Pâtisserie Noliette(パティスリー・ノリエット)
京王線「下高井戸」駅を下車して、日大通り沿いに東へ2分ほど進むと、右手に赤いルーフと緑の壁のクリスマスカラーで彩られた建物が見えてくる。その建物のが「パティスリー・ノリエット」だ。入口右手の階段を上るとイートインできるフレンチ食堂「カフェバー・プティ・リュタン」がある。イートインだけでなく、フランス料理やお酒をカジュアルに楽しめるビストロ風の「プティ・リュタン」は3階にあり、11時半から14時半まではお手頃価格なランチを提供している。
「パティスリー・ノリエット」は1993(平成5)年にオープンした人気のパティスリー。生スイーツや焼き菓子はもちろん、パンやコンフィチュール、紅茶、パテやサラダなどのお惣菜なども用意されているので、買い物のついでに食材や料理を購入するため立ち寄る人も少なくない。
スイーツ以外の料理を販売している理由の一つには、オーナー・シェフである永井紀之氏の「手づくりの伝統的なフランス菓子を通じて、フランスの食文化を本場に近い形で伝えたい」という想いがある。永井氏は世田谷区の「オー・ボン・ヴュー・タン」を皮切りに、渡仏してヴァランス「ダニエル・ジロー」、グルノーブル「ドゥ・ヴェルバル」、パリ「ミッシェル・ロスタン」、スイス・ジュネーブ「ホテル・インターコンチネンタル」など、本場の名店で約6年間の修業を経た後、同店をオープン。フランス菓子に関する著書も手掛け、後進の育成にも注力するなど、フランス菓子の巨匠的存在である。
同店の定番人気商品を伺うと、生菓子としては「シシリア」「モンブラン」「ノワゼッティーヌ」、贈答用としては「プティ・ガトー」や各種パウンドケーキが挙げられるとのこと。「シシリア」はピスタチオのムースとショコラムースの味わいに加え、マカロンの色鮮やかさに目からも楽しめる逸品。「モンブラン」はラム酒漬けの栗の深い味わいが好評だ。「ノワゼッティーヌ」は香ばしいヘーゼルナッツ生地とのバタークリームの、味と食感のバランスが絶妙で、リピーターのファンも多い。
プティケーキの詰め合わせである「プティ・ガトー」は12個入りと18個入りがあり、チョコレートを使ったものや、フルーツを使ったものなどバリエーション豊かで、赤い箱の中にさまざまな色が溢れている。あっという間に品切れになってしまう日も少なくないそうだ。確かに、地元にこんなステキなお菓子があれば、人にプレゼントしたくなるという気持ちも納得できる。
また、贈答用に利用されることが多いというパウンドケーキのバリエーションも実に豊富だ。お酒がきいたプルーンを使用した「ケーク・ブリュノー」、紅茶生地にリンゴが入っている「ケーク・オ・テ」、6種類の香辛料を入れた生地にオレンジピールが入っている「パン・デピス・モエルー」など、さまざまな生地と素材の相性を楽しめるラインナップとなっている。
商品の種類の多彩さを誇る同店では、定番商品に加え、季節のフルーツや食材を使用したお菓子や料理も多数用意されている。フルーツを例に挙げると、主に春はイチゴ、夏はイチジクや桃、秋は洋梨、冬はリンゴといった具合。季節物では、リンゴを使った「タルト・タタン」が人気。季節によってショーケース内の景色が変わるのも、同店に訪れる楽しみの一つと言えるかもしれない。
オーナー・シェフ永井氏が提供したいと考える「フランスで生活の一部として溶け込んでいる“お菓子を食べる幸せ”をぜひ「パティスリー・ノリエット」で味わってほしい。他のエリアから訪れる場合は、3階の「プティ・リュタン」が午前中は10時から11時20分まで、午後は14時半から19時まで、イートインできるティータイムとなっているので、そちらもオススメだ。
Pâtisserie Noliette(パティスリー・ノリエット)
所在地:東京都世田谷区赤堤5-43-1
電話番号:03-3321-7784
営業時間:10:00~19:00
定休日:水曜日
※月に1日不定休あり
http://www.noliette.jp/