かつて羽曳野市を中心とした南河内地方ではぶどうの栽培が盛んに行われ、全国一の生産高を誇っていた。さらに醸造技術が磨かれ、地元で収穫されたぶどうを使ったワインが製造されたのだ。その歴史を今でも受け継ぎ、地産のワインを製造・販売しているのが羽曳野市駒ヶ谷にある『河内ワイン』だ。

駐車場の目の前にあるワイン館の一階では『河内ワイン』が製造するワインが販売されている。ワインの種類はシャルドネ、メルロー、ナイアガラなど多種多様。ただ、販売しているのはワインだけではない。ブランデー仕込みの梅酒も販売しているのだ。門外不出の配合でブレンドし、20年も寝かせた「エビス福梅」やG20サミットの晩餐会で振る舞われたスパークリング梅酒「Golden Party」といったプレミアな梅酒がそろっている。直売なので、どのお酒もリーズナブルな価格なのだ。１階のカウンターでは約20種類の試飲を楽しめるので、好みの味を探すと良いだろう。

ワイン館の2階に上がれば「展示ホール」があり、創業当時のワインラベルやビンなどが展示されており、河内ワインの歴史を知ることができる。天井が高く、広々とした空間なので、ゆったりとした時間を過ごせる。

『河内ワイン』ではワイン工場を見学することができる。スタッフが丁寧に案内してくれ、試飲付きというワイン好きにはたまらない工程だ。少人数でも参加可能で、予約は『河内ワイン』のHPから申し込める。7名以上の団体プランもあるので、気軽に問い合わせてみよう。

ワイン工場の横には『河内ワイン』の前身である醸造所の旧屋号を受け継いだワイナリー直営レストラン「金食堂（こんじきどう）」がある。蔵を改造した気品と重厚感がある建物で、特別な時間を過ごすことができる。このレストランの特徴は専属シェフが在籍していないこと。さまざまなジャンルのシェフが時々に赴き、自慢の腕を振るってくれるのだ。もちろん、ワインとのペアリングが良い料理たちで、訪れるたびに感動があるのだ。

『河内ワイン』の歴史を知り、さまざまなワインを味わい、こだわりの料理に舌鼓。忘れられない時間になりそうだ。

河内ワイン
所在地：大阪府羽曳野市駒ヶ谷1027 
電話番号：072-956-0181
営業時間：平日10:00～18:00、土・日曜日、祝日9:00～18:00
休日：不定休、年末年始
http://www.kawachi-wine.co.jp