品川駅〜田町駅間に新しい駅を設置して、大規模な再開発を行う構想
JR山手線は現在29の駅が設けられており、最も新しい駅は1971(昭和46)年に開業した「西日暮里」駅だが、品川〜田町間に30番目の新駅をつくる構想が話題となっている。これは、2014(平成26)年度に完成が予定されているJR東北縦貫線が生み出す副次的な効果として品川車両基地が不要となるため、その結果生まれる約15haの土地を有効活用して新駅を中心とした再開発を行うというもの。現在の山手線と京浜東北線の線路を新幹線の線路がある東側に移動させ、品川〜田町の中間地点に駅を設置することが想定されている。現在、山手線で最も駅間距離が長いのは品川〜田町間なので周辺エリアの利便性が高まることはもちろんだが、東海道新幹線や羽田空港、そしてリニア中央新幹線への玄関口としての品川エリアのポテンシャルが一層高まることに期待が集まっている。
山手線新駅予定地イメージ図
品川周辺が交通の要衝として重要エリアに。2020(平成32)年までの完成が期待される
現在、品川駅は東海道新幹線のすべての列車が停車する主要ターミナルだが、2027(平成39)年にはリニア中央新幹線の開業にともないJR東海による新駅が登場、2ルートの新幹線の拠点ターミナルとなる予定だ。また国際線の増便が続く羽田空港へも「品川」駅から京浜急行線が直通アクセスしているほか、東側はウオーターフロントエリアとして海にも接しており、品川周辺は陸海空の交通の要衝として重要な役割を持っている。またこのエリアは東京都の策定した「アジアヘッドクォーター特区」に指定されており、税制や法令面での優遇措置を受けられる特区でもある。国内だけに限らず海外との人の移動が生まれ、経済&文化活動の中心となる可能性があるエリアなのだ。
JR東日本からは、新駅や街づくりの計画は正式に発表されていないが、これまでのメディア報道によると完成時期は2020(平成32)年予定となっている。オリンピック・パラリンピックの開催が決まり、2020(平成32)年というタイミングが一層意識されるようになったはずだ。どのような街づくり計画を立て、新しい人の流れを生み出すのか、期待が高まる新駅構想に注目していきたい。
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■開発種別:新線・新駅
■エリア:東京都・品川〜田町間
■完成時期:2020年(推定)
■事業主体:JR東日本
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