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大規模再開発事業が進む「所沢」駅周辺の街づくり

2016年5月27日

「所沢駅東口駅ビル計画」完成イメージ画像※外観(西口方面から望む)「所沢駅東口駅ビル計画」完成イメージ画像※外観(西口方面から望む)

埼玉県の西のターミナルとして栄える「所沢」駅。現在、この「所沢」駅周辺では大規模な都市インフラ整備が進んでいる。「所沢」駅東口を中心とした「所沢駅東口駅ビル計画」では第1期として「Grand Emio所沢」がオープン、さらに第2期工事が進められている。また、「所沢」駅西口の北側、日東地区と呼ばれる所沢市東町では「所沢東町地区第一種市街地再開発事業」、「所沢」駅西口では「所沢駅西口土地区画整理事業」と、3つの大きな事業が進行中だ。「所沢」駅周辺では、さらなる大きな発展が期待される。

「所沢」駅に乗り入れる西武池袋線と西武新宿線が楽しく便利に生まれ変わる

「所沢」駅には西武池袋線と西武新宿線の2路線が発着する。西武鉄道は2008(平成20)年よりこの2路線にスマイルトレインと呼ばれる30000系電車を合わせて208両投入した。この電車は女性の感性を生かした卵型の吊り革や抗菌仕様の握り棒などを採用。丸みを帯びた親しみやすい外観も含めて新しい西武鉄道の象徴として注目された。2013(平成25)年には、若干の設計変更が行われLED照明を採用するなどさらに環境に配慮した車両になっている。

そのほか、2000(平成12)年にデビューした20000系も健在。「環境と人にやさしい」をテーマに作られた車両で、ホームとの段差も軽減されている。2016(平成28)年10月からは松本零士氏による新たな描き下ろしデザインの「原画鉄道999デザイン電車」が、2018(平成30)年12月からは埼玉西武ライオンズ球団創設40周年を迎える記念にデザインされた三代目「L-train」が運行されている。

2016(平成28)年4月から始まった観光電車も、「西武 旅するレストラン 52席の至福」の愛称で人気を集めている。建築家の隈研吾氏がデザインした観光電車で、「池袋」駅~「西武秩父」駅間などの区画を運行しており、有名店・シェフ監修のコース料理を季節替わりで楽しむことができる。

広々とした空間が広がる中央コンコース広々とした空間が広がる中央コンコース

他にも西武池袋線では2016(平成28)年3月から東京メトロ副都心線、東急東横線、みなとみらい線に直通する電車のうち、西武池袋線内を快速急行、東京メトロ副都心線内を急行、東急東横線とみなとみらい線内を特急として運行する速達性の高い電車をFライナーと名付けた。西武池袋線内を走るFライナーは日中時間帯を中心に30分間隔で運行されており、高い利便性を誇っている。

利便性と環境配慮が融合した「所沢」駅と、駅東口周辺での新駅ビルが順次オープン

7時~21時まで利用可能な「とこてらす」7時~21時まで利用可能な「とこてらす」

西武鉄道を代表するターミナル「所沢」駅ではリニューアル工事が進められ、2012(平成24)年6月には駅ビル「Emio所沢」がオープンした。また、駅舎空間も徐々に整備され、「駅が広場になる。街になる。」をテーマに、コンコース面した飲食店ゾーンには大屋根が架けられ開放的なリフレッシュスペース「とこてらす」が誕生。駅の屋上には屋上庭園「トコニワ」といったユニークな施設も設けられた。駅ナカにも、キッズトイレや西武鉄道の駅では初となる「授乳室」が備えられ、さらに使いやすい駅へと進化。こうした先進的なデザインが評価され、「所沢」駅舎は「停車場建築賞」も受賞した。

2階改札2階改札

「所沢」駅では、現在もなお駅東口の駅ビル計画が進められている。2018(平成30)年3月には、第1期として地上5階建ての商業施設「グランエミオ所沢」が開業した。店舗は1~4階フロアに入っており、日常生活に欠かせない食品・日用品のフロアやトレンド発信・ファッションのフロア、ゆったりすごせるライフスタイルフロア、所沢市役所のサービスコーナーやパスポートセンターがはいるフロアとなっている。また、2階には「グランエミオ所沢」と駅コンコースとを結ぶ専用改札口も新設され、駅から直結して買い物をすることができる。さらに、2020年の夏には第2期も完成し、鉄道施設を挟み東西を一体化した駅舎と商業施設からなる複合施設が出来上がる予定だ。

東口外観東口外観
南北自由通路吹抜け南北自由通路吹抜け

日東地区の整備を進める「所沢東町地区第一種市街地再開発事業」

「所沢東町地区第一種市街地再開発事業」計画図「所沢東町地区第一種市街地再開発事業」計画図※画像クリックで拡大
「所沢市 街づくり計画部 市街地整備課」HPより引用

一方、「所沢」駅西口の北側、所沢市東町でも「所沢東町地区第一種市街地再開発事業」が進行中だ。ファルマン通りの南東の角、日東地区と呼ばれるこのエリアでは、昭和60年代から地区全体の再開発事業が検討されていたものの、事業化には至らず、その後、地区の一部を組合施行の再開発として事業を進めることになったものだ。

この再開発では約0.6ヘクタールの区域に29階建ての再開発ビルを整備。1階から3階は商業施設や業務施設、4階から上は155戸の住宅とする計画だ。完成は2021年3月を目指しており、併せて都市計画道路の整備やファルマン通り交差点の改良工事も行われる予定。現在のファルマン通り交差点は変則的な形状になっているが、改良工事では通常の交差点のような正十字型に改められるため、道路の通行もスムーズになるだろう。

改良工事が予定される「ファルマン通り交差点」改良工事が予定される「ファルマン通り交差点」

この再開発では約0.6ヘクタールの区域に29階建ての再開発ビルを整備。1階から3階にはショッピング施設や業務施設が入り、4階から上は住宅になる。完成は2021(平成33)年度を予定しており、併せて都市計画道路の整備やファルマン通り交差点の改良工事も行われる予定だ。現在のファルマン通り交差点は変則的な形状になっているが、改良工事では通常の交差点のような正十字型に改められるため、道路の通行もスムーズになるだろう。

行政、民間、地域とが一体となった「所沢」駅西口の再開発

完成イメージ画像※東口外観「所沢駅西口土地区画整理事業」設計図※画像クリックで
「所沢市 街づくり計画部 所沢駅西口区画整理事務所」HPにリンク

さらに、「所沢」駅西口、「ワルツ所沢」の西側でも「所沢駅西口土地区画整理事業」が進んでいる。この土地区画整理事業はかつての「西武鉄道所沢車両工場」の跡地約5.5ヘクタールを含む周辺一帯におけるもので、全体で約8.5ヘクタールの区域が対象となっている。辺りは、住宅が密集するなど都市防災や住環境といった課題を抱えているため、一体的に街づくりを行っていく予定だ。2017(平成29)年10月には複合ビルの建設に着工しており、竣工は2021年1月下旬を目指している。29階建てで1階と2階がショッピング施設、3階が駐輪場、4階から上が住宅になる予定だ。

西口再開発現場西口再開発現場

所沢市では「所沢駅西口土地区画整理事業」の事業区域を商業系の土地利用に誘導する考えを持っており、再開発ビル内に誕生するショッピング施設は、「所沢」駅西口の商業の活性化に大きく寄与しそうだ。再開発事業は2020(平成32)年度末、区画整理事業は2026(平成38)年度末の完了を予定しているという。

今後も続々と発展を遂げようとしている「所沢」駅周辺。その変化からは当分目を離せそうにない。