開発整備で進化した「JR宇都宮」駅東口エリアをレポートします!
栃木県の県庁所在地で、県内最大の都市でもある宇都宮市。「JR宇都宮」駅はその中心にあり、新幹線も停車するターミナル駅です。駅周辺は西口を中心に発展してきましたが、近年は東口が注目を集めています。その理由は、宇都宮市が広域的な交流とにぎわいの創出を図るため、東口の開発に力を入れているからです。今回は「JR宇都宮」駅の歴史を振り返りつつ、駅東口の進化や今後への期待をレポートします!
日本有数の歴史を誇る「JR宇都宮」駅
「JR宇都宮」駅の歴史は、1885(明治18)年7月16日に日本鉄道第二区線の駅として開業した時まで遡ります。日本の鉄道は誕生して約150年ですが、その中でも有数の歴史を持つ駅であり、開業と共に駅弁が誕生したことから“駅弁発祥の地”とする説もあります。
現在では東北本線(宇都宮線)、日光線、烏山線、東北新幹線などが停車する、北関東を代表するターミナル駅のひとつとなり、新幹線なら最短で「大宮」駅へ約24分、「東京」駅へ約49分と、都心へのアクセスも良好です。
複数の路線が停車する
ターミナル駅
都心へのアクセスも快適♪
駅東口の開発が実現するまで
駅東口が開発されるまでの経過を見ると、まず1980(昭和55)年に駅東側地区の宅地化を受けて、初代の東西自由通路が開通しました。1990年代後半になると、宇都宮市が国鉄清算事業団より駅東口に広がる約2.8ヘクタールの国鉄・操車場跡地を取得し、土地区画整理事業により、2008(平成20)年、東口に新しい駅前広場が誕生。
2018(平成30)年になると、宇都宮駅東口整備方針が作成され、開発が本格的に始動しました。その内容はNCC(ネットワーク型コンパクトシティ)の形成を目指し、コンベンション施設、商業施設やオフィス、宿泊施設、交流広場、病院などが集まる都市拠点を、公民連携で作ろうというもの。さらに「JR宇都宮」駅東口を発着点とし、宇都宮市の総合的な公共交通ネットワークの基軸となる、次世代型路面電車「LRT」の工事も始まりました。
都市機能の向上に期待!
新施設が続々と誕生
開発は着々と進み、2021(令和3)年12月には高度専門医療病院「宇都宮脳脊髄センター・シンフォニー病院」が開院しました。内科や小児科だけでなく、脳と脊髄脊椎の専門病院としても機能し、脳卒中の予防では脳外科、内科、心臓血管内科と連携した診療が可能となっています。
2022(令和4)年8月には、複合商業施設「Utsunomiya Terrace」がオープンし、新たなにぎわいを見せています。14階建ての施設内は1階から5階が商業フロアとなっており、多彩なテナントが出店。さらに6階がオフィスフロア、5階から14階には「カンデオホテルズ宇都宮」が入居しており、地域住民からレジャー・ビジネスなどの来訪者までが使いやすい施設となっています。
2021(令和3)年12月開業
2022(令和4)年8月
オープン!
「Utsunomiya Terrace」の魅力
周辺整備と合わせて2022(令和4)年7月には東西自由通路も新しくなって開業。「Utsunomiya Terrace」は屋根のある同通路を抜けたところにあるので、雨に濡れることなくアクセス可能で、商業フロアにはお馴染みの店舗が集結。スーパーマーケット「ヨークベニマル」は、10時から22時まで営業しており、地場野菜や惣菜が充実しています。また、ドラッグストア「アイココチ」や100円ショップ「ダイソー」、家電量販店「コジマ×ビックカメラ」などもあるので、日常の買い物を一通り済ませることができます。
2022(令和4)年7月に
全面通行可能となりました。
地場野菜や惣菜も充実♪
さらに宇都宮ならではの専門店や飲食店がそろっているのも魅力です。「ISLAND STONE COFFEE ROASTERS 宮みらい店」は、宇都宮・大谷地区発祥のスペシャルティーコーヒーショップで、フードやスイーツも美味しいと評判です。「オーベルジュオトワ」では、宇都宮市の有名フランス料理店「オトワレストラン」の菓子や総菜を販売。宇都宮餃子の有名店「宇都宮みんみん」の支店もあり、ここだけの限定メニューも用意されています。
その他にも、栃木の酒・国産の酒を販売する「嶋田屋酒店」や、地元で有名な飲食グループのダイニングバー「bari Sheep」など、気になる店舗ばかりです。
人気のスペシャルティー
コーヒーショップ
市内有名フレンチの
お菓子や惣菜を販売♪
まちびらきイベントが開催され、新たな交流拠点施設も完成
2022(令和4)年11月1日には、交流広場「宮みらいライトヒル」も完成し、供用開始しました。同月26~27日には「宇都宮駅東口地区まちびらきオープニングイベント」も開催され、コンサートやスポーツイベント、マルシェ、ワークショップなどでにぎわいました。
さらに同月30日には、交流拠点施設「ライトキューブ宇都宮」も供用開始し、JR宇都宮駅東口地区全体のまちびらきを迎えました。「ライトキューブ宇都宮」は、世界的な建築家・隈研吾氏がデザインを監修したコンベンション施設で、2000人収容可能な大ホールや会議室で構成。「Utsunomiya Terrace」や「宮みらいライトヒル」と共に、街の賑わいを作り出す空間となっています。
イベントはマルシェも大にぎわい!
世界的建築家がデザイン監修したコンベンション施設
2023(令和5)年8月に「LRT」が開通
開発と共に「LRT」の整備も進められました。「宇都宮駅東口」停留場を起点に、テクノポリス地区や工業団地などへつながる次世代型路面電車として、2023(令和5)年8月に全線開通。
このように「宇都宮」駅東口は、開発よって魅力的な街並みに生まれ変わっていました。将来的には「LRT」が駅西口、さらに「東武宇都宮」駅方面へ延伸することも期待されており、実現すれば宇都宮市がますますにぎわい、住み良い街となっていくことでしょう。
近未来的なデザイン!
2023(令和5)年8月に
全線開通予定
発見ポイント!
- (1)新たな医療、商業、コンベンション施設など魅力的なスポットが開業!
- (2)駅前東口交流広場が生まれ、新たな賑わいを生む空間に♪
- (3)次世代型路面電車「宇都宮LRT」の開通予定で、さらに街が活気づく予感!
開発整備で進化した「JR宇都宮」駅東口エリアをレポートします!
所在地:栃木県宇都宮市