【船橋市】港町から千葉県有数のショッピングタウンに成長
船橋市は、千葉県の北西部に位置する市で、約63.9万人の人口は千葉市に次いで千葉県内第2位を誇ります。船橋という地名の由来は諸説ありますが、日本武尊が海老川を渡る際に、船を並べて橋にしたことが由縁という説もあります。
船橋は海老川河口の港として古くから栄えてきました。平安時代中期の書物にも記録が残る「意富比(おおひ)神社」はその後の「船橋大神宮」で、門前では市が開かれるなどにぎわいをみせていたといいます。近世になると、船橋は房総往還、御成街道、佐倉街道など主要街道が集まる交通の要衝として発展を遂げました。とくに、江戸時代になって成田詣でが流行すると、船橋は成田山へ向かう参拝客の休憩地としても栄えました。
高度経済成長期以降、船橋は東京に近いという地理的条件に恵まれていることから、ベッドタウンとして成長を遂げます。とくに国鉄(現・JR)総武線と東武野田線(東武アーバンパークライン)が交わる「船橋」駅は、ターミナル駅としてにぎわい、「東武百貨店船橋店」といった百貨店のあるショッピングタウンにもなっています。
その後、臨海部の埋め立てと開発も進み、大規模ショッピングセンターも続々と誕生しました。その先駆けとなったのは、レジャー施設として名を馳せた「船橋ヘルスセンター」の跡地にオープンした「ららぽーと船橋ショッピングセンター(現・ららぽーとTOKYO-BAY)」です。当時は日本最大級のショッピングセンターとして注目を集め、現在も約450店舗が集まる便利なショッピングセンターとして好評を博しています。
この「ららぽーとTOKYO-BAY」とJR京葉線の線路を挟んで南側には、2006(平成18)年に、北欧家具販売店の「IKEA」が日本初の店舗として「IKEA船橋(現・IKEA Tokyo-Bay)」を開店し、話題となりました。さらに、2012(平成24)年には東武野田線(東武アーバンパークライン)「新船橋」駅前に「イオンモール船橋」がオープンし、船橋市は千葉県内でも有数の大規模ショッピングセンター集積地となっています。
船橋市はこうした生活利便性に加え、緑が豊かなことも特徴です。市内では農業もさかんで、とくに梨は特産品として知られています。この船橋の梨が一気に有名になった背景には、船橋市の非公認キャラクター「ふなっしー」の活躍が大きいといえるでしょう。「ふなっしー」は2011(平成23)年に登場後、徐々にブレイク、2013(平成25)年には、「ご当地キャラクター総選挙」で優勝し、全国的に知られるようになりました。
船橋市のアクセス情報
船橋市の玄関口には「船橋」駅と「京成船橋」駅の2駅があります。なかでも「船橋」駅はJR総武線の各駅停車のほか快速も停車し、東京都心へ短時間でアクセスできます。「東京」駅から「船橋」駅までの所要時間はJR総武線快速利用で約25分、「新宿」駅からはJR中央線・総武線利用で直通約40分です。また、「船橋」駅には東武アーバンパークラインも乗り入れ、「柏」駅などへの移動もスムーズです。