八尾市のある中河内地域には、旧「大和川」などが運んだ肥沃な土地の「河内平野」が広がる。その一角、「JR八尾駅エリア」は八尾市域の中央付近に位置する。八尾市は、2018（平成30）年に中核市となった大阪有数の都市。JR「八尾」駅と「近鉄八尾」駅との間には「八尾市役所」「八尾市立八尾図書館」などがあり、さまざまな行政サービスを活用しやすい。

交通利便性

この地域は古くからの交通の要衝で、鉄道の開通も早く、1889（明治22）年には大阪鉄道（現・JR大和路線）が開通している。「八尾」駅からJR大和路線を使用すれば、「天王寺」駅まで最速で2駅6分（「久宝寺」駅で大和路快速に乗り換え）、「JR難波」駅までは最速で15分と、大阪都心へのアクセス性も高い。隣駅の「久宝寺」駅乗り換えで、JRおおさか東線の始発電車も利用できる。JRおおさか東線は放出・新大阪間が2019（平成31）年に開業しており、「新大阪」駅方面へのアクセスも便利になった。

道路交通面では、国道25号が「JR八尾駅エリア」の南に通るほか、西に大阪中央環状線、東に国道170号大阪外環状線も通り、各方面へのアクセスに便利。西側には近畿自動車道の「八尾IC」「長原IC」もある。

歴史・文化と産業

「JR八尾駅エリア」の南には「渋川道」（「竜田越奈良街道」）が通り、奈良時代以降、大和（奈良）と難波（大阪）を結ぶ中継地としても栄えた。

江戸時代前期、流域の人々が「大和川」の川筋の付替えを願い出て、1704（宝永元）年、柏原から堺の間約14.5kmに新しい流路が開削された。「久宝寺川」（現「長瀬川」）は旧「大和川」の本流で、付替えの翌年から、旧川筋などで新田開発が始まった。現在のJR「八尾駅」周辺では「安中（やすなか）新田」が開発されており、新田の現地には会所が設けられ、管理する支配人が置かれた。これらの新田は、綿花の栽培に適していたため、「河内木綿」の生産も盛んになった。現在も、「安中新田」の会所であった「旧植田家住宅」が保存・公開されており、歴史を伝えている。

「河内木綿」の生産の伝統から、明治期以降は撚糸業やボタンの加工業、歯ブラシ、ヘアーブラシをはじめとするブラシ産業など、工業も発達した。現在も八尾市は歯ブラシの生産量で全国1位を誇る。八尾市一帯は戦後の高度経済成長期に全国有数の工業地域となり、大阪東部の中核的な都市として発展した。

全国的に知られる「河内音頭」は八尾が発祥ともいわれる。毎年8月、八尾市本町の「常光寺」で行われる「地蔵盆踊り」では、「河内音頭」の源流と言われる、伝統的な「流し節正調河内音頭」も行われる。また、毎年9月には、「久宝寺緑地」で八尾市内最大のイベントでもある「八尾河内音頭まつり」が開催されており、「河内音頭」は市民に根付いた文化となっている。

教育・子育て環境

現在の「JR八尾駅エリア」周辺は江戸時代より栄えていた地であったことから「簷葡舎」「麟角堂」「環山楼」といった学塾もつくられ、教育・文化面でも発展してきた。明治期以降も、1895（明治28）年、八尾には、大阪府で3番目となる府立の尋常中学校「大阪府第三尋常中学校」（現「大阪府立八尾高等学校」）が、昭和初期には「大阪府立八尾高等女学校」（現「大阪府立山本高等学校」）が開校するなど、教育の面でも中河内地域の中心地であった。

現在は、「八尾市立安中小学校」「八尾市立成法中学校」などの公立学校があるほか、私立・市立の認定こども園も多くあり、学習塾・子育て支援施設もあるなど、充実した教育・保育環境となっている。

快適・便利な住環境

このエリアには、スーパーマーケットなどの商業施設や、気軽に利用しやすい飲食店が多く、日常の生活に便利。幹線道路沿いには郊外型の大型店も多い。

近隣には、使いやすい規模の公園が多いほか、「長瀬川」沿いには遊歩道も整備されており、桜の名所となっている区間もある。

医療面では、近隣にかかりつけに便利なクリニックが多いほか、周辺には「八尾市立病院」「八尾徳洲会総合病院」など、地域医療の中核となる病院もあり安心。

高い生活・交通利便性を誇る「JR八尾駅エリア」。公園や遊歩道、子育て・教育関連施設も充実するこのエリアは、あらゆる世代が暮らしやすい魅力的な街といえるだろう。

高い利便性と落ち着いた住環境の「JR八尾駅エリア」
所在地：大阪府八尾市