丘の上のパン屋
2018(平成30)年の春に、美しが丘の“丘の上”に誕生したベーカリー「丘の上のパン屋」は、この近くに生まれ育った黒沼敦詞オーナーシェフの、「いつか地元で、緑に囲まれたパン屋を持ちたい」という夢が詰まったお店。「美しが丘は都心からすごく近いのに、緑があって、自然も沢山残っている。こういう場所があることを多くの皆さんに知ってもらいたいし、美味しいパンを通して、ささやかな贅沢を日常の中に感じてもらいたい」とシェフ。パンの美味しさに加え、「丘に来る」ということ自体が楽しみに思える店を目指しているという。
そのコンセプトは多くの人々に歓迎され、店はたちまち人気店に。取材時にも、平日にもかかわらず閉店時間前に商品は完売。「天気や気候によりますが、早めに完売することも多いですね。午前中に来ていただくのがおすすめですよ」とシェフ。食パン、カンパーニュ、バゲット、エッグタルトに関しては電話で予約を入れれば取り置きをしてもらえるそうだ。
住宅街の中にあるので、緑の丘が見えた瞬間には思わず「見つけた!」と声を挙げてしまうことだろう。下から見ると丘の上にぽつんと建物があるように見えるが、上に上がれば、建物の横にはしっかりと駐車場も確保されている。テラス席もあるので、買ったパンやドリンクをここで楽しむこともできる。
パンは1日40種類ほど焼いているのだそう。カンパーニュやバゲットなどハード系のものから、食パン系、デニッシュ系、惣菜系、カヌレなどまで多彩な顔ぶれ。老若男女を問わず好みのパンに出会えるだろう。
口コミで人気が高いのは「エッグタルト」とのこと。こちらは薄く焼き目を付けたカスタードがなんとも香ばしく、クリームパンとクロワッサンとクレームブリュレを一度に頬張ったような贅沢感が魅力。一度食べたら忘れられなくなる一品だ。
このほかにも、直方体に仕上げた個性的なクリームパンや、季節のフルーツを使ったデニッシュ、近隣農家の野菜を織り込んだフォカッチャ等も人気が高い。
「発酵バターのクロワッサン」も、シェフが自信をもっておすすめする商品のひとつ。たっぷりのバターを折り込みつつ、サックリした歯ざわりに仕立てられている。
パンは営業開始の午前8時から次々と時間差で焼き上げられるが、最も種類が多く出揃うのは午前10時からお昼前くらいの時間帯。その時間を過ぎると少しずつ品切れが出てくるそうなので、豊富な選択肢の中から選びたい人は、早めの来店がおすすめだ。
天気の良い日には、やはりテラス席がおすすめ。「自然の風を感じながらパンを食べることが、こんなに幸せなことなんて」と気が付くだろう。そのようなお客さんの笑顔こそが、黒沼シェフにとっても幸せなことなのだという。
丘の上のパン屋
所在地:神奈川県横浜市青葉区美しが丘西3-8-8
電話番号:045-530-9683
営業時間:8:00~18:00
定休日:月・火曜日
https://okanouenopanya.com/
https://www.facebook.com/okanouenopanya/