現地のB級グルメバーガーで、それを日本人好みにアレンジして提供している。公園にテイクアウトしても楽しめるそうだ。
大人も子どもも、お年寄りもワンちゃんも、誰でも気兼ねなく入ることができて、ゆっくりとくつろげる「MIO」。「駒沢オリンピック公園」を訪れた際にはぜひ、入り口の「向かい側」にも注目してみてほしい。
MIO(ミオ)
所在地:東京都世田谷区駒沢4-12-22
電話番号:03-6326-2989
営業時間:11:30~15:00、18:00~22:00(土・日曜日、祝日は11:00〜16:00、17:00〜22:00)※予約のみ22:00以降も営業
定休日:月曜日
https://www.facebook.com/miomiomio.me